[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ8 (503レス)
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101: Beautifull Dreamer 〜Smile Again ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)20:59 ID:lQ+dgo30(7/10) AAS
***
Dボゥイも最初はゆたかが目覚めるまで自然公園に留まっているつもりだった。
だがゆたかが気絶してから1時間ぐらいたった頃だろうか。
北の方から連続した銃声と建物が倒壊する音が連続して聞こえてきたのだ。
しかも
――今、戦闘に巻き込まれるわけにはいかない
そう考えたDボゥイはその視界から消えるため、ゆたかを抱えたまま移動するという分の悪い賭けに出た。
省19
102: 2007/11/11(日)20:59 ID:BX9g5lAr(1/2) AAS
103: 2007/11/11(日)21:00 ID:jeVdDyyD(1/7) AAS
104: Beautifull Dreamer 〜Smile Again ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)21:00 ID:lQ+dgo30(8/10) AAS
その光景を見てDボゥイは自分の迂闊さを呪う。
病院ならば治療器具がある……そう考えるのは怪我したものだけではない。
そう考えた手負いの者を狙って動く殺戮者も存在するのだ。
恐らくはあの全身が青い男と東洋風の格好をした男もそうなのだろう。
男を殺した二人組が男の死体に何かをしている隙に病院から離れたが、これからの予定は白紙に戻ってしまった。
――せめてあいつらがいれば。
Dボゥイの脳裏に浮かぶのはアキやノアルを初めとしたスペースナイツの仲間達。
省17
105: 2007/11/11(日)21:02 ID:jeVdDyyD(2/7) AAS
106: 2007/11/11(日)21:03 ID:mg28eVtp(5/5) AAS
107: 2007/11/11(日)21:03 ID:BX9g5lAr(2/2) AAS
108: Beautifull Dreamer 〜Smile Again ◆DNdG5hiFT6 2007/11/11(日)21:03 ID:lQ+dgo30(9/10) AAS
【D-6/総合病院から少し離れたところ/昼】
【Dボゥイ@宇宙の騎士テッカマンブレード】
[状態]:左肩から背中の中心まで大きな裂傷(出血は治癒、裂傷に伴う痛みは若干残っている)、吹き飛ばされたときに全身に打撲、中度の貧血
[装備]:テッカマンアックスのテックランサー(斧) @宇宙の騎士テッカマンブレード
[道具]:支給品一式、月の石のかけら(2個)@金色のガッシュベル!!
[思考]
1:しばらく潜伏した後、何処に向かうかを決める
省24
109: 2007/11/11(日)21:03 ID:C0h99hcl(1) AAS
110: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
111: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
112: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
113: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
114: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:39 ID:rQrx3fVv(1/16) AAS
「ねぇ、金ぴか」
「何だ蜘蛛女」
「そろそろ……さ。掘り出して貰いたいんだけど」
この<<蜘蛛女>>という呼称にも大分慣れて来た体感時間でいう多分九時くらい。
あたし――結城奈緒は暗闇の中、本のベッドに寝転んでいた。
あーいや、訂正。
うん、正直相当に意味の分からない話だと思うんだけど、落ち着いて聞いて欲しかったりする。
省29
115: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
116: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:40 ID:rQrx3fVv(2/16) AAS
コレ、だ。
やれやれ、というニュアンスに満ち溢れた溜息が聞えて来たような気がするが封殺。
「よりにもよってお前がその台詞を吐くか」と突っ込みを入れたくなる気持ちも同じくグッと飲み込む。
……我慢、我慢だ。
とりあえず自力で這い出すのが困難を極める以上、金ぴかを無駄に刺激するのはマズイ。
というかコイツ、場所的にはそれ程離れてはいないのかもしれない。
嘆息の音が聞える距離。本の山に遮られているとはいえ、ソレって多分案外近くの筈。
省33
117: 2007/11/11(日)22:40 ID:tehRhLm5(1/5) AAS
118: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:41 ID:rQrx3fVv(3/16) AAS
金ぴかは未だにドバドバと本を吐き出し続けている自分のデイパックを逆さに持って、得意げな表情で「ふふん」と笑った。
あたしのすぐ側にいた筈なのに、セットされた太陽のような煌きの髪には一切の乱れはなし。
枝毛一本存在しない完璧な黄金率を保っている。
本当にコイツ、どんだけの身体能力なんだろう。
言葉通り、本には一切巻き込まれなかったようだ。こっちの髪はボサボサなのに、畜生。
「いいからっ! 早くソレの口を閉めて!じゃないと、」
「……少しだけ、遅かったな――飲み込まれるなよ、"上"だ」
省35
119: 2007/11/11(日)22:41 ID:VGklfHHo(1/6) AAS
120: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
121: 2007/11/11(日)22:42 ID:jeVdDyyD(3/7) AAS
122: 2007/11/11(日)22:42 ID:tehRhLm5(2/5) AAS
123: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:42 ID:rQrx3fVv(4/16) AAS
その遠方を見つめる凛々しい横顔にあたしは胸の高鳴りを感じ――たりはしない。
『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花』という言葉がある。
だが総じてこの名言の後には『口を開かなければ』などの注釈が入るのがお約束だ。
主に女に対して使われる格言だが、今のあたしの心境としてはコレを使うためだけに金ぴかを女性化しても構わない所存だ。
黙っていれば相当なレベルだと思うんだけどなぁ。うん、黙っていれば。
そりゃあ、ああいう尊大な態度見せられて惚れる奴はいないだろう。いるとしたら余程の変人だと断言出来る。
省22
124: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
125: 2007/11/11(日)22:43 ID:VGklfHHo(2/6) AAS
126: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:43 ID:rQrx3fVv(5/16) AAS
□
「ここは……学校?」
――おかしい。
俺は今一体どこにいるんだ?
