お題でマイナーカプを語るスレ (306レス)
お題でマイナーカプを語るスレ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/
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レス栞
1: 名前が無い程度の能力 [sage] お題であげられたカプを語ったり妄想したりするスレです キャラスレや百合スレでさえスルーされるようなマイナーな組み合わせをお題とすることで普及や新地開拓を目指します。 お題はおよそ>>20ごとを目安とします。 お題を出す人は、お題となるカプと次のお題の安価、あと一言おねがいします。 また、カプと書きましたが恋愛的なものに限らず、友人的な関係やこいつら絡ませたら面白そう、みたいなかんじでかまいません。 マイナーか否かの区別はあんまみないなぁ、くらいで。 組み合わせにも限度があるので多少のループはあると思いますが、せっかくなので無茶でもなんでも見たことないカプをだしましょう。 あと>>20ごとってのは適当に決めたので多いとか少ないとかあるときは変えてもかまいません。 絵やssは大歓迎です。多少遅れても気にせず投下してください。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/1
226: 名前が無い程度の能力 [] >>217 『従者チェンジ』幽々子×小町 編 幻想郷の有力者が互いの従者を交換してから一日が過ぎた。 場所は冥界の白玉楼。悠大な枯山水の中庭は冬の曇天に映え、淋しい雰囲気を醸している。 そんな庭を眺めながら、掘り炬燵でお茶を啜っている亡霊の姫君と呑気な死神。 この屋敷の主人である西行寺幽々子と是非曲直庁の官吏である小野塚小町は、のんびりを一日を過ごしていた。 本来なら小町が白玉楼の庭師である魂魄妖夢の職務を代行するのだが、庭の木々は既に冬囲いが終了している。 もう一方の魂魄流剣術師範という肩書きは、幽々子が修練を怠けている為に有名無実化していた。 とどのつまり、二人は非道く暇を持て余していたのである。 「うぅ〜ん、暇ねぇ……」 「はぁ……暇ですねぇ……」 ズズッとお茶を啜る2人。小町が手土産に買ってきた大福200ヶ入り段ボール箱は、既に8割が消化されている。 「こう暇だと、逆にしんどいわ……妖夢が居ればからかって遊べるのに」 「それは本人にとっては災難なだけでは……てかっ、お嬢は何で四季様を交換相手に選んだんですかい?」 渋い番茶を飲み干してから、小町は唐突に尋ねた。小町のサボり癖の非道さは冥界でも有名だからだ。 特に幽々子は、是非曲直庁から冥界の幽霊の管理を委託されている身分である。 「ほら、私たちって似た者同士じゃない? マイペースっていうか、のんびり屋っていうか……」 「似た者……まぁ、確かにそうでしょうね……」 「それで、組んでる相手もまた生真面目で几帳面。所謂『凸凹コンビ』って奴ね……」 甘い玉露を一口飲んで喉を潤し、幽々子はクスッと微笑を浮かべた。唇の端には大福の餡子がくっついている。 「だから、閻魔様にこう提案したの。『マイナスとマイナスを掛ければプラスになるように、似た者同士で居たら性格も矯正されるのでは?』ってね……」 「はぁ……それはつまり、似た者同士でウマが合うって訳ではなく……」 「勿論、真面目過ぎて融通の利かない妖夢の為よ。今頃は二人とも仕事しっ放しじゃないかしら」 あっけらかんと小町の問いを否定し、人差し指を立てて満面の笑みを浮かべる幽々子。 恐らく、映姫もそれを期待して小町を白玉楼に送り出したろう。そして、それは確かに功を奏し始めていた。 小町は憮然とした表情で頬杖をつき、モノクロな庭の景色へ視線を逸らした。 庭は綺麗に掃き清められ、枯葉1枚も落ちていない。 普段から仕事をサボっているとはいえ、小町も全く仕事をしない訳ではない。最低限のノルマはこなしている。 それが、いざ全くの手持無沙汰となると、小町は腰回りがソワソワする居座りの悪さを感じる。 「ふふっ……仕事をサボっての休息と、休息しかない仕事。どちらがしんどいかしらね」 不敵に笑って幽々子は最後の大福をぺろりと平らげた。そして、お嬢様らしからぬ態度で横たわって居眠りを始めた。 「zzz………」 「はぁ、アンタにゃあ敵わないですよ………映姫様の下に戻ったら、もうちっと仕事に熱入れようかねぇ」 意欲の萌芽に苦笑しながら小町は重い腰を上げると、幽々子に掛ける毛布を探しに居間を出た。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/226
