【二次創作聖杯戦争】Fate Pastime Game Re.3 (566レス)
【二次創作聖杯戦争】Fate Pastime Game Re.3 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/
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1: ◆v.By3fESrTsY [sage saga] 2021/08/24(火) 22:54:35.33 ID:R4T4tHFb0 これは造られた戦争。 本来の目的を大きく外れた物語。 外典では無く、偽書でなく、番外でなく、初版でもなく。 ……そう、言うなれば遊戯、あるいは泡沫の暇つぶし。 ほんの戯れ、一夜の夢、そこで奔流するは嘘か誠か。童の戯れ、付き合ってくれるならばこれ幸い。 いつの間にか蕩けて消えて、記憶の中で薄ら笑って、堂々巡りのやり直し。 私は逃げ延びたい、私は救われたい、私は認められたい。────ああ、あさましくも生きていたい。 ,./ _ ! _,._ィ/ '´¬‐、`ヽ |l ,. '',~‐ァ゙´` i _┌───┐ l::l r┐ ./::/:/_ i l'、 ,.:':´:::::::::`ヽ 「`ヽ│ l:::l l | /;゙::,'´::::::::::::::`ヽ ,.'! ';::':、 /:::::;‐'"´ ̄`| | _ l_| _ノ::::乂 |_:_::|::::r'"´ ̄`ヽ;:::`, ,、'::/ ヽ;:::`:::::/ ,. -.. 、| |丿|. / r、 ヽ`┐┌〃´_`ヽ,.. ‐ 、 ゙;::::'´::; '゙ `ヽ:::{ /'´ ̄ヽ| _ !_{ }:| |;;;゙| |.イ f;;;;i i'´ ̄ヽ }:::/´ ヽ;'、 | |`; |'゙冫'´, |;;;゙| |`| ┌─┘ /,:' `'ー | |:::l」イ / l |/ | | _i ! _ ‐''´ __j 〔_:{ じ 「八 `人 `ー'/ └ァ‐n‐┘フー'^ー{ _cケ´ r iー'n_ fr、}f トr<ャvァ::rニ、「lr‐ャ| |‐< r′ /ト''_)!_7c゙{ ヽ∧j_l:l_|j_|〉,くj_|゙l_{_ソ /:/  ̄(_ソ ';:::;' // V ノ/ ・このスレはType-moon『Fate』シリーズの設定を利用した【完全な二次創作】です。 ・サーヴァント等は前提として鯖鱒wikiを利用し、マスター、舞台はオリジナルを使用します。 ・本スレは基本的にAA使用頻度が控えめです。 ・作中内における設定の齟齬はひとえに >>1 の知識不足によるものです。そういった事態は発生しないように心がけますが、もし発生した場合はご容赦ください。 前スレ : ttps://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1616944965/ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/1
4: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 22:35:36.44 ID:6g9zNYsf0 【22:40くらいから再開します】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/4
5: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 22:40:50.98 ID:6g9zNYsf0 1:バーサーカー 「私としてはバーサーカーを希望します」 「ふむ、判断の根拠は?」 「純粋に個別対応が可能だからです。こちらの目的はセイバー及び魔力炉、そう考えるとバーサーカーの宝具は十分メリットがあります」 「それはそうね、セイバーがどんな攻撃をしてくるにしろ、弱点がバレない限りは対抗できる」 「加えて、キャスターとバーサーカー陣営は正直言って、相性が悪いのでは? 能力以前に性格が」 これは前々から思っていたことですが、どうもフェイカーの我の強さと、星さんの我の強さは打ち消し合うレベルのベクトル違い。 私の論を推すようにフェイカーが反応し手を叩いています。 「その通りだ! ハッキリ言うとボクはバーサーカー陣営が嫌いでね! こんな状況じゃなければ組む気すらない!」 「オイオイ、アトデコマルノ、アンタダゼ」 「私は地脈さえ荒らさなければ気にしないのだけど」 「それをしないからこそのボクだ! そもそもボクはボクの作品を見せればそれでいいのだからね!」 