【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン (776レス)
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26: 2016/09/15(木)20:11 ID:lmHVcEqe0(2/2) AAS
なるほど
ゲームの方はわからんけどコブラものとして楽しく読ませてもらってたよ
27: [saga] 2016/09/15(木)20:59 ID:KpK00xl90(22/25) AAS
縛から解かれた飛竜は怒り狂い、猛っていた。
己を捕らえて痛みを負わせた者を焼き、ソウルを食らう事だけが、怪物の目的となっていた。

ヘルカイト「グギャアアアアアアアアアアアアア!!!」

だが、かの竜達の『出来損ない』としてこの世に生を受けた者には、知恵など無く、
ただ目の前の戦士にのみ、敵意を向けていた。

ゴワァ…

真っ黒に開かれた飛竜の口内から、熱がせり上がる瞬間、ソラールは雷を投擲する。
省24
28: [saga] 2016/09/15(木)21:01 ID:KpK00xl90(23/25) AAS
レディ「あそこの建物の中に焚き火があるわ。少し休憩しましょう?」

コブラ「そうだな。さっきからオレも働き過ぎのせいか青くなったり赤くなったりで、少し休暇が欲しかったんだ」

コブラ「アンタはどうだい?」

ソラール「う、うむ。俺もあの篝火が目的だったんだ」
省1
29: [saga] 2016/09/15(木)21:02 ID:KpK00xl90(24/25) AAS
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コブラのベルト

コブラが身につけている特製のベルト。

バックルにはカード状の物を収納するケース、カメラ、
着脱式双眼鏡といった機能が仕込まれている。
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30: [saga] 2016/09/15(木)21:06 ID:KpK00xl90(25/25) AAS
パチパチ……

コブラ(不思議な炎だ……当たっているだけで心身の疲労が消えていく…)

コブラ(燃え方もおかしい……ただの炎じゃないってことか)

コブラ(…まさか、あの時オレたちを飲み込んだ炎ってのも、もしかすると…)
省27
31: [saga] 2016/09/16(金)02:26 ID:arCyxKGf0(1/21) AAS
戦士「お、おお…見ろ…俺の体が透けていく…」

戦士「どうなってるんだ…?」

ソラール「見当もつかない…痛みはあるか?」

戦士「いや、痛くはない……だが、どこか懐かしい感じがするんだ…」
省11
32: [saga] 2016/09/16(金)02:39 ID:arCyxKGf0(2/21) AAS
俺は、鐘を鳴らしにまた不死街に入った。
街の中は相変わらず亡者だらけだったが、あいつらを倒すのにも、もう慣れていたな。

ソラール「……?」

しかし、いつもと同じ景色の中にあって、一つだけ変化した物を見つけた。
開けたはずのない扉が開いていた程度のものだったが、用心するに越した事はないからな。
俺は剣を構えながら、足音を立てないように、民家に入った。

戦士「………」
省7
33: [saga] 2016/09/16(金)03:01 ID:arCyxKGf0(3/21) AAS
ソラール「あれ以来、彼はあそこに座ったまま、何もしようとしない」

ソラール「使命を見出し、それを果たさぬ限り、何をしようとロードランからは出られない………仮に他者の時の流れから抜け出しても、抜け出した先にある自分の世界は、やはりこの地のみなのだ……と、悟ってしまったんだ」

ソラール「この地にある偉大な力……その力がここに来る者達を縛り付ける。彼はそれに屈してしまい、心を折ってしまったということだ」

コブラ「………」
省8
34: [saga] 2016/09/16(金)03:08 ID:arCyxKGf0(4/21) AAS
コブラ「体に時限爆弾を仕掛けられるよりは気楽な話さ。なぁレディ?」

レディ「そうね。にやけ顏でそんな事言えるのは、貴方ぐらいなものって所もね」

ソラール「………そちらの騎士殿に聞きたいのだが、じげんばくだんとは一体…?」

レディ「いつ爆発するかを予め決めておく事ができる爆弾よ。簡単に言えば、導火線のついた火炎瓶の高級品ってところかしら」

ソラール「…うむ……」
省10
35: [saga] 2016/09/16(金)03:17 ID:arCyxKGf0(5/21) AAS
ゴゴゴゴゴ… ガコォン

コブラ「レバーで開く城門がしっかり動くって事は、この先にも間違いなく何かいるな」

ソラール「それはどういう意味だ?」

コブラ「気付かないのか?錆まみれな城門にしては動きが滑らか過ぎる。最近まで誰かが整備していた証だ」

亡者戦士「グォア!」ブン
省30
36: [saga] 2016/09/16(金)04:42 ID:arCyxKGf0(6/21) AAS
コブラ「ソラール!レディ!後ろだ!」

レディ「えっ?」

ガッキィーーン!

ソラール「うおおおっ…!」ギリギリ…

黒騎士「………」ギリギリ…
省22
37: [saga] 2016/09/16(金)04:48 ID:arCyxKGf0(7/21) AAS
遥か彼方の世界に、ラグボールという競技がある。
いにしえから連綿と受け継がれし二つの球技を、宇宙的複雑さに至った人種の誰しもが享受しえる形に縫合し、先鋭化させたもの。
それはスポーツと呼ばれた娯楽の中でも一際過激であり、死人が出てさえも観衆は冷めず、競技者は情熱的な熱波となるものだった。
コブラはその球技を知り、楽しみ、そして参加の経験を持っていたからこそ、迫る鉄の猪に対しても冷静でいられた。
死を恐れぬ荒くれ者は、少なくとも凶暴さと重武装を兼ね備え、なおかつ上回るのだから。

コブラ「バッターコブラ、ボックスで構え…」ザッ!

