【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
1-

577: 2015/01/24(土)20:31 ID:3mgWWPLJ(1) AAS
>>576

切彦ちゃんいいよな
5巻ではそろそろ表の他の家も触れて欲しい
578: 2015/01/25(日)09:38 ID:KkIcAcnA(1) AAS
>>576

勝敗の結果が舎弟か彼女かだから、いづれにせよ殺す気はないっぽいんだよな
何気に夕乃も軽い感じで戦鬼化してるし…作者の仕切り直しは嬉しいんだが
良くも悪くもぬるくなった感は否めなくなって来たな
579: 2015/01/25(日)17:37 ID:CbAkgO5e(1) AAS
確かに、まぁ毒は薄れた気がする
ただ漫画版から入る新規読者も多いやろうから、ある程度はしゃあない気もする
580: 2015/01/25(日)17:40 ID:95l21+Ye(1) AAS
久々に電波読んだらビックリした
鼻垂れ小僧時代だったから全く内容理解してなかったんだろうなぁ
581: 2015/01/26(月)16:58 ID:ig0xX81V(1/3) AAS
続きは出るのかな
それが問題だと思うんだが
582
(1): 2015/01/26(月)17:01 ID:NnCHKo1U(1/2) AAS
ダッシュXの中でもダントツで紅が良かったと思うけど
俺の主観だからなんとも言えんがな
583
(1): 2015/01/26(月)17:28 ID:ig0xX81V(2/3) AAS
>582
俺も良いと思うけど、そういう周囲の反応はさて置いて作者本人がなぁ
巻末文を読む限り、続巻に言及してないのが気にかかるところだよ
584
(1): 2015/01/26(月)17:34 ID:NnCHKo1U(2/2) AAS
>>583
そう受け取ったか
俺としてはいつも通りだから何年も開けてたことは水に流してね、的なモノを感じ取ったが
585: 2015/01/26(月)18:28 ID:ig0xX81V(3/3) AAS
>>584
それ前向きでいいなw
586: 2015/02/01(日)05:05 ID:Y8r408ra(1) AAS
「新刊!」
このスレを数年ぶりに開いた私は驚愕した。

何軒か本屋を回ったが見つからない。
やっと見つけたとき、隣に並ぶ数冊のタイトルを見たとき、2度目の驚きが私を貫いた。
「新装版だと・・・」

長き空白期を経ても未だに支持する人々の熱い情熱と出版社の激甚なる労苦、何よりも不屈の闘志をもって執筆活動を続ける片山師に思いを馳せたとき、店員の不審気なまなざしを受けつつも、瞼を押し上げる熱いものを堪えながら天井を見上げて、店頭でしばし立ち尽くしていた。

読み終えた。

   ・・・・・・ロリコン
省5
587: 2015/02/13(金)21:34 ID:sswsPriU(1) AAS
乙!
588: 2015/02/14(土)01:14 ID:8QdG8yue(1) AAS

589: 2015/02/18(水)01:16 ID:iOzqqFs3(1) AAS
本当だ、すんごい長寿スレなのね
歴史と時間の流れを感じるわ
590: 2015/02/24(火)10:43 ID:sHHx0YIX(1) AAS
次はまた5、6年後かな...
591: 2015/03/26(木)05:16 ID:9/jhmP4C(1) AAS
最近ようやく片山が書いて新刊出たんだっけ?
592: 2015/05/10(日)01:25 ID:XOCQ2ktg(1/4) AAS
夢を見た。
未来の夢。
五月雨荘五号室、真九郎に寄り添うように座っている紫。
今より幼さの抜けた美しい女の顔。
だが、まっすぐな瞳は今と変わらない。
長い黒髪はそのまま、
しかし姿は幼い少女のそれではなく、手足の伸びきった若い娘。
少しふくらんだ胸と、しなやかな身体を白いワンピースに包んでいる。
紫は真九郎に微笑みかけ、その白い手を真九郎の顔へと伸ばす。
真九郎の好きな紫の甘い匂いが艶やかに立ち上った。
省19
593: 2015/05/10(日)01:26 ID:XOCQ2ktg(2/4) AAS
「なあ、どうしたんだ」
「嬉しかった。嬉しかったのだ」
「指輪か」
真九郎は状況の認識ができていないながらも、
嬉しかったと泣きそうになりながら繰り返す紫が愛おしく、
小さな背中に腕を回した。
「私は紅紫でいいぞ」
「へ?」
「九鳳院は兄様が継ぐ。真九郎が九鳳院に入る必要はないぞ」
「……へ?」
省28
594: 2015/05/10(日)01:27 ID:XOCQ2ktg(3/4) AAS
騎馬はいなかった。
五月雨荘の前の通りには野良猫が一匹座っているだけ。
部屋に戻り電話をかけるがつながらない。
「紫、泊まって…いくか?」
幸い今日は土曜日、翌日に学校はない。
紫は黙って小さくうなずいた。

来客用の布団を自分の布団の隣に敷きながら真九郎は初めて
紫の左手の薬指にはまった指輪に気が付いた。
紫色の小さなガラス玉でかたどられた花の飾られた指輪。
真九郎の小指にさえはまらないような小さな指輪。
省30
595: 2015/05/10(日)01:28 ID:XOCQ2ktg(4/4) AAS
真九郎の年相応の激しい欲求は彼に紫をまさしく貪らせた。
幼い紫は息が続かず、一瞬二人の唇が離れると舌を垂らして喘ぐ。
だが、真九郎の左手が紫の後ろ髪を掻き揚げるように差し込まれ、
小さな後頭部を五本の指でつかむと、紫は下腹部がふわりと浮きあがるような感覚に、
無心で下半身を真九郎にこすり付けた。

紫の上に覆いかぶさっていた真九郎は上半身を起こし、
荒々しく紫の寝間着を脱がし始めた。
普段から着替えを手伝っているためか、意外と手早い。
自らの寝間着も脱ぎ捨ててしまう。
紫は真九郎の一物の初めて見る屹立した姿に
省7
596: 2015/05/10(日)21:43 ID:ut1Jw/ct(1) AAS
乙です
紫prpr
597: 2015/05/13(水)16:50 ID:08t3KTXv(1) AAS
山本ヤマトはすっかりセラフに馴染んだなあ
片山がさっさと新刊出ねえからだぞ
598: 2015/07/31(金)10:57 ID:L01QoYoL(1) AAS
絶奈の同人誌が出て欲しいな。久々にこの人の絵見た