227: 名前が無い程度の能力 [sage] >>215 『従者チェンジ・後日談』星×うど 編 人間の里の居酒屋。その軒先には『本日貸切 5ボス連盟+α御一同様』と記された看板が掲げられている。 店の座敷には、守矢神社の風祝である東風谷早苗がビールジョッキを片手に乾杯の音頭を取っていた。 「えぇ〜、それでは皆さん! 別の主の下での三日間お疲れさまでした! そして、少し早いですが今年も一年、お疲れさまでした! 乾杯!!」 「「「かんぱ〜い!!」」」 チリン、チリンとグラスを軽く打ちつけ合う音が響き、賑やかに従者らの慰労会&忘年会は幕を開けた。 各々、交換された同士で隣り合って、三日間の苦労や成果を報告し合っている。 「いやぁ、咲夜さんちの吸血鬼姉妹は破天荒でした。流石は幻想郷、常識に囚われていない」 「くすっ、貴女の神社の神様も豪快だったわよ。部下に指示せず誰かと一緒にご飯を作ったのって何年ぶりかしら」 「はぁ、閻魔様の仕事量が非常に多くて……書類整理とか幽霊の誘導とか、大変でした」 「ははっ、お前さんも暇を見つけては一服するゆとりを学んだようだね。あたいも手持無沙汰が過ぎるのはもう御免さ……」 ワイワイガヤガヤ。鶏の唐揚げや枝豆などの料理をつまみ、チューハイからウイスキーまで酒を酌み交わしながら、談笑が弾む。 そんな中、テーブルの隅の方でひっそりと酒を飲み交わしているのは、命蓮寺の寅丸星と永遠亭の鈴仙・優曇華院・イナバであった。 「どうも星さん、お疲れさまでした」 「ああ、これは恐縮です。鈴仙さんもお疲れさまでした」 鈴仙が熱燗の銚子を1本手に取り、互いに会釈しながら星の御猪口に注いでいく。 馥郁たる日本酒の香りとアルコールが鼻を突き抜け、気分は揚々として話にも花が咲く。 寅と卯、干支も隣り合う二人は御猪口を片手に訥々と語り合う。 「如何でしたか、ウチ(永遠亭)の主人は?」 「輝夜様と永琳様…えぇ、とても聡明で見聞が広くて、美しい方たちでした」 「でも、とっても変わり者でしょう?」 「ええ、とっても」 鈴仙の問いに星が答え、二人は互いに目を合わせながらクツクツと笑い合った。 「さあさあ鈴仙さん、般若湯の御返杯です」 「あぁ、これは申し訳ない星さん」 今度は星が熱燗の銚子を1本手に取り、互いに会釈しながら鈴仙の御猪口に注いでいく。 「如何でしたか、ウチ(命蓮寺)の主人は?」 「聖様…えぇ、とっても母性的で寛大で、安らかな気持ちになる方でした」 「でも、とってもマイペースでしょう?」 「ええ、とっても」 星の問いに鈴仙が答え、二人は互いに目を合わせながらクツクツと笑い合った。 日本酒を飲み干した二人は次に焼酎のお湯割りを注文して談笑を続けた。 湯気とともに立ち昇るアルコールの匂いに酔いながら、鈴仙が星に尋ねた。 「如何でしたか、私の悪友は?」 「あぁ、てゐさん…えぇ、すっごく話し上手で楽しい人でした」 「でも、すっごく狡賢いでしょう?」 「えぇ、すっごく」 鈴仙の問いに星が答え、二人は互いに目を配せながらクツクツと笑い合った。 穀物の芳醇な香りを含むアルコールの味に酔いながら、星が鈴仙に尋ねた。 「如何でしたか、私の部下は?」 「あぁ、ナズーリンさん…えぇ、すっごく行動力があって頼りになる人でした」 「でも、すっごく口煩いでしょう?」 「えぇ、すっごく」 星の問いに鈴仙が答え、二人は互いに目を配せながらクツクツと笑い合った。 「……またそちら(命蓮寺)に遊びに行ってもよろしいですか?」 「ええ、勿論。みんな歓迎します。私もそちら(永遠亭)に伺ってもよろしいですか?」 「ええ、勿論。鳥鍋を用意してますので、いつでもいらしてくださいな」 二人はそうして互いに約束を交わしながら、静かにグラスをかち合わせて友情を深めていった。 季節は冬。そとでは粉雪が静かに空から舞い落ち、幻想郷に真っ白な雪化粧を施している。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/227
