中島みゆきの名曲 (198レス)
中島みゆきの名曲 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/
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1: ジョン・スミス [] 2024/02/12(月) 19:52:14.97 ID:X50iwoju 中島みゆきの名曲から物語(ストーリー)を作る http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/1
2: ジョン・スミス [] 2024/02/12(月) 19:56:57.33 ID:X50iwoju 何かスレのトータル文字数が決まっているみたいで、>>889でいきなり終わってしまった(笑) この辺の数字を目標にしていきたいと思います。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/2
3: ジョン・スミス [] 2024/02/12(月) 21:32:07.86 ID:X50iwoju 「愛詞(あいことば)」前編 私の彼は3年前、交通事故で一命を取りとめたけど、両足を失った... 私と彼はいつも行くスーパーで買い出しをしていた。 金曜日の夕方、賑わう店内を普段通りにカートを押しながら移動して 必要な食材と食品を物色していると、妙な違和感を覚えた... やがて誰かが、こちらをチラチラ見ているのだと気づき、辺りを見廻した。 すると、少し離れた調味料売り場の前に居る男の子が " 突然 " 目に入った! 幼稚園の年長もしくは、小学生になったばかりか、そのくらいの年齢と思われる。 その子がさっきから、私たちをのぞき見していたのだった...... 車椅子の彼は「ああ、また来たか…」と軽くため息をついた... 外出先で小さな子供が物珍しそうに視線を送ってくるのは定期的という くらいの頻度で起こる。そんな子供たちは、店内で微妙に離れた 距離を保ってのぞき見をしてくる……… 棚などの陰に半身を隠しながら、のぞき見をしてくる… こちらが、その視線に 気づき顔を向けると、さっさと身を隠すか、走るかして、姿をくらます... だけど、暫くすると、何処からともなくまた、顔を覗かせる… 視線を向ける。 それに気づくと、またすぐに居なくなる… この繰り返しだった... 「のぞき見なら構わない。まだ小さい子供だ。車椅子に乗った人や装具を身に 着けた人を見るのも初めてという子も多い。世の中には色んな人がいる。 そういうことを知ってもらった上で、こちらは気付かぬふりをするのが一番と 最近は考えている。そう割り切るまでは、随分と葛藤があったし、負の感情で ズタズタになってきた…」という話を車椅子の彼から聞かされていた... 「障害者になって、初めて障害者の気持ちが分かったよ…」 そう語っていた彼。毎日、傷ついているんだ... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/3
4: ジョン・スミス [] 2024/02/12(月) 21:59:24.96 ID:X50iwoju 「愛詞(あいことば)」後編 買い物をしているそんな時、その男の子は私たちを見ながら、 小さい声で " 呟いた " 一瞬、何を言っているのか、よくわからなかった... 首をひねりつつ、買い物をしていると、車いすの彼が先に気付き、 苦しい口調で私の耳に呟いた…「久しぶりに、言われたな…」 私も2度目の時はハッキリと聞き取れた...... 男の子は私にではなく、彼に対して人に向けて絶対に言ってはいけない 言葉を呟いていた...「うるせえ!」予想以上に大きな声だった... 周りのレジ係の人やお客さんたちの視線が一斉に私たちに向けられた。 男の子もピクリと肩を動かし、さっさと走り去った……… 会計が終わって、食材や食品を袋に入れていると、また視線を感じた... 少し離れたテーブルに男の子がいた。バックに買った物を入れている お母さんらしき女性の服を掴み、おっかなビックリでこちらを見ていた。 視線が合うと、男の子はお母さんの背中に身を隠した... 帰りの車の中で、彼は大人げなく小さい子に 大声で怒鳴ったことをしきりに反省していた... その後、彼は黙り込んでしまった... 。 こごえてるあなたへ こごえてる命へ … … … 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば) 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば) 傷ついたあなたへ 傷ついた命へ わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば) http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/4
