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【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/
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29: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 16:05:15.38 ID:DRup5nugo 【海岸】 【人気のない海辺、水平線を一望する堤防の上に腰掛け茫洋としているのは、一人の青年だった】 【癖っ毛の金髪にグリーンの目、黒縁メガネを掛けて、サラリーマン風なスーツ姿。後方には黒い車が停めてある】 【さながら営業周りの休憩、と言ったところか──やる気のない表情で、缶コーヒーを呷り】 はぁー……全国的に日曜っすよ、営業ったって、ウチみたいなブラック以外やってるとこねーってのに…… 【青年は溜息一つ、退屈げに海を眺めていたが。あてのない時間潰しにも飽きて来たのだろう】 【掌から、何かを海へと投げて一人遊びをし始める。良く見れば、それが小石などでは無いと分かる筈】 【黒い、星型のナニカ──黒鉄を星に切り抜いたような、そう表現する他ないモノを、掌中に「創り出している」のだ】 機関の時の方がずーっと給料も待遇も良かったし、第一コネ組で楽出来てたし……やってられねーっての。 ……ま、クソ親父の七光りよりは、今の方が万倍マシなんすけどねー……はぁ。 【なおも退屈げに、同じ行為を繰り返す青年。海に落ちた黒鉄は、ゆらゆらと沈みゆき、途中でふつりと姿を消していく】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/29
35: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 17:07:32.95 ID:DRup5nugo >>34 仕事が多いのは兎も角、給料が寂しすぎるっておかしいっしょ…… やってらんねーっすよ本当に、もっとマシな仕事は無いんすかねぇ。──……、ん? 【なおも何かを投げ込みながら愚痴を叩いていた青年だったが、こちらを見る少女に気付けばはたと手を止めた】 【何者か、と一瞬眼光が鋭くなるも──ただの杞憂だとすぐに思えば自嘲めいた笑みが浮かぶ】 【もう、あの場所に自分は居ないのだから。ヒットマンを送り込まれるようなポストでも無かったのだし、尚の事】 【今の自分を殺しに来る相手など、居るはずもない──そう結論づけて、相手の方に体を向ける】 何っすか? 迷子? それとも、俺に用事でも? ……あ、金なら無いっすから。寧ろ下さい 【片手に黒鉄をつまんだまま、青年は相手へと声を掛けた。同時に金の無心、いい笑顔なのが憎たらしい】 【黒鉄は5cm四方、厚さ5mm程のモノ。だが、あれだけ大量に袖の中に隠し持っていたとも思えなかった】 /はい、よろしくお願いします http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/35
39: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 17:31:19.40 ID:DRup5nugo >>37 やーっぱ今の世の中ミンナそーっすよねぇ……持ってる人だけが独占してるンすよ、金って。 ちゃんと流して回してもらわないと、水と同じで腐っちまうと思うンすけどねぇ。 【黒鉄を宙へ放り、掴み、そんな手遊びをしながら青年は少女の言葉に応える】 【ちょうど、そうしていた所に問いが続けば。ん、と手を止めて、自身の持っていたものを見つめ】 コレっすか? まーあれっすよ、いわゆる能力。俺が馬鹿なんでちゃんと使いこなせた事は無いっすけどねー。 発想力が無い、っつーのかなぁ……そもそも大した力でも無くね?ってカンジっすね 【「ほい、どうぞ」と、青年は手にしていたそれを相手へと投げ寄越し。受け取れば大きな缶バッチ程度の重さで】 【なにか特別な力を纏っている訳でもない。勿論、触れたところで害はなく、手を切るような事も無いはずだ】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/39
44: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 18:05:16.75 ID:DRup5nugo >>43 えー。男ならやっぱ、ドバーンと出て来てズバーンと敵を倒せちゃうような、恰好いい能力が欲しかったっすよー。 そしたら出世も出来てただろうし、そもそもこんなホワイトカラーな仕事にしがみつく必要も無かっただろうし? 【相手の思う事を知らぬまま、不平不満をダラダラと青年は並べていく。こちらは、強さへの羨望がありありと滲んでいて】 【「襟は白でも仕事は真っ黒っすけど……」なんて愚痴を最後に零し、よっ、と堤防から降り立った】 ところで……寒くないっすか? 割り勘で良けりゃ、近場の喫茶店でお茶してもイイっすよ。 俺もどーせサボリ中だしー……あ、つーかどこかに向かう途中?っすかね。送ってくっすよ? 【つい、と指差す先は停めてある黒い車。仕事用の物なのか、覗く中は少し雑然としていたが】 【まあ、見知らぬ男の誘いだ。断るのも自由だろう──適当な感じからして、本当に暇を持て余しているだけにも見えたが】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/44
