[過去ログ] GACKT「アイドルマスター」 (294レス)
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251: [sage] 2015/10/30(金) 23:22:55.64 ID:8XpDHcGaO携(1/20) AAS
凛、アーニャの一時的な不参加。
そして、未央のソロデビュー。
こんな話が急に、それもLIVE直前と言ってもいいくらいのタイミングで来たら、流石に皆動揺する。
いや、動揺だけならまだいい。
納得がいかない、訳が分からない。
そんな事を濁しながらも愚痴る者も少なからずいた。
「ねえGACKTさん。これでいいのかな…」
みりあもその中の一人。
皆で一致団結して、楽しんでイこうと考えていた矢先の出来事に、かなり複雑そうな表情を浮かべていた。
「これでいい、あれでいいってのは、今考えてもしょうがないよ」
しかし、もはや決まった事。
今ここでまた衝突が起きればむしろ逆効果ってもんだ。
…アイドルの意思を尊重、か。
その意思ってのが、今バラバラになってるんだけどな。
…誰かさんのせいで。
252: [sage] 2015/10/30(金) 23:24:20.99 ID:8XpDHcGaO携(2/20) AAS
元の世界を思い出す。
なんだかんだでもう半年以上前になってしまった。
…思えば神威学園も、色んな所から引っ張って来た奴ばっかりだ。
あいつらにも、ホームがあって。
本当に楽しめる所があって。
…僕も、常務と変わらないのかな。
「…あの、GACKTさん。今、大丈夫でしょうか?」
「ん?」
…。
「美波、どうしたの?」
彼女は、アーニャから昨日の夜のうちに話されていたらしい。
それから今日の今まで、彼女なりに考えたのだろう。
「…」
「…」
…そっか。
…彼女も、ソロデビューを考えたようだ。
253: [sage] 2015/10/30(金) 23:25:30.76 ID:8XpDHcGaO携(3/20) AAS
「…ちひろ」
「はい?」
度重なる事件。
このところ、頻繁に起きている。
「最近さ、すっごくめんどくさいことばっか起きてるよな」
「ふふ…もうGACKTさんったら…」
「冗談じゃないよ。何なんだよ一体」
「アイドルの皆さんは、まだ子供ですから…だから、ある程度の事は起きても仕方ないと思いますよ?」
「やり方が汚いんだよ。奈緒と加蓮の件だって分かりやすい脅しじゃない」
「…でも、それを抜きにして、お互い惹かれ合った。…でしょう?」
「…そうだね」
…だから、汚いってんだよ。
「それよりも、Kroneの皆さんのレッスンですよ。やるって決めたんですからね!」
「分かってるよ」
…本当、アイドルの奴らは可愛いもんなんだけどなあ。
後ろがめんどくさいんだよ。
254: [sage] 2015/10/30(金) 23:27:06.44 ID:8XpDHcGaO携(4/20) AAS
「はい音外した。もう一回最初から」
「は、はい!」
…。
目が隠れる程髪が長く、元気とは程遠い印象を受ける。
智絵里を彷彿とさせる臆病さと、緊張しい。
本屋の娘、鷺沢文香。
「ふう…ふう…」
まだ5分も経ってないというのに、既に息を切らしている。
「…す、すいません…お、お願いします」
「…」
確かに見た目は美しく、それでいて可愛い。
昔の僕ならキスしていたかもしれない。
しかし、体力面では杏以下だ。
…体力は後でつければ問題は無い。
けれど、限界はある。
この子が本番までにどこまで仕上げられるのか、心配でならないが。
「…あのさ」
「…は、はい?」
「…アイドルになった理由、教えてくれるかな」
「あ…」
この子がどのようにしてウチのプロデューサーと知り合ったのか。