228: 名前が無い程度の能力 [sage] 連投失礼しました。 お題消化完了しましたので、従者チェンジの残りを置いておきますね。 ・映みょん ・みこいく(とじいく) ・さと藍(こい藍) ・ゆか燐(ちぇん燐) ・聖うど(ナズうど) ・永星(輝星、てゐ星) ・レミさな(フラさな) ・天ふと http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/228
229: 名前が無い程度の能力 [sage] ttp://up2.pandoravote.net/up15/img/pantou00030393.jpg これに勝てるマイナーカプはないだろう? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/229
230: 名前が無い程度の能力 [sage] 台詞もない書籍の名無しモブ人間含めたら際限なくなるだろ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/230
231: 名前が無い程度の能力 [] そぉい http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/231
232: 名前が無い程度の能力 [sage] 誰か てゐ×雛で1本お願いしたい。 マイナー過ぎるかな・・・? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/232
233: 名前が無い程度の能力 [] 上げるか。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/233
234: 名前が無い程度の能力 [sage] 料理上手でツンデレで思春期真っ只中なちゆり×天然で無自覚で研究一筋な教授 みたいなちゆゆめを誰か書いてください…!お願いします…! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/234
235: 名前が無い程度の歯車 [] レティ×穣子ってどうだろう? 冬嫌いな穣子と冬しかいないレティとかいいと思うんだが・・・ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/235
236: 名前が無い程度の能力 [sage] 聖×パチェってある? 人の口から出てくる言葉よりも活字を信用するパチェが 徳のなせる技なのか白蓮の言葉にだけは耳を傾けてしまうみたいな…… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/236
237: 名前が無い程度の能力 [sage] >>235 雪の降らない冬を、私は知らない。 この秋津洲のはるか南洋には、雪がまったく降らない冬でも暖かな常夏の島嶼があるらしい。 1月に桜が咲くと聞いた時には、「梅より先に桜が咲くものか」と冗談にしか思えなかった。 東海(太平洋)側の桜でさえ3月に咲く。4月でも残雪のある幻想郷では想像できない光景だ。 一面が白に塗りつぶされる大雪も嫌いだが、だからと言って一年中夏のような陽気も違和感を覚える。 では春はどうかと聞かれれば、それでも私は「夏と冬よりはマシ」と言う具合にしか答えないだろう。 とどのつまり、私は秋を象徴する女神として「秋」以外の季節になると腰の据わりが悪くなるのだ。 だから、この凍みた雪原で『冬の忘れ物』と対峙しているのは、非常に苛立たしい気分だった。 「ごきげんよう、豊穣の女神様……」 レティ・ホワイトロックと言う名の雪女みたいな妖怪は、どこか含みのある笑みを浮かべて会釈した。 「ごきげんよう、冬の忘れ物………」 私は精一杯の皮肉を言の葉に籠めて挨拶を返した。彼女はその皮肉に飄然とした笑みを浮かべたまま佇んでいる。 如月も半ばのよく晴れた昼下がり、空は深い青に澄み渡り、遠く山々から吹き下ろす風の声すら黙する静けさだ。 