【創作】UNIX文庫 文豪ハッカー【パクリ】 (762レス)
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586: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 04/07/04 21:23 AAS
中には暖も、落ち着かせるランプの明りもある。
男は靴を脱ぐように、それが終れば椅子にかけるよう命じた。
男は口を開け、棚に並べられた木彫りの仮面を眺めていた。
まるで僕が本当に腰かけたのに呆れでもしたように。
とはいえ僕の顔面には感謝の気持ちと、謙虚さが表われていたにちがいない。
「お前はいったいどこからやって来たんだ」
男が僕の視線を避けていることに気がついた。
彼は申し訳ないといった表情で返答を待っている。
僕は怪しまれてはいないようだった。
彼は親切に振舞うことで威嚴を失うことを恐れていたに違いない。
不意に僕の口から言葉がもれた。「どこでも構わないのではないでしょうか?」
男は目を丸くして僕をみつめた。
「あなたには旅人に宿を貸す義務があるはずです。他に家はないのですから」
僕はそれらが言うまいとしていた皮肉のようなものだと気がついた。
本当に男に通じてしまったのだろうか。僕をとっさに謝ろうとした。
「だが、あなたは旅人たちを見殺しにしてきた…」
男は立ち上がろうと、椅子の上でもがいた。
「お前は誰だ。なぜそれを知っている?」
僕はそれが本当にあったのだろうかと考えていた。
男の大声で現実にかえされた僕は思わずぎょっとした。
僕の発言が皮肉のものであるように、彼の行動も誰かの皮肉なのだろうか。
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