それはかなり気になる。
「あ、あの…私、私が店番してる時に、名刺を渡されて…」
「…へぇ」
「それで、可愛いって、絶対トップアイドルになれるって説得してくれて…。こんな私でも、なれるのかなって…」
「…それで、常務に認められたわけだ」
「プロデューサーさんは、これが私の新たな一歩だって、褒めてくれました…」
「…新たな、一歩…」
新たな一歩、か。
成る程な。
「なら、僕の方が上だね」
「えっ…?」
「僕はただ歩かせるだけじゃない。階段を上がらせて、てっぺんまで連れていく」
「…」
「次のLIVEが終わったらお前のプロデューサーに言ってやれ」
「?」
「置いてきぼりにするぞ…ってな」
「が、GACKTさん……そんな怖い事、言っちゃダメです」
…。
こいつのプロデューサー、良い目してるなあ。
255: [sage] 2015/10/30(金) 23:28:13.18 ID:8XpDHcGaO携(5/20) AAS
…。
「…うん。うん。良くなってきた」
「ありがとうございます!」
「後は、これが本番で出せる事かな」
「あっ…」
そう。
この子はかなりの緊張しいだ。
僕と初めて顔を合わせた時もどもるわ顔を隠すわで話にならなかった。
「…お前に一番大事なのは、度胸だよ」
「度胸…ですか」
「そうだよ。一度のLIVEに命を懸けるくらいの度胸だ」
「そ、そんなに…」
「それが普通だよ。いつ事切れてもいいように後悔するようなLIVEはするな」
「…は、はい…!」
しかし、本番までの短い期間でこのメンツを使えるようにしろってか。
…こりゃあ、大忙しだな。
「…じゃ、再開」
「は、はい!」
256: [sage] 2015/10/30(金) 23:29:35.10 ID:8XpDHcGaO携(6/20) AAS
未央が女優の道を歩み始め、ようやくその一歩という舞台のオーディション合格が叶った。
まだそこまで見たわけじゃないけれど、順調にやっていると聞いている。
…何で突然そんなことやり出したって?
「…」
そりゃあ、色んな思いがあって、だろう。
凛と同じ目線で立ちたい。
自分の可能性を開きたい。
引いてはアイドル以外の…。
「…」
凛は新たなユニットを組み、未央は女優というもう一つの道を見つけた。
「…」
もう一人。
…あれは、どうだ?
「卯月ー」
「ひゃっ!が、GACKTさん…」
「寂しそうな顔しちゃって」
「そ、そんな…私、みんなに負けないよう頑張りますから!」
「負けないように?」
「はい!」
負けないように…。
…負けないように?
「私…未央ちゃんみたいに演技が上手くもないし、凛ちゃんみたいに踊れるわけじゃないですけど…」
「なら、歌だね」
「えっ?」
「歌だよ。未央は演技、凛はダンス。お前は歌」
「歌…ですか?」
「何かやってみたいなら、やればいい。僕が専門としてるのは歌。だからマンツーマンのボーカルレッスンなら引き受けられる」
「歌…」
「安心しなよ。必ずモノにしてやる」
「は、はい!頑張ります!」
が。
…ただし。
…歌声に濁点がつく癖は直せよな。
257: [sage] 2015/10/30(金) 23:30:32.19 ID:8XpDHcGaO携(7/20) AAS
「へー!じゃあしまむーもソロデビューするの?」
「そうさせるつもりだよ」
「そうさせるつもり?」
「本人の意思がよく分からないからさ」
「あー…そういうことなんだ」
僕だけが走り抜けても仕方ない。
僕がレールを敷いて、そこを歩かせるだけなら楽なもんだ。
ただ、卯月の心はどうなんだろう。
卯月が本当にやりたい事ってなんだろう。
ただ決めあぐねているのか?
…それとも何が分からないのかも、分からないってやつなのか?