5: ジョン・スミス [] 2024/02/13(火) 07:20:35.48 ID:SiAJ5NpC 前回で描けなかったものを描いたら終わりにしようと思っています。途中で終わると思います。 何度も言っていますが、一ファンとして僕が勝手に始めたことです。此処を覗いている ユーミンに火を点けたみたいですね(笑)中島みゆきと松任谷由実の違いは明確ですね。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/5
6: ジョン・スミス [] 2024/02/13(火) 19:38:52.62 ID:SiAJ5NpC 「タクシードライバー」 「○○町の○○病院までお願いします…」 子連れの女性にそう言われた俺はすぐさま車を出した。 タクシードライバー それがこの俺の仕事だった。 今日もいつものように、少ない稼ぎを切り崩して昼食後、車を走らせる……… 「ねーねー、おじさん!」発車してから、しばらくして 母親と一緒に乗っている幼い子供が話しかけて来た。 「おじさんも、うんてんしゅさんなの? ぼくのおとうさんも、 うんてんしゅさんなんだ! すごくかっこいいんだよ!」 嬉しそうに話す幼い男の子の声に 「へー、そうなんだ...」と俺は小さくそう答える。 タクシードライバーの仕事。実際にやっている人間からすれば、 何がカッコいいのかわからない…(笑) ――― ルームミラー越しに、後部座席の純真な幼い男の子の顔を見る ――― そんな純真な子供から見ると、 こうやって車を運転する姿はカッコよく映るのだろう... 屈託のない笑顔で話しかけられると、 本当にお父さんの仕事をカッコいいと思っていることがよくわかる。 (タクシードライバーがカッコいいかぁ〜 アハハハハハ… 考えたことも無かったなぁ〜 子供とは本当に純真なものだ...) 「ねぇー、おかあさん。きょうも、おとうさん、げんきかなぁ〜?! ぼくが、かいたおとうさんのえを、はやくおとうさんに、みせたいな―!」 お父さんの似顔絵が入った子供用の小さく可愛らしいリュックサックを 両手で抱えながら、嬉しそうに身体を弾ませ、無邪気な顔で言ってる… しかし、母親らしき女性は何処か浮かない感じだった... 子供の純真さは時には大人を苦しめる。 その母親らしき女性の表情はまさにそんな感じだった......... ... ... ... 「着きました。二千円になります」 結局、それ以降の会話は何もないまま目的地に着いた。 幼い男の子のお父さんは入院してて、重い病気なのが伝わってくる... その子の母親らしき女性は、すぐさま紙幣を俺に手渡すと、 男の子の手を引いてタクシーを降りて行った。 降りた直後、男の子は俺に向かって笑顔で手を振ってくれた。 その後ろで、母親らしき女性は、俺に柔らかな視線を送ってくれた。 それを受けた俺は、 ――― その親子に向かって精一杯の笑顔を向けてから、 ――― その場を後にした ――――――――― http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/6
7: ジョン・スミス [] 2024/02/14(水) 18:18:48.22 ID:ePQRGXrj 「雪・月・花」 ――― ねぇ? ...どうしていつもそっちを向くの? ... 彼は私に背を向けて、煙草をふかしている... 彼の目線はテレビ画面。 いつもそう...。 ベッドから降りて椅子に座り、そこで一服。 つんつんと、布団から足を延ばし、足元で彼の背中をつつく… 何も反応しない... 「ねぇ、ねぇ…」と声をかけても、それでも彼は何も言わない... 。 (スルことだけが目的…?) 考えちゃいけないのは分かっている... 分かっているけど・・・ 時々、私は虚しくなる......... (ねぇ、こっちを向いてよ... 一緒にいるのに、一人にしないでよ!) ねぇってば。。。 無言のテレパシー ・・・ 彼に届くように… 背中をジッと見つめて送る… … … (こっちを向いて…) たげと、どんなに頑張っても、振り向かない... 疑い出すと止まらない… 色んなことを考えてしまう・・・ 急に心臓がキリキリと痛み出す… 唇に力を込める。 我慢していても、目頭がどんどん熱くなっていく... (本当は、私のこと好きじゃないんだ! カラダだけが目的なんだ!) (きっと、他に彼女がいるんだ! 