54: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 18:44:02.55 ID:DRup5nugo >>50 男はやっぱいつまで経ってもヒーローに憧れるっすからねぇー。映画の好みの違いみたいなモンじゃないっすか? ……あ、映画は行かないっすからね。高すぎるんすよねーアレも……1回2000近くとか正直舐めてるっしょ アクションモノ見てーのに……はぁ。 【逐一金への警戒心が出る辺り、よほど貧困に喘いでいるのか。まあ、昨今の若者らしい姿ではある】 【彼も寒かったのか、相手が答えるより先に懐から車のキーを漁っていた。社用車も旧式らしい、香るブラック臭】 あーなるほど、そうだったんすね。風で飛ばされちゃったとか? ……は、流石にないか ハイ、中汚いっすけど、邪魔なものはどかしてイイっすから。えっと、近場の店? 【後部座席を適当に片付けて、どうぞとドアを開く。割と大事そうな書類やら、怪しげな金融会社からの請求書が散らばっているが】 【古いのと、少々タバコ臭いのに目をつぶれば、普通の車。相手が乗れば、青年も運転席へと着き、車のエンジンを掛けた】 【問うのは行き先、適当な場所を言えば大体は通じるだろう。場所が分かれば、青年はギアをドライブに入れ、目的地へと発進させる】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/54
64: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 19:25:20.58 ID:DRup5nugo >>59 怪我人の止血……? 何か面倒事に巻き込まれちゃった感じっすかね。 最近流血沙汰多いっすからねー。 この間も確か、何か大きな事件あったらしいし? あ、でも俺家でニュース見てる時間も無いから、よく知らねっすけど 【余程遅くまで帰れずじまいらしい。故に情勢には詳しくなく、相手について特に追及する事も無かったのは好都合か】 【勿論、嘘があるなどとはつゆにも思わず──ただ親切な人なんだなぁ位に考えただけの頭な辺り、出世も望めなそうだ】 あー、ユ○クロ! 俺もよく行くっすよー、服なんてブランドタグでも見えない限りそんな分かんねーし。 それにユニ○ロって割とイイ感じするんすよねー、安くても洒落てる? っつーか? 特に週末だと値引きしてるし。 【青年も行き慣れているのだろう、特に迷う様子もなく車を走らせていく。若者同士と言うべきか、話が合いやすい】 【休日で込み合う主幹道路を避けて、住宅地を通る裏道を抜けて行けば、割と早めに目的地へと着くだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/64
74: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 20:04:29.32 ID:DRup5nugo >>68 ほんっと、金さえあればなぁ……これでも昔は、けっこーブランド物着せられてた坊ちゃんだったんすけど その癖社長は自分ばっかいいもの着やがって……この時代に和服っすよ和服、ヤクザかっつーの。 【どうやら育ちは良いようだが、何か訳あって没落なりしたのだろう。リクルートスーツをそのまま着まわしたような格好だし】 【かなりのブラック、黒塗りの社用車、和服の社長。青年は例え話のように言っているが──実際、そうなのかも知れない】 俺も自分じゃ車は持てないっすねー……満員電車で通勤とか、会社着く前にダルくなるし…… その点、能力で移動出来る人とかは本当に羨ましいっすねー。知り合いとか、バシュンと居なくなるし 【「俺も星に乗って飛べないかなぁ……」などとボヤきつ、話しているうちにも車は目的地へと近付き】 【それからさして間もなく到着すれば、車を停めて青年は相手へと振り返る】 ハイ、到着! んじゃ、良いお買い物をー。 俺もパチ屋寄って時間潰して、そんで職場戻るんで。また会ったら遊ぼーっす。 【……金が無くなる理由を若干覗かせつつ、目的地へと着いた事で青年は別れを告げる】 【相手が車を降りれば、ひらひらと手を振って、何処かへと走り去って行くだろう。何か聞く事があれば、もう少し留まるだろうし】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/74
81: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 20:51:34.47 ID:DRup5nugo >>78 あー、撃墜される可能性は考えなかったなぁ……星を組み合わせてガードする、とか? いや、それだと重くなって確実に俺の力じゃ途中で墜落……って、結局落ちる運命っすか…… 【やはり、然程頭はよろしくないようだ。それが相手の体験談だとは、勿論気付く由もなく】 【相手を下ろし、車を発進させれば手を振る姿が見えた。ひとついいことをしたなー、などと暢気に振り返して】 【そして、鼻歌交じりにパチ屋へと向かう──はずだったのだが、携帯から緊急警報のアラーム音が鳴った】 うおッ!? こ、この音は……社長からの……!? 嘘だ、嘘だと言ってくれ……ッ! 【急いで路肩に駐車し、慌てた手つきで緊急警報音を発する携帯を取り出せば、恐る恐る耳に当てる】 「シューティングスくん、ですね? 今、早めに話が付きましたので。迎えの用意をお願いします……あと、金を入れるトランクを。」 あッ、ハイ!? ハイ!! 速攻で向かいますッ!! っス!! 土岐社長、失礼しやッス!! 【安息の時間は唐突に終わりを告げる。数秒間の静寂の後、凄まじい勢いで車は元来た道を引き返していったのだった】 /お疲れ様でした! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/81
