結標「私は結標淡希。記憶喪失です」 (841レス)
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602: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)21:50 ID:loyT3wilo(1/44) AAS
今さら超電磁砲の続きとアストラルバディと学芸都市読んで思ったんやけどこのスレの初春さんナーフしすぎたな

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603: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)21:53 ID:loyT3wilo(2/44) AAS
 S6.vsアイテム
 

 美琴と打ち止めはふれあい広場から移動し、とあるホテルの前に立っていた。
 そびえ立つ建物を眺めながら美琴が言う。

美琴「というわけで着いたわよ? 今日泊まるホテル」

打ち止め「すごく大きくて立派なホテルだね! ってミサカはミサカは素直な感想を述べてみたり」
省21
604: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)21:55 ID:loyT3wilo(3/44) AAS
 ぼーっと車の座席に座っている滝壺がぴくりと反応する。

滝壺「……! むぎの」

 麦野が小さくうなずく。

麦野「ええ、来たわね」
省26
605: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)21:57 ID:loyT3wilo(4/44) AAS
 サクッと目の前にいた人間を殺してから麦野はハッ、と何かに気付いたような表情をしてから携帯端末に向けて喋りかけた。
 この端末は既に複数人同時通話用のアプリを起動している為、その声はアイテムのメンバー全てに届く。

麦野「言い忘れていたけど、ここの建物にいるヤツらはどっちかと言ったら裏の人間よ。だから、ターゲット以外は好きに殺して構わないから。あの糞女にも許可は得ているから安心しなさい」

 殺してから言うなよ、と浜面はツッコミたかったけど殺人ビームがこちらに飛んできそうだからやめた。

フレンダ『ちょっと麦野ー、それもうちょっと早く言ってよー? 無駄に気絶とかさせて二〇秒くらいロスしちゃったって訳よ』
省13
606: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)21:59 ID:loyT3wilo(5/44) AAS
 上条当麻は結標淡希を探して研究施設が比較的に多い第一〇学区をさまよっていた。
 第一〇学区は研究施設が多いと同時に学園都市で一番治安の悪い学区でもあったため、スキルアウトに絡まれては逃げて、スキルアウトに絡まれては逃げてを繰り返していた。
 そんな中、上条はある場所へとたどり着く。

上条「……うわぁ、なんだこりゃ?」

 目の前にあったのは巨大な穴。
 学校の校庭くらいの広さがあり、深さは五〇メートル前後あるか。
 周りには進入を禁止するようにバリケードが張ってあり、その前でアンチスキルが見張りをしていた。
 穴の中を覗き込んでみると、巻き込まれた人の救助でもしているのか、駆動鎧が瓦礫の撤去作業をしているのが確認できる。
 危険な現場でうろちょろしている上条を見て、見張りをしていたアンチスキルが近付いてきた。
省30
607: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:02 ID:loyT3wilo(6/44) AAS
黄泉川「上条。お前もしかして何か先生に言えないようなことやってんじゃないだろうな?」

上条「へっ? い、いやーそんなわけないじゃないですかあはははは」

黄泉川「じゃあこんなところで何やっているのか、きっちり説明してみるじゃん」

 黄泉川のあまりの迫力に上条は思わずたじろぎ後ずさりしてしまう。
 冷や汗が全身から滲み出て、目があちらこちらへとバタフライする。
 そんな状況にある上条に、救いの女神様から手が差し伸べられた。

 タラララ〜♪
省32
608: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:04 ID:loyT3wilo(7/44) AAS
 上条は目的地のある方へと進行方向を変えて走り出す。
 すると、電話の向こうの初春が神妙な声のトーンで、

初春『上条さん』

上条「何だ?」

初春『場所を教えてから言うのもあれなんですが、私はあなたに櫻井通信機器開発所へ行って欲しくないです』
省34
609: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:07 ID:loyT3wilo(8/44) AAS
 櫻井通信機器開発所八階にあるモニター室。
 その中にある中央モニター前に立っている人影が二人。
 一人はモニターの前にあるパネルを操作している白衣を着た、見るからに研究員の男。
 一人はその男の後ろに立ち、まるで監視でもしているように腕を組んでその様子を見ている少女。
 赤色の髪を二つに結んで背中に流し、軍用懐中電灯を片手に持っている。