「立春を過ぎ、もうすぐ彌生……私の居座る時季も終わりますわ」 「そう、それは結構なことね……でも、そう言って近年はドカ雪を置き土産に残していくようだけど」 彼女は毎年この時季になると、殊勝にも別れの挨拶にやってくる。その為、私は彼女のホームに出向かなくてはならない。 しかし、ここ最近の豪雪は目に余るモノがある。雪融けの遅れは必然と農作業に影響し、収穫も左右する。 私はギュッと雪原を踏み締めた。無機質な白の下には、稲を刈り終わった水田がひっそりと春を待っている。 彼女に文句を言ったって如何にもならない事象なのはわかってはいるが、それでも私の言葉尻は刺を含んでいた。 「クスッ、貴女は気候が似る春を迎えても幾分か不機嫌ですからね。季節は廻ってこそ清らかになるというのに……」 「新たな生命の萌芽を感じられる春は喜ばしいわ。少なくとも、苛烈な夏や冷酷な冬よりは……」 こんな遣り取りに何の意味があるのだろう。私は時折、心の中で虚しさを感じる。 にわかに風が強くなってきた。凍てつく風が耳朶や指先をジンジンと悴ませる。 「それでは、私はこれでお暇させていただきますわ。精々、ご自愛くださいませ……」 そう言ってスカートの裾を翻し、レティ・ホワイトロックは鉛色の雲が広がりつつある空に消え去っていた。 風に舞い、細かな粉雪が降り始める。私は彼女の消えた曇天を眺め、ひとつ溜め息をついて踵を返した。 「……里で温かいモノでも食べて行こうかしら」 吐く息が白く立ち昇り、消えていく。また季節は廻る。私はこの感情をいつまで蟠らせていればいいのだろう。 本当は、彼女の寂しげな横顔に心を揺らされているというのに…… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/237
238: 名前が無い程度の能力 [sage] >>232 不幸が立て続けに起こり神も仏も信じなくなった人間に少しでも信じる事を思い出してほしい そういった人のきっかけ作りに幸運を呼ぶ能力目当てで、てゐを追っかけまわす雛 最初はうるさがっていたけど、そのお人好し具合が大国主様のようで、だんだん雛に好意を抱くてゐ が書けなかった http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/238
239: 名前が無い程度の能力 [sage] >>238 >不幸が立て続けに起こり神も仏も信じなくなった人間に少しでも信じる事を思い出してほしい >そういった人のきっかけ作りに幸運を呼ぶ能力目当てで、てゐを追っかけまわす雛 >最初はうるさがっていたけど、そのお人好し具合が大国主様のようで、だんだん雛に好意を抱くてゐ 僭越ながらSSを書いてみたのでご笑覧ください。 ある弥生の昼下がり、うららかな春の日差しが感じられる幻想郷。 残雪に青竹が鬱蒼と茂る『迷いの竹林』を、緋色のドレスを着た厄神が歩いていた。 フリル盛りだくさんのドレスと同じ色のリボンで深緑の髪を胸元で結っている彼女の名は鍵山雛。 西洋人形のように端整な容貌はどこか愁いを帯び、きょろきょろと辺りを見渡している。 「今日は…いないかしら?」 「また来たのかい、厄神様?」 雛の独り言を遮るように、どこからか少女の皮肉めいた声が響いた。 ハッと雛は声のした方へ振り返ると、淡い桃色のワンピースにカーキー色のコートを羽織った少女が立っていた。 ウェーブのかかった黒髪から、白い兎の耳が生えている。少女の名は因幡てゐ、古参の妖怪兎だ。 「えぇ、どうしても貴女の能力を借りたくて……」 「何度も言ってるでしょう? あたしは利益になることはしない。見込み違いだよ」 雛の懇願を聞き終える前にてゐは冷然と手を振って断る。それでも、雛は引こうとはしなかった。 「貴女も知っているでしょう? この一年でどんな厄災がこの国に起こったか……」 「それは先刻ご承知ですよ。ウチの師匠は幻想郷の賢者殿と交友がありますから」 柳眉を八の字に顰め、てゐは苦虫を噛み潰した表情で雛を見つめ返した。 大震災・水害・豪雪など自然災害はもとより、人間が人間を苦しめる不幸が『外の世界』を覆っていた。 疑う事に疲弊し、未来に希望を見出せなくなった人たちは即物的・俗物的となって信仰心を捨て始めた。 『絆』なんて白々しいスローガンだけが虚しく響き、拝金主義・物質主義が哀しく謳歌されている。 