【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】 (1002レス)
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(1): ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/23(土)18:29 ID:juD1R3Ct0(1/3) AAS
>>764

「氷の国軍上級大佐メルツェル≠ニいう、ロクな手合いでないという事は肯定しておくよ。」

                ―――メルツェル先生。

【現れたのは無機質な雰囲気を漂わせる存在だった。】
【絹のような腰まで伸びる白髪、機械で出来た二本の角のようなものが耳の上より伸びており】
【瞳はカメラのシャッターのように幾重にも層が重なっており金属的な光を放っている】
【ネイビーのロングスカート型軍服の上から銀色のマントを羽織っている長身の女性。】

【その姿を見て少年は感極まったような、悲しみのような、複雑な表情をしてから】
【何か言葉を発しようとするが、メルツェルと名乗った女性はそれを制して少女へと向き直る。】
省9
22
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/23(土)19:07 ID:juD1R3Ct0(2/3) AAS
>>21

「良ければ貴女の名前も教えてくれないか、その方がより接しやすい。」

【本当にそう思っているのか分からない無機質な表情でそう言った。】
【口元には微笑みすらも浮かばない、むしろ設計上そうできないかのように。】
【「いい佇まいだ」と、ポツリと呟くように相手を見つめると本題に入る。】

「ああ、ではまず顧問として契約を結ばせてもらうとしよう。」
「―――先程そこの男からも話があったと思うが昼の国≠ヨ介入する。」

「私が引き継いだアーカイブによればすでに星の国≠フ企業と共同して波紋は起こしているようだ」
「そしてそこに引き寄せられるように大きな渦が起こる。」
省4
35: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/23(土)23:02 ID:juD1R3Ct0(3/3) AAS
>>24

「イュンか、いや覚えておくとしよう。」
「素性は先程の銃の腕を見れば十分さ、期待させてもらうとしよう。」

【イュンの去り行く背中を少年とメルツェルは見送り】
【投げ渡された名刺を軍服へと仕舞いながらその姿が見え無くなれば少年へと向き直る。】
【少年はやはり哀しそうな顔でメルツェルを見ていた。】

先生、俺たちは………。

「ああ、分かっているさ。ミヒャエルとコニーが斃れたのであればそれもやむなしだろう。」
省2
131
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)14:22 ID:/q2u4W020(1/11) AAS
【水-氷間急行列車クーラオリエント急行---深夜】

【数か月前から運行を開始した水の国と氷の国を繋ぐ急行列車。】
【VIP向けの車両などもあり内部は綺麗な装飾が施されていて、乗客は全て個室が与えられている】
【窓の外に広がる雪景色も相まって、優雅な旅を演出している―――そんな中。】

                         【ガコン】

【何か、音がした。】
【深夜であるので元から外は暗いが、何か変だ】
【広がっていた雪山が―――黒い=Hそれはまるで狂気の山脈≠ニでも言うかのようなものだった】
【そして列車の中から人の気配が消えている、静まり返った社内には列車の音だけが響き渡っている。】

【ガコン】
省6
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(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)15:14 ID:/q2u4W020(2/11) AAS
>>132

【やはり列車の内部に音はない、ただ規則的に列車が走行する音が聞こえるのみ】
【―――そもそもこの列車はどこへ向かっている?予定通り氷の国へと向かっているのだろうか?】
【それとも、向かう先は………】

                  【ガチャリ】

【何か、音がした。静まり返った車内では車両ごとの扉の開け閉めも良く響く。】
【ズルリと、前の車両から何かが入り込んでくる。】

【全身をぼろ切れで覆い、わずかに見える四肢や顔はまるでマグマのように赤くひび割れ光っている人型】
【頭上には赤い光の輪があり、右手には鉄パイプのようなものを持っているのが見える。】
省9
138
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)16:04 ID:/q2u4W020(3/11) AAS
>>136

【受け流された鉄の棒は床へと突き刺さり、絨毯のような素材の床は難なく砕けた。】
【徐に放たれた一撃であったが見かけ以上に強力な威力を持っているようであった。】
【異形はゆらりと身体をのけ反らせると、赤く血走った瞳でギアを見てから一気に身体を前のめりにする。】

                     【ドンッ】

【先程までとは比にならない、途轍もないスピードだった。】
【踏み抜かれた床は割れそのスピードを受けた窓ガラスにはヒビが走る】
【そんな異常なまでのスピードで異形はギアへと再び肉薄すると、鉄の棒で今度は胴を叩こうとするだろう。】

             『躊躇はやめたまえ、それは人ではない―――』
省14
141
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)17:06 ID:/q2u4W020(4/11) AAS
>>139>>140