相も変わらず演説ぶるフェイカーを置いておいて、アーチャーに向き直ります。 「納得しました。ではそれで動きましょう。私とキャスターは対ライダー、アサシンとバーサーカーは対セイバー」 「了解だ」 「時間は一時間後、ライダーの場所は把握していますので、アサシンとバーサーカーはセイバーの魔力炉へ」 「分かりました。使い魔を渡しておきますのでタイミングは連絡を」 連絡方法も交わし、あとは決戦の舞台に向かうまで。 ……さて、わざわざ飛び込むのなんてガラではありませんが。ですが負けっぱなしではいられません。 そして、ええ、ええ、ええ、勝ちたいという理由はあります。久しぶりに私ではない、誰かのためにも。 「……ああ、悪くない。マスター」 「ええ、行きましょう、アサシン」 直下、5以上で他陣営行動スキップ。4以下で他陣営の暗躍描写 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/5
7: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:01:01.90 ID:6g9zNYsf0 8:余裕こいてんな 【対ライダー陣営】 一本の矢がびょうと音を立て日に焼けた首元に飛んでくる。 頸動脈を突き破らんとするそれを事もなさげに片手で受け止め、その方向へライダーは目をやった。 「敵襲か?」 「さてな、気合のねえ矢だ、殺そうって気が薄すぎねえか? やっぱローマの兵ってのは生っちょろいな」 何処へ届くとも分からない呟き。制するように続けざまに矢が飛ぶ。 それを器用に避け、手に金貨を握り締め、擦り合わせる。黄金の煌きは一瞬で複数の兵となり、矢の方向へ鉛玉を。 「【崩落齎す蛮行繁栄】、そおら、数で勝てんのか!?」 一斉掃射、しかしライダーの感覚は敵意を未だに感じている。それも手の内。弾幕の厚みに差を付け、わざと逃げやすい方向へ誘導した。 そこに向かい準備されているのは同盟を結んだ中原の覇者、セイバーの砲門。 性格的なそれとは別に、お互いのやりたいことを察するという点では最高に近い味方だと改めてライダーは頷いた。 「やれ、セイバー」 「言われずとも。耳を塞いでおけよマスター、ライダー!」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 硝煙の向こう、キャスターの宝具を盾に銃弾をすべて受けきったアーチャーは笑う。 「塩漬けのヴァンダルが、そちらの小賢しい策など犬の考えを聞くより分かるというもの」 「おいアーチャー! ふざけるなよ!? その宝具は防具じゃなく芸術品だ! それを盾に使おうなんざ」 「合成獣、黙らせていただいてもよろしくて?」 「ショウチ」 「グアッ! ローはダメだろローは! 執拗に脛を狙うな!」 地味な悲鳴をあげるフェイカーを横目に、アーチャーはタイミングを計る。 砲門から放たれる瞬間、それはすなわち魔力の消費を意味する。そのタイミングで攻撃を行えば……。 「あちらへ戻る可能性は高まるでしょうね」 そして、その目に光が。 「薙ぎ払え! 『司録星、司るは軍』!」 「『今ですわ』!」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アーチャーの声が届く。眼前の見えない建物へアサシンは拳を構え、バーサーカーは刀を振り上げる。 「アサシン」 「バーサーカー」 「「攻撃開始!」」 獣の一撃が、研ぎ澄まされた太刀の一閃が、その巨大な魔力炉へ叩き込まれる。 直下、セイバー反応 123:「『司中星、司るは霊廟』」 456:「げぇっ! 任せるぞライダー!」 789:「げぇっ! 令呪で一刻も早く!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/7
9: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:27:26.79 ID:6g9zNYsf0 1:宝具で対処 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 砲門から放たれた光が地を焼く。その瞬間、セイバーの表情が一瞬だけ曇ったのに虎道が気付いた。 「どうした!!! セイバー!!! 何か、気付いたのか!?」 「音量を落としてくれ。……いや、引っ掛かってはいたんだがどうにも頭痛が酷くてな、今ようやく気が付いた」 ◆頭痛持ち:C- 慢性的な頭痛持ち。精神系スキルの成功率を著しく低下させる。 多芸多才の持主ではあるが、このスキルのために十全に効果を発揮する事は難しい。 