[過去ログ] 【艦これ】提督「…さて、と」 (1002レス)
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83: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)00:28 ID:8rYj7xKaO携(1/24) AAS
その後…


提督「不知火、すまないがしばらく仕事を頼む。榛名、着いてこい。」

榛名「は、はい。」


提督の部屋


榛名「執務室の隣の部屋、提督の私室だったのですね…」

提督「まぁな。適当に座ってくれ。…さて、榛名。ここなら外に声は通らない。今日から少しずつお前の話を聞かせて欲しい。昔お前の身に何があったのかを。」

榛名「私の、話、ですか…それは、この島での話では…無いですよね。」

提督「ああ。…少しずつで構わない。…無理そうなら別の日でも良い。」

榛名「いえ…少しずつ、ですよね。…頑張って思い出します。」

84
(1): ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)00:41 ID:8rYj7xKaO携(2/24) AAS
うーん
地の文だと進行が遅くなるんですよね…状況がわかりやすいのはその通りなのですが…
あんまり方針が迷走すると折角読んでくださってる方を混乱させてしまうので、地の文は他の艦これss書くときに使ってみます。

このスレはこのまま
平常時セリフ
戦闘時地の文
でいきたいと思います。複雑な形式ですがよろしくお願いします。
乙やご指摘など頂けて嬉しい限りです。


それと以下、話が少しわかりにくいので、予め軽い注釈を

主張派
とは、軍内部にあった一派閥の名称である
85
(1): ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)00:45 ID:8rYj7xKaO携(3/24) AAS
榛名「…私が艦娘として建造されたのは、7,8年前の事です。あの大反攻作戦の、そのまた前でした。その頃、軍内部ではある派閥が勢力を伸ばしていたそうです。後に、軍に大きな勝利と、そして裏切りをもたらした…」

提督「…主張派か。」

榛名「はい…私はその主張派系の開発工廠にて建造されました。艦娘の建造には妖精のいたずらと呼ばれる、不可解な現象が絡んでいます。だから莫大な資材を投入しても艦娘の建造が難しいのは提督もご存知だとは思います。」

提督「…そうだな。」

榛名「私の艦種は戦艦ですので、それは喜ばれました。大戦力であると。」

榛名「当初の予定では、私は主張派の主力艦隊であった第3艦隊の、第4機動群に編入される予定でした。第4と言えば、あの大反攻戦を勝利に導いた、英雄提督が指揮していた艦隊ですよ!…今思えば、これが私の最盛期だったのかもしれません。」

提督「…」

榛名「配属直前に、少し大きな問題が発生しました。第4群はその問題の対処に当たる為、急ぎ国を離れたのです。その結果、主張派本部の決定により、私は…私は、英雄提督では無く、彼の部下が指揮する、艦娘決戦部隊に配属されました。」

提督「主張派の、第3艦隊の艦娘決戦部隊…あの有名な黒提督だな…さぞ辛かったろう…」

榛名「ご存知なのですね。そうです、榛名は黒提督の元に配属されたのです。…」ブルブル

提督「…今日はここまでにしておこう。ありがとう榛名、話してくれて。…続きは落ち着いたらで良い。」

榛名「は、い…すいません…」

提督「…榛名、黒提督はここには居ない。俺がお前には指一本触れさせはしない。大丈夫だ。黒提督のやり方は間違っていた。…お前は悪く無い、大丈夫だよ。」

榛名「…ありがとうございます…すいません、ほんとに…あの、少し、風に当たってきてもよろしいですか。」

提督「構わん。」

榛名「すいません、失礼します。」


執務室


提督「すまない、不知火。今戻った。」

不知火「司令。」

提督「…榛名の元上司は黒提督だったよ。」

不知火「…そうでしたか。」

提督「…主張派にはバカとクズしか居なかった。黒提督も英雄提督も、糞食らえだ…」

不知火「司令…」

提督「畜生…」

86: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)02:12 ID:8rYj7xKaO携(4/24) AAS
数日後の夜、食堂にて


