[過去ログ] アトリエロSS・part2.5 (955レス)
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346(1): 342 03/05/18 08:32 ID:W8dFSeQj(1/12) AAS
>>343-345
変わりました。では、さっそく張ります。
「誰かー! 誰かいませんかー!」
薄暗い洞窟の中に、リリーの悲痛な声が響き渡る。
彼女は全力で叫ぶが、それに応える声は返ってこない。ただ、洞窟の冷たい壁
に反響し、空しくこだまするだけだった。
「ダメだわ。誰も応えてくれない……」
省20
347: 342 03/05/18 08:34 ID:W8dFSeQj(2/12) AAS
「だって、こんなことになるなんて、予想できなかったのよ! だいたい、そん
なに嫌な予感がしていたのなら、なんであたしを止めなかったのよ!」
「何だよ、止めたって無視して奥へ進んだくせに!」
「うるさいわね、ヒステリックに喚かないでよ! 空気が減るでしょ!」
リリーは、フン、と鼻を鳴らしてテオから顔を背けた。
二人は、風穴もない空間に閉じ込められている。このままの状態が続けば、や
がて酸素がなくなって、窒息してしまうだろう。二人は、じわじわと迫り来る死
省25
348: 342 03/05/18 08:34 ID:W8dFSeQj(3/12) AAS
「あたし、今まで何してたんだろう……こんな場所で死ぬのなら、もっと頑張っ
ておけば良かった。イングリドやヘルミーナのことも、もっと可愛がっておけば
良かった……ごめんなさい、イングリド……ヘルミーナ……!」
リリーは顔を伏せ、堰が切れたかのように泣き始めた。年下の前ということで、
強気な態度を見せていたリリーだが、やはり死の恐怖には勝てなかったのだろう。
抑圧されていた寂しさが拭きだしたかのように、声を上げて泣いた。
テオはどうすればいいのか分からなかった。考えてみると、テオはリリーのこ
省15
349: 342 03/05/18 08:35 ID:W8dFSeQj(4/12) AAS
「……えっ?」
「面と向かって言うのは初めてだよな。オレ、姉さんのことが好きだったんだ。
初めて出会ったときから、ずっと」
「な……何を言ってるの? こんな時に冗談はやめてよ!」
「冗談じゃない! オレは本気で姉さんが好きなんだ! オレは目的もなく、た
だ毎日をブラブラ過ごすだけだった……でも、姉さんは違った。はっきりとした
目標を持って、それに向かって突き進んでいた……オレは、そんな姉さんに憧れ
省25
350: 342 03/05/18 08:35 ID:W8dFSeQj(5/12) AAS
やがて、音が止まった。
「……いいわよ。こっちを向いて」
「はいよ、姉さん」
テオは言われたとおり、リリーのほうを振り返った。
……と。その瞬間、テオは全身が凍り付いたかのような錯覚を感じた。
目の前に立つリリーは、何も着けていなかった。見慣れた服も、下着も、トレ
ードマークのスカーフもない。生まれたままの姿で、胸元と股間を両手で押さえ
省20
351: 342 03/05/18 08:36 ID:W8dFSeQj(6/12) AAS
互いの身体を抱き合い、唇を重ね続ける二人。そのうちに、テオはリリーの唇
を割り、舌を差し入れた。その感触にリリーはぴくりと肩を震わせたが、すぐに
冷静さを取り戻し、舌を絡め始めた。
唾液の絡まる淫靡な音が、二人の理性をとろけさせる。夢中になって舌を絡め
合ううちに、二人の息は荒くなっていき、顔は熱を帯びていった。
「ああっ……」
リリーの身体がテオの腕を離れ、地面に倒れ込んだ。恋人のキスで身も心もと
省18
352: 342 03/05/18 08:37 ID:W8dFSeQj(7/12) AAS
テオは胸から顔を離すと、舌を這わせながらリリーの身体を滑り降りていった。
舌はヘソのあたりで一度止まったあと、さらに下方へと進んでいく。やがてテオ
の頭は、リリーの陰部の真前で止まった。
「……! だ、だめ、テオ!」
リリーは慌てて膝を閉じ、両手で股間を覆った。
「どうしたの、姉さん? ここは見せてくれないの?」
「だって、ここは……あたしの……」
省24
353: 342 03/05/18 08:39 ID:W8dFSeQj(8/12) AAS
「だめ、テオ……あたし、どうにかなっちゃいそう……!」
「まだ早いよ、姉さん。どうにかなるのは、これからだよ……」
テオは意地悪っぽく微笑み、ズボンを脱ぎ始めた。下着を脱ぎ捨てると、誇張
したテオの分身が露わとなった。それを見たリリーは、思わずハッと息をのんだ。
友達とのお喋りで、何となくは聞いていたけれど、あんなに大きいなんて……そ
してそれが、自分の中に入ってくるなんて……。
「……姉さん、怖い?」
省19
354: 342 03/05/18 08:40 ID:W8dFSeQj(9/12) AAS
テオはリリーの腰に手をあて、残った部分を突き入れた。そのとたん、何かが
破れたような感触が伝わり、リリーの口から一きわ甲高い悲鳴が発せられた。
一つに繋がった部分から、赤い液体が滴り落ちた。それはリリーの太股を伝わ
り、地面を赤く染め上げた。
「テオ……あたし達、一つになったのね……」
「うん。姉さん、動かしてもいい?」
「ええ、お願い……」
省24
355: 342 03/05/18 08:43 ID:W8dFSeQj(10/12) AAS
「姉さん、オレ、もう……!」
「ああっ、テオ……お願い、あたしと一緒に……!」
リリーがそう言うと同時に、二人は絶頂に達した。
甲高い悲鳴を上げたリリーが、真っ白な裸体をのけぞらせる。と同時に、身体
の中でテオの分身が大きく波打ち、情熱の証を迸らせた。
永遠に続くかと思われた射精が終わると、二人は全身の力を失って、地面の上
に折り重なった。
省10
356: 342 03/05/18 08:44 ID:W8dFSeQj(11/12) AAS
「姉さん、後悔してない?」
行為が終わってから数分後。服を着終わったテオは、傍らにいるリリーに向かっ
て問いかけた。
自分はずっと、リリーのことが好きだった。でもリリーは、自分のことを何と
も思ってない。ひょっとするとリリーには、既に心に決めた人がいたかもしれな
い。にもかかわらず、感情に任せて抱いてしまった……それがリリーを傷付けて
省24
357: 342 03/05/18 08:46 ID:W8dFSeQj(12/12) AAS
「今からここを爆破するわ! 少し下がってて!」
(こ、この声は……まさか……)
リリーの頭上で、ドーンという轟音が鳴り響いた。
壁の一部が崩壊し、大量の土砂が落ちてきた。逃げる間も、悲鳴を上げる暇も
なく、二人の頭上に土の塊が降り注ぐ。リリーもテオも、何が起こったのか理解
できないまま、全身を土で汚されてしまった。
呆然とする二人の前に、赤い鎧を着た一人の女性が降り立った。
省13
358: 342 03/05/18 08:55 ID:SGmc2TSG(1/3) AAS
「助かったみたいだね、オレ達……」
「そ、そうね……嬉しいけど、なんかちょっと複雑……」
二人は顔を赤らめ、照れ臭そうに頭を掻いた。二人の脳裏に、さっきの激しい
行為が蘇る。
リリーもテオも、思い出すのも恥ずかしくなるくらい燃え上がっていた。もち
ろんそれは、死が目前に迫っているという恐怖に突き上げられたからだ。しかし
二人は、奇跡的に助かってしまった。テオはリリーのことを、積極的な女と認識
省13
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