そんな疑問がいつまで経っても頭の中を支配している。
否。足を進めれば進めるほど、落ち葉を踏み締め傾斜を下れば下るほど、違和感は更にその存在を増す。
そしてその感情は今、見慣れぬ学び舎の登場によってピークに達した。
省33
127: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:44 ID:rQrx3fVv(6/16) AAS
「ふむ、貴様が襲撃者か? いや……違うようだな。
何一つ荷物を持たない者が罠を使った奇襲を試みるとは考え難い。
物量に決定的な差がある事を自覚しているのならば、すぐさま追撃を行った筈。
それが無かった時点でアレは何らかのアクシデント、もしくは――既に下手人は逃亡した後と見るのが妥当か」
「な……!?」
本の滝の奥、一階のベランダへ続くドアを蹴飛ばして現れたのは二メートル近い身長の大男だった。
省34
128: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
129: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:45 ID:rQrx3fVv(7/16) AAS
「他人の事は分からない……が、俺にとっての殺し合い――それならば答えよう。つまり"魂"の有無に決まっている」
「ほう、魂か。曖昧模糊にして形には出来ない、あくまでただの概念と言ってしまえばそこまでだが……興味深い意見だな。
続きを聞こう――ああ、そうだ。名乗り忘れる所だった。
私の名前は言峰綺礼。見ての通り"ただの"神父だよ」
疑問に満ちた声で、それでも俺は自らの中で揺らぐ事のない絶対解を言峰と名乗った男にぶつけた。
「概念とは言え馬鹿には出来んさ。相手がどんな理由で、どんな信念で戦いに身を投じているのか。
省21
130: 2007/11/11(日)22:46 ID:jeVdDyyD(4/7) AAS
131: 2007/11/11(日)22:46 ID:VGklfHHo(3/6) AAS
132: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
133: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:46 ID:rQrx3fVv(8/16) AAS
「…………何?」
言峰は出会ってから初めて、不愉快を表す怪訝な皺を顔面に刻んだ。
その呻きにも似た問い掛けからは他にも多くの感情が読み取れるが、この場では取捨する。
そもそも神父とは人を導き、正しい道を歩むように助言する職業だと記憶している。
俺は未熟だ。まだまだ師匠や兄さんには遠く及ばず、間違いも多く犯す。
ではその為に成すべき事は何か。
それは――
省24
134: 2007/11/11(日)22:47 ID:lQ+dgo30(10/10) AAS
支援
135: 2007/11/11(日)22:47 ID:jeVdDyyD(5/7) AAS
136: 2007/11/11(日)22:47 ID:tehRhLm5(3/5) AAS
137: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:48 ID:rQrx3fVv(9/16) AAS
□
「何言ってるかほとんど聞えない……か。ガンダムファイトって何よ、一体……。
ん、ガン……ダム? アレ、何だっけ……それ」
隣で蜘蛛女が騒いでいるが、現状問題となるのは言峰達の戦闘の具合ではない。もっと別の所にある。
いかにありとあらゆる才に長け、王者たる素質を存分に持ち合わせた存在である我であろうと、微妙に手の届かない点というものは在る。
「って、うわー戦い出しちゃったよ、あの二人。
てか金ぴかの知り合いなんでしょ? 助けに入らなくて良いの?」
省31
138: 2007/11/11(日)22:48 ID:VGklfHHo(4/6) AAS
139: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:49 ID:rQrx3fVv(10/16) AAS
我はすぐさま結論を行動へと移した。
蜘蛛があたふたと荷物を背負いなおしているが、いずれ追い付いて来るだろう。
明確な目的地は現時点では存在しない。
宝具を回収しておきたい、という意思はあるがその行動に具体性を持たせる手段を持っていない故だ。
だが、衛宮士郎のある程度の居場所が判明したのは僥倖と言えるのではないか。
そう、少なくとも"方角"だけは決定したのだ。
下で戦っている言峰も気にはなるが、この程度で命を落とすならばその程度の男だった、という事。
省27
140: 2007/11/11(日)22:49 ID:tehRhLm5(4/5) AAS
141: 2007/11/11(日)22:50 ID:i7jyuxJm(1) AAS
