[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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931: コドクノオリ「籠の中の……」 2013/10/03(木)22:36 ID:IRjAdFpWo(2/7) AAS
「え……?」
 慌てて振り返ると、、結界の光が部屋と廊下の間を隔てていた通路を区切っていた。
 つい先ほどまで壁に沿って展開されていた結界の範囲がより狭められている。その事実に、腹の底に冷たいものを感じる。
「くそっ」
 壁をけりつけるが、その程度では結界はびくともしない。
「急いだ方がいいわね」
 修実が言い、同時に久信の背後で瘴気が凝る気配がする。
 久信は蛇を放って警戒を強めて郭の接近に備える。そんな久信の耳に、1つの唄が聞こえてきた。
「かーごめ かーごーめ――――」
「かごめかごめ!?」
 廃墟に響き始めたのは、日本人ならば大抵の人間が知っているであろう、有名な童謡だ。
 その唄がこのタイミングで聞こえてきたという、その意味を分からない久信ではない。
「郭の契約してる都市伝説はかごめかごめか!」
 童謡、かごめかごめには、その歌詞や唄を用いた遊びに対して都市伝説がいくつか存在している。
郭はそのうちのどれかと契約しているのだろう。
 ……かごめかごめで結界を形成できるような都市伝説……何があった?
 相手の都市伝説の正体が分かれば対処法も考えやすい。
記憶の中からかごめかごめに関する都市伝説について思い出していると、修実が鋭い声で警告した。
「久くん! 左横!」
 同時に久信の左横から蛇たちとは明らかに異質な気配が風切り音と共にやってきた。
「――!」
 咄嗟に地面に身を投げた久信の上を、風切り音を上げる何かが通り過ぎた。
「……くっ」
「うしろのしょめん だーれっと……」
 倒れ込みながら首を捻って頭上を見上げる。
 そこには中肉中背に眼帯、郭正吾が居た。
 先程久信の首があった位置を薙ぎ払ったのは、彼が手にしている手斧のようだ。
 追撃が来る前に転がって郭から距離をはなそうとして、久信は自分が動けないことに気付いた。
 修実に転がる際の衝撃を与えることを覚悟して、体を横転させかけ、体が仰向けになる手前、ちょうど横臥の形になった時、背が壁にぶつかってしまったようだ。
倒れ込んだ際に壁際まで行ってしまったらしい。
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