[過去ログ] 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―6― (1002レス)
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671: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)09:29 ID:UUdKgmS+0(1/23) AAS
◆◇◆◇◆◇
―暗夜王国・北の城塞『廊下』―

カミラ「ジョーカー、ちょっといいかしら?」

ジョーカー「はい、何でしょうカミラ様」

カミラ「今度、の方々を招いての会合があるの。そこであなたに場の給仕をお願いしたいのだけれど?」

ジョーカー「私にですか?」
省17
672: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)09:41 ID:UUdKgmS+0(2/23) AAS
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◆◆◆◆◆◆
―白夜王国・シラサギ城『城内・廊下』―

カムイ(ヒノカさんはきっと目を覚ましてくれます、ならその間に私にも出来ることをしないと……)

カムイ「しかし、今から何が出来るのでしょうか?」

カムイ(目が見えない分、何かを撤去するといった作業には向いていませんし、それに今ここに至って色々と人に聞いて迷惑を掛けるわけにも……)

カムイ「うーん……」
省12
673: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)09:46 ID:UUdKgmS+0(3/23) AAS
サクラ「そ、そんな大丈夫です。私が往復すればいいだけですから」

カムイ「いいえ、私が手伝えば一回で済みますし、何より物資を待っている方たちを待たせるわけにはいきませんから」

サクラ「でも、カムイ姉様は大丈夫なんですか。白夜の方たちはカムイ姉様のこと……」

カムイ「そうですね、私が白夜の方たちから敵意を向けられるのは間違いないでしょう」

サクラ「でしたら……」
省9
674: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)09:53 ID:UUdKgmS+0(4/23) AAS
◆◆◆◆◆◆
―白夜王都・城下町『臨時医療区域・中央天幕付近』―

カムイ「大きく迂回するんですね」

サクラ「はい、本当はまっすぐに伸びた道があるんですけど、倒れた建物があって使えないんです」

カムイ「そうなんですね」

サクラ「レオンさん、応援が来たらすぐにでもここの道を使えるようにしないといけないって張り切っていました」
省10
675: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:04 ID:UUdKgmS+0(5/23) AAS
カムイ軍救護兵「すみません、サクラ様やカムイ様に運んでいただいてしまって」

カムイ「いいえ、私に出来ることはこれくらいですから。ここにいる方々は大丈夫なのですか?」

カムイ軍救護兵「白夜の人々と共に最善を尽くしてはいます。ようやく多くの方は落ち着き始めていますが、すべての人の容態が落ち着いたとは言えない状態ですね」

カムイ「そうですか……」

カムイ軍救護兵「応援が到着次第、重傷者の移送を順次行う事にはなっていますから、それまでは耐えてもらうしかないでしょう」
省17
676: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:09 ID:UUdKgmS+0(6/23) AAS
白夜の民「う……ううっ……あ……」

カムイ「大丈夫ですか? お水を持ってきましたので、ゆっくり飲んでください」 

白夜の民「あ、ああ、んっ、んっ……。はぁ……、はぁ……」

カムイ「まだ飲みますか?」

白夜の民「あ、ああ……んっ、んっ……。ありがとう…、助かったよ……」
省11
677: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:20 ID:UUdKgmS+0(7/23) AAS
負傷した白夜兵「あんたがしたことは誰もが覚えている。ミコト様が亡くなった直後に暗夜へ寝返ったあんたがこの地に足を踏み入れ、民に触れていいとでも思っているのか?」

カムイ「私は……」

負傷した白夜兵「弁解など要らない。今さら罪滅ぼしのつもりか知らないが、そんな優しくしたところであんたの立場は変わらない。この機に乗じてすり寄ってくるなど、人間としての底が知れるというものだ、そうだろう?」

カムイ「……」

負傷した白夜兵「それともなんだ? 光を失って周りが見えないから、こうやってのこのことやって来れるということか? あの後の白夜がどんなものだったのかもしらないでよくもそんなことができる。あんたに介抱されて喜ぶものなどいない、余計なことはしないで、俺たちの前から姿を――」
省8
678: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:25 ID:UUdKgmS+0(8/23) AAS
 ドゴッ

