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【援護団】吉原オペラ24【暴力団】 (1001レス)
【援護団】吉原オペラ24【暴力団】 http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/
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582: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 15:50:13 ID:X3hY2V5c0 《疑惑の城P》 >>480の続き 石川との30年ぶりの再会をはたした数日後、東京駅からほど近いオフィス街にオーナーの姿はあった。 狭く汚い雑居ビルに入る。昭和30年代に製造されたエレベーターであろうか、‘ガクンガクンッ’と振動をたて目的階で止まる。 すると、昼食の最中であろうか、出前中華か何かの香りが狭い廊下中に漂っていた。 テルファイナンス株式会社 ここだ・・・・・・・・・・・ オーナーは鉄扉を開けた。 「はい!?」 「あの〜融資を受けたいので参りました。」 「へえへえ。んならそこに座ってよ。」 受付に座っていた男がぶっきらぼうな応対をした。40代半ばのメタボ、パンチパーマ、アロハシャツにジーンズ姿、スリッパを履いている。 なんと出前の中華丼を食いながら接客をしている。 受付からは奥の別室で麻雀に興じている男達数人の姿がチョロッと見える。 「担保は手形かい?こっちは裏書がないオタクが振出人の単名手形しかとらねーよ。」 「いいえ。不動産なのですが。」 「へ?ああそうかい。原則うちはもう1番抵当じゃなきゃ貸し出しはしねえんだ。バブりんがはじけちまったからね。」 「いいえ。残念ながら、1番抵当には既に他の債権者が・・・・・・」 「んー。担保価値によるんだよね。どこだい?物件は」 「台東区千束4丁目です。吉原ソープランドなんですがね。」 そういった瞬間、相手のメタボは目をギョッとさせ、スプーンをおいた。 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/582
583: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 15:50:51 ID:X3hY2V5c0 1990年当時、景気後退の影が忍び寄っていたとはいえソープランド業界はまだ活況を呈していた。 約200軒の店舗がひしめく吉原には毎日4,000人〜5,000人もの客が訪れる。言うまでもなくこの街に落とされる金額は日々巨額であった。 したがって、吉原ソープランド店舗は超高値で取引されていただけではなく、周辺飲食店の賃料や権利金も高止まりの状況にあった。 「・・・・1番抵当はどこの金融業者ですか?・・・・」 急にメタボは丁寧な口調に豹変する。ガラリと変わった雰囲気を察して麻雀に興じていた奥にいる連中もこちらを覗きこんでいる。 中華丼はすっかり冷たくなってしまった。 「エヌアールファイナンスという会社ですよ。渋谷のね。登記簿謄本持参してきたから確認してください。」 そういうとオーナーは登記簿謄本を机の上に放り投げた。 「実はですね、テルファイナンスさんにはこの人の紹介で来たんです。」 続けてオーナーは一枚の名刺をメタボの面前に差し出した。 石川企画株式会社 代表取締役社長 石川唯博 〒・・・・ 神奈川県横須賀市・・・・・・ (東京事務所) 東京都千代田区・・・・・北翔産業鞄 すると、メタボは仰天し、しばしの間その名刺に釘付けになっていた。 そしてマジマジとオーナーの顔を見つめた。さっきの慇懃無礼な対応と一変して身体は硬直して動かない。 借りてきた「豚」?のごとくシュンとしている。 石川唯博とは稲畑会二代目の石川進一の別名であり、北翔産業とは石川がオーナーのフロント企業であった。 当時、東京の一等地物件を豊富な資金力にものを言わせ買い漁っていた。闇社会の人間ならば知らぬ者はいない 有力フロント企業だったのだ。 ちなみに、この日オーナーが訪れたテルファイナンスは日本最大組織「山田組」傘下のフロント企業である。 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/583
584: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 15:51:39 ID:X3hY2V5c0 「石川さん・の紹介・・・・で?・・・はぁ・・さようでございますか・・・・・で一体いくらお貸しすれば・・・」 「そうだなぁ1億5,000万!」 「えッ!!!それは無理ですよ。うちはちっちゃな金融屋ですから。」 「バカ野郎!お前は金貸すのが商売だろうが!なのに金がねえから貸せないだ?ふざけるんじゃないよ!」 「・・・・・・・・・・・・」 「なんなら、この場で石川さんに連絡しようか?兵庫尼崎のオタクの親分に直にクレームを入れてもらおう!」 「いや!!ち、ち、ちっと待ってください。それだけは勘弁してくださいよ。困りますよぉそんな・・・」 「なら1億5,000万円融資しろ!」 「・・・・・・ちっと知り合いに聞いてみますよ。こっちも金調達しなきゃいけねえもんで。すいませんちっと失礼します。」 メタボは青白い顔をして受話器を手に取る。ブルブルと手が震えているのがよく分かる。 そして数分後。 「お客さん1億1,000万で勘弁してもらいませんか?うちは2番抵当をつけさせて‘頂きます’が、その2番抵当を担保に うちが他から融資を受けることにしましたので・・・・・・・」 「ほぉ、オタクみたいな吹けば飛ぶような金融屋に融資するとこなんてあるの?どこの金融機関だい?」 「関西府民信用組合です。」 関西府民信用組合・・・・。ここは大手商社「伊藤明(イトミン)」事件の舞台となった信用組合である。 日本中の闇組織や胡散臭い虚業家連中の標的となり、巨額の金を引き出され後に回収不能となり経営破たんした金融機関である。 「しょうがないなぁ!1億5,000万円欲しかったんだけどね。まあいい。あんまりオタクみたいな下っ端をいじめても仕方ないからね。」 「・・・・へい!有難うございます。助かります。お客様・・・」 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/584
