ダンテ「学園都市か」前時代史(仮) (313レス)
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1 ◆tSIkT/4rTL3o [sage saga] 2022/03/22(火) 00:09:01.16 ID:XVB8s0iW0(1/307) AAS
ベヨネッタ3早くやりたい

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2 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:10:42.37 ID:XVB8s0iW0(2/307) AAS
・これはダンテ「学園都市か」シリーズの前史を、改めて通史本風に書いたものです。
 予定は三位一体世界の始まりからスパーダ伝説まで。

・ダンテ「学園都市か」とは、昔ここで書いていたDMC/ベヨ/禁書のクロス二次創作です。
 
・今回のコレはいわば各世界設定の融合実験であり、物語としては薄めです。

・DMC5/ベヨ2/禁書新約以降の設定も取り込んでおり、
 旧ダンテ「学園都市か」シリーズとは設定が異なる部分も多々あります。そのため(仮)。
3 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:11:59.82 ID:XVB8s0iW0(3/307) AAS
1 原初の時代

古の時代、『OMNE』の下に無限の世界が在った。

無限の現実、無限の宇宙、
それらが『OMNE』によって形成された枠内にあり、
『OMNE』が定めた境界で隔絶され、互いに干渉することなく存在していた。

この『OMNE』とは一種の究極的な力とされているが、詳細は定かではない。
『OMNE』という名と定義自体、後世研究において成されたものであり、
それも断片的な情報に基づく便宜上のものであって、
実態は依然不明のままである。

なぜなら『OMNE』はとある終末の時まで不可侵であり続け、
省5
4 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:12:58.20 ID:XVB8s0iW0(4/307) AAS
この『OMNE』の不可侵性は極めて強固であった。
世界群の各宇宙にはそれぞれを統べる神々が存在し、
中には全能神と謳われた存在すらいたが、
彼らですら『OMNE』領域の認識は不可能だった。

『OMNE』は時間と現実の外に在り、
それらの内にいる者からすれば存在しないも同じだったためである。
物語の登場人物が著者に抗えないのと同じく、
現実世界の住人が『OMNE』に干渉することは不可能だった。

こうした『OMNE』の不可侵性は全世界に安定をもたらした。
『OMNE』によって定められた境界がそれぞれの現実を隔絶しており、
省9
5 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:13:38.60 ID:XVB8s0iW0(5/307) AAS
2 『闇』による崩壊

それがいつ起こったのかは定かではなく、定められるものでもない。
なぜなら原初時代には、
無限にある世界それぞれが異なる時間軸を有していたからである。
しかし一つ確かなのは、
とある者共がOMNE領域を侵犯したことが決め手となった点だった。

この者共は後世において「神域すら逸した者」、
「真理の到達者」など様々に呼ばれたが、
最終的には「侵犯者」という呼び名が定着することとなる。

「侵犯者」たちはどこの世界の住人だったのか、
省16
6 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:14:07.52 ID:XVB8s0iW0(6/307) AAS
この「力こそ全て」とも形容される闘争と暴虐の世界にて、
彼らは際限なく戦い、そして殺しあった。

そして熾烈な競争と増幅現象の果てに、
超越的な力を有する者が次々出現し、
ついには全能神格にまで到達する存在も多数あらわれた。
これもまた、他の世界ではまず見られない異常な事態であった。

通常、一つの宇宙には一柱の全能神格という形であり、
その全能神格も各宇宙が誕生したと同時に、その宇宙の化身として出現していた。

一方で「血の世界」は、多数の後天的な全能神格がひしめくという
異常な様相となった。
省6
7 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:14:35.90 ID:XVB8s0iW0(7/307) AAS
こうした全能神格がひしめく状態では、
その力が干渉しあい、世界そのものが安定を失うこととなる。
法則が破綻した「血の世界」はあらゆる事象に歯止めがきかなくなり、
力の増幅現象がさらに加速するという悪循環に陥ることとなった。

ただしこの段階では、OMNEにとってはなんら脅威ではなかった。
「血の世界」が破綻しようが、
OMNEからすればそれらも所詮は「物語」内部の出来事にすぎなかったからである。