「…」
もし後者だとしたら、少々困るな。
そんな自分を持たないような事は、アイドルとしてダメダメだ。
「…」
ふと考える。
…そういえば、どうして僕はこいつらを選んだんだろう、と。
確かに凛や未央は僕が選んだ。
アーニャに至っては、僕も即決していた。
だけど、正直。
他にも面白い奴はいた…かもしれない。
…だけど僕は、こいつらを選んだ。
「…」
もしかしたら、決められたレールを走ってるのは、僕の方…なのかな。
258: [sage] 2015/10/30(金) 23:31:18.30 ID:8XpDHcGaO携(8/20) AAS
「がくちん?」
「ん?」
「ん?じゃないよ。いきなり考え込んじゃって…」
「お前達のせいだよ」
「ズバズバ来るなあ…」
「…」
しかし、どうしてこいつは最近僕の方に来るんだ。
僕の事が好きなのは分かってるけれど。
「でさー…」
…それだけじゃなさそうだな。
「…ちょっと前までお前と凛と卯月のセットだったのにな」
「…あえてニュージェネって言わないところがガクちんらしい…」
「そりゃあ、そうだよ。ただでさえ最近ニュージェネレーションズの活動が少ないんだから」
「…」
「僕はお前のダッチワイフじゃないんだからさ。ちゃんと向こうと話してきなよ。確執作ったまんまじゃダメだろ?」
「…ダッチワイフ?」
「早く行きなよ」
「…何を、話せばいいんだろ」
「そりゃ、何でソロになったとか、お互いの近況報告とかさ」
「…がくちん、着いてきて…」
「ヤダ」
「ケチー…」
ケチじゃないよ、このチキンめ。
259: [sage] 2015/10/30(金) 23:32:19.01 ID:8XpDHcGaO携(9/20) AAS
「プロデューサー?どうしたんです?」
「え?…いや、最近春香が元気無かっただろ?」
「ええ…でも何とか元に戻ったとは聞きましたけど…」
「…その、それと関係があるのかどうか分からないけど…」
「それ…346プロのアイドル達のCDですよね?」
「ああ。でも346プロのアイドル全員の曲が好きってわけじゃないみたいでさ」
「…シンデレラガールズプロジェクト…」
「…この子達の歌に、何か惹かれるものでもあったのかってさ…何度か聴いてみたんだ」
「ふむ…どうでした?」
「…うーん…何ていうか、その…あ、悪い意味じゃないぞ!?…その、俺の知ってるアイドルっぽくないなっていうか、な…」
「…私も少し聴いてみましたけれど、確かにロックな部分が目立ちますね。何ていうか、男の人が歌いそうなって感じでしょうか…?」
「…」
「…で、それの何が春香を?」
「…これ、なんだけど」
「?…サクラ、散ル・・・?」
「春香が持ってきたんだ。どうしてもこれを歌いたいって」
「…こんな歌、提供されましたっけ?」
「いや、どこからも提供されてない。ただ…」
「…えっと…が…くと?…この人…!」
「…思い過ごしなら良いんだけど、な…」
「こ、これその…春香が持ってきちゃった、とか?」
「そんな事は無いだろうけど…あるいは、その…」
「…?」
「…もしかしたら、その…」
「…」
「その人と、何かしらの関係を持っているのか…」
「………悪い方だとしたら、大問題ですね…」
「…春香に限って、それは無いって思いたいけど…」
260: [sage] 2015/10/30(金) 23:34:12.80 ID:8XpDHcGaO携(10/20) AAS
「…待ってください?仮に、その…春香が、この人と何かしらの関係になってた、としてですよ?」
「ああ」
「じゃあ、この歌を歌ったとして…どうするんです?」
「…いや、そこまでは…」
「…ですよねぇ…」
「ただ、春香は765プロのアイドルだ。もし何かしようものなら、こっちだって出方を考えなくちゃならないかもしれない」
「そ、そうですね!ヘッドハンティングなんてされたら…」
「…でもな、律子」
「はい?」
「仮に、春香が、自分の意思でこの人の方が合ってると思ったなら」
「…」
「俺は、それを尊重してやりたい。プロデューサーとしても、春香の1ファンとしても」
「…それも、そう、ですね…」
「…っていうか、これ…許可取れてるのかな…」
「…あ」
261: [sage] 2015/10/30(金) 23:35:01.80 ID:8XpDHcGaO携(11/20) AAS
未央と凛、卯月の中に妙な距離感が生まれて数日。
互いにそれの話題は避けているようで、会っても挨拶や当たり障りのない会話のみだった。
…今生の別れでもないのに、何を怯える必要があるんだろうな。
僕だったら、いつも通りに接して普通にしてるのに。
「…」
そうは言っても、彼女らはまだ高校生だ。
僕みたいに酸いも甘いも経験したわけではない。
初めて出来た仲間とバラバラになる事が相当…くるんだろう。
なら断ればよかったのに…。
「…」
…なんて訳には、いかなかったんだよな。
「…」
ただ、一緒にやってみたかった。
やらせてみたかった。
そんな簡単な事だというのに。
あっちを取れば、こっちが沈む。
逆もまた、然り。
…不条理な社会だよ、ホント。
262: [sage] 2015/10/30(金) 23:35:57.17 ID:8XpDHcGaO携(12/20) AAS
「…」
今僕が抱えている問題。
ニュージェネレーションズ。
シンデレラガールズプロジェクト。
常務。
765プロ、天海春香。
いくつかはどうにでも出来る問題。
だけど、最後のはどうだ?