「でも、それが人間たちの選んだ『幸福』じゃないんですか? 主観的な幸福を他人が杓子定規で測るのは、神様の傲慢でしょう?」 「……そうかもしれない。でも、私は信じたいの。もう一度、人間が敬虔な心で祈り、助け合える事を」 「めでたい神様ですね。生憎、あたしの能力は精々『四十葉のクローバー』程度です。とても人間を改心させるなんてできませんよ」 「それでも………いえ、今日はもう引き揚げるわ。でも、どうかよく考えてみて?」 雛は胸元の髪の穂先を無意識に弄りながら、痛々しい表情でてゐに背を向けた。 ザワザワと竹林の梢が震える。悔しそうな横顔で山へ帰っていく雛を、てゐは黙って見送った。 やがて雛の姿が見えなくなると、てゐはひとつ深い溜め息をついて空を見上げた。竹に切り取られた青空は高らかに澄んでいる。 「はぁ………愚直でお人好しで世間知らず、まるであの方にそっくりだ……」 そう言っててゐは自分の口角がわずかに吊り上がっていてる事に気づき、慌てて首を横に振った。 「やれやれ、大国主命様と似ていると思うのは畏れ多い。あたしも2千年以上生きてだいぶ幻想郷に染まったようだ……」 腰に手を当て、てゐは苦笑しながら棲み処である永遠亭に戻って行く。 その道中もてゐの表情は少し綻んでいる。いつしか、てゐも雛との逢瀬を愉しみにしている事に、彼女もまだ気づいていない。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/239
240: 名前が無い程度の能力 [sage] >>239 まさか自分の話が書かれて、しかもこんなに早く作ってくれるとは思わんだ そんな感激とともにそれだけ書ける技量に嫉妬でパルパル http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/240
241: 1/2 [sage] >>234 何処からか香ばしい匂いが漂ってくる。 淡い朝日の光と小刻みな音に、岡崎夢美は目を覚ました。 「……ぅん〜っ」 重たい瞼をこじ開け、ゆっくりと身体を起こす。ぼやけた視界が徐々に明瞭となる。 夢美は見慣れぬ部屋のベッドに眠っていた。衣服と雑誌に床を占領された、手狭な8畳の洋室。 「あれ? ココは…?」 寝ぼけ眼を擦りながら、夢美は首を傾げる。よく見ると、夢美の着ている水色のパジャマも彼女のものではない。 思い出そうとしても、夢美には昨夜の記憶がまったくない。研究室で魔法力学の存在証明を考えていたはずだが… 「やぁ、おはよう教授。よく眠れたかい?」 その時、ベッド正面のガラス戸が勢いよく開かれ快活な少女が顔を出した。 金色の髪が稲穂のように揺れる。夢美は見知った部下の顔を見てホッと安堵の表情を浮かべた。 「あぁ、ちゆり……ココは何処?」 「あたしのウチだよ。ったく、研究熱心なのもほどほどにしときなよ」 水兵のような青いセーラー服の上にエプロンを纏った北白河ちゆりは、両手を腰に当てて呆れた表情で言った。 夢美はやっと、自分が研究途中で寝入ってしまった事に気付いた。寝ぐせで跳ねた茜色の髪をポリポリと搔く。 「じゃあ、ちゆりが送ってくれたのね。ありがとう…」 可愛らしいえくぼをつくりながら、夢美は純真な笑みでちゆりに礼を述べた。 「にゃ、なんてことないよ! さぁ、早くしないと朝ごはん冷めちゃうからな!」 何故か顔を赤面させながら、ちゆりはフリルの付いたエプロンを翻してそそくさと台所に引っ込んでいった。 その様子を、夢美は不思議そうに見送る。ちゅんちゅんと外では雀が暢気に啼いていた。 「怒らせちゃったかしら……? あら、ボタンが……」 きょとんとした表情でしばしベッドに腰かけていた夢美は、パジャマの胸元が肌蹴ていた事に今さら気付いた。 どうやら、ちゆりの服では夢美の豊かな胸囲をカバーしきれなかったらしい。ベッドの下にはボタンが力なく転がっていた。 「もう、女の子同士なんだから恥ずかしがることないのに……」 クスリッと柔和な笑みをこぼしながら、夢美はベッドの側に置かれていた自分の衣服に着替え始めた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/241