隼鷹「哨戒から戻った。あーダルしんど酒ー!」

鳳翔「あら、隼鷹さん。」

隼鷹「こんばんは。夜遅いね。もう2300回ってるけど大丈夫?」

鳳翔「大丈夫ですよ。まだ、仕事もありますし。ドックのお風呂掃除とか、朝ごはんの下準備やら何やら…休憩する暇がありません」

隼鷹「あへー。大変なもんだね。それに加えて戦闘に備えないといけないし…」

鳳翔「仕方ありませんよ。艦娘は民衆には秘匿とされていますから。家事などは艦娘同士でやらないと。」

鳳翔「軍の一部、それも提督と呼ばれるような方だけが艦娘と喋る事を許されているくらいですから。…洗濯や掃除だけでもこなしてくれる第三者が居ればもっと楽になるとは思うのですけどね。それに、提督は私を部屋に入れて下さらないし…掃除がしたいだけなのに。提督も、男の方と言う事でしょうか。」

隼鷹「(アンタ怖いもん…)提督はダメだなぁ!」

提督「私がなんだって?」

隼鷹「げえっ関羽!」

提督「誰が関羽だ…。隼鷹、鳳翔、任務ご苦労。二人とも今から暇があれば私の部屋に来るといい。良いものがある。」

隼鷹「(気になるけど、鳳翔さんまだ忙しいって言ってたしなぁ。一人で行くのなんか悪いし断るか。)アタ 鳳翔「行きます。」

隼鷹「」

提督「隼鷹はどうする?」

隼鷹「…行くよ!」
90: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)08:25 ID:8rYj7xKaO携(5/24) AAS
足柄さんは、人間への態度以外、悪いところは無し、というつもりですので、こんなものかなーと

レポートの、人間と平等ってとこはちょっと矛盾してますね…攻撃的であるとだけ解釈してもらえたらわかりやすいかもしれません

艦娘と軍規の両立は難しいですね…課題です
91: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)08:27 ID:8rYj7xKaO携(6/24) AAS
提督の部屋


提督「日本酒ウイスキーブランデー…日本酒だな。…ほれ。器がグラスしか無いが。」

隼鷹「酒?…酒は禁止じゃないのか。」

提督「もう非番だろう。せっかくの大吟醸だ。燗は…面倒だな。もうそのまま飲んでみろ。」トクトクトク

隼鷹「…いただきます…(!…美味しい…なんか腹立つな…)」

鳳翔「いただきます。んっ…かなり辛口ですね。提督の好みですか?美味しいです。」

提督「まあな。」くいっ

提督「何かつまみが欲しいな…」

鳳翔「では、何か用意してきましょう。」

提督「ありがたい。」

隼鷹「…何で急に酒を…」

提督「…隼鷹。…酒は良いものを飲めよ。」

隼鷹「…そんな酒ねーよ。」

提督「…お前の戦闘評価、見させて貰った。」

隼鷹「!…悲惨だったろ。」

提督「まぁな。変な笑いが出たよ。」

隼鷹「…それ計測したの、前任者の時だったけど…まぁ、その、泥酔してたしな。」

提督「…本当にそれだけか?」
92: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)08:29 ID:8rYj7xKaO携(7/24) AAS
隼鷹「…何が言いたいのさ。」

提督「…艦載機、シラフでいくつ展開出来る?」

隼鷹「…そりゃ、アタシは58しか積めないから、」

提督「…俺の目は節穴じゃないぞ。本当に58機、シラフなら余す事無くキチンと操作可能なのか?」

隼鷹「…」

提督「イチから鍛え直すぞ、隼鷹。」

隼鷹「…やめときなよ。無駄だって。」

提督「なんだ、えらい弱気だな。」

隼鷹「…みんな、さ。アタシが酒抜いたら出来るって言い方するんだ。…でもさ、そんな事無いんだよ。アタシゃ不器用でね。艦載機の扱いが難しいんだ。」

提督「…」くいっ

隼鷹「…大分前、この島に来るより前ね、遠洋に深海棲艦が出現した時迎撃に向かったんだけどさ、あ、勿論シラフね。…あれは傑作だったなー!まさか自分の艦載機同士ぶつけまくるとは思わなかったよ。ボンボン空中で爆発起こるんだけど接敵すらしてなくて。味方超混乱してたよ。アハハ。」