外部リンク:pbs.twimg.com
599: sage 2015/08/27(木)00:25 ID:3rHMwS8Y(1) AAS
今更だろうが乙
600: 2016/01/23(土)15:39 ID:VwaTu39b(1) AAS
結局、一年待っても出なかったな
601: 2016/03/03(木)09:31 ID:sPCUsvqs(1) AAS
全く・・・・・・
602: 2016/06/13(月)22:21 ID:S0AR3c1g(1) AAS
あのクソペースじゃSS職人も近寄らんよなあ…悲しい
603: 2016/09/11(日)18:58 ID:blNrGfPv(1) AAS
全ては編集共が醜悪だから
604: [age] 2016/09/14(水)06:10 ID:LtSaVDxl(1) AAS
age
605: 2016/10/21(金)23:48 ID:X3kHExaA(1) AAS
rodでさえ出たのに
606: [sage saga] 2016/10/25(火)22:27 ID:HyeWxnIc(1) AAS
みんなどうしたんだよ?ここはエロパロスレなんだろ?もっと弾けようぜ?
607: 2016/10/26(水)13:39 ID:lJq2OAkr(1) AAS
原作が出ないからだろ!あげ
608: [sage saga] 2016/10/26(水)23:15 ID:gJgv6h30(1/5) AAS
 これは、真九郎以外の五月雨荘の住人が所用で出払っている時のお話。
 環は空手の全国大会の出場者として、闇絵は旅に、紫は九鳳院での職務を
全うするために日本各地へと飛び立っていた。

「真九郎さん。真九郎さん」

 肌寒い秋の朝、真九郎の耳に優しい声が雨のようにしみこむ。

「もう、仕方がないんだから」

 ほほえみを浮かべた崩月夕乃は、未だに眠りこける世界で一番大切な
弟分の布団の中に躊躇いもなく、その身体を滑り込ませる。
 現在六時二十分。真九郎の起床時間は午前七時ジャストである。
 
省12
609: [sage saga] 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(2/5) AAS
「真九郎さん真九郎さん。ああ、真九郎さん」

 そう、真九郎の命は勿論だが、自分が真九郎を想う気持ちに歯止めがかけられない。
 真九郎の全てが愛おしく、夕乃の全てを知ったその上で自分と一生を添い遂げて欲しい。
 鉄火場を潜り抜ける度に凜々しく、激しさを増す少年の輝きに夕乃は既に骨抜き、
いや、メロメロになっていた。

「んー...なんだ、これ?」 

 強く抱きしめた頭の圧迫感に違和感を覚えた真九郎が目を覚ましかける。
 無論、自分の許可なく起きるなんてことを夕乃が許すわけもなく...
 
「んっ...はむっ...ちゅっ」
省19
610: [sage saga] 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(3/5) AAS
 ぴゅっ、ぴゅっ。
 パジャマにじわりと滲む、粘り気のある染みは徐々に大きく広がり始めた。
 布団の中にたちまち立ちこめる青臭い臭いの正体は言うまでもない。

 女の子のように喘いだ真九郎は射精の快楽に抗えず、遂には夕乃の前で今まで
処理しきれなかった白い欲望を、無意識のうちに吐き出し始めた。

「んんっ...あっ...ああ...ふぁあ...///」
 
「イッっちゃったんだ...」

 女のように喘ぎ、腰がかくかくと震える真九郎の痴態はこの上なく夕乃の
性欲に火をつけてしまう魅力を放っていた。
省12
611: [sage saga] 2016/10/26(水)23:16 ID:gJgv6h30(4/5) AAS
「んんっ?!」

 違和感の正体に得心してしまった真九郎が目に見えて慌てだした。

「どうしたんですか?」

「えっ、いい...いいいいいや?な、ななななんでも、ななないです」

 当然だ。
 真九郎の知る夕乃といえば古風な貞操観念の持ち主であり、加えて
目の前でスケベで卑猥なことをしようものなら(それがまきこまれたかどうかは
この際置いておくとして)鉄拳制裁を加える優しくてスパルタなお姉さんなのだ。
省17
612: [sage saga] 2016/10/26(水)23:17 ID:gJgv6h30(5/5) AAS
 ここで真九郎を追い詰めるとかえってやり辛くなるのは分かっている。

 彼のことだ、おねしょよりも恥ずかしい夢精を家族として、また一人の
尊敬できる女性である夕乃に知られた暁には死よりも酷いことになる。

 下手をすれば一生崩月の敷居を跨げなくなってしまう可能性だって在る。

 きっとそんなことを考えているのだろう。

(ああ...真九郎さん真九郎さん...すっごくかわいいなぁ)
省12
613
(1): [sage saga] 2016/10/28(金)01:31 ID:dOo23HN8(1/5) AAS
〜真九郎の嫁入り 前編〜

午後八時 崩月邸

 夕食後、稽古の汗を流すべく真九郎と夕乃は風呂に入っていた。
 旅館と同じ大きさの湯船に身体を寄せ合い暖め合う真九郎と夕乃。
 隙間無くその身体を抱きしめる夕乃はいつものように真九郎と睦み合う。

「あぁ〜...稽古の後のお風呂はいいですね〜」
「痛てて...お湯が染みるなぁ...」
「よしよし...痛いの痛いの飛んでいけ〜」
「う〜...」

 稽古の後に風呂に入り真九郎を全力で甘やかすのが、崩月夕乃の毎日の楽しみである。
省8
614: [sage saga] 2016/10/28(金)01:32 ID:dOo23HN8(2/5) AAS
「夕乃さんの痛いの飛んでけ〜飛んでけ〜」
「ん〜。気持ちいいですよ〜真九郎さん」
「真九郎さん...聞こえますか?私の心臓の音」
「貴方に抱かれて、凄くドキドキして...イケない人ですね真九郎さんは」
「夕乃さんの方こそ、いやらしいムッツリスケベの変態の癖に...」