だがその覆るはずがない構造が覆る。
ある段階で、「血の世界」の者共が「物語」の外へと飛び出しはじめた。

彼らは果てしなき力の増幅の末、有り得ないはずのことを成した。
省8
8 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:15:05.17 ID:XVB8s0iW0(8/307) AAS
ただし、本来の完全たるOMNEからすれば
この「侵犯者」たちすらも矮小な存在でしかなかった。

「侵犯者」たちはOMNEと同種の力を取得したとはいえ、
それらは所詮複製された断片に過ぎなかった。
オリジナルかつ完全なるOMNEからすれば、
「侵犯者」の複製された不完全な力は塵に等しかった。

しかしオリジナルのOMNEのその完全性が、
ここでOMNE自身にとって災いとなる。 
たとえ塵の如きであろうと、
不純物が侵入した時点で「完全」ではなくなる。
省5
9 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:15:32.72 ID:XVB8s0iW0(9/307) AAS
こうして全ての秩序が崩壊した。
OMNEによって定められていた境界が消え、
無限の世界同士が重なり、すべての時間軸がひとつに溶け合い、
そして現実が混濁していった。

それは増幅によって内圧が高まっていた「血の世界」、
もとい「侵犯者」らが率いる魔族にとっては開放の時でもあった。

オリジナルのOMNEが崩壊した今、世界の真理を握るのは
OMNEの複製を有する「侵犯者」たちだったる。
彼らこそが世界群全体を俯瞰できる唯一の観測者であり、
そして「物語」の流れを左右できる存在、
省8
10 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:16:08.40 ID:XVB8s0iW0(10/307) AAS
とはいえこの時、彼ら自身は、
この著者のごとき現象そのものには気づいていなかった。

「侵犯者」自身ですら、
自ら有するOMNEの力を解明しきっているわけではなく、
最深部にあるこの部分にまでは理解が及んでいなかった。

しかしそれは特に問題ではなかった。
「侵犯者」は超越的な力を得て、
魔族はそれに率いられて世界群を好きにできる、
悪辣な彼らにとって状況理解はそれで充分だった。

彼らの目的は真理に至ることではなく、闘争と暴虐の追求である。
省13
11 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:16:40.08 ID:XVB8s0iW0(11/307) AAS
他世界の全能神たちはこの時、悉くがその全能性を喪失していた。

オリジナルのOMNEの崩壊によって
彼らの存在基盤たる各世界の枠組みも崩壊し、
その全能性の力を形成していた法則も共に消失していた。

そのうえこの著者のごとき魔族を前にしては、
物語の登場人物たる彼らは無力だった。
全能神各をふくむあらゆる存在が魔に食われて消失するか、
あるいは「上書き」されて次々と魔の眷属となった。
物語の登場人物が著者によって容易に改変されてしまうように。

とはいえ、他世界の神格すべてが哀れな被害者というわけでもなかった。
省6
12 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:17:14.65 ID:XVB8s0iW0(12/307) AAS
このようにして魔族によって塗り潰された現実は、
光を飲みこむために『闇』と呼ばれた。

闇の膨張は全てを飲みこむ勢いであり、
最終的には「難民」が逃れた虚無にも達して
そこをも塗りつぶしてしまうのは明らかだった。

しかし闇による征服は、完全制覇寸前にて滞ることになる。

この災禍に抗いうる唯一の存在、
崩落していたオリジナルのOMNEが再起動したために。
13 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:17:52.85 ID:XVB8s0iW0(13/307) AAS
3 『光』の女王

現実世界に砕け落ちたOMNEは
この墜落により初めて他者から存在を認識され、
その呼び名を得ることになった。

崩壊以前のOMNEについては
その観測不能な性質ゆえ、意識や知性の有無は不明であり、
生命体と定義できるか否かも不明である。

だが少なくとも、崩壊以降の世界においては
「彼ら」は明確な自我を有した生命体の詳細として現れる。

もちろん、それらはOMNE崩壊後に獲得された姿だった。
省4
14 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:18:22.67 ID:XVB8s0iW0(14/307) AAS
その『光の女神』は目覚めるや、
まず惨憺たる現実世界の状況に嘆いた。