85: 月彗 ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/08(日) 21:57:37.77 ID:DRup5nugo 【橋の上】 【両岸を桃の木が咲き乱れる川沿いに立つ、古めかしい中華様の楼。吊された赤い燈籠には火が灯り、静かに揺れている】 【その傍、川に掛けられた木造の橋からは、見事な桃の花と楼閣とが一望出来た。その場所に、一人の若い男がいた】 【肩口で切り揃えた白い髪に、青藍色の燐光を零す漆黒の彼岸花を挿し、切れ長の双眸は葡萄色】 【白地に紫の蝶が舞う和服を纏い、浅葱色の帯には涼しげな蜻蛉玉の帯飾りが揺れている】 ……戦いから離れて、こないに穏やかに過ごす日が来るとは、夢にも思わんかったけれど。 此れは此れで、退屈なんよなぁ……嗚呼、つまらん。あの阿呆の脳味噌でも弄ったろか、どないしよか。 【物騒な独り言を呟きつ、男は茫洋と桃に飾られる楼閣を眺めていた。並ぶ店々からの喧騒も、まるで知らぬと言うように】 【川の両岸には、この壮観を逃すまいとばかりに、食事処や飲み屋が立ち並んでおり。ちょっとした祭り騒ぎのようでもあった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/85
335: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/12(木) 23:48:08.34 ID:M3tjOb1bo >>333 ……ああああッ!? あの時の上着無くした子!? あっちゃー、よりによってキミに絡んじゃったとか…… また会ったら遊ぼうって言ってたのに、ほんとスンマセンッした!! 【確かに、落ち着いて相手を良く見れば──数日前に海岸で拾って送っていった、あの少女だった】 【あの時の会話でかなり打ち解けられたと思っていただけに、よりによってこんな状態の時に会った事が残念でならない】 【(勿論、中身が気が付かなかったとかそう言う事ではない、よ!!)】 「……え、何、知り合いだったの? ふぅん……彼にナンパされた、とか?」 【一方、今度は状況を把握出来ていない理人が首を傾げる番だった。思い当たる節を相手に尋ね】 【それからじとりと相手を上から下まで眺める。……妙な敵対心を感じるのは、きっと気のせいだ】 /その通りです間違いないです、コテ付けてなくて申し訳ない……! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/335
342: スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga] 2015/03/13(金) 00:35:47.89 ID:XgH/u4zYo >>338 「……それってさ、ナンパって言うんじゃないの? へぇ……僕というものがありながら、」 あー、だからッ!! アンタはッッ!! ただの仕事仲間ッスからッッ!!! 【理人のジト目が一層深くなる。何だかややこしくなって来たと、スターダストは頭を掻いて】 【徐ろに腕を振り解けば、傘の外へと出て溜息一つ。自分のなりを確認すればもう一つ溜息を零した】 えっと、今回は俺が荒んでたり、コイツが来たりしたっスけど……次会う時こそは、どっかでお茶でも。 今はずぶ濡れだし金もねーし、あと邪魔者もいるし。んじゃまた今度、ッス!! 【そう言い残せば、スターダストは雨の中を駆けて去って行く。取り敢えず立ち去る、という収集の付け方を選んだらしい】 【その場に残された理人は暫く呆然とその姿を見送っていたが、不意にぼそりと口を開く】 「……やっぱり、ナンパじゃんか。まあいいや──バイバイ」 【そう言うと、彼もまたゆっくりとした足取りでスターダストの消えた方へと向かって行った】 【結局、スターダストが荒れた原因や、理人という男、仕事の事──それらについては、またの邂逅へと延ばされるのだった】 /申し訳ないですがこの辺りで落ちます、お疲れ様でしたー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/342
444: レヴィ ◆vrv2g2Oz1g [sage] 2015/03/14(土) 14:24:04.00 ID:T9iepiOWo 【裏路地の酒場】 【真昼間、人気の無い店内では、店主が奥で見ている昔の映画の音だけが流れていた】 【客はただ一人。神父然とした黒衣に逆十字のロザリオを付けた、大柄な中年の男だ】 【適当に伸ばしたような銀髪は背の中程まであり、双眸は前髪で隠れて見えない】 おぅい、ウイスキー……あいよ、勝手にやっとくよい 【酒が切れ店主に声を掛ける男だったが、丁度良い所だったのか店主の反応は無い】 【男は呆れた様に肩を上げれば、カウンターの棚から適当なボトルを引っ張り出す】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/444
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