[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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426(2): はがけない 第十五話「我儘な人々」 [saga] 2013/04/06(土)22:10 ID:VYNqQhoM0(5/6) AAS
「それでは私は帰るよ。悲喜くん、君は飯綱大学の薬学部の学生だったね?
実は奇遇にも私も同じ大学の出身なんだ。学部は違うし院は別の場所だったけれどもね
だから一人の先輩としてまた会える日を楽しみにしている。それじゃあさよなら」
再び静寂が広がる。
面白い。ああいう奴はすげえ面白い。
ラスボスにしても良い。実は善人で更に巨大な敵と戦ってるのかもしれない。
どう転ぼうとああいうキャラの居る物語は大好きだ。
「路樹、どうする?」
「決まってるだろ、あの理事長とやらの誘いに乗るさ」
「警察に喧嘩ふっかけるの?」
「まさか、その逆だ」
こいつ、何考えてるんだ?
いや分かるといえば分かるけど……それはあまりにも非現実的すぎる。
だからきっとありえない筈、だけど怖い。
まあ良い、迷うのは後だ。
「じゃあ僕達は僕達の部屋に戻る。課題も溜まってるんでね
お前もしっかり勉強しろよ」
「分かってるよ」
「なんか有ったら呼ぶ」
「任せろ、行くぞジルりん」
ジルりんはナージャを離してすっと立ち上がる。
「ごめんねナージャさん」
「いやまあ……良いわ、全部丸く収まったし」
「着せ替え食らった時の借りは返したってことで」
「解ったわ」
僕はジルりんを連れて弟の部屋を出る。
そして自分の部屋に戻って僕はのんびり大学の勉強、ジルりんは最近買い与えた携帯のワンセグでテレビを見始めた。
【僕は小説が書けない 第十五話「我儘な人々」 つづく】
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