私は遊びなんだ...) 色々と頭を巡らしているうちに、だんだん不安になってきた! (そうやって愛されることばかり、 考えているとだんだんと不安になって来る...) 目いっぱいに溢れたものは、頬を伝わって流れている... さらに唇を強くつむる。声を出さないように...。 「ひっ... く…」我慢しているのに、声が漏れてしまう私の泣き声… それに " 驚き! " 振り向く彼。 ダラダラと涙を流す私を見て、目をまぁるくする。 「なぁんだ、おまえ!! 何、泣いてんだ??? 変な顔して泣くなよ〜」 と彼は大笑い… 私の気持ち... 何もわかっていない人ね。 四季は時間の経過と共に移り変わっていくけど 雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり Ah... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/7
8: ジョン・スミス [] 2024/02/15(木) 19:05:35.01 ID:uZuwYK7C 「髪を洗う女」 プルルルルルル… プルルルルルル… ガチャ、 「あ! もしもし…」 「只今、電話に出ることが出来ません…」 … またか… 翌朝、プルルルルルル… 「もしもし♪」 「あ! 俺。俺! 昨日、電話に出られなくてゴメン! 忙しくてさ… なんかあった…?!」 「ううん! 声を聞きたかっただけ...」 「あ、そっか…」 ‐ 本当は知っている… 電話に出ない理由... …怪しいなぁ−って、思い始めたのは2か月前... それでもあたしは真相には迫らない… 迫れない... 彼を信じている… ううん、信じたい……… 一緒に居たいって思うのはあたしの弱さかなぁ…? そんなある日のこと、あたしは第一志望の企業の試験に落ちてしまった。 お友達には「大丈夫、大丈夫…」なんて、笑顔で答えていたけど... 本当は全然大丈夫なんかじゃない。彼に会いに行こう... ――― そう思い彼のところへ向かう……… 彼のアパートに着くと、彼の部屋の電気は消えていた... (まだ帰っていないのかなぁ…?!)合鍵を出して (ご飯を作って待ってよ−♪)なんて思いながらドアを開ける… " ガチャ " … ワンルームの灯りの消えた彼の部屋に、… 二つの影 ……… ―――――― 玄関には見知らぬベージュのパンプス........ ――― 彼はあたしに気付き、何かを言った! でも、― あたしには何も聞こえない ―――――― ―――――― あたしは部屋を飛び出した ――――――――― …涙で前が見えない……… 本当は気付いていた… 本当は知っていた… それでも気付かないふりをしていた… 何もしらないふりをした... でも、目の前に映っていたのは ―――――― もの " 凄いショック! " だった... 信じたくはなかった...... 認めたくはなかった...... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/8
9: ジョン・スミス [] 2024/02/16(金) 18:26:34.81 ID:p1EGPdUw 「幸せ」前編 自分で言うのも何だが、俺は会社ではかなり仕事が出来る方だった。 若かったけど会社の企画を任されたりもした。会社でも信用は 高かったし、色んな人がサポートしてくれた... だから俺もそれに応えようと必死に頑張った。仕事に没頭した。 おかげで仕事は物凄く忙しかった。出張、出張で残業は当たり前。 休みも急な呼び出しがあれば、直ぐに飛んで行った。 もちろんその分、給料はかなり良かった。俺は家に帰って寝て 朝また仕事に向かうだけの日々… そんな毎日だった... そしていつしか、俺と嫁は会話をしなくなっていた... 家に居るのは本当に僅かな時間だけだった... 俺は疲れて帰って家ではクタクタになって 寝ることが多かった。嫁はそんな俺を色々とサポートしてくれた。 けど、やはり話す時間はほとんどなかった...... それから数年後のある休みの日... 俺は荷物の整理をしていて、結婚式の写真を久しぶりに見た... 今思うと、あの時は最後にマイクを握り大声で「一生、幸せにします!」 なんて恥ずかしいことを叫んでいたなと思い出し笑いをする。 そんな時、ふと我に返って家の中を見廻した。綺麗に片付いている部屋。 だけど、俺が結婚前に描いていた家庭ではなかった...... 俺が休みなのに、顔を合わせずに友達の所へ遊びに行く小学生の息子。 まるで、俺から逃げるかのように家事をし、終われば何も言わずに 買い物に出かける嫁… 何だか、家庭は冷え切っているように感じた。 これが本当に自分か思い描いた家庭なのか、 これで幸せにしていると言うのか、そんな思いがこみ上げてきた... その三日後、俺は会社の上司に転属願いを出した。 そこは、それまでの職場から比べると、給料は圧倒的に低いところだった。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/9