【少女が放った硬質化した水は異形の胴へと突き刺さり、動きを止める。】
【無数の水の槍が突き刺さった場所からは赤く煮えたぎるような液体が止めどなく溢れる】
【―――だが、確かに異形の動きは止った。】

【ガキンッと、まるで岩石にでも剣を突き立てたかのような感触がギアの手に伝わるだろう】
【だが確かにサーベルの切っ先は異形の首へと突き刺さりその動きを止めていた】
【―――異形はガクンと身体の力を失うと、その場に崩れ落ちてピクリとも動かなくなった。】

『見立て通りだな、二人とも良い動きだ』

【そして先程声をかけた人物が姿を現す。】
【鉛色の腰まである長髪に銀色の瞳をした20代後半、身長180cm程の男だ】
省13
144
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)17:58 ID:/q2u4W020(5/11) AAS
>>143

【後方についてくる二人を横目で見ながら軍服の男は満足げに口元を緩める。】
【次の車両への扉を開ける、どうやらそこは食堂車のようであった。】
【カウンターの奥にある厨房には煙を吹くポッドが見える、まるで先程まで誰かがいたかののように。】
【だが人の気配はない、変わらずの静寂が包み込んでいる。】

『ギア・ボックス………ほう、UTか久しく名を聞いていなかったが』
『だが会えて光栄だ、私は―――そうだな、オッツダルヴァ≠ニでも名乗っておこうか。』

【明らかに偽名じみた自己紹介をしながら軍服の男は歩みを進める。】

『さあて、この列車自体が異界と化したのか私達が異界に飲まれたのかは分からない。』
『ただどちらにせよ先程のような躊躇は命取りだ。善良な心を持っているのは良い事だがね。』
省9
146
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)18:47 ID:/q2u4W020(6/11) AAS
>>145

『たった一人になっても組織の意思を継いで戦い続ける、素晴らしいじゃないか。』
『私は―――さぁ、今はどうだろうね。』

【ギアの問いかけには自分自身でも決めかねているような曖昧な回答をする。】
【何とか三体の異形を掻い潜れば、再び客室が並ぶ車両へと到着する事になる。】
【足早に駆けながらオッツダルヴァは視線を一度窓の外へと向けて、そして立ち止まる。】
【まるで狼のように鋭いその眼は黒くそびえる山脈の奥を見つめている。】

          『見て見ろ、どうやら我々は悪夢の中へと迷い込んでしまったようだね。』

【オッツダルヴァの視線の奥、黒い山脈の奥に見えるのは巨大な山?いや、違う】
【それは巨大な生物の影だった、巨大と言っても山脈より巨大なのだ、もはや常識の範疇ではない。】
省5
149
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)19:53 ID:/q2u4W020(7/11) AAS
>>147>>148

【二人の答えにオッツダルヴァは満足げに頷いてドアノブを回す。】

【扉が開く―――】
【その先は、列車の中であって列車の中ではなかった。】
【そこは古びた時計塔の内部であろうか、埃立ち蜘蛛の巣がある開けた空間。四方には巨大なステンドグラスと】
【奥にある一辺には時計盤の裏が見える、そしてそのすぐ前にある玉座に腰掛けている人物が一人。】
【深く座り、虚ろな雰囲気を纏うストライプの入った赤いスーツに同じ柄のソフト帽、銀色の長髪に赤い瞳といった風貌の隻腕の女性だ。】

【女性は三人へと顔を上げて、ゆったりと微笑む。】

―――やぁ、ようこそいらっしゃい来訪者の皆。
中々に面白い夢の中だろう?君達異能者、特に依り代になりやすい媒介≠以て行った結界術式は。
省6
154
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)20:35 ID:/q2u4W020(8/11) AAS
AA省
159
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)21:26 ID:/q2u4W020(9/11) AAS
>>156>>158

【弾丸のように、流星のようにマリアベルへと駆けるギアボックス。】
【それを援護するかのように無数のクリスタルを放つフィオ】
【マリアベルはその二人の攻撃に対して身じろぎすらしない、ただ口元を緩めて呟く。】

                 ―――正解♪

【そしてなんと二人の攻撃はマリアベルの身体と彼女の座る玉座を通り抜けてしまう。】
【そのまま時計盤へと突き刺さるだろう―――そして、その一撃がトリガーとなったのか】
【ガコンッと、時計盤が動き始める。】

【マリアベルはその様子を満足げに見てからオッツダルヴァへと視線を向ける。】
省6
165
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)22:16 ID:/q2u4W020(10/11) AAS
>>162

『―――それでいい、ギア・ボックス。』
『私に構うな、私は既に櫻州≠ナの戦いで敗れ死んでいる。ようやく思い出したよ。』
『だが道半ばで斃れた事や氷の大地へ戻ると言う怨念が水と氷を結ぶこの列車に取り憑いたのだろう。』