142: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:50 ID:rQrx3fVv(11/16) AAS
【ギルガメッシュ@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:巳六@舞-HiME 黄金の鎧@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、シェスカの全蔵書(1/2)@鋼の錬金術師 、『原作版・バトルロワイアル』
[思考]
基本思考:打倒、螺旋王ロージェノム。【乖離剣エア】【天の鎖】【王の財宝】の入手。
1:モノレールを用い、北上する。出会えば衛宮士郎を殺す。具体的な目的地のキーワードは【高速道路】【河川】
省27
143: 2007/11/11(日)22:50 ID:tehRhLm5(5/5) AAS
144: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
145: 2007/11/11(日)22:51 ID:VGklfHHo(5/6) AAS
146: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:51 ID:rQrx3fVv(12/16) AAS
それは小さな遊び心だった。
男の実力を見極め、負の方向へと背中を押す――その一点においては、男と同じ舞台に立った方が最適だと思えたのだ。
あそこまで面と向かって拳の道を説く程の拳闘狂だ。
つまり拳を介して行われる戦闘こそが奴の矜持。それを完膚なきまでに叩き折ってこそ、絶望への道は開かれる。
だが――
「……くっ!?」
省30
147: 2007/11/11(日)22:51 ID:jeVdDyyD(6/7) AAS
148: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:52 ID:rQrx3fVv(13/16) AAS
「……見慣れぬ拳だな」
「流派東方不敗に敵はない。それに――中国拳法を得意としている知り合いがいてな。何度も拳を交えている。
故にお前の動きにも対応出来た。さぁ立て、言峰!! もう一度だっ!!」
「残念だが……くくく、私にはもう闘う意志はない」
「何……? どういう事だ!?」
ドモンは私の言葉に追撃の意思をなくしたのか、構えを解いた。
そうだ……それでいい。
省32
149: 2007/11/11(日)22:52 ID:jeVdDyyD(7/7) AAS
150: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:53 ID:rQrx3fVv(14/16) AAS
「言峰、質問はこれで終わりか? そろそろ俺も移動したいのだが」
「……ああ。時間を取らせて済まなかったな」
「何、容易い事だ。ではっ!」
ドモンは最後に私に合図を送ると、凄まじい勢いで駆けて行った。
あの速度ならば本当にマップの上から下まで走破しても可笑しくないのではないか、そんな考えさえ生まれる。
さて……これから私はどのように動くべきか。
何も出会う人間を衛宮士郎に限定する意志はほとんど存在しないと言える。
省33
151: 2007/11/11(日)22:54 ID:VGklfHHo(6/6) AAS
152: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:54 ID:rQrx3fVv(15/16) AAS
【H-2 校庭/一日目 午前】
【言峰綺礼@Fate/stay night】
[状態]:左肋骨骨折(一本)、疲労(中)
[装備]:ストラーダ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:荷物一式
[思考]
基本:観察者としての姿勢を崩さない。苦しみを観察し、検分し、愉悦とする。
省7
153: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
154: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
155: 2007/11/11(日)22:58 ID:unay7Ouw(1) AAS
156: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
157: ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)23:03 ID:rQrx3fVv(16/16) AAS
っととすいません。
ドモンの状態表から
※マントはボロボロになってしまいました。
を削除。
言峰の状態表に
4:風浦可符香に興味
を追加で
158: 2007/11/11(日)23:37 ID:SQ9Ptx8U(1) AAS
