【剣と魔法】ファンタジークエスト【TRPG】 (325レス)
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306: シリル ◆X4hrf3EOqI 2019/02/03(日)13:55 ID:4AbThEus(1/6) AAS
シリルの言葉に激昂するキャトラだが、シリルは悲愴な表情のまま動かなかった。
突然死ぬ運命がどうだのと言われても理解が追い付かないのは仕方ない。
だがシリルの胸中はせめて華々しく散る運命ならば、魔族をどうにか食い止めようという魂胆。
この戦いに旅の仲間を巻き込むわけにはいかない。

>「そうだよな、マジでバカだよな。運命ってのは――ぶち壊すためにあるんだぜ!」

偶然か、あるいは彼の声に呼応したのか。
砕け散ったクリスタルの欠片から女性の人影が浮かび上がる。
聖女ソフィアはその形のよい眼を丸くして驚いた。
彼女こそは、今は亡き魔王を封印した時代の初代聖女なのだから。

>『勇敢なる貴方達に我が力の一片を授けます――お願いです、どうかこの世界を……』

シリルの前にクリスタルの欠片が浮かび上がる。
溶けるように胸の内に吸い込まれていくと、
シリルは胸の内で暖かな光がじんわりと拡がるのを感じた。

「暗黒魔法の使い手、シリル。光を恐れないでください。
 貴女に溶けたのは初代聖女様の力。神託の魔法使いたる貴女なら使いこなせるはずです」

聖女ソフィアがシリルに語り掛ける。
初代聖女の光は闇を浄化してシリルを光魔法の使い手に変容させた!
故に暗黒魔法の使い手シリルでも問題なく使いこなせるはず。

光と闇は対となるもの。光魔法の使い手たる今は暗黒魔法は使えない。
だがしかし、それを補って余りあるほどの強力な魔法の数々が頭に流れ込んでくる!

「神託の勇者の言葉通り、運命は変えるためにあるもの――。
 占いや神託は邪悪な未来から皆を救うためにあるのです。決して従うものではありません」

「聖女様……」

聖なる力を手に入れた一同は、魔族アスタロト目掛けて次々と強力な魔法を行使した。
聖女ソフィアが魔族の力を弱体化させ、キャトラが光の矢で黒竜の翼を射抜かんとする。
息の合ったコンビネーションの前に魔族もまた屈するかと思われたが――。
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