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>>115 > 師は意外にも奔放な男だった。その彼との間には二つだけルールがあった。後ろを振り返るな。そして死ぬな。この二つ。 > これが意外にも、難しい。振り返るな。前に進め。煙草のヤニの臭いと同じ。 > 毎日のようにその言葉を聞いて、毎日生き続け、そうしているうち、気付けばあの冬の日から十三もの年月が経っていた。 > 毎日、生きる。生きる。生きる? > > * > > 夕日を受けて。 > 暗闇に沈んだ建物の黒と、空の紅の雲と青い空が対照的だった。 > 互いの顔に闇がかかる。知らないうちに、師より俺の顔の方はすっかり闇に覆われてしまっていたのか、師匠は懐からカンテラを取り出すと、擦り合わせる事一回、刹那火花が散って油が燃え上がり、路地裏の細い道を明るく照らす。 > 「……街は暗いな」ふと、出た言葉だった。師はそういうものだ、と煙草を取り出した。 > 俺も人間らしさと言えるところはあるのか、たまにどこかでふらりと会えば体に良くないといつも言うが、彼はそういう言葉を気にしない。 > 気ままに生きている。きっと昔に何かあったのだ。そう思った。俺と出会うよりずっと前に。老師はぽつり、と言った。「アイジャよ」なんだ。 > なに、マッチがきれた? 手渡す。薄い闇の中に、鮮明に光の輪が浮かび上がる。老師は煙を吐く。 > 乾いた声で、彼は言った。「お前は何かに追われている」「知ってる」「そういう意味じゃない」つまり本当に追われているのか。誰にだ? 人間か。「人じゃない。おっと、よく聞くのだ。 > 生きとし生けるものではない。今はこの街の近くだ。そういえば……お前達は、どこから来た?」どこから、か。 > 「西」「やはりか」老師は紫煙を吐き出し、煙草を靴で磨り潰した。「嫌な予感はしていた」辺りがまた少しずつ、暗く染まる。昔から真剣な話の時はいつもこうだ。「良く聞け」案の定。人ではない。 > ならなんだ。化け物か、ドラゴンか? それは空想上の生き物だ。「これを受け取れ」そう言って彼は、俺に一本の古びた剣を投げて渡した。チイン。金属特有の風を切る音。 > 「戦うか?」返答には困った。気付くと、街の門が音を立てている。どうやら時間は無い。困った時には前を向けと俺は教えられた。振り返ってみる。老師がいた。「アイジャ。お前は何を望む?」 > 何を望む。望む? 望む。
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