[過去ログ] 現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む60 (1002レス)
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281(2): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/02/09(土) 00:40:49.43 ID:c3aU14PB(1/37) AAS
>>274
「Q(i)に含まれる1のべき根は±1,±iの4つだけ」の証明が難しい?
ここは、小学生もいるので、変なことを言わないように、お願いします(^^
命題A: 「Q(i)に含まれる1のべき根は±1,±iの4つだけ」
↓↑
命題B:(>>248より)αを cos(απ)=p, sin(απ)=q をみたす実数とすると、(p,q)が、自明な解でないとき αは無理数である
これ成立ですよ! 命題AとBは同値
命題Bが>>248で証明した命題ですよ!
以下、証明します
まず
命題Bを簡明に言い換えると
z= cos(απ) + i sin(απ) =e^(iαπ)とおいて
命題B’:zが単位円の有理点であれば、zの偏角αは無理数である
とします
命題Aを簡明に言い換えると
命題A’: 「Q(i)に含まれる円の等分点は±1,±iの4つだけ」
(円の等分点は、下記 永野哲也先生ご参照 )
1)命題A’→命題B’
証明
背理法を使う。
zが単位円の有理点であるにも関わらず、zの偏角αは有理数であるとする
>>248で示した様に、zは円の等分点になる。これは、命題Aに矛盾する
2)命題B’→命題A’
証明
命題B’より、z= cos(απ) + i sin(απ) が、単位円の有理点であれば、zの偏角αは無理数である
よって、zは円の等分点ではない。従って、Q(i)に含まれる円の等分点は±1,±iの4つだけである
QED
簡単でしょ(^^
http://sun.ac.jp/prof/hnagano/
永野 哲也研 長崎県立大
http://sun.ac.jp/prof/hnagano/houkoku/h26ensyu2-16.html#1602
第16回
(抜粋)
1.円の等分点
zk=cos 2πk/n + i sin 2πk/n (k=1,2,・・・,n)・・・(1)
(∵) z=1から測って、n等分点の最初の点z1の偏角は、1周が2π(=360度)であるので、 2π/n(ラジアン)
である。それ以後のn等分点は、隣の点と角 2π/n(ラジアン)だけ離れているので、
z2の偏角は 2π/n×2(ラジアン)、z3の偏角は 2π/n×3(ラジアン)、・・・、znの偏角は 2π/n×n=2π(ラジアン)となる。
これらは、方程式
x^n=1
の根である
1の原始n乗根
上式(1)で、k=1 と2以上のkについては、nと互いに素となるkの複素数zkを1の原始n乗根という
(引用終り)
283: 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/02/09(土) 08:06:10.36 ID:c3aU14PB(2/37) AAS
>>281 訂正
zの偏角α
↓
zの偏角のα
としておきます
ここは、小学生も来るので(^^;
一般に偏角は、(下記「複素数の偏角」ご参照)
z= cos(απ) + i sin(απ) =e^(iαπ)
で、απを言いますから
まあ、πを1単位として測ったと思ってもいいのですが
ちょっと標準とずれますから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E7%B4%A0%E6%95%B0%E3%81%AE%E5%81%8F%E8%A7%92
複素数の偏角
319(1): 現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む ◆e.a0E5TtKE [] 2019/02/09(土) 15:45:59.00 ID:c3aU14PB(23/37) AAS
>>281
>「Q(i)に含まれる1のべき根は±1,±iの4つだけ」の証明が難しい?
下記の”アイゼンシュタイン(Eisenstein)の既約判定定理”
これは、整数係数の範囲の因数分解ですが、証明を見れば分るように、iを添加した環Z(i)で考えても成り立つ
だから、整数環Z内で既約なら、環Z(i)内でも既約
それで、既約多項式の根を添加して、実数体Rを拡大することを考えれば良い
大阿久先生が、>>301で円周等分多項式の既約をEisenstein の 判定法で示しています
これより、円分体の根 ζ3,ζ5,ζ6,・・・,ζn,・・・ は、既約方程式の根
よって、これらは、Q(i)に含まれない(簡明に言えば、ベキ根拡大になります。高校数学の延長上です)
よって、「Q(i)に含まれる1のべき根は±1,±iの4つだけ」
QED
簡単ですよね
https://mathtrain.jp/eisenstein
高校数学の美しい物語 最終更新:2018/01/13
アイゼンシュタインの定理
(抜粋)
アイゼンシュタイン(Eisenstein)の既約判定定理
ある素数 p が存在して以下の3つの条件を満たすとき,
整数係数多項式 f(x)=anx^n+an?1x^n?1+・・・+a1x+a0 を
(整数係数の範囲でできるとこまで)因数分解すると必ず k 次式以上の因数がでてくる。
・a0 は p の倍数だが p^2 の倍数でない
・a1 から ak?1 まで全て p の倍数
・ak が p の倍数でない
特に,k=n の場合に3つの条件を満たす式は既約(それ以上因数分解できない)です。
アイゼンシュタインの定理の証明
いよいよ証明です!
方針:1つ1つ丁寧に係数を比較していくだけです。ほとんど機械的な計算で証明することができるので入試で出題されるかもしれません。
証明
ある素数 p に対して3つの条件を満たすとき
f(x)=anx^n+・・・a1x+a0
が
g(x)=bnx^n+・・・b1x+b0
と
h(x)=cnx^n+・・・c1x+c0
の積に因数分解できたとする。
つづく
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