遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」 (296レス)
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135: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/02/26(火)22:34 ID:Bg4X09fI0(1/4) AAS
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「カクテルってのはねえ、組み合わせによって無限の広がりをもつものなの」
逆三角形のグラスには、店のランプのせいだろうか少し赤みがかった琥珀色の液体で満たされている。
魔法薬だと言われれば信じてしまいそうな色彩だ。
酒の中でプカプカ浮いたり沈んだりを繰り返しているチェリーも、見ようによってはホルマリン漬けされた実験体みたいだ。
「まあ、論より証拠よ。飲んでみたら」
気づくと、俺の前にもすでにグラスが置かれている。
パッと見たところ、ただのオレンジジュースに見えるが、これが本当に酒なのだろうか。
幸いなことに、その疑いはたったの一口で晴らされた。
省11
136: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/02/26(火)22:35 ID:Bg4X09fI0(2/4) AAS
「ああ、えっと何だ。スクリュードライバーをくれ」
「かしこまりました」
まるで、必殺技みたいな名前だな。
「わたしも、初めての時そう思った」
省14
137: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/02/26(火)22:35 ID:Bg4X09fI0(3/4) AAS
「なんだこれは」
なんだこれは。
スクリュードライバーとはまた違った衝撃だった。
「すごいでしょ?」
香ばしく濃厚な香りに、少しだけ果物特有の甘い香り。
それぞれが特色を持ちながら、もともとは一つとして生まれたかのような完璧な一体感。
省7
138: 今日はここまでです◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/02/26(火)22:37 ID:Bg4X09fI0(4/4) AAS
「そんな時に、このカクテルを私は知ったのよ。工業的な技術によらない、文化的革新」
「組み合わせ方によって、無限に広がっていく味・香り・風味!」
「酒の行きつく先、それこそがこのカクテルなのよ!」
ぱちぱちぱち。
思わず拍手してしまっていた。
省12
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