あんなめちゃくちゃな話、僕にはどうしようもない。
どうしようもなく、抗いようのない力が、僕達にかけられている。
そんなの、頑張ってどうにかなるもんじゃない。
僕達はファンタジーの主人公じゃないんだ。
「…」
春香が、僕に伝えたい事って、なんだろう。
今の僕には、その気は無いようだけど。
…先日、その春香から電話がかかってきた。
なんでも僕の曲を歌わせてほしい、と。
僕が彼女に渡した曲だ、と。
…本来なら断るのだけど、僕はそれを許可した。
恐らく、彼女は僕に何か伝えたいのだろうから。
あの歌を通して、僕に伝えたいことがあるだろうから。
まあ後は…歌えるもんなら歌ってみろってことかな。あはは。
263: [sage] 2015/10/30(金) 23:36:50.24 ID:8XpDHcGaO携(13/20) AAS
…。
「…ん…」
…。
…寝てたのか。
寝落ちするのは珍しくないけど、以前より規則正しい生活を送っている今の僕がなるのは…少々珍しい。
…疲れてるんだよ、あいつらのせいで。
「…」
…けれど、このままでいいはず、ない。
それは僕じゃなくても分かる。
「…」
昔の事を、思い出す。
バンドメンバーとの確執。
…その延長の、別れ。
…今のニュージェネレーションズは、もしかしたらそうなりかねない。
「…放っておく…」
…。
……。
「…訳にもいかない…」
…だよな。
「…」
手帳を捲り、明日の予定を確認する。
「…」
そこには色々と詰め込まれて書かれているけれど。
その中の一つ。
…トライアドのレッスン…か。
264: [sage] 2015/10/30(金) 23:38:03.72 ID:8XpDHcGaO携(14/20) AAS
「「「〜♪」」」
…。
「まだ加蓮の声が小さいなあ」
「す、すいません…」
「もっと腹から出しなよ。マックでゲラゲラ笑ってるくらい」
「いや…そんなには…」
「ゲラゲラ…」
「持ってるものを出せって事だよ。恥ずかしがってちゃ歌手だなんて言う資格は無い」
「…は、はい!」
まだまだカラオケ気分が抜けていない加蓮、奈緒。
それにつられるように凛までも。
「やるからには死ぬ気でやれよ。ボーカリストたるものLIVEで[ピーーー]たら最高だろ?」
「相変わらずだね…」
凛が引き気味で呟く。
その温度差にジェネレーションギャップを感じずにはいられない。
「お前達ってさ、何か…何でも良いけど、何かを死ぬ気でやったことってある?」
「何かを…」
「死ぬ気で…?」
加蓮と奈緒が互いに顔を合わせる。
勿論、彼女らがそんな経験をしているとは思えない。
その経験があるとしたら、こんな風に小言を言われていないはずだ。
しかし凛は言われ慣れているからか、特に疑問を感じている様子はなかった。
「僕はいつだってそうしてきたよ。勿論趣味にだって命を賭けてきた」
「何それ」
…そういえば凛には話してなかったかな。
いや、恐らくこの世界の人間には誰にも話してない。
「僕さ、沖縄出身なんだよ」
「「「えっ!?」」」
265: [sage] 2015/10/30(金) 23:38:46.23 ID:8XpDHcGaO携(15/20) AAS
あはは。
いつも通りの反応だ。
確かに、この見た目だとそうくるよな。
「…で、あんまり外には出なかったんだけどさ、泳ぐのは得意だったんだよ」
「へ、へぇ…」
「で、溺れちゃってさ」
「得意じゃないじゃないですか」
266: [sage] 2015/10/30(金) 23:39:41.19 ID:8XpDHcGaO携(16/20) AAS
「あはは。7歳の時だから。それがトラウマになっててさ…でも克服したんだよ」
