●◎短編小説・曝し場◎● (327レス)
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カサリズマ・メモリー 7/13
2003/05/05(月)03:00
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16: カサリズマ・メモリー 7/13 [] 悪魔の群れに囲まれていた。イヌ科から進化した、最も一般的な系統で、しかも人食種である。外れの方とはいえ、人里に悪魔が現れたのだから、立ち入り禁止の警告板があってしかるべきである。つまり、今少年が投げ捨てた看板のようなものが。 数が多い。油断は即、死に直結する。拵すらも投げ捨て、曇天に鈍く輝く刀を八双に構える。細く息を吸い、親父の十八番を真似た。 「かかってこいやあ!」 大音声が木々に木霊し、飛び出かかってきた一匹と共に返ってくる。 連携がなっていない。初太刀で横に切り伏せた。着地の衝撃で上半分だけが滑り、びちゃりと地面に引っ付いた。 『ヒュアッ、イアッ!』 犬の外観からは想像もつかないような鳴き声で、群れの幾つかが喚く。 少年にとって、三日振りの実戦だ。親父の見ている前でやるよりも緊張感があり、楽しい。少年は満足感を噛み締めながら、動き回ってずれないように眼鏡を深く押し込んだ。 空腹に任せてむしゃぶりつくより、頭を使う手間を取ったか、今度は三匹が同時に襲い掛かってきた。始めに左右から、時間差で正面から来る気だ。 ――左が近い。 少年は左に踏み出し、下から犬の頭部を薙ぐ。その勢いで身体を回し、飛び掛って滞空している右の悪魔を払い上げた。二つの死骸は丁度真中の点で二つに、いや四つに折り重なる。間髪を容れず、本命の一匹が真っ直ぐに向かってきた。上段から血塗れの刃を打ちおろす。が、悪魔は前足を踏ん張って急停止し、直前で難を逃れる。フェイントだ。 ――さすが悪魔。 すぐに振り終わりを狙い、がら空きの首を噛み破るべく迫ってくる。少年はすかさず柄から片手を離し、肘で横殴りした。が、悪魔は長袖に牙を噛ませてぶら下がっている。少年は片手で刀を振るい、首を刈り取った。吐血で袖を染めながら、口を開いて首が落ちる。 ――小手調べにしてはレベル高いな。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/2689/1052065374/16
悪魔の群れに囲まれていたイヌ科から進化した最も一般的な系統でしかも人食種である外れの方とはいえ人里に悪魔が現れたのだから立ち入り禁止の警告板があってしかるべきであるつまり今少年が投げ捨てた看板のようなものが 数が多い油断は即死に直結するすらも投げ捨て曇天に鈍く輝く刀を八双に構える細く息を吸い親父の十八番を真似た かかってこいやあ! 大音声が木に木霊し飛び出かかってきた一匹と共に返ってくる 連携がなっていない初太刀で横に切り伏せた着地の衝撃で上半分だけが滑りびちゃりと地面に引っ付いた ヒュアッイアッ! 犬の外観からは想像もつかないような鳴き声で群れの幾つかが喚く 少年にとって三日振りの実戦だ親父の見ている前でやるよりも緊張感があり楽しい少年は満足感を噛み締めながら動き回ってずれないように眼鏡を深く押し込んだ 空腹に任せてむしゃぶりつくより頭を使う手間を取ったか今度は三匹が同時に襲い掛かってきた始めに左右から時間差で正面から来る気だ 左が近い 少年は左に踏み出し下から犬の頭部を薙ぐその勢いで身体を回し飛び掛って滞空している右の悪魔を払い上げた二つの死骸は丁度真中の点で二つにいや四つに折り重なる間髪を容れず本命の一匹が真っ直ぐに向かってきた上段から血塗れの刃を打ちおろすが悪魔は前足を踏ん張って急停止し直前で難を逃れるフェイントだ さすが悪魔 すぐに振り終わりを狙いがら空きの首を噛み破るべく迫ってくる少年はすかさず柄から片手を離し肘で横殴りしたが悪魔は長袖に牙を噛ませてぶら下がっている少年は片手で刀を振るい首を刈り取った吐血で袖を染めながら口を開いて首が落ちる 小手調べにしてはレベル高いな
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