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【剣も魔法も】ヘヴィファンタジーTRPGスレ【重厚】 [転載禁止]©2ch.net (273レス)
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216: リタリン ◆77DMiRtfME [sage] 2016/01/21(木) 05:06:25.08 0 ―――――― 「始まったみたいね」 オメルタの屋敷からの索敵範囲外に確保したセーフハウスに、三人のうちリタリンだけが留まっていた。 ここは街の外縁から中央に来た低所得者が逗留するための安宿で、サービスが劣悪な代わりに干渉もない。 当然オメルタ傘下ではない場所を選んでいる。出納帳がないので前払いになるが、記録に残らない為足もつきにくい。 リタリンのように戦闘力の維持に多くの補給物資が必要な魔法使いは、こうした拠点の確保も重要な仕事だ。 西区の本拠点から夜間の間にラウテに頼んで必要な道具の一式を亜空間輸送してもらっておいた。 薬草の数々、大玉水晶、魔法陣の描かれたキャンバス、魔導書が数冊。 そして、捕虜として拘束している乙種冒険者、華翼と氷城のコンビも連れて来ていた。 彼らに人質としての意味はない。純粋に、リタリンにとっての『補給物資』なのだ。 >「この屋敷、地下があるわ。たぶん倉庫もそこ…屋敷を燃やしても燃え残るかな?」 「ついでに甲種も生き埋めになってくれるといいんだけどねぇ」 千里眼の魔法を映し出す水晶の向こうでは、屋敷から13箇所にわたって火の手が上がっていた。 先行して潜り込んでいたラウテが遠隔召喚を発動、ショゴスが屋敷中央部に生み出され、さらなる混乱が巻き起こる。 隠密機動を得手とするヴィクトル、冒険者としてのアンダーカバーを持つラウテとは違い、 高い索敵技術をもつ場所へリタリンはこっそりと忍びこむということができない。だから撹乱を待っていた。 リタリンが真正面から突き進んだとしても、敵の要撃が間に合わないほどの撹乱を。 「そろそろ私も混ざろうかな」 杖先で床を突く。先端には蝋石が仕込まれており、地面に筆記できるようになっている。 安宿の埃の浮いた木床に直接描く形で、乙種二人を囲むような円を描いた。 幾何学模様で装飾された魔法円は、これもまた蝋石によって引かれた線によりキャンバスの魔法陣とバイパスされている。 「何するつもりだ」 薬が抜けて正気を取り戻した華翼がこちらを睨んで言った。 氷城は魔法の専門家らしく既に見当がついたようで、なお黙っているのは彼らに危害を加えるものではないからだ。 「魔力を借りるのよ。私の自前じゃすぐ空になっちゃうから」 キャンバスの魔法陣に用意した薬品を垂らしながらリタリンは答えた。 これもまた魔女の技術だ。通常は術者の魔力を使用する魔法を、動力源が他者となるよう『改造』したのだ。 魔法陣と薬液が反応して極彩色の煙が立ち込める、染まった大気を胸いっぱいに吸い込んで魔女は詠唱を始めた。 『礫の王、賽の帝、光溢れる地へと導かれし星の脈。 大地を裂き、海を割り、断崖の向こうより我が呼び声に答えよ。 汝の力、汝の名、汝の躯を借りてその剣を深く深く深く荒野へと突き立てん。 ――――貌なき征伐の軍勢よ、我が覇道に君臨せよ!』 召喚魔法。宿の前の街道に空間の歪が発生し、闇を可視化したかのような澱と共に影が染み出してくる。 産み落とされた影は厚みを持ち、輪郭を得て、色彩を纏った。 それは甲冑を纏った騎士に近い形状をしていた。暗褐色の鎧は身動ぎの度に骨の鳴るような薄気味悪い音を立てる。 痩せ型で、背が2mちかくあり、分厚い片手持ちの戦斧を装備している。最も奇妙なのはその頭部だ。 まるで大男の首から上をもぎ取って、代わりに滑空砲を溶接したかのような異形の相貌だった。 http://tamae.5ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1447151379/216
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