 大腿から臀部にかけて集中的にいやらしく撫で回す真九郎の手に身を委ねながら
夕乃はゆっくりとその股に徐々に鎌首をもたげる真九郎の一部を持って行った。
 全身を程良く抱きしめるその腕の強さに緩やかな快感を覚えた夕乃は
徐々に発情し始めた。
 真九郎も優に20cmを超えるその逸物をいきり立たせ、もどかしげに
省13
615: [sage saga] 2016/10/28(金)01:32 ID:dOo23HN8(3/5) AAS
「ふぁぁぁぁ....///ゆぅ、の...さん。気持ち、いいです」
「気持ち、いいのに...気持ち、いいのに...」

 全身を愛撫された真九郎の身体に軽いオルガスムスが伝わり始める。
 しきりに腰と逸物をピクピク動かしながら、懸命に溜まった精液を
外に放とうと真九郎は懸命になっていた。

「駄目ですよ...まだ、まだ真九郎さんは我慢できる筈です」
「そ、そんなぁ....」

 まるで女のように喘ぐ真九郎にゾクゾクとした快感を覚えた夕乃は、次の瞬間
自分達が今まで溜め込んでいた性欲の箍が外れる音を聞いた気がした。

「夕乃さん!ごめん」
省15
616: [sage saga] 2016/10/28(金)01:33 ID:dOo23HN8(4/5) AAS
「はぁ...はぁ...」

 長い射精を終えた真九郎は体力が尽きたのか、正常位でつながっている
夕乃の中から自分の逸物を抜いた後、その大きな胸にしなだれかかった。

「し〜ん〜く〜ろ〜うさ〜ん!」
「どうして私の言うことが聞けないんですか?」
「だ、だって...夕乃さんが意地悪するから...」

 笑顔で怒る夕乃にしどろもどろになりながら言い訳する真九郎。
 夕乃としてはこのまま真九郎が精魂尽き果てるまで自分を犯すくらいの
気概を見せる所を期待するも、当の本人が稽古で精根尽きてしまって
いるのだ。これではなにも面白くない。
省12
617: [sage saga] 2016/10/28(金)01:33 ID:dOo23HN8(5/5) AAS
「おねーちゃん。お風呂〜?」
 カラカラと引き戸を引く音とともに散鶴が浴室に入ってきた。
「散鶴。お稽古は終わったの?」
「うん。おかーさんとおじーちゃんはお酒飲みに行ったよ」
「そう。帰るのは遅くなるの?」
「うん」 

 なら好都合だ。
 散鶴の前でやるのは気が引けるが、絶好の機会であるのには変わらない。
 むしろ共犯者として引き込むなら、散鶴はこれ以上無い頼もしい味方である。
 夕乃は、きょとんとする幼い妹の耳に何かを吹き込み始めた。
省7
618: 2016/10/28(金)11:10 ID:dV/HmO8P(1) AAS
乙です。
原作でも真九郎がある程度の年齢になったら、強制的に婿入りさせられそうな気がする
619: [sage saga] 2016/10/29(土)01:03 ID:rDDhU3xO(1/11) AAS
>>613を書いた者です。タイトルが真九郎の嫁入りとありますが、よく考えたら
やっぱりおかしいと思ったので、真九郎の婿入りに直して呼んで下さい。
620: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:46 ID:rDDhU3xO(2/11) AAS
〜真九郎の婿入り 後編〜
 
「おねーちゃん。本当にやるの?」
「勿論やります。いいですか?ちーちゃん」
「私もちーちゃんも真九郎さんが大好きです。そうですよね?」
「うん。だいすき」
「ですが、真九郎さんの周りには泥棒猫達がいます」
「そしてこのままだと真九郎さんは崩月からいなくなっちゃいます」
「そう...真九郎さんは、永遠に崩月の家を出て行っちゃうんです」
「ふぇぇ...おにーちゃん...またどっか行っちゃうの?」
省21
621: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:48 ID:rDDhU3xO(3/11) AAS
「でも、一つだけ真九郎さんを引き留める方法があるんですよ...」
「ほんと?!」
「その方法は...真九郎さんを私達のおむこさんにしてしまえばいいんです」
「おむこさんにする?できるの?」
「はい。だけどそれにはちーちゃんの助けが必要です」
「やる!やるもん!」

 健気に姉の言うことに耳を貸す散鶴はあくまでも真剣だった。
 姉が何を考えているのかは分からないものの、今まで大好きな姉が
やってきたことが間違っていた所を見ていないことが幸いし、バカ正直に
その手助けをすることを約束してしまった。
省14
622: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:50 ID:rDDhU3xO(4/11) AAS
「真九郎さん...私とちーちゃんだけの大好きな真九郎さん...」

 まず夕乃は未だに勃起が収まらない真九郎の逸物には目もくれず、
その下半身にまたがって、上半身の引き締まったその胸筋に倒れかかって
自分の胸を押しつけ始めた。
 形の良い夕乃の胸がたわみ、それに伴い真九郎の呼吸は荒くなる。
 夕乃の胸を使った愛撫は寸分の隙も無く、真九郎の身体全体を覆うようにして
円の軌道を描く。

「はい。お手本終わり。さ、ちーちゃん。って...あらあら」

 行儀よく床に座っている妹を真九郎の上にのせようとした夕乃は 
小刻みに身体を震わせてビクビクとしている事に気が付いた。
省13
623: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:51 ID:rDDhU3xO(5/11) AAS
「ちーちゃん。嚙んじゃだめだからね?飴を転がして舐める感じよ」

 簡単に忠告を済ませた夕乃は自分の半分ほどの大きさの真九郎の乳首を
口の中へと含み、歯と唇をつかって楽しく弄び始めた。

(おにーちゃんのおっぱい...おかーさんのより、ちっちゃい...)

