[過去ログ] サムスピ総合エロ萌えSS 4 (538レス)
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91: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:11 ID:cVYlumxe(1/14) AAS
ある日、自分のアパートの前で一人の女性が倒れていた。しょうがないと思いつつも介抱したのはいいが実は只の女性ではなかった。
何と、リムルルと言う女性と一緒に過去から現代に降り立ったという。
そしてその人物は人間ではなく「氷の精霊」だと答える。
そして本来は人間みたいな姿ではないらしい。不可不思議な出来事に混乱しながらも彼女の為に出来る限りリムルル探しの協力をする事を約束する。
しかし彼女自身が一人で抱えているもう一つの悩みがある事をまだ知らない。

原作 陸捨肆様「リムルル」より

サムライスピリッツ外伝 もうひとつの物語
第二章「二日目」
第五話 「始まりの朝」

長かった夜は終わりを告げた。いつもより早くユウキが布団から起き上がる。
省12
92: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:12 ID:cVYlumxe(2/14) AAS
「ご、ごめん」
「ど、どうしたんですか、いきなり?」
「いや、コンルに驚いたんだよ!」
自分の目の前に人(但しコンルなので精霊)がいたら誰だってびっくりするのは当然だと主張するかのように言う。
「そ、そんな、私を見たぐらいで驚かないで下さい」
いきなり驚かれてちょっと傷付いたのかコンルの顔が曇る。
「いや、言い方が悪かった。コンルの顔に驚いたんだよ」
言い終わった瞬間だった。ユウキの頭に小さな氷が落ちる。
コンルが何も言わず氷を落としたのだ。眉が少しつりあがっていた。
「いててて、何でそんなに怒るんだよ」
省13
93: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:13 ID:cVYlumxe(3/14) AAS
「人の寝顔を見てるなんて君も暇なんだね」
「いえ、とても眠れる気持ちではありませんでしたから」
穏やかな表情を見せるコンルとは裏腹にまだしっかりと眠そうに目をこするユウキ。
ふと、頭の中で何かがよぎった。

(眠れる気持ちではなかった)

と、言うのはどういう事だろう?寝ている余裕もないくらい考え事でもしてたのだろうか?
昨日散歩しただけで・・・?
それよりもまだ、意識がしっかりしていない。
「仕方ない。出掛ける前に朝風呂にでも入っておこうかな。折角だから、コンルも入っていったら?汗臭いでしょ?」
我ながら女性に凄く失礼な言い方だったかもしれないが、コンルは気にしていない様子だった。
省8
94: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:14 ID:cVYlumxe(4/14) AAS
「俺の時代とは程遠い所に住んでるんだな。この時代を見ればきっとがっかりするだろうな」
「えっ?」
「後でゆっくりと見せるよ。ちょっと風呂の用意してくるからそこで待ってな」
少し曇った表情をしたユウキをコンルははっきりと見た。立ち去ったユウキを見送った後、
無言で隣の窓を見た。朝日が綺麗である。朝の始まりを象徴するかのようにコンルを照らす。
「大丈夫よね?リムルル・・・・」
ぼそりと口にしてしまう言葉。この数日間の間に、それも氷邪よりも先に見つけ出さないといけない。
すーっと、深呼吸しながら目を閉じるコンル。
「確かにユウキさんの言うとおり、空気の匂いが違うかもしれませんね。でもそんなに気にする事はないと思いますよ」