「気付いた?」 「ああ、本命はこっちじゃなく隠しておいた廟の方だな。もう少し早く気づいてもよかった」 「むむむ! つまり銅雀殿を今攻撃されているということか!」 「そういうことだ」 「では、では、今すぐそちらへ向かい」 今にも走り出そうとする虎道の襟をセイバーが掴み引き留める。 「わざわざ敵の策にかかるな。まずはこちらを潰してからでいい」 「む? ならば銅雀殿の方は見捨てるのか?」 「いや、あそこにはまだ」 「私の愛馬がいるからな。さて、『司中星、司るは霊廟』。【霹靂車・爪黄飛電(いかずち、てんをさく)】!」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 攻撃と同時に魔術迷彩が溶けたのかその姿が現れました。三つの建物からなる巨大なそれは見上げるほど大きく。 「これは隠さなくてはいけませんね……」 威容、とでも言うべきその迫力に一瞬呼吸すら忘れそうになります。 そして、その一瞬、アサシンが私を掴み飛び上がると、そこに稲光の軌跡が。 「えっ……?」 気が付けば一つの建物の扉が開いています。おそらくはそこから現れたのでしょうが、一体いつの間に。 軌道を変えたそれは目にもとまらぬ速度でバーサーカーに当たり。 「─────ゥ」 あのバーサーカーが膝を付きました。その腕の中にはもがく光。 先日見た【霹靂車】とよく似ていますがその威容は比べ物になりません。直感します。これが、この異形の軍馬が。 「【霹靂車】のオリジナル───!?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/9
10: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:28:02.42 ID:6g9zNYsf0 ◆『霹靂車・爪黄飛電(いかずち、てんをさく)』 jI斗r‐‐r―――― 、______ jI斗-<三三≧s、 .。s≦ .,ノi |i ≧s、________,ン⌒i ̄ ‐- .,_ r‐‐ ., .。s≦ 才´i i| i| i| i} 〉 、 {i |i |i |i |i |「|「|「|「|i |i |i.ー- .,_ ‐- 、__ _r ≦⌒i\ ` 、≦L r‐‐=≦ j| i| i| i| i|,ノ´ 个s。. {i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i} i ニ=r‐ ァ-- 、 .}「‘,斗f≦' ̄\√`ヾ'⌒\⌒´ ̄ ̄ ̄i}.i| i| ..< ≧s。辷^lL|i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i} | | ′ jL__,/ ゙, ,Y⌒ヽ ヽ ,人. ヽ .i}=≦ . ー- .,_|i_|i_|i_|i_|i_|i_|i} | | {i..<⌒¨´ i}圦 ,ノ .; \ \. Y ノ 二ニ=‐‐ --'----'--∨ ,ノ\ `´ / /\\ \ Z‐‐ ´ , ---i} ..<´\. ヽ ____{i / i}. \ \」 / ,ノ斗*≦ーく \ ー‐‐=彡 、 、 \:. \_j} ′ ‘, ‘,∨ ∨ 「 ̄ ̄i、 个: . ,,.斗≦} ‘, ∨__j} ,廴___,ノ^\ 〕iト ‘, { ゙, i{. [ノ /´ ̄ 、 ヽ > ' 从 i{ i⌒ーァ゙ \ ‘, Y 、 i} / / ./´ ̄\ ‘, Y Y j} ‘, .},イ .{ ヽ , Y Y i} i } 人 ー'ー-‘, 、 Y /i「Y ‘, i.′ 、 人 \ ___j} / ./辷i\ i}、____j{ \ \/ ン { {⌒i人 7´ ノ \ ヾ´ 从 、 ヾー=彡 \ i⌒ 、 、‘, i} \」i:i:i:i:i\ ‘,‘, .j} マi:i:i:i:i:i:ヽ }iY⌒i{ マi:i:i:i:i:i:i} ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:2〜50 最大捕捉:100人 宛城の戦いの際、名馬・絶影はその身を盾にし主である曹操を守りきった。 身体中に矢を受け、もはや二度と駆けることは出来ないと思われたが、欠損した身体を機械化し修復。 名を爪黄飛電と改め、曹操専用サイボーグ軍馬として蘇った。 霹靂車のフラッグシップモデルであり、電磁砲の搭載の他、自身に電磁加速を与えることでの驚異的な走力 電磁力による空中浮遊や、空気中の水分子をブースターのように展開しての飛行能力を備える。 専科百般スキルを組み合わせれば、電子機械に対する高度なクラッキングすらも可能。 直下、描写陣営 12345:対ライダー 67890:対セイバー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/10