 母の胸に抱かれて、母乳を飲んでいた要領で吸えば良いのだろうか?
 なんとなくやり方が分かった散鶴は、そのまま母乳の出ない男の胸に
勢いよくかぶりつき、衝動に任せて思い切り吸い始めた。

「ちゅうちゅう...ちゅぅううううううううう!!!」 
省11
624: [sage saga] 2016/10/29(土)01:53 ID:rDDhU3xO(6/11) AAS
「ちーちゃん。どう?気持ちよかった?」
「...うん」
「もっと気持ちよくなりたい?」
「...なりたい、です」 

 淫らな笑みに加虐の色を滲ませた夕乃は、興奮して未だに真九郎の乳首に
むしゃぶりつく妹を引きはがして、計画の大詰めへと取りかかった。

「じゃあ...ちーちゃん...」
「真九郎さんにキスしてみる?」
「する...///」
  
省11
625: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:55 ID:rDDhU3xO(7/11) AAS
崩月姉妹の献身的、かつ愛に溢れた前戯を受けた真九郎はとっくに
眠りから覚めていた。
 正真正銘の幼稚園児からうけるたどたどしい愛撫による背徳と、何度も
身体を重ね合わせてお互いの性感帯を知り尽くした夕乃のテク。
 その二つを良心で撥ねのけるには、真九郎にはあまりに酷な話であった。
 倒錯的でマゾヒスティックな心地を味わえる二人の愛撫に真九郎は
もうとっくに骨抜きにされてしまっていた。

(ど、どうする?このまま寝たふりで押し通すか?いや...でも)

 そんな子供だましは夕乃には通用しない。
 ここで起きてしまえばもう後戻りは出来ない。
省12
626: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)01:58 ID:rDDhU3xO(8/11) AAS
 
「気持ちいいことは悪いことですか?真九郎さん」
「真九郎さんが悪いんですよ...」
「私の気持ちに気づいていながら、それを意図的に無視してばっかり」
「ずっと私は真九郎さんに振り向いて欲しかった」

 夕乃はハイライトの消えた目と抑揚のない口調で淡々と語り始めた。
 
「真九郎さん。私じゃ紫ちゃんに及びませんか?」
「私達家族じゃ、真九郎さんの家族の代わりになれませんか?」
「私はどうすれば、大好きな真九郎さんに受け入れてもらえるんですか?」
省14
627: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)02:00 ID:rDDhU3xO(9/11) AAS
「夕乃さん...」

 真九郎は人を愛することの業の深さを思い知らされた。

 紅真九郎は崩月夕乃には一生勝てない。その愛を拒むことが出来ない。
 何故なら夕乃の愛は、世界中の誰よりも真九郎を愛するが故のものだからだ。
 どのみち、ここまで追い詰められてしまえばもう逃げ道はない。

 紫はきっと自分に幻滅して、絶望するはずだ。
 自分のしたことがどれだけ紫の心を抉るのかは想像もつかない。

(紫...ごめん。ごめん...) 
省13
628: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)02:02 ID:rDDhU3xO(10/11) AAS
 
 バラバラになってまとまらない思考を無理矢理まとめながら、真九郎は
弱さを見せまいと後ずさる夕乃の身体を抱きしめた。
 震えるその体を強く抱きしめて、真九郎は言葉を続ける。
 
「夕乃さん。俺は、貴女を俺だけの夕乃さんにしたい」

「貴女を他の男なんかに絶対渡したくない。ずっと俺の...」

「俺の、俺だけの夕乃さんになって欲しいんだ...」

 心に決めた相手への想いを持ち続けながら、それでも真九郎は自分を選んでくれた。
 曖昧さをかなぐり捨て、自分の心の弱さをも全て曝け出した上での
省8
629: 真九郎の婿入り [sage saga] 2016/10/29(土)02:03 ID:rDDhU3xO(11/11) AAS
 夕乃にとって真九郎がかけがえのない存在であるように、真九郎にとっても
夕乃の存在は欠けてはならない大切な存在だった。

 つまり、とうの昔に夕乃と願いは叶っていた。想いは通じていた。 

「えっと...じゃあ一週間に二、三回は崩月の家に戻るよ」
「あああ...もう、嬉しくて嬉しくて涙が止まらない...」

 涙を流しながらも、真九郎と晴れて両想いになれた夕乃の笑顔はこれまで
真九郎が見てきた夕乃の笑顔の中でも最高に素晴らしいものだった。
 
「真九郎さん...キスして?」

「今日のことが夢じゃないって証を、私に刻みつけて...」
省4
630: 2016/10/29(土)15:50 ID:/kPB/JbM(1) AAS
なんか神がいた
降臨せられた!!!!!
631: [sage saga] 2016/10/30(日)01:18 ID:2DmJwmv/(1/15) AAS
〜散鶴の嫁入り 前編〜

「ふうぅ…っ♪」

 真九郎は躊躇うことなく夕乃の心を奪い去った。
 夕乃を慰めるように、そっと舌で愛撫するようなキスに夕乃はのめり込み、
真九郎も心から溢れる切なさと愛おしさのあまり、ほんの小さな声をあげた。
 
「あんっ...真九郎さん...」

 互いの唇を吸い尽くすような淫らな音を立てながら、恋人達は互いの
心の結びつきを強く深めていく。
 今まで経験したことのないような己の身を焼き焦がすような独占欲に
省12
632: [sage saga] 2016/10/30(日)01:18 ID:2DmJwmv/(2/15) AAS
「ぷはぁ...真九郎、さん...激しくて、素敵」
「はぁ...はぁ。もうダメだ...理性が保たない」
 
 暴発寸前の逸物を手でしごきながら、真九郎は夕乃の口元にそれを突き出した。

「夕乃...我慢できないんだ...。気持ちよく、して欲しい」

 生唾を飲み込む夕乃は、普段の数倍大きくなった真九郎の逸物に驚いていた。
 今まで真九郎と体を重ねたことはあれど、世間で言うところのフェラチオという
陰茎への重点的な愛撫は、生理的な抵抗感もありしてこなかった。

 しかし...今の夕乃にとって真九郎の逸物へフェラチオするのは抵抗感が
在るどころか、全く逆の感情...即ち、真九郎が望むだけしてあげようという
省12
633: [sage saga] 2016/10/30(日)01:19 ID:2DmJwmv/(3/15) AAS
「夕乃、もうイク...っから、胸で、はさん...で」
「ふぁい」