10: ジョン・スミス [] 2024/02/16(金) 18:57:41.48 ID:p1EGPdUw 「幸せ」後編 だがその分、残業や出張が少なかった。上司からは止められたけど、 俺はそれを押し切って、その職場へ異動させてもらった... そして異動が決まった日、 いつもより早く家に帰った。俺が早く帰って来たことに嫁は驚いた! 息子は俺の実家に泊まりに行っていた。そんな嫁にシャンパンを買い 久々に二人でゆっくりと食事をしようと思っていた... しかし、いざ嫁と食事をしてみたものの、既に、ここ数年間ろくに 会話もない関係。いきなりスラスラと会話は進まなかった... 重い沈黙の中、俺と嫁は黙々と目の前のご飯を食べていた... その重苦しい空気が、その時の俺と嫁の関係を物語っているような気がした。 でも、それじゃダメだと自分を奮い立たせ、 嫁に職場を異動したことを告げた。最初は嫁もふ〜ん程度の反応で 一切興味を示さなかった。それどころか、俺と目を合わせようとしない。 多分、俺はただの同居人なのだろう... それでも俺は話し続けた… 家族の為と思い働いていたけど、家庭を顧みず、お前と息子には寂しい 思いをさせたこと。これからは家に居る時間を増やして家族と過ごす 時を増やすこと。そんな話をした後、嫁はポカンとしていたが、 暫くして、その場で箸を持ったまま泣き出した... それからの俺は、出来るだけ早く会社を退社し家に直行するようになっていた。 最初の頃は、俺が早く帰ると家のサイクルが狂うようで、 なんか色々と嫁が慌てていた。もちろん息子も動揺していた... それでもしばらくすると、俺が家に居る生活にも慣れ始めた。 それまで顔を合わせようとしなかった息子は、いつの間にか、今日学校で 何があったか楽しそうに俺に話すようになっていた...... 嫁もテレビで、こんな話を聞いたと自慢気に話しかけて くるようになった。俺は、それが嬉しくて笑顔で話を聞いていた... 嫁と寝室で寝るとき、俺は嫁に言った。 「幸せになる道には二つある。一つめは願いごとうまく叶うこと もう一つは願いなんか捨ててしまうこと...」 俺は、出世を捨てた代わりに、家族団欒の幸せを掴んだ。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/10
11: ジョン・スミス [] 2024/02/17(土) 18:37:30.78 ID:q+b5yFAi 「どこにいても」 ... あの日から何ヶ月経ったんだろう...... 日々の忙しさから、あなたのことを思い出す瞬間は減っていた... 友達といる時間を増やしたり、趣味に没頭していた。 でも、皮肉なことに忘れようと思えば思うほどに、 あなたのことを思い出す... あなたとよく行った公園... あなたと一緒に歩いた道... あなたと談笑したカフェ... 私はふと、粉雪の中、イルミネーションが施された街路樹に目を向けた。 …沢山の電飾……… 粉雪が舞う… 煌めく光のベールに包まれた街路樹−−− 辺りはすっかり暗くなった夜道に、その街路樹は青と白の光を放っている… 辺りを見廻すと、幸せそうなカップルが楽しそうに歩いている... 光のトンネルをくぐりながら、楽しそうに談笑しているカップル……… 冬の空に輝くイルミネーションの光に照らされ、粉雪が舞う街の中を … 二人寄り添って歩く幸せそうなカップル ……… そんな幸せそうなカップルの姿に、どうしても目が行く……… … 光のイルミネーションのトンネルを見ながら、 粉雪の中、道行く人々 ……… どこにいても あなたが急に通りかかる偶然を 胸のどこかで 気にかけているの あなたがまさか 通るはずない こんな時間 こんな場所 それはわかっているのに 追いかけるだとか 告げるだとか 伝えなければ 伝わらない わかるけれど わかるけれど 迷惑と言われたら 終わりだもの どこにいても あなたが急に通りかかる偶然を それは 気にかけているの 街をゆく人 みんな あなたに 似てるような気もするし ひとつも似てないとも 思えるわ 聞こえる声 背中のほうで あなたかもしれないから 荒れた爪 少し悔やむ 元気だと噂 嬉しかった めげたと噂 悲しかった それだけでも それだけでも 迷惑と言われたら 終わりだけど あなたが けしているはずのない 確かすぎる場所がある 泣けてくる わたしの部屋 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/11