しばらくしてユウキが顔を出した。
省20
95: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:16 ID:cVYlumxe(5/14) AAS
時代と言われて一つコンルが気になった事があった。
本来、過去の人間がその後の事を聞くのは未来を変えてしまう危険がある事は知っていたが、差し支えのない程度に聞いてみた。
「徳川幕府は今も健在なのでしょうか?」
さりげなくコンルが口を開いてみた。案の定ユウキが言葉を詰まらせていた。
「結末は知っているがそれはコンル自身の目で見たほうがいいよ。俺が喋ったらコンルの時代に何らかの影響を与えるかもしれないし・・・」
「ええ、分かってますよ。だからこれ以上の追求もしませんし、ユウキさんが答える必要もありませんよ」
コンルには分かっていた。徳川幕府が鎖国をして他国との接触を断り続けてもいつの日にか終わりが来る事を。
鎌倉幕府、室町幕府が滅びたようにいずれ江戸幕府もなんらかの形で。
そしてユウキさんの様に何時の日にか一人一人が自由な生き方を出来るようになる
時代が来る事を。
省2
96: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:16 ID:cVYlumxe(6/14) AAS
第六話「不思議な力」

ご飯と味噌汁、(コンルの場合はおかずに氷を)差し出され手を添えていただきますとコンルが合掌した。
本当に律儀な人だよな、まじまじと素直なコンルを見やる。
「ユウキさん」
不意にコンルが自分の名前を呼んだ事に気付く。
「折角なのでかき氷食べますか?氷があれば私の力でかき氷を作る事が可能ですから」
その前に突っ込むべきかどうか悩んだ。こんな真冬にかき氷、本当に状況を省みず発言するよなと、ユウキが気付く。
そしてもう一つ。自分の氷を使えばいいのでは?
待てよ。自分の氷を使うと自分に負担がかかるからか・・・
だが、そんな言い方をするのも可愛そうなのであえてコンルの誘いに乗る事にした。
省13
97: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:17 ID:cVYlumxe(7/14) AAS
「ユウキさん?」
コンルは見た。彼の目から涙が零れ落ちるのを。もしかしておいしくなかったのだろうかとコンルが内心焦り始める。
「ち、違うんだ。何と言うかただの氷の筈なのに凄く美味しい。すごく懐かしい味がした。
大げさに言うとまるでお袋の味だよ。ちなみにお袋って言うのは「お母さん」って意味だから」
「そうですか、母親の様な味でしたか・・・」
一瞬、コンルが楽しげに笑ったように見えた。
凄く心のこもった味がした。何だか愛情の、もしくは人に喜びを与えてくれる味だ。
コンルも一口、口に含んでみた。しかし一瞬にして首を傾げてしまった。
「おかしいですね。私にはいつも通りの味なのですが・・・」
作った本人には只の氷にしか感じられないのだろうか?何度も何度も納得のいかない表情を浮かべながら、かき氷を口に含んでいく。
省6
98: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:20 ID:cVYlumxe(8/14) AAS
第七話「入浴」

食器を片付けた後、風呂場を確認し、準備万端になった事をコンルに伝える。
「えっ?お風呂ですか?」
少し悩んだ末、コンルが首を横に振った。
「私は入るときっとのぼせてしまうか、体が溶けてしまいそうですから辞めておきます」
「溶けてしまうって・・・氷じゃないんだから」
コツンと頭に氷が落ちてきた。思わず「うっ」と小さな声を上げてしまう。
「思い出しましたか?」
「・・・」
もう一度コンルが氷を落とそうと手を上げようとしたので慌てて静止する。
省19
99: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:22 ID:cVYlumxe(9/14) AAS
白い湯気に隠れながらうっすらとコンルが顔を見せる。ちょっと、戸惑ったようにユウキを見る。
「あれ、風呂には入らないんじゃなかったの?」
風呂場の中でタオルでちゃんと隠すべき所を隠してからコンルに質問する。
(入る気にでもなったのかな?)
「い、いえ折角ですのでせめてユウキさんの体だけでも洗って差し上げようかと・・」
いきなりの願ってもない要求に考える前に口が先に動いてしまった。
「ああ、構わないよ。お言葉に甘えてお願いしようかな。でもここに入るときは靴は脱いで入ってね」
今、気付いたのだがこの人は土足で部屋の中を歩いていたようだ。自分の世界でもこんな事をしているのだろうか?
タオルで前を隠し湯船からあがるユウキ。何の疑問を持たず見つめるコンルに思わず自分が恥ずかしくなる。
「え、えっと・・・この時代ではどんな風に体を洗うのですか?」
省10
100: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:23 ID:cVYlumxe(10/14) AAS
「本当にユウキさんの時代は不可不思議が多すぎます。私もびっくりしました」
(あんた自身も不可不思議な所が多いと思うけどね・・・)
「取り敢えず最低限の説明はしたからこれで大丈夫かな。分からない所はある?」
「ユウキさん・・・」
「ん?何か分からない所があった?」
ちょっとだけカッコつけて先生気分になっているユウキとは裏腹に少し困ったそうにユウキに質問するコンル。
「もう一度最初から説明してもらえませんか?」
「・・・・」
ユウキは心の中で溜息をついた。
(それって、分からないんじゃなくて人の話を聞いてないんじゃ?)
省2
101: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:24 ID:cVYlumxe(11/14) AAS
第八話「転倒」