 真九郎の腰の動きがガクガクとしたものに変わるやいなや、夕乃は
今まで自分がしていた事を一旦やめて、真九郎のペニスを自分の大きな胸で
挟み込んで上下にしごき始めた。

「ふふふ...真九郎さぁん..私のおっぱい、どうですか?」
「ニュルニュル...っしてて、すごい締め付けと弾力、ぁぅ...」

 声を出すのも辛そうな真九郎は、勃起したペニスをビクビクさせながらも
未だに射精するのを拒んでいた。

 真九郎の性格からして、もっと気持ちよくなりたいから我慢するというのは
省8
634: [sage saga] 2016/10/30(日)01:19 ID:2DmJwmv/(4/15) AAS
 数ヶ月前、自分に対して真九郎が放った言葉の真意がようやく分かった。
 家族を失った真九郎は、自分の本質や本性が弱虫で臆病だということに
ある日唐突に気が付いてしまったのだろう。
 このまま行けば、きっと必要とされなくなる日が来る。
 だったら、いっそ家族をまた失うくらいなら...

(ごめんね...いままで私、真九郎さんのこと...なにもわかってなかった)

 ようやく真九郎の心の闇の正体を理解した夕乃は、何をすべきなのかを
はっきりと理解した。
 
「ぅううううっ!!気持ち良いのがっ止まらないっ!!」
省17
635: [sage saga] 2016/10/30(日)01:20 ID:2DmJwmv/(5/15) AAS
 頭を床につけられ、両足を夕乃に捕まれた真九郎は絶体絶命のピンチに
陥っていた。
 更に間の悪いことに、いつの間にか風呂場に戻ってきた散鶴が興味深げな
視線を真九郎のヒクヒクと動く肛門に向けている。

「さぁ、ちーちゃん...おにーちゃんのおしりを可愛がってあげなきゃね」
「うん...///ばっちいけど、頑張る」

 散鶴は少し躊躇った後、遠慮無く真九郎の緩みきった尻穴の処女を奪った。
 抜き手の形に固められた幼稚園児の四本指が、ぬぶぬぶと真九郎のアナルへと
どんどん沈んでゆく。

「ああああああああ!!!!!やーっ!うぁああーっ!」
省11
636: [sage saga] 2016/10/30(日)01:20 ID:2DmJwmv/(6/15) AAS
 胃の中の内容物と真九郎のザーメンがカクテル状態になるまでミックスされる。
胃に収まらない分のザーメンは食道を逆流して、外に出ようと夕乃の穴という
穴に殺到しはじめた。
 両方の鼻の穴から白い液体が吹き出し、逆流した内容物が器官と食道に詰まり
命の危険に陥りながらも、夕乃は一歩も引くことなく真九郎のザーメンを
味わい続けた。 

「はぁっ、はぁっ...ゆう、のさん...もう、いいです」

 尊厳に関わる程の痴態を曝してしまった真九郎は、ようやく収まりかけた
それでもまだしごかれれば射精してしまうほどに、精液の詰まったチンポを
夕乃の口から引き抜いた。
省15
637: [sage saga] 2016/10/30(日)01:21 ID:2DmJwmv/(7/15) AAS
 信じられない言葉が散鶴の口から飛び出した。
 まだ、散鶴は幼稚園生で小学生でもない。
 今、この子は一体俺に何を言ったんだ?非現実的な散鶴の告白に面食らった
真九郎はおしおきの手を止め、黙って散鶴の告白に耳を傾ける事にした。 

「おねーちゃんが、おにーちゃんは紫ちゃんと結婚するって言ってた」

「えぐっ...分かるもん。おにーちゃんは紫ちゃんが大好きなんでしょ?」

「そ、それは...」

「知ってるよ。おにーちゃんが家を出た理由」
省17
638: [sage saga] 2016/10/30(日)01:22 ID:2DmJwmv/(8/15) AAS
 
「でも、夕乃さんのおかげでようやく目が覚めた」

「やっぱり、俺はここにいたいんだ。皆と一緒に家族になりたい」

「おにーちゃん...じゃあ、ちづると結婚してくれるの?」

「いいよ。ちーちゃんとは夕乃さんと結婚した後に結婚してあげる」

「やったぁ!」
省17
639: [sage saga] 2016/10/30(日)01:22 ID:2DmJwmv/(9/15) AAS
「ちーちゃん...まず、ちーちゃんは何をしなきゃいけないのかな?」

「ご、ごめんなさい...おにーちゃん...」

「そう、おにーちゃんにごめんなさいだよね。ちなみにその理由は?」

 散鶴を自分の膝に乗せた真九郎は、説教を続けながら散鶴の恥丘に手を這わせ
まだ皮もむけていない未発達なクリトリスの近辺をくまなく愛撫している。

「おにーちゃんのおしりの穴に、お手々を入れて遊んだからです」
省16
640: [sage saga] 2016/10/30(日)01:23 ID:2DmJwmv/(10/15) AAS
「ちーちゃん。ちゅーしよっか?」

「うん...///」

 そんな不満を見抜いたのか、真九郎は小さな身体を軽々と抱き上げ、
自分が一番キスしやすい高さに散鶴の唇をもってきた。

「苦しくなったら、軽く俺のこと叩くんだよ?いいね」

「はい...///」
省9
641: [sage saga] 2016/10/30(日)01:23 ID:2DmJwmv/(11/15) AAS
「さ、ちーちゃんの好きなように使って良いよ?」

「ごくり...」

 食い入るように真九郎のペニスを見つめる散鶴は意を決して、そのペニスの
上に自分の股間をあてがい、またがった。
 俗に言う素股の体位をとった散鶴は夕乃がまだダウンしていることを
確かめた後、ゆっくりと動き始めた。