12: ジョン・スミス [] 2024/02/18(日) 18:35:15.86 ID:LuqflNij 「浅い眠り」 ――― 今、アメリカで一番のリゾート地帯とも言えるフロリダに居ます ――― フロリダのマイアミ・ビーチにて、私は窓の二つある部屋を借りました。 これでも、一番小さな部屋。キングサイズのベッドにバスルーム... ウォークインクローゼットまで付いているという贅沢な暮らし... 私を招き入れてくれた家族は今の時間、海沿いを散歩しています... たった今、雨が降って来た。こちらに来てからの初めての雨... 私の部屋の二つの窓からは、水彩絵の具を無造作にパレットに そのまま乗せたような淡い灰色の空が見える...... この窓から見える景色は私は大変気に入っている... 天気の良い日には、どこまでも広く高い青い空が広がり‐‐‐‐ ‐‐‐‐真っ青な海、白い砂浜‐‐‐‐ そこに暑さにうんざりしたかのように、頭を垂れた細長いヤシの木… ― 眩しいくらいの太陽の光が葉をより一層、鮮やかな緑色に輝かせる ――― ―――心の中でシャッターを切る――― ――― ――― 旅の途中、カナダのロンドンからオークビルに向かう列車の中から――― 。。。雪景色を眺めていた時や... ここマディラビーチにて波止場の先端で、微笑んでいる時... そして天気の良い日に窓から見える景色を楽しんでいる時... …心が満たされるこの空間の時間を楽しんでいる自分… それらすべてを目に焼き付け、‐‐‐心の中のシャッターを切る― ― ― ― 結婚し姑や小姑、周囲の者などに気を使い生きて来た... その制約されてきた日々の生活から解放され抜け出し完全なる自由な毎日へ スタートとして、ここにやって来た。別居後、初めての海外短期生活。 ホームステイ... ..." ここで目が覚めた! " ... ―――「ああぁ... せっかくいい夢、見ていたのに...」――――――――― ―――現実に戻された――― 今までと違い、これからたった一人きりでの生活が始まる... 引っ越しは四日前に終わっていたけど、 このマンションでの新しい生活は今夜からだった。 三日かかった荷物の整理も終わり、お風呂を沸かし、お風呂から上がったあと、 ベッドの横になって海外旅行の雑誌やパンフレットを見ているうちに... 疲労感から転寝をしてしまったのだった......... ‐ テレビの前のソファに座り、一人きりの簡単な夕食を済ませ、 八階の部屋の窓に映る東京湾のぼんやりした夜景に視線を移す... ………港に停泊している船の灯りが……… ――― 夢のように美しかった......... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/12
13: ジョン・スミス [] 2024/02/19(月) 18:37:29.20 ID:MAWg9smv 「ペルシャ」 うちにはペルシャ猫の雌のミーシャが居る。 最大の特徴は、そのゴージャスな毛並み………… 全身ふわふわの毛に包まれていて、触り心地が良い... 「ペルシャ猫とか顔からして、絶対に性格悪いやろ!」と 友達から言われるけど、結論から先に言わせてもらうと、 「めっちゃ! 性格いいんだから... 本当に良い子。 え? ホンマに猫? こんなにいい子いる…」ってくらい手がかからない。 とても大人しく飼い主にべったり… わがままを言わない。悪戯をしない。 大人しくゆったりとした温厚な性格なんです。 静かに過ごすことが好きで、上手に人との距離を取ることが出来る子なんです。 ゆったりと一日中、のんびりと過ごすことが好きで居るのかどうかも、 分からないくらい静かに動くことがなくじっとしていることも多いです。 犬みたいに飼い主が飽きるまでずっと我慢して 撫でられているとかはなく、その辺は他の猫同様に、ツンデレで自分が 満足するとサッサと手元を離れ、また一人でくつろいでいる... ちなみに普段、私の視線に気づくと、 じ−っと部屋の隅から私のことを観察していることが多いうちの猫... 私が教えたわけじゃないのに、 いつの間にか勝手に気付いて定位置を見つけるうちの猫... 一緒に暮らしていると、ふとした瞬間に 「もしかして猫って、かなり賢いんじゃないの…?!」って思うことも多々ある。 