負傷した白夜兵「がっ、ううっ、何をするんですか、隊長……」

白夜兵「馬鹿者、このようなところで騒ぎを起こすな。ここは傷を癒す場所だ。大きな声を上げ、他者を罵倒する場所ではないのだぞ」

負傷した白夜兵「ぐっ、しかし、こいつが、こいつが――」

カムイ「……」
省11
679: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:33 ID:UUdKgmS+0(9/23) AAS
白夜兵「なぁ、こんな公衆の面前で部下であるお前を斬りたくなどない。せっかく生き残ったというのに、そんなことを私にさせないでくれないか?」

負傷した白夜兵「……っ、なんでだよ……。なんで……なんで俺たちがこんな目にあってるのに、こいつは生きて戻ってくるんだよ……」ポタタッ

カムイ「……」

負傷した白夜兵「くそ、くそおおおおっ!!!」タタタタタッ

カムイ「……」
省16
680: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:38 ID:UUdKgmS+0(10/23) AAS
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白夜兵「すまないな、結構歩かせてしまった。だがここなら、誰も寄りはしないだろう」

カムイ「私に聞きたいのは、そういう話と言う事ですよね?」

白夜兵「……ああ、サクラ様がいる前で聞くべきかどうかはわからないが、今はどんなことがあってもカムイ王女から離れてくれそうにない。ならば単刀直入に聞く以外に術はない。大丈夫だ、罵倒しようってわけではない」

サクラ「……ほ、本当ですか?」ギュッ
省11
681: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:44 ID:UUdKgmS+0(11/23) AAS
白夜兵「誤魔化さないのだな?」

カムイ「はい、私がリョウマさんを殺してしまったんです」

白夜兵「そうか、亡骸が出ないことに関しては城下町の犠牲者と同じで攫われてしまったからなのだろう。一部の者はその事実に希望を抱いているようだが、それはあるまい。そうか、やはりそなたが殺したのか……」

サクラ「カムイ姉様はリョウマ兄様を助けようとしたんです。でも、でも……」

カムイ「サクラさん……」
省8
682: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:48 ID:UUdKgmS+0(12/23) AAS
白夜兵「カムイ王女、これは戦いだ。命を奪い合うという単純な殺し合いに過ぎない。政治的要因は先や後に付くものだが、戦いはその場にいる者たちにとって命を賭した場であるに過ぎない。そして、そこで命を落す可能性は誰もが持っている。武器を持たない民、暗夜兵、我々白夜兵、そなたもそうであり、そしてリョウマ様とて例外ではない。そなたにリョウマ様が敗れたことは、そのうちの一つに過ぎない」

カムイ「ですが……」

白夜兵「ふむ、どうやらそなたは誰かに恨まれたいという気質があるようだ。いや、違うか恨まれることで安心したいのかもしれないな」

カムイ「!」

サクラ「恨まれることで安心する人なんて……」
省4
683: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:50 ID:UUdKgmS+0(13/23) AAS
白夜兵「ユキムラのような強硬派の台頭を許したのも、そしてリョウマ様が幽閉されてしまったことも、これらは白夜を離れたそなたに止められることではなかったからだ。我々は強硬派に圧され、多くの罪なき民を死地へと追いやった。そして侵攻作戦が悉く失敗し続ける中で民の混乱や不安は増えているの手を差し伸べることは無かった。その結果、強硬派が牛耳る事態に至った。だが、暗夜に属するそなたがそれを防げるわけはないだろう?」

カムイ「それは……そうかもしれませんが」

白夜兵「しれないではない、そなたに出来るわけはないのだ。そなたの離反によって秩序が崩れたとしても、それを修復するのはその場にいる者たち、我々が成すべきことであった。確かにこれも暗夜にいたそなたの計略故に起きた事態ならば驚きに値するが、そなたがそのような悪逆に走れるとは思えない」

カムイ「どうして、そう言えるのですか? 私は裏切り者です、そんな人間を評価する理由なんて……」

白夜兵「あるさ、そなたはヒノカ様を助け出してくれただろう」
684: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:56 ID:UUdKgmS+0(14/23) AAS
白夜兵「もしも、そなたに助けるという気持ちが無ければ、ヒノカ様は助かっていなかったと思っている。あの戦場の中で助ける事は殺すよりも難しいことだ。それをそなたはやってのけた。その場にいなかった我々では救えなかったものを、そなたは救ってくれたのだ」

