[過去ログ] モバP「思わせぶりな目配せ」 (84レス)
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(1): ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:14 ID:yDTrmwPWo(1/31) AAS
P「……」カタカタカタカタ

凛「……」ペラッ

P「……」チラッ カタカタ

P「……」カタカタカタカタ チラッ

凛「……」
省5
2: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:16 ID:yDTrmwPWo(2/31) AAS
凛「……プロデューサー」

P「どうした、凛」

凛「言いたい事でもあるの?」

P「いや、特に」

凛「なら、どうしてそんなに私の事見てるの?」
省3
4: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:17 ID:yDTrmwPWo(3/31) AAS
P「……」チラッ

凛(そんなつもりはなくても、知らず知らずに目を向けてしまうだなんて)

凛「これは、つまりそういうことかな」ボソッ

P「…? 何か言ったか?」

凛「いや、なんでもないよ。独り言」
省3
5: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:19 ID:yDTrmwPWo(4/31) AAS
凛(私から溢れ出る魅力は、恋愛初心者のプロデューサーにとって刺激が強すぎたのだろう)

凛(それはまるで中高生の様な恋心。気になるあの子を、つまり私を、つい目で追ってしまうのだ)

凛(まともな恋愛なんてしたことの無いプロデューサー、26歳にして初めて抱く恋心)

凛(自分のうちに芽生えた堪えがたいその感情を持てあましているはずだ)

凛(プロデューサーは先ほどからずっとキーボードを叩いている。一向に終わる気配がない)
省2
7: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:22 ID:yDTrmwPWo(5/31) AAS
凛「罪な女だね、私も」ボソッ

P「……ツミ? すまない凛、聞き取れなかった」

凛「……なんでもないよ、プロデューサー」

P「そうか? ならいいんだが」

凛(プロデューサーが仕事に集中できなかったら、この事務所全体にも影響が出るよね)
省8
9: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:23 ID:yDTrmwPWo(6/31) AAS

――
―――

翌日

凛「おはよ」

奈緒「あっ、凛。相談ってなんだよ」

凛「うん……ちょっとね。加蓮は?」
省9
10: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:25 ID:yDTrmwPWo(7/31) AAS
凛「……ということで二人を呼び出してみた」ボソッ

奈緒「なんか言った?」

凛「ううん、なんでもない」

奈緒「にしても、なんでファミレスなんだ?」

凛「ごめん、事務所じゃちょっと話しづらくて」
省4
11: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:26 ID:yDTrmwPWo(8/31) AAS

――
―――

加蓮「それで、相談だっけ。どうしたの?」

凛「うん、その、言いづらいんだけどね」

凛「プロデューサーが……」

奈緒「アイツがどうかしたのか?」
省7
12: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:28 ID:yDTrmwPWo(9/31) AAS
奈緒(軽い気持ちで相談に乗ったら思いの外ヘビーな話を聞かされてしまった……)

奈緒(これはやばい。まずい。なにがって言ったら、そりゃ)

奈緒(一部を除くアイドルたちはみんな、Pさんのことが好きだからだ)

奈緒(この話をあたしが聞く分には問題ない、けど)チラッ

加蓮(Pさんは凛のことが好き?)
省4
13: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:31 ID:yDTrmwPWo(10/31) AAS
凛「……どうしたの? 奈緒、汗すごいよ?」

奈緒「い、いや! なんでもねぇよ、ホント!」

凛「そう……?」

加蓮「凛の話さ、それ、まずいよね。私たちアイドルなんだし」

奈緒「あぁ、そうだよな。どうしようもないっつーか……」
省5
17: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:35 ID:yDTrmwPWo(11/31) AAS
奈緒(ここで凛が折れてくれたならあたしは助かった。いや、折れてくれなくてもいい)

奈緒(ただその想いを胸に秘めたままでいてくれたなら……)

奈緒(そう思わずにはいられない)

奈緒(凛の言葉を聞いた瞬間、隣に座る加蓮の瞳が澱んだように暗くなり、細められた瞼の奥から凛を見据えたのだ)