ちなみに毛玉対策で朝晩1日2回はブラッシングしたい私にとって 時間がない朝とか無理に引き止めてブラッシングしようとすると、 「触らないで!」ってマジギレされる・・・。 ペルシャ猫の雌は、とても気高い猫なんです。 ただ、うちのペルシャ猫のミーシャも、うちに来て最初の数週間は 私を敵だと思い、とんでもなく手がかかったの... だから猫カフェに行って仲良くしようと思っちゃうと、 ちょっとガッカリするかも... ペルシャ猫を飼った当初は、どうなることかと思っちゃったけど 今ではまったく手のかからないいい子なんです... * * * * * * * * * ご主人のお友達が遊びに来た。「うわー、全身ふわふわの毛並み… カワ(・∀・)イイ!! ペルシャ猫なの。めっちゃ、可愛いんだけど... 写メ撮らせて― 」 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/13
14: ジョン・スミス [] 2024/02/20(火) 18:19:04.55 ID:NnMKq+5M 「僕は青い鳥」 ある貧しい木こりの家に、二人の子供が居ました。兄はチルチルといい、 妹はミチルという名前でした。チルチルとミチルの兄妹は、いつも 近所のお金持ちの家の子のことを羨ましく思っていました... クリスマスの夜、魔法使いのおばあさんがやって来ました。 「私の孫が病気で苦しんでいる。病気を治す為に幸せの青い鳥を見つけてほしい」 と頼まれました。鳥かごを持って出かけた二人は、妖精に導かれながら、 様々な場所を訪れます... 『思い出の国』では、亡くなった おじいちゃんとおばあちゃんに出会いました。青い鳥がこの国に居ることを 教えてもらいます。チルチルとミチルは手に入れることに成功します。 しかし、この国を出た途端に、黒い鳥へと変わってしまったのです。 その後、二人は『夜の御殿』を訪れます。ここでも青い鳥を手に入れたものの、 この国を出た途端に死んでしまったのです... その後、二人は『贅沢の御殿』『未来の国』などに行きますが、どうしても 青い鳥を持ち帰ることは出来ませんでした......... そんな時でした。「二人とも起きなさい! 今日はクリスマスですよ」と いうお母さんの声が聞こえ、二人はベッドの上で目を覚ましました。 とうとう青い鳥を捕まえることが出来なかったとガッカリしていると、 ・・・ 部屋にある鳥かごの中に・・・ ――― 青い羽根を持った鳥を見つけます ―――――― 「あら、もう寝たのね。 まあ、なんて寝顔が可愛いのかしら...」 ...布団をかけ... 「おやすみなさい」... ――― お母さんは明かりを消し部屋を出て行く ――― 「寝たか…」「寝たわ… 私、貴方と出会って本当に良かったと思うわ。 貴方と出会う前、婚活していた時は、常に『この人でいいのかしら』 『もっといい人が居るかも』とか、条件、現状に満足できずに、常に理想を 追い求める傾向があったのね。そんな高望みだったの… でも今が幸せ。 ……… 本当の幸せは、手の届くところにあるのね... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/14
15: ジョン・スミス [] 2024/02/21(水) 18:23:14.82 ID:psseZxe7 「おまえの家」 … 雨も上がったことだし、 しばらく会っていない音楽仲間のあいつの家を訪ねてみた。 ちょっと訪ねてみたくなっただけだった...... しばらく会っていない間に随分と変わっていた... 昔のおまえだったら、聴かなかった音楽が鳴り響いていた... 何より、ドアを開けるおまえの顔が少し寂しそうだったので、 「何だか...」寂しそうだなと言いかけたけど、 「お前もね…」と言われそうだったので、黙り込んだ... 髪型もすっかり変わっていた。「前の方が…」と言いかけたがやめた。 「昔、二人でよく聴いたレコードはもう聞かないんだ...」と 言ったきり、お湯の沸かす青い焔を見ていた... ――― お湯のやかんの笛が鳴る ―――――― 「ああ、…」と気づいて寂しそうに笑う… 部屋の隅には黒い靴が一つ... 私はタンスに立てかけたギターをふと見つめて思わず目を背けた。 あの頃のおまえはこんなにも磨いてはいなかった... 「あんまり ゆっくりもしてられないんだ。今度また来るから…」と おまえの目を見ずに言った。「そうか、いつでも来てくれよ…」と 言った時のおまえの顔は昔の顔だった...... コートの襟を立てて、私は仕事場に向かった。指先も襟元も冷たい... ‐ 今夜のライブでのギターの音色は湿っぽい音を出すだろう... こんな内容の物語性の高い淡々とした歌詞の中にも、ちょっと人情の機微が 感じられる作品だ。