カムイ「でも、まだヒノカさんは目覚めていないんです……。ずっと眠り続けたままで……」

白夜兵「だとしても、目覚める可能性は十分にあると聞いている。それにミタマ様からそなたがヒノカ様にここ数日は付きりであったことも聞いた」

サクラ「はい、カムイ姉様はずっとヒノカ姉様のそばにいてくれたんです。私もその姿を見ていましたから」

白夜兵「そなたの行いすべてが正しいとは言わない。だが、ヒノカ様への献身に嘘偽りはないはずだ。先に重傷者へ水を与えてくれたのも打算あっての事ではあるまい。ただ、そこで苦しんでいる者がいるからそなたは水を与えに行った、ただそれだけの事であろう? だからこそだ、そなたに聞いたのだ、リョウマ様を討ったのかどうか……。そなたならば嘘偽りなく答えてくれるだろうと思って聞いたのだ」
省2
685: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)10:59 ID:UUdKgmS+0(15/23) AAS
白夜兵「さて、長い話に付き合わせてしまってすまなかった」

カムイ「そんなことはありません。何か手伝えることがあったら言ってください。私もできうる限り協力していきますから」

白夜兵「ああ、何かあったら手伝いを頼むことにするさ。今は猫の手も借りたいくらいではあるからな」

カムイ「はい」

白夜兵「それではな」
省4
686: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)11:04 ID:UUdKgmS+0(16/23) AAS
サクラ「行ってしまいましたね」

カムイ「ええ……」

サクラ「でも、よかったです。カムイ様の事をわかってくれる人がいるって、もしかしたら、また何かを言われてしまうんじゃないかって思っていたから……」

カムイ「ですが、そんなことになってたとしても大丈夫だったと思います」

サクラ「どうしてですか?」
省10
687: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)11:14 ID:UUdKgmS+0(17/23) AAS
サクラ「日が暮れそうです。そろそろ応援が到着する頃でしょうか?」

カムイ「予定ではそうでしたね、到着すれば色々と忙しくなるのは間違いありません。皆さんの作業がスムーズに行えるように、今日の夜のうちに色々と決めないといけませんね」

サクラ「はい。……えいっ」ギュウッ

カムイ「わっ、どうしたんですかサクラさん、いきなり抱き着いたりして」

サクラ「……なんだか夢を見ているような気持ちになるんです。こんなに大変な事ばっかり起きたけど、今だけはずっと夢見た日がここにあるから……」
省7
688: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)11:21 ID:UUdKgmS+0(18/23) AAS
◆◆◆◆◆◆
―白夜王国・白夜王都『正面正門』―

 ザッザッザッザッ

カムイ軍兵士「すまないが道を開けてくれ、物資を乗せた荷車が通る。ああ、そこの車輪に巻き込まれると危険だ、あまり近寄らないでくれ」

 ゴトンゴトンッ ゴトンゴトンッ

レオン「出来る限りの支援物資とは伝えていたけど、これほどの量が来るなんて思ってもいなかったよ」
省14
689: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)11:26 ID:UUdKgmS+0(19/23) AAS
クーリア「その……今日の会合に参加する者の一人です」

レオン「そう……。出来れば素性を明かしてもらいたいんだけど」

布の塊「……」

レオン「クーリア……」

クーリア「すみません、何度も言っているのですが、素性を明かすのは会合の場だけにしたいと聞かないもので、それにその約束あってのこの状況でもありますので……」
省13
690: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2019/03/30(土)11:28 ID:UUdKgmS+0(20/23) AAS
●異性間支援の状況
【支援Aの組み合わせ】
・レオン×カザハナ
 C[本篇の流れ] B[3スレ目・300] A[3スレ目・339]
・ジョーカー×フローラ
 C[1スレ目・713〜715] B[1スレ目・928〜929] A[2スレ目・286]
・レオン×サクラ
 C[1スレ目・511〜513] B[2スレ目・297〜299] A[3スレ目・797]
・ラズワルド×ルーナ
 C[1スレ目・710〜712] B[2スレ目・477] A[4スレ目・177]
省50
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