いつの間にかレッスンの時間を大幅に割いているけれど、まあいいか。
「その時はバンドやってて、合宿中にバンドメンバーと一緒に毎日遠泳してたんだけど…」
「…まさか、その時も?」
「うん」
「ど、どんな感じだったんですか?」
「…波が来てさ、海水飲んじゃって、体がどんどん重くなってくのを感じた」
3人が食い気味に僕の話を聞く。
そりゃ、こんな話なかなか無いだろうからね。
「死ぬって、こういうことなんだな。…そう思ったよ。そこで、僕は皆に謝ったんだ」
「謝るって…死んじゃいそうだったのに?」
あの時の事を目を瞑って思い出す。
薄暗くなっていく海上の光。
上がらなくなっていく腕。
思考を停止していく脳。
だけど不思議と恐怖は無かった。
そんな事より、謝らなければならなかったんだ。
「バンドメンバーやファン。家族や友達…皆に謝ったんだよ。こんな所でゴメンなって…」
「…ど、どうやって助かったんですか?」
「…」
267: [sage] 2015/10/30(金) 23:40:28.91 ID:8XpDHcGaO携(17/20) AAS
もう、力が湧かない。
湧かそうとも思わない。
…仕方ないさ。
それが運命ってやつだ。
これが運命なら…僕は受け入れる。
…。
皆。
…さようなら。
…。
「…」
…。
……。
…いつエッチしたっけ?
「「「…は?」」」
268: [sage] 2015/10/30(金) 23:41:32.75 ID:8XpDHcGaO携(18/20) AAS
そしたらいきなりだよ。
肩から、腕から、脚から。
力が湧いてきた。
思考もフル活動し始めたんだ。
僕は渾身の力で上に向かって泳ぎだした。
「…だから助かったんだ」
「「「…」」」
「僕ね、思うんだよ。…あの時もしもエッチしてたら、死んでたって…」
…でも、エッチしてなかったから、今の僕があって。
「死ぬならしてからだろ…そう思ったんだ」
「エッチエッチうるさいよ変態!」
凛の蔑むような視線。
何がおかしかったのだろうか。
「女の子の前で言うことじゃないでしょ!」
「違うんだよ。悔いのない人生を送っていると胸を張った時にエッチしろってことだよ」
「エ…ば、バカ!!」
「り、凛〜…」
「…凛、もしかしてGACKTさんって…そういう人なのか?」
「まあ…変態ってのはいつも通りなんだけど」
「…まあ、冗談はそれくらいにしといてさ…凛」
「冗談が長いよ」
「…確執を残したまま終わらせるなってことかな」
「…あ…」
269: [sage] 2015/10/30(金) 23:42:21.13 ID:8XpDHcGaO携(19/20) AAS
自分が後悔ばかりの人生を送ってきたから言えることだ。
何で自分達だけ、なんて思わないでくれ。
お前達は、僕と同じ目に遭っちゃいけない。
確執を残すんじゃない。
やるならぶつかっていけ。
本気で、本音でぶつかりあうんだ。
心と心の交流。
セックスってのは、そういうもんでもある、と僕は思ってる。
「…」
…ま、今の凛なら。
…大丈夫、だな。
「…」
だけど、この日の夕方だろうかな。
三人の女の子が大声で何かを語り合ってるって、警備員がすっ飛んでいったそうだけれど。
…え?僕は行ったのかって?
「…」
…みなまで言うなって。あはは。
第八話 終
270: [sage] 2015/10/30(金) 23:43:51.28 ID:8XpDHcGaO携(20/20) AAS
批判してくれる人もアドバイスくれる人も応援してくれる人もありがとうございます
何とか終わらせるので色々見逃して下さい
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