「とんだエロビッチ幼稚園児だな...ちーちゃんは」
  
「おにーちゃん?気持ちいい?」

「ああ。すっごく気持ちいいよ。さすがちーちゃんだね」
省15
642: [sage saga] 2016/10/30(日)01:23 ID:2DmJwmv/(12/15) AAS
 ただ、真九郎の名誉の為に補足を加えておくと、彼の今の状態は某財閥の
真性のロリコン御曹司のような、男の風上にも置けないクズ野郎とは異なり、
夕乃の過激な攻めによって、一時的に理性が吹き飛んでしまった事による
暴走状態である。

「じゃあそんなおにーちゃんにごほーびをあげます」 

「えいっ!」

 頭を小さな胸に押しつけられた真九郎は躊躇うことなく、目の前にある
小さなサクランボを口に含み、子供がそうするようにちゅうちゅうと音を立てて
吸い込みはじめる。

「ふあぁああ...///」
省12
643: [sage saga] 2016/10/30(日)01:24 ID:2DmJwmv/(13/15) AAS
「おにーちゃん...ひりひりするよぉ...///」
 
 ぷちゅっ、くちゅんっ!つぷぷ...くちゅくちゅ、ぐちゅうっ!

「あっ、ひぃん!はうう...///あっあっあっ...はううううう?」

 真九郎の人差し指と中指による散鶴のアナルへの肛淫。
 その効果はまさに抜群。
 ズボズボと尻穴をほじくられる巧みな緩急の快感に目の焦点はずれ、
その小さな尻穴は中々くわえ込んだ真九郎の指を離そうとせず、むしろ
もっと奥まで指をくわえ込もうと、きゅっきゅっと締りを強くし続ける。

「ひああっ...やあぁあ...っくぅぅ...んっ」
省9
644: [sage saga] 2016/10/30(日)01:24 ID:2DmJwmv/(14/15) AAS
 そして、遂にその時がやってきた

「イくイくイくイくイくイくイくイ...いぃいぃいい!!!」

 嬌声とも宣言ともつかぬ声をあげた散鶴は全身を震わせる。 

「み、見ないで...やぁあ...おもらししちゃってるぅ...」

 しょわああああ、と立ちこめるアンモニアの臭いとグスグスとベソをかく
散鶴の泣き顔。
 見開いた瞳が快楽一色に染まり、半開きになったままの口から舌が飛び出す。
 指を引き抜いた真九郎は、メスアクメを決めた小さな妹を優しく抱きしめ、
その唇に優しいキスをする。
 飛び出した舌を吸い取り、慌てて戻そうとする散鶴の動揺を感じ取り、
省11
645: [sage saga] 2016/10/30(日)01:31 ID:2DmJwmv/(15/15) AAS
次は夕乃さんで、その次は紫と夕乃の後日談になります。お楽しみに
646: 2016/10/30(日)09:11 ID:eh9vzprT(1) AAS
真九郎 羨ましい( ^ω^)・・・
俺もちーちゃんみたいな妹欲しいんだけど、どうすればいいかな
647: [sage saga] 2016/10/31(月)01:30 ID:37N0OYug(1/2) AAS
この調子でこのスレに人が戻ってくればいいのにな...。
やっぱりあれなのかな?みんな紅に飽きちゃったのかな?
648: [sage saga] 2016/10/31(月)01:35 ID:37N0OYug(2/2) AAS
 伊南屋さんがいた頃が懐かしいと思うこの頃なんだけどさ、夕乃さんのssを
書いている人に作って欲しい作品があるんだ。カップリングは九鳳院竜士と
鉄腕+ゲオルギフでそれはもうクッソ濃厚なハードゲイ路線の奴を書いて欲しい。
 幼稚園児を性の対象として見做すアンタなら書けるはずだ。やってくれ
649: 2016/10/31(月)08:49 ID:HT+78mUb(1) AAS
まぁ、結構時間が経ってるから人が少ないのはしょうがないんじゃないかな。
でも他の作品とのクロスオーバー物とかは、いまでも更新している人がいて、
結構見ている人も多いみたい。
ロム専が多いのかもしれんね
650: 2016/11/14(月)00:52 ID:bzIdgMTY(1/30) AAS
〜夕乃の嫁入り 後編〜

 午後十時 崩月邸 夕乃の部屋

「ん...」

 真九郎が目を覚ますと、そこは崩月邸の来客用の寝室だった。
 どうやら、風呂場での乱痴気騒ぎのあと散鶴共々のぼせてしまったらしい。

「あ、真九郎さん。気が付かれたんですね」
「ええ。まだ頭がフラフラするんですけど...意識ははっきりしてます」
省19
651: [sage saga] 2016/11/14(月)00:52 ID:bzIdgMTY(2/30) AAS
 柔らかく、まるで母の温もりを思い出させるようなその豊かな胸に
顔を埋めた真九郎は夕乃の愛撫に身を委ねながら、ゆっくりと自分の腕を
夕乃の体に巻き付ける。
 一方の夕乃も母が子を慈しむように真九郎の全身をなで続ける。
 布団の上に座りながら、二人は体を揺らしながらこの至福の一時を
いつまでも味わい続ける。

「どうして俺は、夕乃さんのことを避け続けてたんだろ...?」

「こんなにも暖かくて幸せな気持ちにしてくれるのに....」

「それは真九郎さんは恥ずかしがり屋で弱虫さんだったからですよ」

「自分の気持ちに蓋をして見栄や嘘を優先するから私を避けたんです...」
省14
652: [sage saga] 2016/11/14(月)00:53 ID:bzIdgMTY(3/30) AAS
 真九郎の自分を抱きしめる力が強まったことを夕乃は感じ取った。 
 ここが崩月夕乃にとっての一世一代の大一番。
 真九郎の心の闇を理解せずして、何が真九郎にとっての一番の女か?
 