音楽を辞めた友人の心の機微や情景が描写されている… 友人の時間の流れは変わっていた... 懐かしい中にも、あの頃との 違いを感じている主人公。どこかで哀愁が漂っていて、時の流れは 時には残酷なものだというものを感じさせる...... そんな時間の流れの中で変わらないものがあった…「そうか、いつでも 来てくれよ」と言った。その時のおまえの顔は昔の顔だった... ...懐かしい友人の変わっていく寂しさの中で見つけた昔の顔... ――― 時の流れに伴い、人は疎遠になっていく ―――――― そんなことを考えながら、俺は銜え煙草に火を点けた... 「25年も前、仕事のライバルでもあり、親しかったあいつは、 今、どうしているのだろうか...」 ‐‐‐電話もメールもしなくなったあいつは元気だろうか… ふと、そんなことを考えていた... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/15
16: ジョン・スミス [] 2024/02/22(木) 18:04:53.11 ID:3RSg+mBi 「地上の星」 プロジェクトX これがNHKで放送がスタートした2000年はちょうど バブル景気が崩壊し、日本中がその後遺症に苦しんでいた時だった... 「日本はもう駄目だ! もう終わり!!」と日本中が自信を失っていた。 会社勤めをしていた私の知人も自殺した...... でも、そんな日本も戦後、焼け野原になり、 資源も何もないのに短期間で復活し経済大国になった。 その発展を支えたのが中小企業や無名のサラリーマンたちだった。 たった一人の情熱が会社を変える。画期的な事業を成功させた 企業にはそんな情熱がある。そんなことを実感させてくれたのが、 このNHKで放送したプロジェクトXだった...... 不可能を可能にする事業も、たった一人の使命感に燃える社員や たった一人の社業を愛してやまない社員の熱い思いからスタートする。 こういう社員は出世や評価に関心がないのか、日頃、組織の中ではあまり 目立たない。でも、会社が困難や危機に遭遇した時、強烈な使命感や 情熱を持って、想像を絶する努力をし果敢に挑戦する。 こういう社員をリーダーに立てると心強い。一つのことに向かった時、 日本人は物凄い集中力を発揮する。日本の企業は熱い思いを持った優秀な 社員をリーダーに立て、プロジェクトチームで戦うことが得意だ。 日本の経済発展、経済大国の原動力は、こうした使命感に燃える熱い プロジェクトチームが色んな企業で立ち上がり、切磋琢磨しながら困難な 課題に挑戦し続けてきたからともいえる。それが日本経済の活力になった。 プロジェクトXを見てきた中でも、 特に個人的に感動したのは、ホームビデオの世界規格「VHS」を作った 日本ビクター。「窓際族が世界規格を作った」VHS・執念の逆転劇。 番組の終わりに「ヘッドライト・テールライト」が流れ、 ミスターVHSの社葬が涙を誘った...... いつの回だったか忘れたが、こんな言葉があった。 「始めなければ、何も成功しない。失敗すれば、またやり直せばいいんだ」 この言葉が、ある意味プロジェクトXという番組を物語っていたと思う… ♪名立たるもを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む 例え成功して名声が得られなく徒労に終わっても、 それは決して無駄な努力ではない。成功して名声を得ることよりも、 何が重要かっていうと、失敗を恐れずに血の滲む努力で一生懸命頑張った ことにあると思う。そこに本当の意味での真の価値があるからだ。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/16
17: ジョン・スミス [] 2024/02/22(木) 18:26:02.91 ID:3RSg+mBi >>0016 下から5行目 ♪名立たるもを追って × ♪名立たるものを追って〇 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/17
