[過去ログ] 【艦これ】提督「…さて、と」 (1002レス)
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219: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:33 ID:HLJ08eLb0(1/7) AAS
執務室


コンコン
鳳翔「鳳翔です。足柄の代理として哨戒から戻りました。」

提督「…入れ。」

ガチャ、バタン
鳳翔「失礼します。」

提督「ご苦労だった。」

榛名「お疲れ様です。」

鳳翔「…あの。」

提督「どうした。」

鳳翔「不知火さんが、号泣しながらお酒を煽っていたのですが、大丈夫でしょうか。何かあったのですか?」

提督「…止めに行こう。」

榛名「…(さっきの大きな声、提督と不知火さんだったのでしょうか…泣き疲れて寝てしまっていたとは、榛名、不覚です…)」

鳳翔「いえ、今は寝ています。見てられない、と足柄さんが止めて、吐かせてから寝かしていました。」

提督「…そうか。」

鳳翔「…提督の名を呼びながら泣いてましたよ。」

提督「…そうか。…そのうち落ち着くだろう。手間を掛けたな。また不知火とは話をしておく。」

鳳翔「…何があったのですか?」

提督「…見解の相違だ。心配する必要はない。」

鳳翔「…わかりました。失礼します。


提督「…」

220: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:38 ID:HLJ08eLb0(2/7) AAS
夜、提督の部屋


コンコン

提督「…誰だ。」

鳳翔「鳳翔です。」

提督「…入れ。」

鳳翔「失礼します。…お一人で晩酌ですか。」

提督「…何か用か。」

鳳翔「…しばらくお休みを頂けるとの事でしたので、早速お酒を頂きに。」

提督「…ウイスキーしか無いぞ。宴会で出したから日本酒はスッカラカンだ。ビールも無い。」

鳳翔「では、ウイスキーを下さい。」

221: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:41 ID:HLJ08eLb0(3/7) AAS
提督「…何で割る。」

鳳翔「えっと…すみません。飲んだ事が無くて…」

提督「初めて。初めてか…山崎、のストレートで良いか。」

鳳翔「ありがとうございます。」

提督「…ほれ」コトン

鳳翔「…このお水は…?」

提督「チェイサー…口直しだ。」

鳳翔「成る程。では、頂きます。」くいっ

提督「あ、おいおい…」

鳳翔「けほっけほっ」

提督「…日本酒と同じ感覚で飲むなと言っておくべきだったな…水を飲め」

鳳翔「すみません…」

提督「…少しずつ飲むと良い。香りも楽しめるだろう。」

鳳翔「…はい。…木のような、不思議な香りがします。」チビチビ

提督「樽で熟成されてるからな…どうだ、気に入ったか。」

鳳翔「美味しいです。辛いのに甘いですね。後味が果実のようで…」チビチビ

提督「それは良かった。山崎はわりと飲みやすい。…舌が痺れて味がわからなくなる前に、水を口に含むと良い。」

鳳翔「はい。ありがとうございます。」

提督「酒は、良い物に限る。最初に悪い物に慣れると、繊細な味がわからなくなる。」

鳳翔「最初が肝心、ですか。」

提督「そうだな。酒に限った話では無いが…」

222: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:43 ID:HLJ08eLb0(4/7) AAS
コンコン
足柄「あたし。」