提督「…隼鷹、ほれ、飲め」トプトプトプ

隼鷹「ありがと。…もうさ、そのせいで凄い混戦になっちゃって。何とか勝てたけど、先制されたせいで結構な被害出てさ。同僚も上司もクチ聞いてくんなくて。…そんなん飲むしかないじゃん!」グイッ

提督「…」くいっ

隼鷹「アタシが悪いんだけどね…提督、もう一杯!」

提督「…」トプトプトプ

隼鷹「ありがとうございます!…なーんでアタシこんな話したんだろね。アハハ。」グイッ

93: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)08:31 ID:8rYj7xKaO携(8/24) AAS
提督「…お前、もう一人で酒は飲むな。」

隼鷹「…飲む酒がねーよ。」

提督「…酒に逃げるなという事だ。」

隼鷹「…わかってるよ。ダメだって思ってた。でもしゃーないじゃん。アタシ艦娘だし。逃げ場が酒しかないよ…戦えないのに期待されるって気持ち、仕事の出来る提督にはわかんないかもしんないけどさ。」

提督「…最初から仕事の出来る奴なんざいないさ。愚直に修練を積み上げねば実力は付かん。お前は積み直しだ、隼鷹。」

隼鷹「…きっと崩れる。」

提督「何、崩れそうになったら俺が支えてやる。…昔正規空母の部下が言ってたよ。艦載機の扱いなど才能ではなく積み上げた期間だと。昔のお前の上司はそれを見誤ったんだろう。」

隼鷹「…飲み込み悪いし。」

提督「人より多く、長くやれば良いさ。簡単なことではないが。」

隼鷹「でも!アタシはきっと失敗して!提督は…提督はアタシに失望するんだ!」

提督「簡単な話だ。失敗したら、飲んで笑って忘れて、また積み直しだな。」

隼鷹「…アンタ変だよ。」

提督「よく言われる。」

隼鷹「あーもう!もっと酒下さい提督!」

提督「明日からまた忙しいぞ。大丈夫か?」トプトプトプ

隼鷹「こんな湿っぽい空気のが嫌だわ!」

提督「…だ、そうだ。鳳翔、気を遣わせたな。」

鳳翔「いえ、今戻った所ですよ。」ガチャ

隼鷹「げえっ?!アタシの恥ずかしい話聞かれてた…?」

鳳翔「あら、何の話でしょうか?…どうぞ、刺身です。夕方に上がった魚ですよ。」ニコニコ

提督「お、釣ったのか?旨そうだな。ほれ、酒だ。」

鳳翔「ありがとうございます。…いえ、発破を少々。」

提督「おま…まぁ良いか。どうせ孤島だ。因みに何の魚だ?」

鳳翔「鯛…のお友達です。」

提督「居るもんだな…」

隼鷹「旨え!」

94: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)08:35 ID:8rYj7xKaO携(9/24) AAS
とりあえずここまで

各艦娘については個別にエピソード書いてきますので、各々が何故そうなったかとかの細い設定などはそこで広げてきます
95: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)11:28 ID:8rYj7xKaO携(10/24) AAS
週の終わり、夜

