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ひびき高等学園(元戸畑中央高校)
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>>110 > 重く、低い声だった。俺の、声。夕闇に沈んだ。三白眼が一層暗くなるだろう。 > 少女はまたそこで皮肉めいた微笑をする。「……英雄」とだけ呟いた。言葉を失った。 > 答えを返すことができなくなった。言えなかったのだ。過去に背負うものは、すぐに言葉を紡ぐことを許さなかった。 > ただ、謝罪の念が心の中で渦を巻く。すまないすまないすまないすまないすまない。心が、回る。 > 「旅の途中でしょう? あなたはこれからどこへいくの?」 > 「戦いはもう終わった。故郷に帰ろうと思ってる」 > 少女は瞳を閉じた。静かな雰囲気だった。美しかったが、それよりずっと哀しかった。まるでガラスの球に閉ざされた水のような危うさだった。 > 彼女の黒い髪が白くも見えてしまうような儚さもあった。例えるならばミアは、幻なのだ。ずっと西の砂漠に現れる、幻。 > 「ここから随分と遠い町だ。……君はこれからどうする?」 > 「一年、ここで暮らしてきた。でも、もう歩けない。……死ぬつもりだった」 > ここ一帯は揶揄するなら、大地に祝福されてはいない。ここら一帯は豊かではなかった。しかし、食べ物にも水にもあまり困る事はない。 > 生きていけるのだ。町の大人も子供も、心はいつも穏やかだった。生きてはいける。でも、もう歩けないと彼女は言った。 > 心が深い闇の中にあるのだろう。死ぬつもりだったと彼女は言った。 > 過去に、苦しんでいるのだろう。年を考えてみれば彼女はまだ、十代半ばの少女だった。彼女も歩いたつもり。 > だけれど、心は過去のまま。だから苦しんでいるのだ。 > 彼女は俯いていた。そのままの姿勢で彼に言った。「私はあなたにとって鎖なんでしょ? でも……あなたが負い目を感じる必要はない」 > 「すまない」
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