どうせくだらない内容なんだからどうでもいいさ
159: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:22 ID:Ae5T4DkO(1/11) AAS
空港、格納庫内。
幾多ものコンテナが格納されているその倉庫の一角に、シャマルは立っていた。
つい先ほどのヴィラルとの対話からは、もう2時間程の時が経過している。
と言っても、2時間もの間、延々とその場に立ち尽くして居たわけでは無い。
シャマルは、その時間をこの空港内の探索に充てていた。
未だ非道になりきる事も出来ぬまま、ゲームに乗ることを決意した彼女にとって幸か不幸か、
空港内部及び、周辺からは人の気配を感じる事は出来なかった。
省26
160: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:23 ID:Ae5T4DkO(2/11) AAS
「形見、みたいになっちゃったわね」
シャマルの腕にある『それ』は……ブーストデバイス、『ケリュケイオン』。
彼女の良く知った人物であり、共にこの殺戮の宴に巻き込まれた人物であり……
つい先ほど、その死を告げられた少女、キャロ・ル・ルシエの愛用していたデバイスであった。
今まで、彼女がそれを装備しなかったのには、幾つかの理由がある。
まず第一の理由は、ケリュケイオンはミッドチルダ式のデバイスであり、
省31
161: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:24 ID:Ae5T4DkO(3/11) AAS
「………う…」
「…?」
突如耳に入ってきたうめき声に反応してシャマルは目を開き、声のする方――すなわち、眠っているヴィラルを見やった。
ピク、ピクと瞼が動いているのが確認できる。彼が寝入ってから相当に時間も経っている事だし、そろそろ起きる頃合か。
「ヴィラルさん?」
無理に起こしてしまわないように、近寄ってから小声で声を掛けて反応を見る。
が、予想に反して彼は、しばらく寝言のような唸り声を発した後、再び寝息を立て始めた。
省28
162: 2007/11/12(月)00:26 ID:3LYskVSx(1/6) AAS
支援を。
163: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:26 ID:Ae5T4DkO(4/11) AAS
「ふぅ……それにしても、本当に良く寝てるわね…」
一息つきながら、何気なく寝ている彼に手を伸ばし、額に触れた瞬間――――
妙な違和感が手に残った。
「……汗…?」
べったりとはいかないまでも、妙に寝汗をかいているのがわかる。
ゴーカートの運転席に座りながら、という奇妙な体勢で眠っている事からくる寝苦しさからか?
省27
164: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:27 ID:Ae5T4DkO(5/11) AAS
気分が、悪い。
ここはどこだ?辺りは薄ぼんやりとしている。足元が覚束ない。自分が立っているのか、寝ているのかすらわからない。
何もかもがはっきりとしない、それが何よりも自分を苛立たせる。
ああ、いや。二つだけはっきりとした感覚がある。痛みと熱。……どちらも忌々しい。より一層、心の中をかき乱す。
最悪だ。頭がフラフラする。痛い。焼け付くような痛みだ。いや……実際に、焼けているのか?
意識が薄い。思考力が低下している。ああ、腹立たしい。憎らしい。
何がだ?痛みが。それだけか?この痛みを俺に刻み付けた、あの蛇が。まだあるんじゃないのか?
省35
165: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:30 ID:Ae5T4DkO(6/11) AAS
-----------------------------------------------------------------------------------
シャマルが行ったのは、デバイス『ケリュケイオン』を起動した状態での、回復魔法の使用。
予想していた通り、古代ベルカ式の魔法を扱うシャマルがミッドチルダ式のデバイスを使用するのには多少の手間を要した。
それでも、使用した魔法がミッドチルダ式の中でも基本的かつ初歩的な物だった為か、どうにか一定の効果は見られたようだ。
少しずつ塞がっていく傷口を見ながら、シャマルから段々と緊張が抜けていく。
「………よかった」
省24
166: 2007/11/12(月)00:30 ID:3LYskVSx(2/6) AAS
支・援
167: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:31 ID:Ae5T4DkO(7/11) AAS
(回復魔法の効きが、予想以上に悪い……しかもそれだけじゃなく、魔力消費がこんなに大きいなんて…?)