提督「哨戒中の足柄以外全員揃ったか。」

一同「はい!」

提督「初めの一週間ご苦労だった。上が変わって慣れない事もあったと思うが、引き続き頑張ってくれ。」

一同「はい!」

提督「尚、シフトは据え置きとする。ただ、雷は一月後から夜間哨戒を任せる可能性があるので留意しておけ。」

一同「はい!」

提督「では解散とする。時間も遅い。部屋で休め。」

一同「失礼します!」
ガチャ、バタン

提督「さて…」

提督「足柄、聞こえるか。」

足柄『聞こえてるわ。』

提督「すまないが、しばらく夜間哨戒は続けてもらう。」

足柄『どーせこうなると思ってたから良いわよ。夜は見えないから慣れた艦娘のが良いし。かと言って隼鷹は夜は飛ばせないし、榛名は万が一接敵したらヤバイし。』
97: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)11:34 ID:8rYj7xKaO携(11/24) AAS
提督「苦労をかけるな。」

足柄『…あー提督の誠意が見たいわー。誠意で喉を潤したいわー。』

提督「…哨戒が終わったら私の部屋に来い。」

足柄『マジ?酒?酒?隼鷹が美味いの飲んだって言ってたから狙ってたのよねー!役得役得。』

提督「…私は寝る。0400以降来るといい。油断するなよ。緊急の場合は起こせ。」

足柄『りょうかーい!』ブチッ

提督「…寝るか。」


早朝


コンコン
足柄「あたしよ。」

提督「…入れ。」

足柄「お邪魔するわね。さぁ、酒を寄越しなさい!何でもいいわ!」

提督「元気だな…ほれ、日本酒。」トプトプトプ

足柄「…うまいじゃない…」

提督「…当たり前だ…なぜ驚く。」

足柄「隼鷹のうまいはアテになんないのよね。あの子ついこないだまで常に酒飲んでたから。舌がバカんなってるわよアレ。」くいっ

提督「まぁ、全て取り上げたがな…」

足柄「アレ鳳翔さんがやったんですって?…鳳翔って何者なの?床下に隠してたのも消えてたとかなんとか。」

提督「初耳だぞ…私にもわからん。ただ…まぁ、物事を徹底的にやって、更にやり過ぎてそうだな。」

足柄「なるほどねー…要注意ね。私物隠しとこ…アンタもエロ本とか見つからないようにしなさいよ…見つかったら爆笑よ爆笑。」

提督「ああ…」

足柄「…え?あんの?ちょっと家探しして良い?てっきり枯れてんのかと。」

提督「アホか。…コーヒーを淹れてくる。」
98: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)11:37 ID:8rYj7xKaO携(12/24) AAS
足柄「アンタ飲まないの?」トプトプトプ

提督「勘弁してくれ。もう朝だぞ。仕事がある。」

足柄「いいじゃないの〜」

提督「酔っ払いめ…」

足柄「ああん。」

提督「…0600までには出て行けよ。仕事がある。」

足柄「わーってるわよー。そいえば日本酒以外ないの?」

提督「…一応いろいろあるな…忙しくて口にしてないから減ってない。」

足柄「このラック?見せて…ニッカじゃん!…ドライビールある?」

提督「もう日本酒三杯行ってるのか。もっと味わってだな…」

足柄「うるさいわねー。…これ冷蔵庫?…あったわ!」

提督「ウイスキーをビールで割るのか…お前悪酔いするぞ。」

足柄「たまにしか飲めないんだからいいじゃないの!今や鎮守府には提督の酒と鳳翔の料理酒しか無いんだから!隼鷹なんて料理酒飲もうとして鳳翔に捕まってたわよ。」マゼマゼ

提督「救いようがねえな。…もう好きにしろ」ハァ

足柄「これがうまいのよねー!…ツマミはないの?」グビー

提督「…この部屋には置いてないな。」

足柄「気が利かないわねー!まぁいいわ!酒のツマミは酒よ!」グビー

提督「おま、ペース考えろよ…」


0600


足柄「うう…」

提督「案の定潰れやがった…一気に飲みすぎなんだよ…ベッドで寝かしておくか。」

100: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)12:44 ID:8rYj7xKaO携(13/24) AAS
足柄「…那智、ねえさん…」