585: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 15:53:03 ID:X3hY2V5c0 今回決まったテルファイナンスからの融資により下記の事項が『オーナーの城』の登記記録に後日登記された(乙区順位2番)。 抵当権設定 平成2年8月24日第17886号 平成2年8月24日金銭消費貸借同日設定 債権額 金1億1,000万円 利息 年15%年365日日割計算 損害金 年30%年365日日割計算 債務者 台東区寿----以下省略−−−− 有限会社一喜 抵当権者 中央区八丁堀------以下省略------- テルファイナンス株式会社 共同担保 目録(た)第6448号 そして、その数年後、下記3つの登記がされた。上記の関西府民信用組合事件がマスコミを騒がせていた頃と一致する。 2番登記名義人表示変更 平成5年10月15日第15538号 平成4年2月28日本店移転 本店 台東区台東4丁目------以下省略------ 2番抵当権転根抵当 平成5年10月15日第15539号 平成2年8月24日設定 極度額 金1億1,000万円 債権の範囲 信用組合取引 手形債権 小切手債権 債務者 台東区台東4丁目------以下省略------ テルファイナンス株式会社 転根抵当権者 大阪市中央区-----以下省略------- 大阪府民信用組合 共同担保 目録(ち)第6328号 2番付記2号転根抵当権元本確定 平成5年10月15日第15540号 平成5年8月20日確定 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/585
586: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 15:53:35 ID:X3hY2V5c0 5,000万いや7〜8000万円引き出せれば御の字だろう。オーナーは当初そう予測していた。他ならぬ石川がそうアドバイスしたからだ。 アレレ、それがなんと1億1,000万円も融資してくれちゃうなんて!!!!!(笑)(笑) 「これで資金繰りはだいぶ楽になる。もう1社からいずれ金を借りるとしてもこれは助かった。あとはこのテルファインナンスの借金を いかに踏み倒すかだな・・・・・。(笑)この調子でいけば簡単に出来るだろう。それにしても石川二代目は大した男だ。感謝感謝だ!」 オーナーはすがすがしい気持ちでテルファイナンスを後にした。 「あ〜腹減ったな〜なんかウマイ飯でも食って、その後‘桂子ちゃん’の店に行こう。久々にアフターでエッチでもしようか。」 桂子とは銀座の高級クラブに在籍するホステスである。オーナー1番のオキニであった。 オーナーは久々に快適な開放感を存分にかみ締めていた。 《次回につづく》 http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/586
589: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 19:01:24 ID:X3hY2V5c0 《疑惑の城Q》 それからオーナーにとって平穏な日々が訪れた。石川二代目は多忙を極め、彼とはなかなか会うことは叶わなかったが 電話でしょっちゅう話すようになっていた。 オンステージミラノの売上げ来客数はともに順調に推移していた。確かに企業の貸切や接待は少なくなったものの、 数多くの常連客が足しげく来店してくれたため急激な売上減少とは無縁であったのだ。 「店舗建物を競売から守る。そのうち借金返済も一段落することだろう。日本経済はまた劇的にV字回復すると長谷川慶太郎とか いう経済評論家のおっさんが言ってるし。不動産価格はまた高騰するだろう。そしたら姉妹店をオープンしよう。吉原・・・・ いや別に吉原でなくてもいい。稲畑会お膝元の川崎、横浜はどうか?そしたら二代目にミカジメ料を払おう。俺からの世話になった御礼だ。」・・・・・・・ この段階でオーナーはまだ億単位の負債を抱えていた。さらに、バブル時代にすっかり狂ってしまった金銭感覚はそのままの状態であり、 石川二代目が後ろ盾になってからは浪費癖や豪遊ぶりはいっそうひどくなっていったのである。 銀座高級クラブの桂子にねだられ最新型のベンツを購入してやったりもした。すべては先を読む甘さに原因があった。 これが後に致命的な代償としてオーナーを襲うことになろうとは夢にも思っていなかった。 年があけ平成3年(1991年)になった。3月のある日、オーナーは再び店舗建物を担保に別のある金融業者から金を借りた。 これも石川二代目が描いた筋書きに則ったものである。 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/589
