●◎短編小説・曝し場◎● (327レス)
上
下
前
次
1-
新
11
:
カサリズマ・メモリー 2/13
2003/05/05(月)02:58
AA×
[240|
320
|
480
|
600
|
100%
|
JPG
|
べ
|
レス栞
|
レス消
]
11: カサリズマ・メモリー 2/13 [] 少年は、親父を尊敬していた。ふざけてとぼけた性格だが、政府の偉い地位にいる悪魔狩りだ。彼は息子を自分の後継ぎにしようとして直々に鍛錬を施したが、少年自身もそれを強く望んでいた。悪魔狩りの免許は満十五歳にならないと取得できないので、十歳の少年はまだまだ狩場に立てない。早く親父のパートナーとして刀を振るいたいと、常々思っていた。 「ふー、っしょ」 細く鋭く息を吐き、勢いをつけて立ち上がる。日向は暑い。近くに海沿いの大きな石碑が大きな日陰を作っているが、目指すのはそこではない。コンクリートの水際まで寄り、同じくコンクリートの対岸に向けて叫んだ。 「何見とんじゃ、ワレーッ!」 大音声が空気に伝播し、じんじんと揺れ、風に拭い去られた。視線の向こうには、白いサマードレスを着た黒髪の少女が三角座りをしていた。 少年はここに来ると、いつも対岸からこちらを見ている少女に向かって、こう叫んで挨拶することを習慣にしていた。水際ぎりぎりに行儀悪い姿勢で腰掛け、少女と向き合う。 初めて見かけた時、彼女は辺りはばかることなく泣いていた。やはり晴天の下で、やはりこの場所で。少年が大声で呼びかけると、少女は驚いた様子でこちらを向いた。少年はずれた眼鏡を直しつつ見やり、可愛いと言うよりは、綺麗な顔立ちの娘だなと思った。その日一日中、泣き続ける彼女へ呼びかけ続けた。 その次の日から、彼女はここへ通うようになった。やはり対岸で、やはり少年から呼びかける。しかし、少女からは一言も話してこず、父にしごかれる少年を見続けているだけだった。訓練が終わり、二人だけになって少年が話し掛けてきても、はいと頷くか、いいえと首を振るか、さようならと立ち去るか以外の動作をしない。だが少年は、自分の言葉で少女が怒ったり笑ったり、素直な反応を示すのが楽しかった。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/2689/1052065374/11
少年は親父を尊敬していたふざけてとぼけた性格だが政府の偉い地位にいる悪魔狩りだ彼は息子を自分の後継ぎにしようとして直に鍛錬を施したが少年自身もそれを強く望んでいた悪魔狩りの免許は満十五歳にならないと取得できないので十歳の少年はまだまだ狩場に立てない早く親父のパートナーとして刀を振るいたいと常思っていた ふーっしょ 細く鋭く息を吐き勢いをつけて立ち上がる日向は暑い近くに海沿いの大きな石碑が大きな日陰を作っているが目指すのはそこではないコンクリートの水際まで寄り同じくコンクリートの対岸に向けて叫んだ 何見とんじゃワレーッ! 大音声が空気に伝播しじんじんと揺れ風に拭い去られた視線の向こうには白いサマードレスを着た黒髪の少女が三角座りをしていた 少年はここに来るといつも対岸からこちらを見ている少女に向かってこう叫んで挨拶することを習慣にしていた水際ぎりぎりに行儀悪い姿勢で腰掛け少女と向き合う 初めて見かけた時彼女は辺りはばかることなく泣いていたやはり晴天の下でやはりこの場所で少年が大声で呼びかけると少女は驚いた様子でこちらを向いた少年はずれた眼鏡を直しつつ見やり可愛いと言うよりは麗な顔立ちの娘だなと思ったその日一日中泣き続ける彼女へ呼びかけ続けた その次の日から彼女はここへ通うようになったやはり対岸でやはり少年から呼びかけるしかし少女からは一言も話してこず父にしごかれる少年を見続けているだけだった訓練が終わり二人だけになって少年が話し掛けてきてもはいとくかいいえと首を振るかさようならと立ち去るか以外の動作をしないだが少年は自分の言葉で少女が怒ったり笑ったり素直な反応を示すのが楽しかった
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 316 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
ぬこの手
ぬこTOP
0.053s