提督「!!…寝言か。」

足柄「…ぇくしっ」

提督「酒飲んで暑いからって服をはだけさせるからだぞ…布団くらいきちんと着せてやるか…」ファサ…

提督「…仕事中に執務室側のドアから出ないようにと書き置きしておかないとな…」

『外のドアから出ろよ。任務ご苦労。 提督』

提督「よし…今日も1日が始まるな。」


執務室


コンコン
不知火「おはようございます。不知火と榛名、参上しました。」

提督「ふぁあ…入れ。」

不知火・榛名「失礼します。」

提督「おはよう。さて、今日も始めるか…」

101: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)12:45 ID:8rYj7xKaO携(14/24) AAS
仕事中


榛名「秘書艦をやるまで、提督のお仕事を知りませんでした。」

提督「…まぁ、ここは楽な方だ。時間にかなりゆとりがある。だからこそ訓練を見てやったり出来る訳だが…。下からの要求と上からの指令があるからな、規模の大きいところは本当に忙しい。」

榛名「今私の手元にあるのでも、日品や資材の為の輸送船の依頼、それらの護衛の艦娘の依頼、物品リスト…まだまだたくさんありますね…」ゴチャ

提督「使った資材やら金勘定やらは私が確認せねばならんが、他を手伝ってもらえるだけで随分と助かる物だ。ありがとう、二人とも。」

不知火「…秘書艦の務めですから。」

榛名「…お役に立ててますか…えへへ。」

提督「さて、どんどん進めていこう。」


数時間後


不知火「司令、榛名さん。コーヒーが入りました。今持っていきますね。」スチャッ

提督「ああ、ありがとう。そこにーー」

ガチャ
足柄「…あれ?この扉で提督の部屋と執務室、繋がってんの?」

不知火「…は?え?…え?」ポロッガシャーン!

提督「…!(足柄こいつやりやがった…!お前服ぐらいきちんと着ろよ…!)」

榛名「え…足柄さん何で…提督の部屋から…服も乱れて…」

足柄「え?…夜伽?」

榛名「…!////」カアァ

提督「お前そろそろぶっ飛ばすぞ。」

足柄「冗談よ冗談。哨戒帰りにお酒を頂いて、そのまま1人で寝てしまっただけ。」

提督「…頼むぞ、本当に。」

足柄「あんな分かり辛いメモ残す方が悪いのよ。提督の部屋とか入った事無かったし。」

不知火「コーヒーを落としてしまってすいません。と、取り乱しました…」フキフキ

足柄「…なんか邪魔したわね。失礼するわ。…頭いてぇわね…」
ガチャ、バタン

提督「…」

不知火「…」フキフキ

榛名「…榛名は大丈夫です。」

提督「いや、本当に何も無いからな…」
103: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)13:30 ID:8rYj7xKaO携(15/24) AAS

ある日

バーン!
隼鷹「て、提督!助けて!助けてー!」

不知火「?!」ビクッ

榛名「じ、隼鷹さん?」

提督「なんだなんだ、お前は鳳翔さんと訓練中だろう。あとドアはもっと丁寧にだな…」

隼鷹「あかん…あかんでぇ…!鳳翔さんはマジモンの鬼やで…ウチ、殺されてまう!」

提督「落ち着け。エセ関西弁はやめろ。」

隼鷹「…しっ!…提督、聞こえるでしょう…鬼の足音が…」

…コツ、コツ、コツ

隼鷹「ひ、ひぃ!闇がすぐそこまで迫っているぅ!」

提督「闇って…お前言いたい放題だな…後でどうなっても知らんぞ…」

鳳翔「…隼鷹さーん?どこに隠れたのですかー?」コツ、コツ

提督「お、お前呼ばれてんぞ…早く行けよ…」

隼鷹「アンタは悪魔か?!…さっき八つ裂きにしますよ?って笑顔で言われたんだよ…・・」

提督「(鳳翔、やはりそんな感じなのか…?!)」
104: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)13:39 ID:8rYj7xKaO携(16/24) AAS
鳳翔「あら…提督、そこに隼鷹はいるのですかー?」コツ、コツ、コツ