 結標淡希。

 今学園都市の中でトップニュースに上がっている研究施設襲撃事件。
 それを引き起こしている張本人だ。

 研究員の男は額から脂汗をにじませ、体を震わせながらモニターを操作している。
省30
610: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:10 ID:loyT3wilo(9/44) AAS
麦野「おいおい、まさかこの超能力者(レベル5)第四位、麦野沈利の顔が忘れられているなんて思いもしなかったにゃーん?」

結標「第四位……貴女が?」

麦野「たしかに会ったのは、雪合戦大会とかいうクソみてえなお遊びしているときだけだし、そのときも一言たりとも会話してなかったけどさ」

 麦野の言った通り彼女たちは一度だけ同じ場所に居合わせたことがある。
 ただ、それは結標淡希が記憶を失っているときのことであり、記憶を取り戻している今の彼女には知る由もなかった。

麦野「ま、いいや、そんなこと」
省34
611: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:12 ID:loyT3wilo(10/44) AAS
麦野「…………」

 麦野は部屋の中を見回した。
 結標淡希の姿がないことから、この部屋ではないどこかへ転移して逃げたのだろうと予測する。
 それを確認して麦野は特にイラついたり、悔しがるような様子を見せることなかった。
 計画通りと言わんばかりの薄ら笑いのまま部屋の外の廊下へと目を向ける。

麦野「滝壺? ちゃんと記録できた?」

滝壺「――問題ない。座標移動(ムーブポイント)のAIM拡散力場の記録は終了した」
省22
612: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:13 ID:loyT3wilo(11/44) AAS
上条「――はぁ、はぁ、はぁ」

 上条当麻は第一〇学区の街中を走り、目的地である櫻井通信機器開発所の建物が肉眼で見えるくらいの位置まで来ていた。
 このペースでいけばあと二、三分でたどり着くだろう。
 走りながら施設の建物を眺めていると、

上条「なっ!? なんだあれは!!」

 建物の中から夕空に向かって青白い光線が発射されたのが見えた。
 サーチライトや花火とかそういうものと違う、禍々しい青白い閃光。
 それは一度だけではなく、五秒くらいの間隔で色々な角度で発射されている。
 光線はこちら側に向かって伸びてこないことから、建物の向こう側へ放たれていることがわかる。
省16
613: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:15 ID:loyT3wilo(12/44) AAS
 麦野沈利は施設の一階にあるロビーのようなところにいた。
 来客が待ち合いの為に座るようなソファに腰掛けながら、片手に携帯端末を持って耳に当てている。
 携帯端末から滝壺の声が聞こえてきた。

滝壺『――のポイントに砲撃』

麦野「りょーかい」

 軽く返事をして麦野は斜め上の方向へ手をかざす。
 掌から青白い電子線が一直線に発射された。
 発射されてから五秒後くらいに、また携帯端末から滝壺の声が聞こえる。
省29
614: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:17 ID:loyT3wilo(13/44) AAS
 櫻井通信機器開発所の一号棟と二号棟をつなぐ搬入通路。
 長さは一〇〇メートルくらいあり、巨大な機材を運ぶ用途で作られた通路なのか道幅は八、九メートルほどある。
 機密のためか四方はコンクリートの壁で覆われており、窓一つない空間だ。
 今は搬入という用途で使われていないのか、通路のあちこちに使われていない機材や備品、書類などが詰められたダンボールなどが転がっていた。

 そんな通路の物陰に絹旗最愛が片膝をついて隠れていた。
 ここはアイテムが指定したポイントα。絹旗が結標と交戦しここで捕獲すると決めたポイントの一つだ。
 通信により麦野が最後の砲撃をしたことは確認している。
 あと数十秒くらいで結標淡希がこの場を通るはずだ。

絹旗(……早く来てくれませんかねー? こっちとしては早くやりたくて超うずうずしているんですが)
省11
615: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:19 ID:loyT3wilo(14/44) AAS
結標「何っ!?」

 突然地面を転がってきた球体を見て結標の表情が強ばる。
 その形から結標は手榴弾のような爆発物を警戒した。もしそうなら一秒もしないうちに爆発するかもしれない。
 このタイミングで自身のテレポートでの回避は間に合わない、そう判断した結標は腕を交差させ、上半身を守りながら無理やり後ろへ飛んだ。
 しかし、