12: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:42:07.11 ID:6g9zNYsf0 0:想定では対セイバーだったほう バーサーカーの拘束を抜け、霹靂車が再度走り出します。 やはり、私の目では見えない……。視力を強化してもようやく残光が見える程度。 「速いな」 「ええ、通常の【霹靂車】とは比べ物にならないほど。それに、セイバーの来る気配もありませんし」 それが一番の問題なのです。セイバーはこの宝具でこちらを牽制している、となればアーチャーとフェイカーが危うい。 とにもかくにも時間をかけられない。しかし、この速度ではアーチャーらの方へ向かうのも困難。となると、方法としては……。 「やはりマスターが乗るしかないか」 「……そうなりますよね」 それしかないのです。私が上手く乗れ、それを御することができるならあるいは。 しかし相手は雷獣ならぬ雷馬。まずは捕まえることから……。 「では、行こう」 「ちょ、ちょっと!?」 「さて、救世主の威光を知らぬ獣よ! 同朋の手を持って汝を下さん! 【我ら軍勢、餓獣の群なり】!」 考える間もなく私を担いでアサシンが飛び出します。横目でバーサーカーが立ち上がったのも確認できました。 こうなれば仕方がありません。なるようにしかならないのです。だからせめて、どうなるにしろ。 「……急いで決着を! アサシン!」 直下、戦況 12:アサシンごと弾き飛ばされ 345:追いつけず 678:手傷を 9:捕獲! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/12
14: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:54:27.89 ID:6g9zNYsf0 9:捕獲! 雷をどう捕まえるか。速度は凄まじく早く、追って捉えるのは不可能とは言いませんが困難。 「アサシン、追いつけますか?」 「宝具を最大解放してようやく、といったところか」 「ならば狙うは」 星さんに目線を飛ばします。それだけで理解してくれたのか立ち上がったバーサーカーへ声を。 「バーサーカー! 悪いのだけど一回、死んでほしい!」 「──────ォゥ」 理不尽な指示、しかし何の迷いもなくバーサーカーはそれを受け、刀を回して霹靂車を挑発します。 それに乗ったのか、雷光は軋むような音をあげ。……これがあの馬の嘶きなのでしょうか。 「ギィィィィィィッ────────!!!」 一直線に、槍となって地面を砕き。次の瞬間、バーサーカーの腹には焼け焦げたような大穴が。 避けることすらせず、ど真ん中に受けた一撃。最初のそれとは違う全力のそれにバーサーカーの霊基が燃え堕ちます。 しかし。 「──────アアアァ!!!」 雷光によって焦げた臭いを残しながらもその手はしっかりと霹靂車の足を掴み。 アサシンであれば、十分その背に追いつけます。 「ありがとうございます! バーサーカー! アサシン!」 「ああ!」 フェイカーに作らせた鞍を取り付け、身体強化の魔術を再度かけなおし。一か八かでその背へ。 ええ、ええ、ええ、……感電しませんように!!! 直下、騎乗。5以上で成功 【マンモスライダー】+2 【敵宝具】−1 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/14
16: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/25(水) 23:59:27.36 ID:6g9zNYsf0 7:騎乗成功 【というわけで今夜はここまで、思ったよりすんなりいきましたね】 【次回はおそらく金曜日の同じくらいに。おつかれさまでした】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/16
21: ◆v.By3fESrTsY [sage] 2021/08/27(金) 22:02:05.04 ID:mYgKI1p/0 【所用につき今夜はお休み。日曜日の20:00前後に来ます】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/21