提督「…」チラッ

隼鷹「…・・…・・・・」ブンブン

提督「い、いや、居ないが。」

榛名「(はわわ…提督が賭けに出ました…)」

鳳翔「あら、そうですか?」

隼鷹「…!鳳翔さんがココに来る!…提督の部屋に隠れる!」サッ

コンコン
鳳翔「失礼しますね?」

提督「あ、ああ。」

ガチャ、バタン
鳳翔「…」

不知火「(ハラハラ)」

榛名「(ドキドキ)」

鳳翔「…提督。少しよろしいでしょうか?」

提督「?…ああ。」

鳳翔「失礼します。」

提督「…?!ほ、鳳翔!顔が近い!」

不知火「…・・」ガタッ

榛名「…・・」ビクッ

鳳翔「…」クンクン

提督「(に、匂いか?!)」

鳳翔「…うふふ。提督?嘘はいけませんよ?隼鷹さんの匂いがします。」

提督「…なんのことかな。(お前終わったぞ隼鷹…)」

鳳翔「…提督のお部屋ですね?隼鷹さん、そこに居るのはわかっていますよ。出てこないと大変な事になりますよ。腕が。」

榛名「(う、腕?!腕って…腕が大変なことになるんですか?!)」

隼鷹「ひ、ひいいい・・ごめんなさい!でも!鳳翔さん、肘は後ろには曲がらないんだよおおお・・」

不知火「(会話の内容があまりに恐ろしいのですが…本当に味方ですかねこの人…)」

鳳翔「…わかりました。右は勘弁してあげますから出てきてください。」ハァ

提督「(あの酒の会の後、隼鷹に艦載機の扱いを教えてやってくれ、と頼んだ時にスパルタでも構わんとは言ったが…スパルタどころじゃないなこれ…)…すまん、隼鷹。」

隼鷹「謝るな!い、嫌だ!もう入渠と訓練と哨戒を繰り返すのは嫌だー!」

………
……


榛名「結局出てきて連れて行かれましたね、隼鷹さん…鬼とか悪魔とか叫んでましたけど、突然グッタリして聞こえなくなりました…」

提督「もう言うな、榛名…」

不知火「…鳳翔さん、恐ろしい人…隼鷹さんの魂に黙祷…」

105: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)13:43 ID:8rYj7xKaO携(17/24) AAS
ここまで

隼鷹と鳳翔と提督の飲むシーン、最後少し途切れてる事に今気づきました…
話が多少不自然かもしれませんorz

スレでキャラ安価取ってみたいとかは考えてますが、やってやろうって方居らっしゃいますかね…?
シリアスな感じのキャラにはなると思いますが。
115: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)19:57 ID:8rYj7xKaO携(18/24) AAS
皆様アドバイスありがとうございました
なにやらゴタついてるそうなので、この話では安価はとりあえずやめておきます
また安価は安価で別スレをそのうち立ててみたいと思います

それでは、ギャグ寄りの日常パートがもう少し続きますが、投下していきます
116: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)19:57 ID:8rYj7xKaO携(19/24) AAS
ある日

執務室、仕事中

不知火「…」ペラペラ

榛名「…」ウーン

提督「…ふむ。北で我が国が防衛線を前に押し上げた様だな。」ペラ…

不知火「本当ですか!喜ばしい事です…!」

提督「まぁ小さな勝利だが、喜ばしいことに変わりはない。」

榛名「はい!」

提督「ただ、深海棲艦に対抗できる艦娘を持っているのは我が国だけだったからな…他の国はどうなっているのやら…」

榛名「そういえば、最後の通信衛星が機能を停止して久しいですね。海底ケーブルも破壊され、新たな衛星を打ち上げようとすると、攻撃される…そのせいで諸外国と連絡が全く取れない訳ですが…」