【オッツダルヴァは全てを悟ったように崩れ行く天井を見上げながらそう呟く。】
【もしギアが数か月前に櫻州≠ナ起きた出来事を知っていれば彼の顔にも見覚えがあるかもしれない。】
【彼は一歩も動こうとはしない。】

『そして生き人形≠ナある君と媒介体質≠ナあるフィオ君の二人が偶然乗り合わせた時』
『二人を依り代としてこの異界を作り上げたという訳か。』

―――そ、まぁ私がより意識を定着させやすいように少し術式を加えてるけどね。
省24
170
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/04(土)23:07 ID:/q2u4W020(11/11) AAS
>>167>>169

【時間にして経過したのは数秒程度のようであった。】
【本当に夢だったのか、いやそんな事はきっと二人は分かっている筈だ。】

【―――そうして列車は進んでいく、その先に何があるのかも知らぬままただ真っすぐに。】

【異界列車=\――終幕】

//お二人ともありがとうございました!
248
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)19:38 ID:69LiXVWa0(1/4) AAS
【水の国―――首都・フルーソ=z

【その一角にある寂れた酒場。】
【古びたレコードから途切れ途切れのジャズが聞こえる、まるでこのノイズすらも楽曲の一部と主張しているようだ】
【近くのビルの家賃収入で食っている壮年のマスターからすれば客がいようがいまいがどうでもいいのだろう。】
【そんな数名にも満たない客の一人、カウンターの端に腰掛ける人物。】

やぁマスター、こんな話を聞いた事はあるかい?
なんでもこのフルーソのどこかにある衛星センターの地下には隠された施設があったそうで
そこでは宇宙そのものの真理を追究していたんだけどある時開けてはならない扉を開けたそうだ
今では宇宙の深淵の一部と繋がって異界と化してるって話なんだけど、なんか知ってるかい?

【軽快な口調で話しかけるその人物。】
省5
250
(2): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)20:53 ID:69LiXVWa0(2/4) AAS
>>250

―――やぁ、お洒落なペンダントをしてますね。いいセンスだ

【中性的な人物はカランカランとグラスを揺らして乾杯のような仕草を相手に向ける。】
【そしてその風貌に眼をやると少し眼を細めてから特に意図の感じられない言葉を投げかける。】
【よく手入れのされた蛍光イエローの髪は穏やかに揺れる。】

しかし15分だけ時を戻せる交差点とは中々面白い。
渡ってる人物以外の時を戻せるという解釈で合っていますか?

嗚呼、もしかして―――
省2
252
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)21:21 ID:SozhrEXw0(1/3) AAS
>>251

―――意外にもロマンチストなんですね。

【黄金の印章指輪を付けた手をヒラヒラと振りながら軽い調子で返答する。】
【マスターは空き瓶を回収業者が来る前に店外に出す準備を始めており、カウンターの付近には二人しかいない。】
【2席分の空白が妙な間を生んでいた。】

【「どんなに労力をかけても戻りたい過去があるのならば、人はするでしょう」】

【そう言ってからくるりと身体を回転させてカウンターを背もたれのように両肘をつける体勢になる。】
省3
253: ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)21:22 ID:SozhrEXw0(2/3) AAS
//どうでもいいですがしたらば落ちてます?
256
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)22:08 ID:SozhrEXw0(3/3) AAS
>>254

【中性的な人物は苦笑か愉快か分からないような感情で肩を竦める。】
【「なるほど」と合間合間に簡潔に相槌をうちながら男の話に耳を傾ける。】
【空になったグラスにはマスターに断りもなくカウンターに手を入れて自分で注ぐ。】

難しい話ですよね、興行的成功や評論家からの好評を受けてしまうとどんどん連作になってしまう。
挙句の果てには他作品の怪物とコラボレーション等もしてしまってそのものの価値も落としていく。

………やはり貴方はロマンチストだ、シネマを芸術品と捉えている。

【「いいですよ、私も映画は好きですから」と中性的な人物は微笑んで頷く。】
省5
258
(1): ◆rZ1XhuyZ7I [saga] 2019/05/18(土)22:39 ID:69LiXVWa0(3/4) AAS
>>257

―――これからの世界はきっとさらに数字が支配する事でしょう。
1か0か、それによって全てが決められ人の運命すら数字によって決定づけられるかもしれない。

貴方の言う美しさではなく白く漂白された世界が出来上がるかもしれない。

【「自然に合わせて混沌となるか、不自然な調和を求めるか」】
【相手に言うでもなく呟きながら煙草に火をつける相手をじっと見つめる。】

【「選択は迫っていますよ。」】
省7
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