奈緒(あたしはどうしたらいい。どうしたらこの場を治めることができる。答えろ!答えてみろルドガー!)
省7
19: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:39 ID:yDTrmwPWo(12/31) AAS
加蓮「それじゃあどうしよっかなって。安易に付き合える立場じゃないからさ」

凛「うん、隠れて付き合うっていうのも考えたんだけど……難しいかなって」

奈緒「た、確かにそれはなぁー! 難しいだろうな−!」

奈緒(一刻も早くこの話題を終わらせなければならない)

奈緒(たったこれだけのやりとりでしかないというのに、加蓮は既に限界だ)
省6
20: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:40 ID:yDTrmwPWo(13/31) AAS
奈緒「な、なぁ凛! トイレ行ってきてもいいかな!」

凛「えっ、うん……そんな大声で言うことじゃないでしょ」

奈緒「ゴメンゴメン、ずっと我慢しててさー!」

加蓮「いいから早く行ってきなよ、ほら」

奈緒「ああ、んじゃ、ちょっと待っててくれよ!」
省6
22: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:42 ID:yDTrmwPWo(14/31) AAS
??「あれ……? 奈緒ちゃん?」

奈緒「へ……?」

美優「ああ、やっぱり……事務所以外で会うのは珍しいですね」

留美「あら、本当ね。だれかと一緒なのかしら」

奈緒「あっ……はい……凛と、加蓮と、一緒に……」
省1
26: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:45 ID:yDTrmwPWo(15/31) AAS

――
―――

加蓮(奈緒が席を立った事で、私は凛と真正面から向き合う事になった)

加蓮(はじめは凛の事を可哀想だと思った。この年頃にありがちな勘違いをしてしまったのだろうと)

加蓮(ちょっと話し掛けられたとか、よく目が合うとか、そんな些細な事で『あれ? あいつって私の事好きなんじゃ……』と考えてしまう)

加蓮(それ自体はなにも悪くない。少し自意識過剰だなって考えるくらいだ)
省3
31: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:47 ID:yDTrmwPWo(16/31) AAS
加蓮(凛の事は好きだ。親友だと思ってる。ただあんまりにもPさんの気持ちを訳知り顔に話すものだから、本当に、少しだけ)

加蓮(その顔をぶん殴ってあげたくなった)

加蓮(Pさんは私の事が好きだ。そして私はPさんのことが好き)

加蓮(Pさんはいつも私の事を考えてくれていて、心配してくれていて、つまり私を愛している)

加蓮(この間だってそうだ。急に雨が降ってきた時、体を冷やすといけないからってPさんの来ていたジャケットを私にかぶせてくれた)
省4
32: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:50 ID:yDTrmwPWo(17/31) AAS
加蓮「ねぇ、凛」

凛「なに?」

加蓮「本当にPさんは、凛の事が好きなのかな?」

凛「そうだってば」

加蓮「間違いない?」
省5
33: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:53 ID:yDTrmwPWo(18/31) AAS
加蓮「ほら、話してみてよ。もしかしたら、」

留美「こんにちは、凛ちゃん加蓮ちゃん」

美優「あ、あの……こんにちは……」

加蓮「……こんにちは」

凛「……珍しいですね。ファミレスで、なんて」
省3
34: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:56 ID:yDTrmwPWo(19/31) AAS
加蓮「たいしたことでしょ、凛。ちょうどいいから留美さんと美優さんにも聞いてもらったらいいんじゃない? 大人の意見も聞けるし」

凛「……加蓮」

美優「え、ええと……お邪魔なら他の席に……」

留美「いえ、事情は聞かせてもらいましょう? 場合によってはP君が困るかも知れない」

留美「私たちが力になれるのなら、お願い、聞かせてもらえるかしら」
省3
36: ◆VAyrge.l2A [saga] 2013/04/25(木)18:58 ID:yDTrmwPWo(20/31) AAS

――
―――

プルルルル プルルルル

奈緒「早く出ろよぉー出てくれよぉー」

プルルルル プルルルル

奈緒「もうあたしどうしていいのかわかんねぇよぉ、あぁ、ちょっと涙出てきた」
省7
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