提督「シーレーンはズタズタだから手紙は論外だしな…まぁ、内陸部は無事な可能性はある。深海棲艦は丘に長時間居られない。…深海棲艦が川を遡れたらわからんが…」

榛名「心配です…。」

提督「今は他の国を心配している場合ではないだろう。とりあえずは自分たちの今の領海を守らねばならない。」
118: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)19:59 ID:8rYj7xKaO携(20/24) AAS
榛名「そうですね…。…私はまた、きちんと戦えるようになるのでしょうか…」

提督「大丈夫だ。今は心配するな。それよりも、もうそろそろ秘書官任命から2週間か…どうだ?仕事は覚えられたか?」

榛名「は、はい!一通りは…」

提督「ふむ。どうだ、不知火。」

不知火「榛名さんは、とても飲み込みが早くて驚かされます。既に秘書艦としてほぼ問題ありません。」

榛名「不知火さん…!」

提督「素晴らしい。では、今日これから秘書艦は榛名一人に…」

不知火「と、思いましたが、よくよく考えると榛名さんはまだまだですね。」

榛名「…不知火さん…」

提督「どっちなんだ…いや、と言うのもだな。先程隼鷹がオーバーワークで完全にダウンしてしまったらしい。鳳翔が責任を感じ、隼鷹の分の哨戒をすると言って聞かなくてな。」

不知火「…はあ。」

提督「鳳翔曰く、隼鷹が自分でゴーサイン出したトレーニングメニューだったらしいが…。とにかく今、鳳翔が居ない訳だ。そこで不知火に料理と家事を処理してもらおうかと思っていた。」

不知火「…家事ですか…榛名さんの方が適任では?」

榛名「えぇ…いえ、榛名には勿体無いです…」

提督「何なんだお前らは…もういい、二人とも行ってこい。仕事は私一人でやっておく。」ハァ

不知火「…そんな!」

提督「もめるくらいなら早く行ってこい。ほれ、ほれ。」

不知火「あ、うぅ…失礼します。」

榛名「し、失礼します。(完全なとばっちりですよコレ…折角…折角?)」トボトボ

榛名「(…あれ?…何故、私は今少しモヤっと…?)」

不知火「…榛名さん、行きましょう…」

榛名「あ、はい。」パタパタ
ガチャ、バタン

提督「…そういや不知火と榛名って料理出来るのか…?…俺の采配とは言え、晩飯大丈夫かコレ…」
119: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)20:30 ID:8rYj7xKaO携(21/24) AAS
コンコン
雷「雷よ。」

提督「入ってくれ。」

ガチャ、バタン
雷「お疲れ様、司令!任務完了の報告に来たわ。引き継ぎ地点にて鳳翔さんに哨戒任務を引き継ぎました!」

提督「(雷…これまで殆ど、事務的な会話以外してこなかったが…そうだ、丁度良い。)ご苦労、雷。…一つ頼みがあるんだが。」

雷「?何かしら?」

提督「ちょっと今から秘書艦を頼む。」

雷「…私が?」

提督「ああ。」

雷「…わかったわ。」

提督「頼むよ。」

提督「(…さて、この艦娘に関しては全然情報が無い。と言うか、何故左遷されたのかがわからない。引き継ぎ書類には問題等無しと記されていたが、問題が無いのに、ここへ送られてくるとは考え辛いな。…)なぁ、雷。ここでの生活には慣れたか?」

