[過去ログ] マルチスレッドプログラミング相談室 その8 (1001レス)
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40
(4): 2009/09/23(水)00:45 AAS
>>35
キューが空ならnullを返したり例外を投げたりすればいい。

たとえばJavaでは、要素が空のときにnullを返したりする Queue と、
要素が空のときに新たな要素が来るまで待機する操作がある BlockingQueue とが、
ちゃんと区別されている。
で、Queueにはwait-freeな実装クラス ConcurrentLinkedQueue があるけど、
BlockingQueueの実装クラスである LinkedBlockingQueue や ArrayBlockingQueue とかは
wait-freeでもlock-freeでもない。

で、君が欲しいのは Queue なの? BlockingQueueなの?
43
(1): 35 2009/09/23(水)06:49 AAS
>>40
レスありがトン。詳しい解説は、とても助かる。

欲しいのは、待機が可能なwait-free queueの実装クラスです。

この場合には、ConcurrentLinkedQueueでキューを生成し、
nullあるいは例外発生であればスレッドを(たとえばwait操作で)待機させるよう
アプリケーション側で実装することになるのでしょうか?
スレッドを待機させる方法はwait操作以外にもいろいろあるから、
どの方法を選ぶかはアプリケーションにまかせる、という考え方になります。

wait-free queueの意味が「wait操作そのものが不要なキュー」(>>35)ではなく、
「wait操作を実装していないキュー」の意味に思えてきました。

こんな感じで合っていますか?
45
(2): 2009/09/23(水)11:23 AAS
>>43
> 欲しいのは、待機が可能なwait-free queueの実装クラスです。

「待機が可能な」ってことは BlockingQueue が欲しいってことだね。

BlockingQueueの実装方法は2つ。
・待機しないQueueを用意し、要素が空だったらスピンしまくる。
・「キューが空でない」という条件変数を用いたモニタ同期を組み込む。
前者は明らかにCPUの無駄遣い。
後者はlock-freeでもwait-freeでもない。

てことで、>>40にも書いたようにJavaのBlockingQueueの実装クラスが
wait-freeでもlock-freeでもないのは、手抜きしているわけではなく
そのように実装するのが不可能だからだ。

> wait-free queueの意味が「wait操作そのものが不要なキュー」(>>35)ではなく、
> 「wait操作を実装していないキュー」の意味に思えてきました。

だからそれは "wait-free" って言葉の意味を誤解してるって。
"wait-free" の wait とは、モニタ同期のwait()操作とかとは別物。
もちろん、sleep()とかyield()でもない。
55
(1): 35 2009/09/23(水)13:27 AAS
>>45
>てことで、>>40にも書いたようにJavaのBlockingQueueの実装クラスが
>wait-freeでもlock-freeでもないのは、手抜きしているわけではなく
>そのように実装するのが不可能だからだ。

明解な説明です。理解できました。

>だからそれは "wait-free" って言葉の意味を誤解してるって。
>"wait-free" の wait とは、モニタ同期のwait()操作とかとは別物。

そのモニタ同期のwaiti()操作をイメージしていました。間違っていたんですね。
でわ、wait-freeの意味は、単純に「待ちが発生しない」へ改めます。
となると、lock-freeの意味も「待ちが発生する」に変わります。
ただし、どちらも「lock操作は不要」という特徴は共通している、と。
これでスッキリしました。

実は>>13,14,23のカキコ主だったのですが、lock-freeでは生産者-消費者モデルを
実現できない(畑違いである)ことが分かったので、次はwait-freeをと考えていましたが、
それも同様に誤解であることが理解できました。lock-free/wait-freeはスレッド間同期を
実現するプリミティブではない。それを実現するには、(lock操作を伴う)mutexや
モニタ同期(signal/wait)などを導入する必要がある、と。

lock-free/wait-freeの使い方について、ここ数日で急速にイメージが掴めてきた感覚です。
たいへんありがとうございました。>>all(特に>>15,32,40,45)
後は、Javaだけでなく、C/C++でも利用できる一般的なlock-free/wait-freeの実装技法が
確立し、標準ライブラリとして仕様化されることを願っています。
80
(1): 35 2009/09/24(木)11:59 AAS
(>>79の続き)

このC++ by DDJ実装と、>>40が紹介してくれたJavaの実装とを比較すると、
lock-free/wait-freeの意味に違いがあるように感じられました。
C++ by DDJ実装のTIME_WAIT方式は、JavaであればBlockingQueueクラスに相当しますが、
>>40では、BlockingQueueクラスは(同期の実現はモニタ使用が前提だから)
lock-free/wait-freeではない、と定義しています。

これらの一見矛盾しているように見える事柄を、自分なりに以下のように解釈してみました。

・lock-free/wait-free単独では「同期を実現できない」
・ただし、lock-free/wait-freeとスリープ(あるいはモニタ/conditionなど)とを組み合わせた制御を
 アプリケーション側で(たとえばクラスとして)実装することで「同期を実現できる」

誰も皆「排他」に関しては「実現できる」と見解は一致していますが、
この「同期」が「実現できる/できない」という解釈に関しては、人によって見解が
分かれているように思えます。違いは、「スリープ/モニタ/conditionなど」の使用を含めて
「できる」とする考え方と、それらは純粋なlock-free/wait-freeではない、とする考え方です。
難しい論争で、技術的な課題でもありませんから、私もこれ以上の考察は止めにします。
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