590: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 19:01:54 ID:X3hY2V5c0 東京西葛西にある喫茶店。 「はじめまして。金融業をやっております田中と申します。」 「こちらこそどうも。」 田中は70歳くらいの個人で貸金業をやっている男であった。アイ・コンタクトをすることが不可能なほどのコワモテで目つきが非常に悪い。 過去どのような人生を歩んできた男なのかは謎である。石川もなぜかその点は口をつぐんで教えてくれないのだ。 但し、外見からはどうみても陽の当たる幸せな人生を辿ってきた人物には見えない。 「石川さんはお元気でいらっしゃいますか?」 「ええ。昨年の夏に一度お目にかかりましてね。30年ぶりに。」 「ほぉ・・・」 「元気でバリバリやっていますよ。」 「そうですか。それはそれは。・・・・ところでご要望の借入額は1億6000万円ということですが・・・・」 「ええ。1番2番に優先する抵当がすでについていますから、田中さんが融資に慎重になるのは分かります。 但し、いまのバブル崩壊による経済混乱はじきに終わるでしょう。日本は底力がありますからね。」 「おっしゃる通りですな。私もそう思います。私は戦時中、満州に出征した関東軍兵士でした。 旧ソビエトが条約を一方的に破棄し満州に侵攻した際に激戦を戦ったのです。それで命拾いし復員したはいいが、 東京は見渡す限りの焼け野原でしょう。妻も子も父も母も兄弟もみんな空襲で死にました。私一人残された。 それからはいろいろありました・・・・・。けどそれから日本は奇跡の復興を遂げた。いまやジャパンマネー なくして世界経済は語れませんよね。このまま日本が落ちぶれることはありえないです。」 「いま東京の地価は下落し始めていますが、来年か再来年には再び高騰するでしょうな。なので田中さん。 仮に私が先々借金の返済不能に陥ったとしても、田中さんの貸金を回収するに十分な担保価値はわが店舗建物は あるはずです。どうか1億6000万円融資してくれませんか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 「なにとぞ」 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/590
591: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 19:02:29 ID:X3hY2V5c0 「わかりました。1億6000万円お貸ししましょう。石川二代目会長のお知り合いということですから断れませんなぁ。 但し、分割払いでよろしいですか?6,000万、5,000万円、5,000万円と3回に分けてお貸しします。」 「結構ですよ。では私のほうから条件を提示させてもらいますが、抵当権をつけずに融資してください。」 「えぇっ!!!なんですって!!!じゃあ無担保で1億6000万円融資しろとでも。?」 「いやそうは言っていません。抵当権をつけるのは後にして欲しいのです。つまり万が一私の返済が遅延し始めたら抵当権 の仮登記をつけるということで。もちろん順位は3番ということで。・・・いかがですか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「大丈夫ですよ。私は石川二代目の友人です。決して田中さんを裏切るような真似はしません。約束します。 もちろん万が一のときは順位3番の抵当をつけるとの契約書を作成してもらって構いません。」 「分かりました。あなたを信用しましょう。」 オーナーは石川からのアドバイスにより初めから田中に対する借金を返済する気など毛頭なかった。 先々資金繰りが仮にまた厳しくなったときのために3番抵当権の枠は別の金融業者のためにキープしておきたかったのだ。 そしてそうならなくても、田中が後に「順位3番抵当権の登記をしろ!」とうるさく言ってきた際には石川に出てもらい 田中を力づくで黙らせる・・・・・・。そんで借金を踏み倒す。これが筋書きだったのだ。 だが、この作戦は頓挫することとなる。理由は次回記すこととなるが、翌年、田中は弁護士をたて、オーナーを相手取り 民事訴訟を東京地方裁判所に提起した。そしてオーナーは会えなく敗訴。判決は「被告○○は原告田中△△に対し 抵当権仮登記手続をせよ。」であった。その後、確定証明書付判決正本に基づき以下の登記がされた(乙区順位3番)。 (つづく) http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/591
592: 援護団 ◆UJ5vO5tTGM [] 2009/07/05(日) 19:03:07 ID:X3hY2V5c0 抵当権設定仮登記 平成4年6月9日第10424号 平成3年3月18日金銭消費貸借平成4年6月5日設定 債権額 金1億6000万円 利息 年15%(年365日日割計算) 損害金 年30%(年365日日割計算) 債務者 台東区寿3丁目------以下省略---------- 有限会社一喜 権利者 江戸川区-----以下省略---------- 田中勇吉 共同担保 目録(ち)第2832号 だが、この時オーナーは全てが筋書き通りとニンマリしていた。 平穏な日々はまさに嵐の前の静けさだということを彼はまったく悟っていなかったのである。 《次回につづく》 http://aoi.bbspink.com/test/read.cgi/soap/1244536415/592
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