遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」 (296レス)
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10: 2018/05/13(日)02:26 ID:t7RGioADO携(1) AAS

全く訳わからんけどまあ>>1の書くモノだから期待してる
11: 2018/05/13(日)11:18 ID:yK6i+SPwO携(1) AAS

12: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/25(金)20:03 ID:WlRcDlsl0(1/2) AAS
――――――

1杯目 カクタル思いで、君にエールを送る

――――――
13: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/25(金)20:03 ID:WlRcDlsl0(2/2) AAS
――――――

枕が固い、宿屋の外では冬眠から覚めたカエルがゲコゲコ鳴いている

過ごしやすい季節になってきたと人々は言うが、俺にはそうは思えない

ブランケットを羽織れば汗がにじみ、無ければ何と無しに心もとない

春は、そういう中途半端な季節だ
省16
14: 2018/05/25(金)22:34 ID:GEiU6N8DO携(1) AAS

15: 2018/06/06(水)14:23 ID:NpaNZsCYO携(1) AAS
みてるぞ
16: ありがとうございます◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:14 ID:IZO3JF8l0(1/8) AAS
――――――

酒の匂いと荒くれ達の喧騒が立ち込める、街外れの酒場

顔を赤めたオッサン共が、周囲に気を配ることなく子供の用に声高らかと笑っている

いい大人が歯をむき出して笑い転げている様は、はっきり言って異常だ
省11
17: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:14 ID:IZO3JF8l0(2/8) AAS
酒場に似合う荒い言葉とは裏腹に、可愛らしい声が脳天に響いた

と同時に、尻にも鈍い衝撃が響く

どうやら、俺は尻を蹴り上げられたらしい

振り向くと可愛らしい声に見合った可愛らしい一人の少女が、腰に手を当て俺を睨みつけている
省10
18: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:15 ID:IZO3JF8l0(3/8) AAS
「あんた、勇者様でしょ?」

「そ、そうだけど……」

「すごい!こんなところで会えるなんて!ちょっとアンタ、面貸しなさいよ!」

「え、なんで……?」
省8
19: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:15 ID:IZO3JF8l0(4/8) AAS
脳天に稲妻が落ちる

ひひひひひ一晩よろしくだって!?

男と女が、一晩よろしくするだって!?

つまり、ああ、これこそ俗に言うアバンチュール!!
省5
20: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)22:21 ID:IZO3JF8l0(5/8) AAS
――――――

「ほら、アンタも何か頼みなよ!あ、お姉さーん、私はビールね!」

「俺は、酒は飲まない。それに、この国では飲酒及び酒類の販売は禁じられているのを君は知らないのか」

5年前、俺は魔王を半殺しにこそしたがトドメを刺す前に逃亡を許してしまった
省12
21: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)22:22 ID:IZO3JF8l0(6/8) AAS
「もちろん知ってるさ。だから私たちは、こんな窓もない倉庫みたいなスピークイージーで飲んでるんだろうが」

「スピークイージー?」

「もぐり酒場のことだよ。だいたい、酒場まで来ておいて酒を飲まないなんて何を言ってんのよ」

「俺は、酒を飲みに来たわけじゃない」
省10
22: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)22:22 ID:IZO3JF8l0(7/8) AAS
そう、禁酒法が制定されたからといって世間が「はいそうですか」と素直に受け入れるわけが無かった

魔王健在の頃、酒は人々から不安を拭い、恐怖から目をそらしてくれた

人々の生活に根差した酒を、完全に法で禁止するなど無理な話だったのだ

現在、酒造りは地下に潜り、秘密裏に製造されラムランナーと呼ばれる密輸業者によって
省12
23: 今日はここまでです◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)22:23 ID:IZO3JF8l0(8/8) AAS
「酒場で一番信用でされない奴。それは、素面の男さ」

「そんな奴に、誰も情報は渡さない。もちろん私もさ」

「……」

彼女の言い分は、尤もらしく聞こえた
省13
24: 2018/06/07(木)02:06 ID:DVCYn8HDO携(1) AAS

スリープじゃなくてスピークだよ
25: 2018/06/07(木)21:43 ID:otY7L2Tio(1) AAS
期待
26: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/08(金)22:53 ID:/Kiw1pMk0(1/9) AAS
――――――

「黄金色の酒だ」

錫製のジョッキを傾け喉を潤す、初めて摂取するアルコールに全身が奮え、舌の上で炭酸の刺激と苦みが踊っている。

その強烈さに、不眠もあってか薄ぼんやりとしていた意識が覚醒していく。

胃は拒絶反応を起こし今にも逆流しそうだが、霞が晴れるようなその快感に俺はジョッキを傾けるのを止められない。
省10
27: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/08(金)22:53 ID:/Kiw1pMk0(2/9) AAS
そういえば魔王討伐の旅の中、手持ちの食糧が尽きかけ、鞄の底に残っていたわずかな麦をそのまま齧ったことがあったが。

この苦みは、あの時感じた麦のそれと似ているかもしれない。

「いや、ごめん。感じ入ってるところ悪いけどビールの苦みは麦のものじゃないわよ」

「すいませーん。ビールおかわり!」
省10
28: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/08(金)22:53 ID:/Kiw1pMk0(3/9) AAS
その時を思い出しているのか、遊び人の表情は酷く強張ったものになっている。

この女は、内面が表情に全て出るタイプらしい。もしくは、酒のせいなのか。

「このビールは臭くなかったが、どういうわけだ?」

「貴方がそれを知る必要は無いわ……」
省11
29: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/08(金)22:54 ID:/Kiw1pMk0(4/9) AAS
「とある異教の国の司教が、死んだ時の話なんだけどね。彼は、仁徳深い人で葬式にも大勢の人が参列したの。それで、埋葬しようと彼の遺体を運んでたんだけど、まあとある町で人々は休憩をとったわけよ」

「みんな喉も乾いてて、喉が渇いたときに飲むのはビールでしょ?ビールを飲もうとするんだけど、残念なことにマグカップ一杯分しかビールが無い」

「ところがあら不思議。マグカップのビールは飲み干しても飲み干しても、まるでマグカップから湧き出るように無くならないの。遂には、参列していた人々全員の喉を潤してしまった」

「その事件をきっかけに、その人は教会から聖人として認定されて。今でも、ビールの守護聖人として崇められているのよ」
省12
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