提督「…入れ。」

足柄「お邪魔しまーす…あら?鳳翔さん?…本当にお邪魔だったかしら。」

鳳翔「いえ、大丈夫ですよ。」

足柄「良かった。あ、ウイスキー!…提督、あたしロックで。」

提督「お前…哨戒を代わってもらった身で、よく飲みに来たな…」コトン

足柄「まぁ、そういう事もあるわよね。ありがと。…やっぱ山崎は甘いわね。余市無いの?」

提督「今私が飲んでる。鳳翔も山崎と飲み比べてみると良い。」コトン

鳳翔「あら、ありがとうございます。」

足柄「…ありがと。なんか今日はやけに素直ね。…不知火さんと喧嘩して落ち込んでるの?」

提督「…そんな事は無い。」

足柄「なんか最初はコンビって感じだったのに、最近全然じゃない?」

提督「…」グイッ

足柄「最近不知火さんに冷たくない?」

提督「…いや。」

足柄「…とは言い切れなくない?」

鳳翔「ちょっと足柄さん…」

提督「…艦娘は不思議な生き物だな。まるで人間のように生き、恋をする。その想いはとても一途で、深い。…海よりもな。」

足柄「…はい?急に何?」

223: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:45 ID:HLJ08eLb0(5/7) AAS
提督「足柄、何故人間が艦娘と距離を取るのか。もう一つ理由を教えよう。これは噂話だがな。」

足柄「…」

提督「艦娘は沈んだ後、海底の無念や怨念によって深海棲艦に成ると言われているのは知ってるな。」

鳳翔「はい。そう聞いたことがあります。」

提督「艦娘がもし、海底の怨念に負けない程の強い愛情を抱いて深海棲艦になったらどうなるか。…帰ってくるのさ。愛情を頼りにな。そして地獄の果てまで追ってくるらしい。一緒に海底に沈む、その時まで…」

足柄「…はあ?それで不知火さんと距離を取ってるって?提督、あんた酔ってるわね…」

提督「…ただの冗談じゃないか。不知火とは方針の違いから少し揉めただけだ。不知火はああ見えて繊細だからな…少し負担をかけ過ぎた。信頼してるからこそ負担を強いる事になってしまったが…明日謝ろう。」

足柄「…そいえば榛名を常設秘書艦にしたんだって?榛名は喜んでたけど、あの子、榛名に嫉妬してるかもよ。」

提督「…例えそうだとしても、榛名をこれ以上戦わせる訳にはいかん。」

足柄「あ、そういう結論になったんだ?」

鳳翔「やはり、危険であると?」

提督「いや…どちらかというと、榛名の事情を聞いて、少しな…陽菜の分の戦力の補強をしたい所だが…」

足柄「まぁ、無理よね。戦闘も全く無いような小さな島だし。」

提督「そうなるな…」
224: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/08(日)13:47 ID:HLJ08eLb0(6/7) AAS
足柄「ま、人間側が勝ってるし良いんじゃない?」

鳳翔「…そういえば、もし、人間が深海棲艦を世界から駆逐したら、私達艦娘はどうなるのでしょうか…」

足柄「…ま、解体じゃない?良くて幽閉かしらね。」

提督「そんな事はさせんよ。」

足柄「あら、左遷のくせに言うじゃない。させんよ、ですって。」

鳳翔「…心強いですね、ふふふ。」

足柄「ま、気持ちは嬉しいけどね。」

提督「…本当にそんな事が決まったら、徹底抗戦だな。今度は全艦娘対全人類だ。」

足柄「…んで?誰が指揮を取るの?」

鳳翔「ふふ、提督ですよね。」

提督「まあな。」

足柄「なーに生意気言ってんのよこの酔っ払い!左遷のくせに〜!噛みついてやるわ!」

提督「痛っ!…酔っ払いに噛みつかれたぞ…」

鳳翔「やっぱり狼ですね…」

提督「…どっちかって言うとこれでは野良犬…痛い痛い痛い!」

鳳翔「うふふ。…敵が近くに居ないって、幸せ、ですよね。」

足柄「…ほうね。」

提督「噛んだまま喋るな…」

鳳翔「…約束ですよ?提督。戦いが終わったら…きちんと面倒、見て下さいね?ふふふ。」

提督「ああ…そうだな。」

鳳翔「あと、不知火さんの事も、約束ですよ。」

提督「…わかっている。」

鳳翔「…なら、良かったです。」ニッコリ

225: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage] 2015/03/08(日)13:50 ID:HLJ08eLb0(7/7) AAS
とりあえずここまで

また夜か朝に書きます
ゆっくり進めてきます
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