雷「…え、えぇ。」

提督「…そうか。(…今ので返答が終わりか…これは手強い…足柄と二人で夜間哨戒に行かせた時も、殆ど会話が無かったと報告を受けているし…うーむ)」

雷「…」

提督「(そして、書類を見つめているだけで微動だにしないとな…何か強迫性の症状でもあるのか…対人恐怖症か…?)…大丈夫か?雷。」

雷「…あ、ご、ごめんなさい。大丈夫よ。」

提督「…辛ければ無理はするな。すまないな、急な仕事を頼んでーー『ボムン』…?!なんだ今の音は…」

…タッタッタッタ、バン

不知火「て、提督…!」プスプスプス

提督「不知火!なぜ黒焦げなんだ!しっかりしろ!何があった?」ガシッ

不知火「榛名さん…」ウウ…

提督「まさか榛名がまた…!」

不知火「違…榛名さん…飯…死」カクン

提督「…馬鹿な…少し様子を見てくる。雷、留守を任せた。起きろ不知火、行くぞ!」ダッ

雷「!…ま、任されたわ!」

雷「行っちゃった…提督、大丈夫かしら。」…チラッ

雷「(ど、どうしようかしら…留守を任されちゃったわ…くっ…部屋が私を誘惑する…うぅ…ダメよ、私…我慢しなきゃ…か、体が疼く!…うあ、ああ…あ?…あんなところにコーヒーのシミが!提督ったらもう…じゃない!…もうしないって決めたのにぃぃぃぃ!体が勝手に…)」

120: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)20:37 ID:8rYj7xKaO携(22/24) AAS
厨房


提督「…」

榛名「…」

不知火「…」

提督「…なんだ、この鍋の中にあるタール状の物体は…」

不知火「…爆発しました。」ウウ

榛名「ち、違うんです!お料理ってどうするかわからなくって…」

提督「…おう。」

榛名「足柄さんがまず最初に油をお鍋に入れてたのを思い出したので…」

提督「…おう。」

榛名「艤装の燃料をナミナミ注いで火にかけました…」

提督「いや、その理屈はおかしい。」

提督「爆発するに決まっているだろ!…まず、何故ナミナミ注いだ…!」

榛名「ちょっとのつもりが、不知火さんが艤装を傾けすぎて…でも、いけますよって言うのでつい…」

提督「不知火…やはりお前も同類なのか…しかし、よく厨房が無事だったな。その量の燃料を熱したら厨房くらい吹き飛びそうだが…」

不知火「爆発の瞬間、体張りましたから…ぐふっ」

提督「…お前らは明日から厨房立ち入り禁止な…鳳翔が戻る前になんとかするぞ、いいな。まずは掃除だ。その黒いのをなんとかしろ。」

榛名「ごめんなさい…」

提督「とにかく、時間がない。お前ら2人は掃除に専念しろ。私が晩飯を作っておく。」

不知火・榛名「は、はい…」

提督「…ええい、残り物と米を混ぜてチャーハンだ…!」
121: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)20:41 ID:8rYj7xKaO携(23/24) AAS
執務室への廊下


提督「…なんとか片付け、人数分の食事を用意したは良いが…疲れたな…今から残りの書類を一人で片付けるのは中々しんどいぞ…」テクテク

ガチャ
提督「すまない、雷。今戻っ…た…。」

雷「お帰りなさい、司令官!」

提督「…ここは本当に私の執務室か…?」

提督「(書類が綺麗に全てイロハ順でファイリングされ、さらに分類されて綺麗に棚に並べられている…丁寧に貼られたラベルで何がどこにあるか一目瞭然だ…埃一つ無いぞ…)」

雷「勝手に整理したの。ごめんなさいね。」

提督「(机の上にただ積まれていた書類までトレイに分類され、これにもラベルが…)」

雷「もちろん、今日の処理する書類の分類は終わらせて、提督のやる必要のないものは私がやっておいたわ…!」

提督「(…責任者の認可が必要な書類は残して、他は完璧にこなしてある、のか…)」

雷「更に!全体的に掃除をして、床の絨毯に染み込んでたコーヒーもシミ抜きをしておいたのよ!」

提督「(これは…)か…」

雷「か?」

提督「完璧だ…」

雷「えへへへ。雷だもの!さ、重要書類に目を通して、ご飯にしましょ!」
123: ◆hsyiOEw8Kw [saga] 2015/03/03(火)20:51 ID:8rYj7xKaO携(24/24) AAS
とりあえずここまで
また夜中にでも

やっぱり日常パートで同じ時間を過ごしていくの、重要だと思います
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