アーマードタスク「ブゴオオオオオオオオオオオ!!」ドドドド!

ラグボールにはバッターという役割がある。
敵から放たれた豪速球を金棒で跳ね飛ばし、球が中空を舞っている間にバッターボックスから離れ、塁を制し、得点を手にする役割だ。
省30
38: [saga] 2016/09/16(金)04:51 ID:arCyxKGf0(8/21) AAS
ゴォーン ゴォーン

レディ「? 鐘が…」

コブラ「おっ?」

ゴォーン ゴォーン

コブラ「妙だなぁ、俺はノックもしてないぜ」
省22
39: [saga] 2016/09/16(金)04:54 ID:arCyxKGf0(9/21) AAS
タッタッタッタッ…

ソラール「はぁ、はぁ…」

コブラ「頑張れソラール!一等に美女が付いてくると思えば力も湧くぜ!」

ソラール「そ、そういう事では…」

ガバッ
省22
40: [saga] 2016/09/16(金)05:01 ID:arCyxKGf0(10/21) AAS
カーン カーン

ソラール「はぁ、はぁ、はぁ…」

ソラール「こ、ここまで来ればもう大丈夫だろう…それで、怪我はどうなってるんだ?診させてくれ」

レディ「それは構わないけれど、診ても分からないと思うわ」

ソラール「そうとは限らないだろう?これでも不死になる前も戦士だったんだ。傷の手当くらいは出来る。さ、見せてくれ」
省25
41: [saga] 2016/09/16(金)05:05 ID:arCyxKGf0(11/21) AAS
亡者と化した騎士達の剣勢をすり抜け、打ち倒し、飛び交う矢をかわしつつ、コブラがやっとの思いで滑り込んだ廃墟の中には、白い髭を蓄えた筋骨隆々な男がいた。
その男はコブラ達を招き入れ、篝火の側まで案内すると、煤にまみれた掌をすりすりと擦り合わせて煤を払い落としつつ、決めた誰かに言うわけでもなく喋り始める。

アンドレイ「外にいる亡者どもは誰彼構わず襲うが、此処までは来ねえんだ」スリスリ

アンドレイ「きっとこの火が大事なんだろうなぁ」スリスリ

ソラール「………」

アンドレイ「あんたらも不死の使命を知る為に来たんだろうがよ。あの教会の鐘を守ってるのは、牛野郎どころじゃねえ化け物だ」
省30
42: [saga] 2016/09/16(金)05:10 ID:arCyxKGf0(12/21) AAS
コブラ「それにしても、ソウルねぇ………悪魔に魂を売った連中は何百と見てきたが、まさか俺が悪魔以外と魂の取引をする事になるとは思わなかったぜ」

アンドレイ「……妙な事言うなアンタ。デーモン共は取引になんか応じねえぞ。ヤツらは奪うだけだ」

ソラール「すまん、この男はなんというか、トボけたところがあってな」

レディ「トボけたところですって」ウフフッ

コブラ「やれやれ…会話教室に通っときゃ良かったな…」
省20
43: [saga] 2016/09/16(金)05:28 ID:arCyxKGf0(13/21) AAS
ズカーッ!

亡者戦士「グゥオ…」ドサァ

アンドレイ「どうだい。なかなか良いだろう?」

コブラ「確かに…いい武器かもな、こいつは」

アンドレイ「なんなら、今回限りオマケで鍛えてもやれるぜ。長いことまともな奴が来なかったから楔石が余っちまってるんだ」
省29
44: [saga] 2016/09/16(金)05:34 ID:arCyxKGf0(14/21) AAS
コブラ「で、これをアンタに渡せば、取引成立ってわけか?」

アンドレイ「ああそうだ」

アンドレイ「まあ、全部はくれなくていい。こいつは………上半分くらいだな」スッ…

フワッ

コブラ「!」
省27
45: [saga] 2016/09/16(金)08:04 ID:arCyxKGf0(15/21) AAS
赤いマントを羽織った三人の騎士達は、みな教会の一階に設けられた信者席の近くで倒れている。
一人は骨と皮だけとなった顔を砕かれ、二人目は如何なる膂力によるものか、鎧ごと胴体を貫かれている。
三人目は教会を内部から支える石柱に後頭部を叩きつけられたせいか、へたり込んだまま、ただ目から血を流すばかり。

彼らを助け起こそうとする者は誰一人としていない。
巨大な鎚を担いだ騎士は、顔を砕かれた騎士をゴミクズの如く踏みつけたまま微動だにせず、粗雑な布を纏った亡者達は皆一様に徘徊を続ける。
そしてその亡者達を見下ろす六目の伝道者も、彼らを諌めようとはしない。
その必要はないし、それらを肯定する倫理や道徳などもとうに失われていたからである。

だからこそ、彼らは敵の侵入を再び許してしまった。

ビュン!
省34
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