 爆発などしなかった。

 代わりに球体からキイィン、という甲高い音が通路に鳴り響いた。
 例えるなら黒板を引っ掻いた音を無理やり高音にしたような不快な音。
省24
616: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:22 ID:loyT3wilo(15/44) AAS
絹旗「やっぱり素直に顎を狙って脳みそ超揺らして意識奪ったほうがよかったでしょうか?」

結標「はぁ、はぁ、貴女も、あの麦野とかいう女の仲間ってことで、いいのかしら?」

 結標は荒げた息を整えながら問いかける。
 その問いに絹旗は目を丸くさせながら、

絹旗「あれ? もしかして私のこと超忘れられちゃってますか? スキー場でのことが道端で挨拶した程度の出来事で超処理されているんですか?」
省31
617: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:24 ID:loyT3wilo(16/44) AAS
絹旗「……なるほど、なかなかやりますね。とっさに私の拳を超避けていたとは、大した体捌きです」

 絹旗の言う通り、結標は先ほどの絹旗の顎への一撃を回避していた。
 オーバー気味に体を後方へ仰け反らせることで、拳から逃れていたため意識を奪われるという最悪の結果から逃れたのだ。

結標「貴女の能力……体に何か見えない鎧みたいなものを纏っている、みたいな感じかしら? 肉体強化なら私の攻撃に傷一つ付かないなんておかしいもの」

絹旗「私の『窒素装甲(オフェンスアーマー)』のことまで超忘れられているなんて、私の影も随分と薄くなったものです」
省24
618: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:28 ID:loyT3wilo(17/44) AAS
絹旗「テレポーターっていうのは普通の人間とは違う空間認識能力を持っているみたいで、それを特殊な音波を聴覚から脳に流すことによって麻痺させ、能力を超使えなくなるという仕組みです」

絹旗「厳密には能力が使えなくなるというわけではなく、演算式を立てるために必要な物質の位置情報がわからなくなるというだけなんですが」

 だけとは言うが、結標はこれが絶望的な状況だとすぐに理解した。
 テレポートを実行するためには空間内のどこに何があるかという情報は必須だ。
 それがなければ物を正確な位置へ飛ばすどころか狙った物を飛ばすことすら出来ないし、自分自身を転移させた場合自分の身体が壁や床の中に転移するという事故が起きてしまう可能性が高い。
 後者に関しては自分も過去に一度経験があるため、絶対に避けたいことだと心の底から思っている。
 つまり、結標は今絶体絶命な状況にある、ということだ。

 しかし、結標はあることに気付く。
 それはさきほど言っていた絹旗の言葉の中にあったものだ。
省31
619: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:30 ID:loyT3wilo(18/44) AAS
 カッ!! 絹旗の視界に閃光が走った。

絹旗「なっ!?」

 とっさのことに絹旗は空いた腕で目を覆って光から守る。
 わずかに遅かったのか視界の色が白一色に染まった。
 そんな状況だが絹旗は冷静だった。

絹旗「目が見えなくてもこれを起動するくらいは超出来ますよ!」
省26
620: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:31 ID:loyT3wilo(19/44) AAS
結標「勝負ありね」

絹旗「なっ……!」

結標「これ以上どうにかしようとか別に思っていないから、安心してそこで休んでいるといいわ」

絹旗「……ふざけているんですか……! 私がこの程度で超戦えなくなるような貧弱な雑魚だと本気で思っているんですか?」
省20
621: ◆ZS3MUpa49nlt [saga] 2021/12/18(土)22:33 ID:loyT3wilo(20/44) AAS
 上条当麻は何故かフェンスに開いていた大穴をくぐって、櫻井通信機器開発所の敷地内へと入っていた。
 あとは何故かぶち破られているドアから建物の中に入るだけだ。
 しかし、上条は建物の中に入れず、物陰に隠れているという状況にあった。

上条(……クソっ、あと少しで中に入れるっていうのによ)

 建物の周りにはいかにもな男たちが周辺を警戒していた。
 その手には拳銃が握られており、あの中を強行突破しようとしても上条当麻では逆立ちしたって無事ではいられないだろう。

上条(さっき建物の中から茶髪のチンピラみてえなヤツとジャージ着た女の子が出てきたけど、たぶんあいつらのことだよな? 結標を狙っている暗部組織って)
省21
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