22: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 20:17:10.08 ID:bsmwG4+J0 【>>19 ありがとうございます。そこまで言っていただけるとやっぱ嬉しいものがありますね】 【20:30くらいから再開します】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/22
23: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 20:35:07.35 ID:bsmwG4+J0 【再開】 アサシンの手を借り霹靂車の背に飛び乗ります。目もくらむような雷光、フェイカーお墨付きの鞍を使っても、おそらく少々の感電は免れません。 それが見えたとき、正直怯えました。私たちは常に負ける側、失敗する側。逃げ、虚勢を保つことしかできなかった一族です。 何故それなのに私はこうやってこんな危機に向かい合うのでしょうか。冷静になるとわけが分かりません。 逃げられるのなら逃げたいのです。諦めるのなら諦めたいのです。 ……ええ、ええ、ええ、でも、託されたのだから、応えたいのです。しかし、それで傷ついたら、死んでしまったら、どうなるのか。 私に伝えられた願いは絶えるのでしょう。継がれてきた全ては消えるのでしょう。 ただ、こんな考えが生まれたのは全てが終わったあとなのです。その時の私は。 「どっせーーーーーぃい!!!」 何も考えるまでもなく、絶叫しながら飛び乗り、口を噛ませ、手綱を取ったのです。 全身に衝撃が走るのを感じながら、何も考えず必死に、この一瞬を掴むために。 脳裏に何かが流れた気がします。頭骨が笑い声をあげます。そして気付いたとき。私は。 「マスター、やったな」 「……へ?」 霹靂車の手綱を取り、落ち着けることに成功していたのです。 「や、やったんですね?」 「ああ、お前の成果だ。マスター」 「そう、ですか」 緊張が解け倒れそうになりましたがそうするわけにもいきません。まだセイバーは姿がなく。ならばそれはアーチャーらが二騎を相手にしているということ。 「向かうか、マスター」 「ええ、救出に!」 直下、セイバー反応 123:「げぇっ! 『司中星、司るは霊廟』!!!」 456:「げぇっ! 任せるぞライダー!」 789:「げぇっ! 令呪で一刻も早く!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/23
25: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 20:53:04.48 ID:bsmwG4+J0 5:げぇっ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 戦線で指揮を取るセイバーの顔がひゅっと蒼褪める。 「は?」 「どうした!!! セイバー!!!」 「理解不能理解不能理解不能!!! 有り得るかそんなもん!!!」 「どうしたのだセイバー!!!」 頭を抱え唸るセイバー。それはけして虎道の大声だけではなく。 「誰がどうやってあの雷馬を! 絶影を乗りこなせるってんだ!」 「むむむ!?」 「だが実際取られたのはマジだぞ!? となればあそこを奪われるのはヤバいんだよ!」 「では、いよいよだな? いよいよお前が正面から戦うのだなセイバー!」 「ああもうこのバトルジャンキーが! 馬超かお前は!? アイツマジで嫌いなんだよ、合理的じゃないから!!!」 苛立ちを隠そうともせずセイバーはライダーの背に向け叫ぶ。 「すまんがライダー! こっちは色々と危機だ! 抜けるぞ!」 「しゃあねえか、まあ上手くやれよ」 どこか投げやりじみたライダーに言葉を返さずセイバーは隠していた霹靂車に乗り銅雀殿へ向かう。 後ろ姿へ一瞬目をやり、ライダーは呟いた。 「……合理ってのも難儀よな。なあ、アーチャー?」 直下、アーチャー側の戦況 123:割と絶体絶命 456:なんとか劣勢程度 789:結構頑張ってた http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/25