18: ジョン・スミス [] 2024/02/23(金) 18:15:13.02 ID:vzxjugnr 「誕生」 初めての出産で分からないことばかりの中で、出産を迎え不安でいっぱいでした。 赤ちゃんが生まれ産声を聞いた時、思わず「凄い!」と感動した! この世にひとりの人間として、 生を受けた瞬間を目のあたりにした感動は言葉では語りつくせない... こんなにも小さな身体をしているのに、自分のお腹から出て来たパワー 「私が産んだんだ!」…様々な思いがこみ上げて来て言葉にならない... 初めての妊娠、出産、産声を聞いた感動! 生まれて産声を上げた " 瞬間の声! " を聞いた時、 それまでの苦労、苦痛、痛みは、どこかへ吹っ飛んだ! 「元気に生まれて来てくれたことに感謝! 本当に生まれて来てくれて ありがとう!」という気持ちでいっぱいでした... 私は母になったんだと言う実感と、自分の母親に対する感謝の気持ちが 込み上げて来ました。嬉しくて、嬉しくて、生まれて来てくれた ことが本当に、嬉しくて... ありがとう...」 「あなたが、この世に生まれたのは、あなたを必要としているひとがいるから そしてあなたを必要としている世界があるから...」 赤ちゃんは、本当に神様からのプレゼントだと感じます… ... ... ... 〇月○○日、今日は朝から体調がすぐれない。旦那を送り出した後、 ソファで横になっていると、息子が私の横に来て、 「ママ、ママー おめめ、ぱっちりあけて!」と起こしてくれる。 目が覚めると息子の大好きなバナナを、 「ママ、ママー おくちあけてー!」と私の口に入れて来る。 朝から寝てなんていられない! この子の為に頑張らなきゃー ... ... ... ある日、何気なく母の本棚を勝手に漁っていたら、 可愛い表紙の日記帳を見つけた! そこには僕がこの世に生まれて来た時から、 その後の成長記録がいっぱい書かれてあった。 それに気づいた父さんが、「母さんの日記を勝手に読んじゃダメだぞ! 帰ってきたら怒られるぞ… お前は、この世に生まれて来ただけで、 十分価値があるんだ。それだけで価値があるんだよ…」 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/18
19: ジョン・スミス [] 2024/02/24(土) 18:35:44.96 ID:TxPg7epK 「糸」 私は小さい頃から、よく祖父の家に泊まりに行っていました。 祖父は本当に優しくて、みんなから頼りにされていて絶対に 辛いとか愚痴一つ言わない人でした...... そんな大好きな爺ちゃんが亡くなった... 祖父の病名は肝臓癌。医師から余命あとわずかであること... そのことは、私の親夫婦と叔父夫婦だけに告げられていました。 私たち孫と爺ちゃん本人と、おばちゃんは何も知らされずに、 三年間は今まで通りの生活をしていたのでした... しかし、段々と病気が進行し入退院を繰り返すようになっていました。 検査入院だと、 本人や周りに嘘をついていた叔父夫婦は、とても辛かったと思います。 爺ちゃんは、お見舞いに行くたびに決まって「いつ帰れるんだ…」と 訊いて来るので、「爺ちゃん、元気になったら、又、みんなで楽しく 暮らそうね…」と爺ちゃんを見舞った際の合言葉のようにみんなで 励ますように言っていました...... お腹が妊婦さんのように膨れ上がり、ご飯が食べれなく息が苦しそうで 寝ているばかりでした。それでも本人は辛いはずなのに明るく笑って いました。そしてそれが最後の入院になりました... その一週間後、爺ちゃんは息を引き取りました......... そして爺ちゃんの一周忌が過ぎた頃に、父がおばあちゃんに一通の手紙を 渡したんです。おばあちゃんの心の落ち着きを見計らったように・・・ 衰弱し、震える手で書かれた文字は、書道で師範格であった祖父… そんな爺ちゃんが書いたとは、とても思えないほど弱々しかったのですが、 文面から感じられる優しさと慈しみが祖父。爺ちゃんのそれでした... 「おばあちゃん元気ですか? 共に過ごした時間は、長いようで短い六十年 でしたね・・・。 貴方に出逢えたこと。そして子供たちを育ててくれた ことに感謝します。僕は本当に幸せ者です。幸せな人生をありがとう。 又、貴方に出逢う機会があれば、また一緒に暮らしたいものです」 ... 爺ちゃんが書いた最初で最後のラブレター ... それを何度も読み返す、おばあちゃんの背中が震えていました... http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/19
20: ジョン・スミス [] 2024/02/24(土) 18:45:19.22 ID:TxPg7epK >>0019 7行目 おばちゃん × おばあちゃん 〇 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/litechara/1707735134/20
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