(私には、真九郎さんの闇を晴らすことは出来ないかも知れない)

(けど、隣に並び立って貴方の手を引いて一緒に歩いて生きたい)

 上手く全てを伝えられるかどうか分からない。失敗するリスクもある。
 しかし、それでも夕乃は真九郎が自分を都合の良い逃げ道にするのには
耐えられなかった。
 何故なら、真九郎の持つ心の弱さに立ち向かう強さこそが、夕乃を
省12
653: [sage saga] 2016/11/14(月)00:53 ID:bzIdgMTY(4/30) AAS
「嘘つき。やっぱり...俺なんかいなくても良かったんじゃないか...」
 
 抱きしめた真九郎が戦慄きながら体をガタガタと震わせるその変化にも
夕乃は平然と自分を崩すこと無く向き合っていた。
 
「真九郎さん。血のつながりがなくても私達は家族です」

「たとえ真九郎さんが逃げ出したとしても、何度でも見つけ出します」

「口だけならなんとでも言えるよ...」

「そうかもしれませんね。でも、真九郎さんは必ず戻ってきます」

「どうやってそれを証明するのさ...」
省13
654: [sage saga] 2016/11/14(月)00:54 ID:bzIdgMTY(5/30) AAS
「うっ....ううううううっ....」
 
 ダメだ。
 もう...この温もりを知ってしまえば、揉め事処理屋なんて到底出来ない。
 毎日命懸けで雀の涙の金を稼ぐような仕事が本気で馬鹿らしく思える。
 離れたくない。夕乃と一緒になりたい。

 かつて抱いた強さへの憧れが、愛する夕乃への想いに塗り潰されていく。
 
「お、姉ちゃん...」

「はい。夕乃は、真九郎さんのお姉さんで、将来のお嫁さんですよ?」
省13
655: [sage saga] 2016/11/14(月)00:54 ID:bzIdgMTY(6/30) AAS
「もうっ!一年もの間、弟の癖に生意気にもプチ家出なんかして!!」

「大体おじいちゃんは散鶴と真九郎を甘やかしすぎなの!」

「一人でなんでも出来ると思ったら大間違いなのよ?真九郎」 

「ごめんなさい。本当は背伸びしたかっただけなんだ」

 今日まで誰かに心を曝け出して甘えることなく過ごしてきた真九郎にとって
今の夕乃はまさにその辛さを全て忘れて受け入れてくれる存在だった。
 夕乃や崩月の家を守る為なら、例え自分の五体が砕け散っても今まで
忌避し続けてきた戦いに意味を見いだすことが出来る。
省6
656: [sage saga] 2016/11/14(月)00:55 ID:bzIdgMTY(7/30) AAS
「夕乃さん...俺を受け入れてくれて、ありがとう」

「我が儘ばっかりして、迷惑かけ続けてたのに...」

「ううん。そんなことはもういいのよ」

「でも、真九郎さん。崩月に戻る前にやるべき事があるでしょう?」

 夕乃の笑顔に真九郎は遂にこれからのことを考えることを放棄した。
省15
657: [sage saga] 2016/11/14(月)00:55 ID:bzIdgMTY(8/30) AAS
「次に、悪宇商会の人達と村上さんとは縁を切りなさい」

「あんな関われば害しか無い人でなしと関わる必要はありません」

「確かにそうだけど...」

「斬島さんや星嚙さんのことを真九郎さんは誤解しています」

「忘れたんですか?」
省16
658: [sage saga] 2016/11/14(月)00:55 ID:bzIdgMTY(9/30) AAS
「じゃあ真九郎さんは村上さんが攫われたら一々救いに行けるんですか?」

「それは...できる限り...」

「じゃあ紫ちゃんが同じ時に攫われたらどっちを優先するんですか?」

「そ、それは....」

「そんな状況になって、果たして真九郎さんは冷静でいられますか?」
省12
659: [sage saga] 2016/11/14(月)00:56 ID:bzIdgMTY(10/30) AAS
 
 いやしくも自分と張り合って真九郎を横取りしようとした泥棒猫の

息の根を止めることが出来る。そう思うと心が躍った。

 夕乃の愛の本質は、ただ一人の人間を狂おしく愛する独占欲。
 
 その為に夕乃は自分の気持ちを押し殺し、愛する人の為に尽くしてきた。

 そして、その努力が実って真九郎は自分に己の全てを打ち明け、身も心も

委ねてくれたのだ。
省13
660: [sage saga] 2016/11/14(月)00:56 ID:bzIdgMTY(11/30) AAS
 
 自分よりも先に紫が、真九郎を「強い男」に変えたという事実。

 それが夕乃にとってはこの上なく不愉快だった。

 真九郎を導いたのが紫という事実のあまりの悔しさに夕乃は涙を流す。

「真九郎さんの、大馬鹿...なによ、私のことを夢中にさせといて...」

「それで最後には紫ちゃんを選んで、私を端に追いやるのね...」
省17
661: [sage saga] 2016/11/14(月)00:57 ID:bzIdgMTY(12/30) AAS
(そう...ですよね)

(紫ちゃんは本音で、私は手練手管で...ふふふ、ふふふふ...)

(私は卑しい女、だから...だから真九郎さんは、私なんかよりも)

 しかし、真九郎の出した答えは夕乃の想像の斜め上だった。

「ごめんね、夕乃さん。俺の為にいっつも苦しんで...」
省13
662: [sage saga] 2016/11/14(月)00:57 ID:bzIdgMTY(13/30) AAS
 大好きな人にお前だけを愛すると言われなかった無念と、ようやく

真九郎が自分のことを守るべき大切な存在として認めてくれた嬉しさの

板挟みになりながらも、夕乃はそれでも必死に真九郎の愛を自分だけの

ものにしようと最後の悪足掻きをした。 

「イヤです!真九郎さん!お願いだから私だけを愛して下さい!!」 
 
「紫ちゃんにも、ちーちゃんにも貴方を渡したくなんかないの!」
省10
663: [sage saga] 2016/11/14(月)00:57 ID:bzIdgMTY(14/30) AAS
「夕乃さん」

 涙を浮かべ、唇を震わせる夕乃に覆い被さった真九郎はそのまま

自分の唇を夕乃に重ねた。

 固く結んだ唇をこじ開け、緩んだ歯の間から様子を伺う夕乃の舌を

引っ張りだして、その上に自分の想いを乗せる。
省11
664: [sage saga] 2016/11/14(月)00:58 ID:bzIdgMTY(15/30) AAS
 先程までとは立場が逆になったことに戸惑う夕乃の動揺を見抜いた