27: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 21:08:06.61 ID:bsmwG4+J0 2:割と絶体絶命 向けた視線の先にはどれほどの破壊が与えられたのか、草の一本も生えないような荒れ地が残る。 その中でゆらりと一人揺らめく影は全身から血を流し、砕ける寸前の霊基で。 「ええ、そこは息が合うようですわね。ときには成さねばならないことを成すことが必要な時もあります」 「俺はそういった意味で言ったつもりはないがな」 「いいえ、あなたもそういった口の糞野郎ですわ。あなたは王、私は将であっただけ」 アーチャーは笑う、ライダーもまた笑う。 「テメエに恨みはねえがな。……いや、これはマジだぜべリサリウス。俺の子孫が負けたのはテメエが強かっただけの話だ」 「残念ながら私にとっては喜べる言葉ではありませんね、ガイセリック。ヴァンダルに褒められても仕方ありませんし」 「そういうとこがヤなんだよローマの成金共は」 「生憎私生まれは農家ですわ!」 ギリリと弓を引き絞り、ライダーにその先を向ける。目は誤ることはなく、狙いが逸れることはない。 ◆千里眼:C 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 さらに高いランクでは、透視・過去視・未来視さえ可能とする。 この矢に立ち向かうなら、より強い力を! より強い破壊を! 「……まったく、ボクのことを忘れてるんじゃないのか?」 「フェイカーも消滅寸前なんですからぁ……! ここで前に出るべきではぁ……」 直下、描写陣営 12345:対ライダー 67890:対セイバー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/27
30: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 21:15:29.53 ID:bsmwG4+J0 3:対ライダー 【というわけで一旦中断。再開は22:30くらいで】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/30
32: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 22:32:25.40 ID:bsmwG4+J0 【22:35くらいから再開します】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/32
33: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 22:35:39.63 ID:bsmwG4+J0 【再開】 ギラギラと火が燃える。略奪の基本は根こそぎ奪うことだ。それは物資のみに非ず、退路を、尊厳を、何もかもを遍く蹂躙することだ。 少なくともライダー、ガイセリックはそうしてしか生きられなかった流浪の王である。 だから笑うのだ、目の前の自分が引き起こした悪夢を見て笑うのだ。 ◆海賊の誉れ:A 西地中海一辺の海賊、掠奪者であり、相手を不利な状況へと追い込む暴虐を熟知している。 海賊独自の価値観から生じる特殊スキル。 低ランクの精神汚染、勇猛、戦闘続行などが複合されている。 「行くぜアーチャー、【崩落齎す蛮行繁栄】!」 破壊が形を結ぶ。生まれる形は散弾銃。四散する鉛が細身の体目掛け吹き荒ぶ。 直下、戦況 12:対ライダー同盟、不利 345:肉を切る 678:フェイカーの援護 9:常勝将軍に不足なし http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/33
35: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 22:54:25.55 ID:bsmwG4+J0 6:フェイカーの援護 襲い掛かる鉛の牙を前に、アーチャーはニヤリと笑みを浮かべる。 笑みに潜むは隠し切れない将の性。一つ手を進め、相手の駒を落としたという確信と優越。 つまりは相手の予想を裏切ったという愉悦。 「キャスター!」 「チッ、ボクの動きを読んでいたな!?」 ◆カリスマ:D 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。 カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。 殺到する牙を防ぐは翠の燐光。キャスターの宝具から放たれた一部が的確に全ての牙を落とし、アーチャーが投矢を放つ。 吸い込まれるようにして銃口を砕いたそれを気にすることなく、新たな破壊の形を作り出す。 「おいおい、とっくに尻尾巻いて逃げたかと思ったぜ、キャスターよお」 「そうしたいのも山々だがボクはあくまでボクの作品を見せたいだけだ、どうだ、今の動きは。ここまでの美しい防御は見たことがないはずだ!」 「そうさな、確かにそれはそうかもしれねえ、アルテラの奴が持ってた剣にも負けねえだろうさ」 「……意外だな、君は芸術が分かるのか?」 フェイカーの言葉にライダーは心外だと言わんばかりの表情を浮かべ、手を広げる。 