遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」 (296レス)
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26: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/08(金)22:53:01.93 ID:/Kiw1pMk0(1/9) AAS
――――――

「黄金色の酒だ」

錫製のジョッキを傾け喉を潤す、初めて摂取するアルコールに全身が奮え、舌の上で炭酸の刺激と苦みが踊っている。

その強烈さに、不眠もあってか薄ぼんやりとしていた意識が覚醒していく。

胃は拒絶反応を起こし今にも逆流しそうだが、霞が晴れるようなその快感に俺はジョッキを傾けるのを止められない。
省10
142: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/03/27(水)20:20:24.93 ID:DIeGWH8y0(1/7) AAS
「お客様、いえ勇者様と呼ばせていただいてもよろしいですか?」

俺は言葉を発さずに頷く。

「では勇者様、先ほど貴方がおっしゃったことですが半分は正しいです」
「ここは、この世界においては酒の最前線と呼べるでしょう。しかし、更なる先が存在するのです」

どこに?
省16
204: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2019/05/12(日)10:49:10.93 ID:a8CCrCX80(1/4) AAS
 草木も眠る丑三つ時、俺は王都の南西、この国で最も広い流域を持つ大河の辺に立っていた。この地域には、背の高い倉庫がぎゅうぎゅうに敷き詰められており視界がまったく通らない。昼はともかく、夜間ともなれば人気もなくなり何かを隠すにはもってこいの場所なのだろう。巨大な川は、それだけで有用な交通路となる。王都に運び込まれる、もしくは持ち込まれる品の大半は、この倉庫街を経由するとも聞く。今回向かっている魔王軍の拠点も、他の地域から秘密裏に流れてきたムーンシャインを保管する秘密倉庫なのだろう。

 俺は、指先に熾した魔法の光で地図を確かめる。地図に従い、倉庫と倉庫の間の狭い路地を進んでいく。倉庫は、どれも似たような造りになっており地図がなければ完全に迷っていただろう。魔王軍の拠点は、そんな迷路のような道の一番奥にひっそりと建っていた。秘密なのはわかるが、こんな迷路の最果てに倉庫を設置して、いったいどうやって荷下ろしをしてるんだ……?

 正面の大扉も締まっているが、わずかに光が漏れている。近づくと、倉庫の中に多くの気配を感じた。俺は、中の様子を伺えないかと建物の周囲をぐるりと回ってみることにした。建物の側面に回り込むが、窓が一つもない。そのまま裏へと回ってみる。

「なるほどな、こんな所でもやっていけるわけだ……」

 倉庫の背後には、大河がひろがっていた。建物から直に伸びた桟橋が、河へと突き出ている。荷物の搬入搬出は、全て水路を利用しているというわけだ。偵察と呼べるほどの成果はなかったが、突入は実にやりやすくなった。出入口が二つしかないということは、つまり、敵を逃してしまう可能性が少ないということだ。
省6
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