真九郎はそのまま夕乃をモノにすべく一気にたたみかける。

「ねぇ、夕乃さん?」 

「夕乃さんは紅夕乃になってくれないの?」

「ぁぅ...///」
省19
665: [sage saga] 2016/11/14(月)00:58 ID:bzIdgMTY(16/30) AAS
 
 ブンブンと頭を振って一瞬だけ脳裏に浮かんだ、真九郎と紫と散鶴との

夢のハーレムライフで一番の寵愛を受ける自分とその腕に抱かれている

真九郎との間に出来た愛する我が子。

「だ、ダメですよ。ま、まだ真九郎さんも私も大人じゃないのに...」 
 
「だ、大体、真九郎さんはどう責任を取るおつもりなんですか?」

 夕乃の最後の抵抗に、真九郎は悩むことなく即答した。
省10
666: [sage saga] 2016/11/14(月)00:59 ID:bzIdgMTY(17/30) AAS
「はい。こちらこそ末永くよろしくお願いします」

「うふふ...。今日はまるで夢みたいな事ばかり起きますね」

「本当に嘘じゃないかって、私疑ってるんですよ?」

 申し訳なさそうに頭を掻く真九郎は抱きかかえた夕乃を降ろした。

 布団の上に寝かされた夕乃は、嬉し涙を流し、真九郎の告白を快諾した。
省15
667: [sage saga] 2016/11/14(月)00:59 ID:bzIdgMTY(18/30) AAS
「まだ、紫がどうなるか分からないですけど...」

「でも、俺頑張りますから」

「夕乃さんと紫とちーちゃんを護れる男になります!!」

「はい。その意気ですよ、真九郎さん」

「これからは一人で悩まずに私に相談して下さいね。旦那様?」
省11
668: [sage saga] 2016/11/14(月)01:00 ID:bzIdgMTY(19/30) AAS
「ち、ちーちゃん?い、いつの間に?」

 驚く姉に向き直り、弱気な瞳に強い嫉妬を滲ませた散鶴は夕乃に

対して宣戦布告をした。

「おねーちゃん!おにーちゃんはわたしのなの!」

 そして夕乃が惚けている間に、散鶴は再び真九郎にキスをした。
省12
669: [sage saga] 2016/11/14(月)01:00 ID:bzIdgMTY(20/30) AAS
 上品に笑う冥理に抱きしめられた真九郎の隣では、夕乃と散鶴の仁義なき

姉妹喧嘩が勃発し、それを法泉が面白そうに見守っている。

「おねーちゃんのうそつき!さいしょからだましてたんでしょ!」

「う、嘘なんか言ってないわよ。結果的に目的は達成したじゃない」

「ううう...妹を出し抜いて一人だけ特別扱いなんてひきょうだよぉ...」
省10
670: [sage saga] 2016/11/14(月)01:01 ID:bzIdgMTY(21/30) AAS
「ちーちゃん、ちーちゃん。お話聞いてもらえるかな?」

「やだやだやだぁ!!おにーちゃんのお嫁さんにしてくれなきゃやだぁ!」

「そんな事言うと夕乃さんがちーちゃんのおしりぺんぺんしちゃうよ?」

「やだあああああああああああ!!!!」

「あーあ。今夕乃さんがすごーく怖い顔でちーちゃんの後ろに立ってるよ?」
省9
671: [sage saga] 2016/11/14(月)01:01 ID:bzIdgMTY(22/30) AAS
「ぐすっ、おにーちゃんはわたしよりおねーちゃんがすきなの?」

「うん。でも、ちーちゃんも夕乃さんと同じ位大好きだよ?」

「でも、わたしは愛人で、おねーちゃんは正妻なんでしょ?」

「今のところはそうなるかな?でも、ちーちゃん」

「?」
省11
672: [sage saga] 2016/11/14(月)01:01 ID:bzIdgMTY(23/30) AAS
「もしちーちゃんが高校生になっても俺の事を好きでいてくれたら」

「その時は、責任をとってちーちゃんをお嫁さんにするから」

「だから、その時までちーちゃんは友達を沢山つくること。いい?」

「約束だよ?おにーちゃん」

「うん。約束する」
省9
673: [sage saga] 2016/11/14(月)01:02 ID:bzIdgMTY(24/30) AAS
「おじいちゃん、お母さん。私は真九郎さんと結婚したいんです」

「崩月の家の宿命とか、裏十三家の血筋とかそういうのじゃなくて」

「私は真九郎さんを幸せにしてあげたい。この人と一緒になりたいんです」

「真九郎さんとの仲を認めて下さい。お願いします」

 将来の義理の息子とその傍らに立って歩いて生きたいと望む自分の娘。
省20
674: [sage saga] 2016/11/14(月)01:02 ID:bzIdgMTY(25/30) AAS
「俺は引き返しません。どんなことがあっても夕乃さんを守ります」

「ちーちゃんも、冥理さんも、師匠も。俺が絶対に守ります」

 手放したモノの価値を悼みながら、それでも真九郎は止まる事無く

前に進む事を決意した。

 人でなしに墜ちながらも、それでも真九郎は自分が出来る事を選びとる。
省15
675: [sage saga] 2016/11/14(月)01:03 ID:bzIdgMTY(26/30) AAS
 十数年前に産んだ娘がまさか学校を卒業する前に結婚相手を見つけ出すとは

予想外だったな、と愛する孫娘を茶化す父の姿を見て冥理は涙ぐんでいた。

 真九郎も引き取ってきた時に比べれば、随分成長したなと懐かしく思える。

 生きる意味も無く、ただ死にたくないからという理由で生きながらえていた 

あの少年が崩月の家を出た途端、途方もない大事に巻き込まれながらも、
省8
676: [sage saga] 2016/11/14(月)01:03 ID:bzIdgMTY(27/30) AAS
 背を向けて立ち去る一家の大黒柱に真九郎と夕乃は深く頭を下げた。

 そして散鶴も渋渋ながら自分が出る幕はないと悟ったのか、泣きべそを

かきながらふすまを開け、祖父の後を追うように自分の部屋へと戻った。

「真九郎君。紫ちゃんは夕乃より手強いわよ?」

「お母さん...」
省10
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