「当たり前だろ、真贋美醜、それを分からねえで奪うことはできねえ、壊すことはできねえ。ニセモンを壊したとて意味はねえ」 「……なるほど、確かにそれはそうだ。一流の泥棒は一流の目利きでもある。……見下し果てたぞヴァンダル!」 喋っている間に自分で何かの琴線に触れたのか、フェイカーの前に彼の宝具が立つ。 翠の深みはリュコが最初に見たときより深く、もはやそこに真贋のあわいはない。フェイカーの宝具は既に"完成"しているとさえも言えるだろう。 「やはりお前はボクの敵だ! やれ! 【深緑なるは叡智の織】! お前は勝手に合わせろアーチャー!」 直下、戦況 123:ライダー、宝具展開 456:マスター側の動き 789:スキル奪いまくったらそりゃ強い http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/35
38: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 23:11:51.78 ID:bsmwG4+J0 7:スキルの暴力 エメラルドの大結晶がライダー目掛け燃える地平を突き進む。 変わる破壊は数となり、複数の軍靴が戦場を均す。 「は、常に戦争ってものは平穏を奪う! 刈り取れ兵士共!」 「だとしてもけしてこの輝きは衰えない! 煌めけエメラルド! お前の輝きで悪魔をも魅入らせてやれ!」 フェイカーの声に従ったのか、あるいはそうしたいと大結晶自体がそう願ったのか。 数多の軍勢を前にエメラルドは傷つかない。襲い来る銃弾を、銃剣をかわし、逆にその身体から耳障りな音を響かせ昏倒させていく。 ◆心眼(偽):C 第六感による危険回避。 ◆千里眼:C 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 さらに高いランクでは、透視・過去視・未来視さえ可能とする。 ◆恐慌の声:C 人獣の絶叫。 聞く者の精神を弱らせる声を響かせ、対象に精神攻撃を行う。 蹂躙とまでは言えないが着実に、一歩一歩進めていく。 滴り落ちる雫のように、取り囲む黒き戦いの気配を翠の光が浄化するようにさえ見える。 「エメラルドは治癒に長けた宝石。多くの英雄がこれを求めた、さあ、ガイセリック、お前にもくれてやる。この輝きを! どう値を付ける!」 「……お前、売る気ねえだろ?」 「当然だ! 最高傑作だからな! 自慢するために持ってきた!」 しゃあしゃあと言い切るフェイカー。ライダーは皴の寄った目を細め。 直下、ライダー判断 123:令呪使用 456:宝具展開 789:令呪使用 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/38
40: ◆v.By3fESrTsY [saga] 2021/08/29(日) 23:33:14.24 ID:bsmwG4+J0 2:逃走 「しゃあねえ、今回は逃げっか」 急に冷め。そう、言い切った。 「は?」 「何!?」 驚きの表情を浮かべたのはフェイカー。対照的に表情を固めたのはアーチャー。 盤上の相手が急に投了を申し出たに等しい状況。まだ策はある、まだ戦い方はあったはず。 怒りとも失望ともつかないその声にライダーは満面の笑みを返す。 「悪いな、昔はどうだったか知んねえが今の俺に守るもんはねえ、つまり、いつだって逃げられるしいつだって負けられんだよ」 「だとしても! この場で私はお前を!」 「冷静になれよローマ人。そういうの悪い癖だぜ? いつだって約束が守られると思ってる、秩序こそ正しいと思っている」 弓を引き絞るアーチャーに笑い続けながらライダーは手を振る。 その仕草がむしろアーチャーの怒りを増幅した。だが同時にどこか冴え冴えと理解した。 「……チッ、確かに戦況として言えば逃げるのは一つの手です。再度セイバーと組まれれば、私たちは二度とこんなチャンス掴めない」 「そういうこったな、これは戦略的撤退ってヤツだ」 「だからといって」 フェイカーとアーチャーの声が重なる。同時に大結晶は囲いを突破し、引き絞られた弓は放たれる。 「「逃がすと思うか!?」」 それらが眼前に迫ってなおライダーは不遜に笑う。 「別にこの場で殺し合う必要はねえんだ、あ〜ばよ〜!」 直下、ライダー令呪判定 12:令呪一画消費で銅雀殿へ 345:令呪一画消費 6789:令呪二画消費 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629813275/40
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