[過去ログ] 戦車砲の煙突みたいな「T字型の先端」なぜなくなった? [きつねうどん★] (6レス)
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1 2024/05/25(土) 19:33:43.52
その名は「マズルブレーキ」
 1960年代から70年代の怪獣映画や戦争映画に登場した戦車は高確率で、先端が「T」字に象られた戦車砲を装備していました。あの造形にはどのような役割があるのでしょうか。もちろん、飾りというわけではありません。

https://contents.trafficnews.jp/image/000/077/714/large_240520_ri_01.jpg
61式戦車。矢印の部分がT字型のマズルブレーキ(画像:パブリックドメイン)。

 日本の陸上自衛隊61式戦車に装備されていた砲先端のT字の部分は、名前を「マズルブレーキ」、日本語で「砲口制退器」とも呼ばれる部品です。役割は字面のとおり、砲や銃の反動をコントロールするものです。

 他にもT字型のものはアメリカ製のM46「パットン」などにも搭載されていました。同戦車は、アメリカ軍ほか多数の国で使用されていたため、一時期は西側諸国の戦車砲の先端はT字型と、一部の人にも強く印象付けられることになりました。

 実は戦車砲に関してならば、T字型とは違う形状のものが、第二次世界大戦の戦車から装備されています。ドイツのF2型以降のIV号戦車を例にすると、砲の先端に直径よりも若干大きい、側面などに穴の空いた部品が設置されています。これもマズルブレーキのひとつです。またイギリスの「シャーマン ファイアフライ」の砲の先端なども、分かりやすい形状のマズルブレーキが取り付けられています。

 マズルブレーキが登場した理由としては、砲を発射する際の燃焼ガスを正面以外からも逃がす目的がありました。

 20世紀に入ってから大砲は大幅に進化しており、「駐退機」と呼ばれる、発射時に砲身のみを後退させる構造が一般的になっていました。この構造の大きなメリットは、砲身以外が発射の反動で後退しないことです。駐退機のおかげで「速射砲」と呼ばれる発射速度の速い火砲や、スペースの限られた戦車に搭載できる戦車砲が後に生まれることになります。

 しかし、駐退機も万能ではなく、砲身や口径を大きくすればするほど、砲弾を発射する装薬量も多くなるので、そのぶん後ろに砲身が後退する後座距離も長くなってしまい、反動などで命中率が下がる欠点がありました。その反動を抑えるためは砲を重くするという方法もありましたが、輸送面を考えると限界がありました。

 それらの問題を解決するため、砲の先端部分にあらかじめ穴を空けておいて、反動の原因となる装薬の燃焼ガスを、砲口ではなく上下や左右に逃がし、振動を軽減しようという考えが生まれました、これがマズルブレーキです。
2 2024/05/25(土) 19:33:52.20
廃れてしまった理由とは?
 マズルブレーキの原型は、速射砲が登場し始めた19世紀末に考えだされていましたが、実用化に至ったのは1920年代に入ってからです。ソ連やスウェーデン、チェコなど、当時火砲や機関砲の開発が盛んだった国でまず、野戦砲や機関砲に採用されることになります。

 戦車砲に搭載されるものに関しては、第二次世界大戦中頃から本格的に登場します。戦車砲の大型化に伴い、野戦砲のように振動や弾道の安定性などに問題が出てくるようになり、そうした問題を解決するために装備されるようになりました。

 ただマズルブレーキは砲弾発射時に発生したガスを大量に、広い範囲に噴射するため、同じ場所で射撃し続けると、ガスで視界がさえぎられることも問題でした。そのため、ドイツの駆逐戦車では待ち伏せ攻撃など、隠密行動を重視し、あえてマズルブレーキをつけない車両も存在していました。

 しかし、2024年現在に話を戻すと、りゅう弾砲や自走りゅう弾砲にはマズルブレーキが搭載されていますが、主力戦車には搭載されていません。これは駐退機の性能が向上し、油圧で反動を吸収できるようになったからです。

 振動が抑えられるようになると、以前よりも精密な射撃が可能になりました。すると今後は、マズルブレーキでガスを砲弾の発射方向以外に逃がしてしまうと精密な弾道制御に不都合が出てしまい、だんだんと廃れていきました。

 一方で、りゅう弾砲などに関しては、射撃精度が戦車ほど求められない点と、油圧などでの重量増加は好ましくないということもあり、引き続きマズルブレーキが取り付けられています。

https://contents.trafficnews.jp/image/000/077/715/large_240520_ri_02.jpg
韓国海兵隊の「パットン」戦車(画像:大韓民国国防部)。

 マズルブレーキの有無は、2024年5月26日に静岡県御殿場で行われる富士総合火力演習(総火演)でも確認することができるはずです。99式自走155mmりゅう弾砲やFH70りゅう弾砲の砲撃後、ガスが砲の正面だけではなく、左右からも発生します。
【了】

https://trafficnews.jp/post/132791
3 2024/05/25(土) 20:09:56.04
おれのもときどきマズルブレーキになる
なにが?
4 2024/05/25(土) 20:11:46.83
もうね、せっかくスレ立てても
最初のレスが変だとがっかりするよな
5 2024/05/25(土) 21:21:45.81
正直すまんと思う2もある
6 2024/05/26(日) 08:18:19.33
(;@ω@)戦艦とかには使われてなかったよね?
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