ヴィラルの傷はじわじわと塞がってはいる物の、その速度はシャマルが普段見慣れている物よりも遥かに遅い。
普段扱いなれぬ形式の魔法を使っている事を差し引いても、これは異常だ。
実際の効果の程にも不安は残る。傷口は塞がり出血は止まるだろうが、痛みは残るかもしれない。
さらに、もう一つ。魔力消費量もまた、異常な程に高いのが感じられる。
数時間前のあのサングラスの男達との戦いの結果、予期せず気絶という『睡眠時間』を取る事が出来た為、
省20
168: 2007/11/12(月)00:31 ID:6DbxQ6CT(1/4) AAS
169: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:32 ID:Ae5T4DkO(8/11) AAS
ヴィラルは困惑していた。
あれほど自分を苦しめていた腹部の傷からは、ほとんど痛みが消え去っている。
血も止まり、ただ僅かな傷跡が残っているだけ。流石に完治しているとは言いがたいが、それでも異常な回復速度だ。
これが自分の体質によるもの、つまり螺旋王の改造による物なのかとも一瞬思ったが、予想は外れているようだ。
目の前のシャマルがいつの間にか手につけていた奇妙なグローブ。
そこから発せられた光が自分の傷を包み、痛みを少しずつ和らげて行くのをこの目で見た。
ならば、シャマルの持つこのグローブが癒しの力を持っている、という事か?
省29
170: 2007/11/12(月)00:32 ID:3LYskVSx(3/6) AAS
しえん、いっせぇん!
171: 2007/11/12(月)00:32 ID:bGMiO5ZO(1/2) AAS
172: 2007/11/12(月)00:33 ID:6DbxQ6CT(2/4) AAS
173: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:33 ID:Ae5T4DkO(9/11) AAS
「魔法には様々な種類があるわ。今みたいに回復に使われる物だけじゃなく、攻撃の手段としての魔法も存在してる。
まぁ、私が得意としてるのは回復や補助と言ったタイプの魔法なんだけど…」
「随分と、便利な力だ」
「そうでも無いわ。まだ、『実験段階』の能力だから問題点も多いの」
思わず、眉を潜めた。
「『実験段階』………?どう言う事だ?」
省30
174: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:34 ID:Ae5T4DkO(10/11) AAS
引っかかっていた事は、これだ。
シャマルが嘘を付いており、本来はヴィラルが狩るべき人間だったとすれば、
先ほどの状態はシャマルに取ってはチャンスであり…ヴィラルに取っては危機であったはず。
理由はどうであれ、このゲームに乗っている自分と手を組む事を選んだシャマルも、恐らくは殺人者としての道を選んでいるのだろう。
だとすればどうして、寝首を掻かなかった?自分と手を組んだ、『手駒』を失いたくは無かったからか?
だが、もしそうだとしても限りある魔力を消費してまでわざわざ治療を行うこともあるまい。
省33
175: 2007/11/12(月)00:35 ID:6DbxQ6CT(3/4) AAS
176: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◆WcYky2B84U 2007/11/12(月)00:35 ID:Ae5T4DkO(11/11) AAS
「ありがとう……その、私の話の方から始めてもいいかしら?」
ヴィラルが黙って頷いたのを見て、シャマルは一つのディパックの中から『あの支給品』を探し始める。
「魔法を使うには魔力が必要不可欠である事は、さっき話したけれど……その魔力を回復する為には術者の休息…つまり、睡眠が必要になるの。
けど、この殺し合いの会場の中でそうそう何度も睡眠を取るわけには行かない。
だから、私のような人間が取るべき行動は『魔力を温存する』か、『魔力を回復する他の方法を見つける』かの二つに一つと言う事になるわ」
………ちょっと、これを見て」
省34
177: 2007/11/12(月)00:39 ID:6DbxQ6CT(4/4) AAS
178: 2007/11/12(月)00:43 ID:4YUTAp9E(1) AAS
なんかいた違いのSSが何度も流れてるが削除依頼だしていいんだろ?
179: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
180: 『真偽』と『真意』〜危うい■■〜 ◇WcYky2B84U (代理) 2007/11/12(月)00:47 ID:3LYskVSx(4/6) AAS
『礼を尽くす』とは言った物の、現状を見れば延々と彼女に手助けされている状況だ。
ほんの僅かでも礼を返さねば、ヴィラル自身の気が済まない。
シャマルの話はここまでで終わりらしい。ヴィラルは、手元のディパックの中を漁り、最後の支給品を確認し始めた。
「さて、妙に重いが……?」
「武器か、魔力に関係する物だといいんだけど」
だがシャマルの願いに反して、取り出されたものは鈍色に輝く、ただの鉄の手枷だった。
ずっしりと重量感のあるそれを嵌められる事があれば、行動に支障が出る事は必死だろう。
省22
181: あぼーん [あぼーん] あぼーん AAS
あぼーん
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