初めてのはずなのにまるで慣れた手つきでタオルに石鹸をこすりつける。
「こんなものでしょうか?」
「ああ、それでいいよ」
タオルを四つ折りにたたみ背中に密着させて擦り始める。少し強い。
「ご、ごめん、もう少し優しく、少し痛い」
慌ててコンルが手を止める。
「ご、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「いや、加減してくれれば大丈夫だから」
苦笑しながらコンルを見る。少し力を弱めもう一度何かに挑戦するかのようにコンルが背中を擦る。今度は自分が普段洗っているよりも少し弱いくらいであった。
省10
102: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:33 ID:cVYlumxe(12/14) AAS
白い桶を手に取ったコンルがお湯を汲む。そしてそのまま背中に掛け湯をするものだと思っていた。
しかし、現実は甘かった。何のためらいもなくコンルがユウキの頭の上から掛け湯をしたのだ。頭の上から始まり全身にお湯の雪崩が注ぎ込まれる。
軽い水しぶきがコンルの晴れ着に付着するがあまり気にした様子は見られなかった。
それくらいであれば差し支えはないのかもしれない。
「・・・」
「まだ、落としきれてませんね」
まるで他人事の様に独り言のようにつぶやきながらもう一度お湯を汲みユウキの頭から掛けていく。
コンルは全然ユウキの表情に気付いていない。さらに念押しでもう一度掛け湯をしようとする。
咄嗟にコンルの手を掴む。驚いたコンルが桶を床に落としてしまう。
「えっ?」
省16
103: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:35 ID:cVYlumxe(13/14) AAS
(あんた、自分で誘惑してるって気付いてないのか?)
体中が赤くなり精神的に限界が訪れる。そりゃ、昔、姉貴と入った事はあるがあくまでも子供の頃の話だ。
今は違う、ここにいるのは子供ではない。言うなれば新婚夫婦が風呂に入っているようなものだ。まして恋人と付き合ったり、同棲した事もないユウキにとっては女性と一緒に風呂に入る行為・・・
それはまさに、例えるならコンルは沸騰した鍋、ユウキはその中に入っている蟹そのものであった。今のユウキは茹で上がった蟹である。
蟹はついに限界の悲鳴をあげる。
「な、なあそろそろ風呂から上がろうか。もう十分洗ってもらったし」
「えっ?しかしまだ、胸と後ろの背中しか洗ってませんよ」
この状況でまだ何処を洗うつもりだったんだろう。その時コンルがタオルから石鹸を落とす。慌てて拾おうとするが床に足を滑らせる。
「あ、危ない」
慌てて、転倒しそうになったコンルを見て抱きかかえようと一歩動いた時だった。
省3
104: 新人567 ◆6dzfUbh5mo 2007/03/03(土)07:36 ID:cVYlumxe(14/14) AAS
すいません。深夜に自宅に帰って来た為に金曜日に投下出来ず、さらに久しぶりの投下なのにエロなしです。来週までには何とか一つ作りますので。
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