そしてこの嘆きを抱かせる良心こそ自分の基層であると自認し、
それによって彼女は自己同一性を獲得した。

魔の所業を拒絶する「善の女神」として屹立した彼女は、
その良心によって原初世界を修復することを決意し、
魔族に対する戦いを開始した。

具体的には「侵犯者」の討伐を目標とした。
OMNE領域を狂わせている「侵犯者」が消え去れば、
唯一のOMNEとなった彼女を核として
省7
15 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:18:56.28 ID:XVB8s0iW0(15/307) AAS
この女神は様々な名で呼ばれたが、
後世では祝祭/祝宴を意味する『ジュベレウス』の名が最も知られている。

それまで逃げ延びることができた原初世界群の神々は
こぞってジュベレウスの下に集結し、
彼女をOMNEの真の継承者として戴いた。

またジュベレウス側も、オリジナルのOMNEたる力で彼らを守護し、
魔族のそれと同様に現実に対する著者のごとき効力を与えた。

こうして世界にふたたび均衡が訪れ、
魔族の望むがままだった現実の流れも変わった。
反魔の徒、その武力がようやく実態を取り戻し、
省8
16 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:19:35.56 ID:XVB8s0iW0(16/307) AAS
こうしてジュベレウスのもと
現実への干渉能力を取り戻した神々、
その武力は絶大なものだった。

力が全て回復したわけではなく、
特に全能神格たちは、ジュベレウスの恩恵下でも
かつての全能性自体は回復しなかった。
その全能性を定めていた法則や基盤が、
元の原初世界ごと消失してしまっていたからである。

ただし、「戦」という概念において弱体化した存在はほどんといなかった。
例え全能性を失っても、それを可能にしていた膨大な生命力は
省10
17 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:20:06.63 ID:XVB8s0iW0(17/307) AAS
また彼らは全能性を失っていたにせよ、
己の周囲環境を変える程度のことは可能だった。
それ自体は幻まがいの産物であったものの、
原初のOMNEたるジュベレウスから観測されることで、
現実として固定することが可能だった。

こうした手法により、神々は自身の記憶をもとに周囲を彩った。
ある神々は、自分たちが所有していた旧世界の縮図を庭園のように作り、
またある神々は、闇に食われてしまっていた眷属や臣下を復活させた。

加えてジュベレウス自身も直属の配下衆を創りだした。
彼女は慈悲深く寛容、純粋で善良であったものの、
省11
18 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:20:34.64 ID:XVB8s0iW0(18/307) AAS
この『天界』の神々は
無数にあった原初世界群の出自である以上、
様々な性質の雑多な集団であり、
ジュベレウスのもとに集った目的もまた様々だった。

ある者共は「正義」のために。
ある者共はただ生き延びるために。
ある者共は憤怒を抱き、魔への報復を渇望して。

ある者共は、かつて己が所有していた宇宙を取り戻すために。
あるいは、それによって本来の全能性を取り戻すために。

またある者は、戦いに参じる報酬として
省15
19 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:21:04.26 ID:XVB8s0iW0(19/307) AAS
4 『闇』の女王

天界の出現、そして組織的な反撃をうけ、
魔側も見よう見まねでこれに対応しようとした。

侵犯者たちはそれまで個々が好き勝手に活動していたものの、
この時より集結して軍勢を形成し、
眷属たる魔の群れを率いて「戦争」を行うようになった。

しかしその水準は歴然としていた。
ジュベレウスは『天界』という世界の存在を確定させ、
その勢力基盤を固めたが、
侵犯者たちにそこまでの力はなかった。
省17
20 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga] 2022/03/22(火) 00:21:49.81 ID:XVB8s0iW0(20/307) AAS
『クイーンシバ』は、ジュベレウスと異なり
世界の修復等にはなんら興味を示さず、
指導者らしき振る舞いも一切とらなかった。

また常に現実表層に存在していたジュベレウスとはこれまた異なり、
彼女は表層に現れることなく虚無にて漂うだけ。
一応自我は有するものの、極端に非活動的だったため、
他者からすれば彼女は常に眠っているも同然なほどであった。

しかしただ一点、最終戦争についての態度は明確だった。
彼女は魔族に味方したのである。

クイーンシバは、原初OMNEの『闇』を構成していた部分である。
省20
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