[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ8 (503レス)
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148: 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし ◆tu4bghlMIw 2007/11/11(日)22:52 ID:rQrx3fVv(13/16) AAS
「……見慣れぬ拳だな」
「流派東方不敗に敵はない。それに――中国拳法を得意としている知り合いがいてな。何度も拳を交えている。
故にお前の動きにも対応出来た。さぁ立て、言峰!! もう一度だっ!!」
「残念だが……くくく、私にはもう闘う意志はない」
「何……? どういう事だ!?」
ドモンは私の言葉に追撃の意思をなくしたのか、構えを解いた。
そうだ……それでいい。
「拳だけの争いでは私に勝機はない。勝てない戦に意気揚々と赴く兵士が何処にいる?
君にとっては武術の手合わせこそが自らの流儀なのかもしれないが、私は違う。
もう、満足しただろう――それに、私が殺し合いに乗っているように感じたか?」
「いや……殺し合いには乗っていない。それだけは確かだ」
「だろう? 私はただの……いや、"少しだけ武術を学んだ"神父に過ぎんよ。
さて……今度は私の質問に答えて貰いたい」
「ああ、いいだろう。拳で語り合った仲だ。俺が知っている事なら何でも答えよう」
ドモンは小さく一度頷いた。私を疑っている様子は微塵も見えない。
確かに私自身は殺し合いには乗っていない。その事実に虚構はないのだ。
「双剣の男と――そうだな、ドモン・カッシュ。
君がどのような経緯でここまでやって来たのか説明して貰おうか」
「……そんな事でいいのか? まず俺が――」
■
「――と言った所だな」
その言葉が最後まで紡がれたのを確認してから、私は口を開いた。
明らかに彼の発言の中に不可解な要素が多数含まれていたからだ。
「待て、ドモン・カッシュ。図書館と言ったな? それは学校の図書室の間違いではないのか?
それに高速道路など……ここから、どれだけ離れていると思っているのだ」
「いや? 間違いなく図書館だった筈だぞ。
それに、離れていると言っても大した距離を移動したつもりもないしな」
ドモンはそう、当たり前のように言った。
……どういう事だ?
彼の話を適当に纏めるとこうなる。
・ゲーム開始時、エドワードという少女と図書館で出くわした。
・風浦可符香という少女にとにかく手当たり次第にファイトを行うよう諭された。
・双剣の男=衛宮士郎と高速道路で手合わせをした。
・褐色の肌の男と戦っているうちに、突然山林が現れた。
高速道路も図書館も地図の北側に位置する建造物だ。
そしてこの非常に入り組んでいる会場内において、直線距離でH-2の学校まで移動して来たとは考え難い。
ドモン・カッシュはおそらく衛宮士郎と似た気質を持っている。
それ以上に真っ直ぐで単純な部分もあるようだが。
おそらく嘘はついていない――そう断言出来る。ではこの時間的、立地的な矛盾はどうなる?
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