242: 2/2 [sage] 一方、台所へ引っ込んだちゆりは不満と照れ臭さが入り混じった複雑な気持ちでむくれていた。 「うぅ、教授はいつもあんな無防備で、子猫みたいな笑顔で……あぁ〜、もう!」 心の中で混線する気持ちを収拾しようとしながら、ちゆりは朝食の残った準備に取り掛かる。 ガス釜で炊いた白米は艶やかで、ネギ・豆腐・ワカメの具が入った味噌汁は芳醇な香りを湯気と共に立ち昇らせる。 だし醤油と砂糖で甘めに味付けた出し巻き卵に、大学のある地元の大粒納豆。パリッとした海苔も小鉢に盛られている。 そして、ちゆりは冷蔵庫からデザートのいちごを取り出した。春先に出回る旬ないちごは、隣県の名産「○○おとめ」だ。 「いちごは教授の大好物だからな……ちょっと値が張ったけど、大好きな教授に喜んでもらえるなら……はっ」 そう言いながらちゆりは、自分がいちごのパックを持ったままニヤニヤしている事に気づき、慌てて頭を激しく横に振った。 しかも、無意識のうちに恥ずかしいセリフまで独り言で呟いている。煩悶としてちゆりは思わず叫んだ。 「だぁー、もうなんであたしはぁー!」 「あらあら、楽しそうね」 「わきゃあ!?」 唐突に背後から声を掛けられ、ちゆりは素っ頓狂な声を上げて飛び跳ねた。 振り返れば、夢美がいつもの服装に着替え終えてニコニコと優しい笑みでちゆりを見つめている。 「朝からちゆりは元気ね。何か良い事でもあったの?」 「あっ、えっと……まぁ……」 気恥ずかしさで耳まで真っ赤にしながら、いちごのパックを後ろ手に隠してモジモジするちゆり。 そんなちゆりの挙動不審さには気付かず、夢美は食卓に配膳された朝食を見て感嘆の声をあげた。 「あら、ちゆりってお料理が上手なのね……」 「ふぇ? ま、まぁそれくらい出来て当たり前だろ?」 「うらやましい……きっと良いお嫁さんになるわね」 「おっ、お嫁……!!?」 夢美のさりげない一言に、ちゆりは水蒸気爆発でも起こしたような様子で狼狽した。 「そ、そんなの興味ないよ! さぁ、さっさと食べて出勤しようぜ!!」 「はいはい……」 声を荒げてご飯を茶碗によそうちゆりと、それを笑顔で見つめながら席に着く夢美。 遠回りで、いちごのような甘酸っぱいちゆりの恋心が旬を迎えるのは、もう少し先の話になりそうだ。【おわり】 ツンデレ難しいですorz お題:かがり火 逃げ水 宿り木 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/242
243: 名前が無い程度の能力 [] >>237 久しぶりに見てみれば、まさか自分の妄想を書いてくださるとは… ふぉぉ…いいな… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/243
244: 名前が無い程度の能力 [sage] 少なくとも自分は見たことんないんだけど神奈雛ってどうだろう http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/244
245: 名前が無い程度の能力 [sage] らんゆゆ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/245
246: 名前が無い程度の能力 [sage] 某所で見た輝夜×レミリア 萌えたなあこれ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/246
247: 名前が無い程度の能力 [sage] >>246 こんな過疎スレなんだからどう良かったとか好きに書き捨てればいいじゃない http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/247
248: 名前が無い程度の能力 [] >>244神奈×雛 神無月。それは日本国に住まう八萬の神々が出雲に集い、地元を留守にするからだと云う。 ここ幻想郷でも、例えば秋を象徴する女神の姉妹が早々に出雲へと旅立って行った。 「今年は豊作だったから、ちょっと贅沢に『サンライズ出雲』ッて云う寝台特急でのんびり行くんだぁ」 間延びした口調で豊穣を司る妹神は嬉しげに云っていた。豊作か凶作かで胸の大きさが変わる彼女のバストは、今年は確かに豊満だった。 そんなたおやかな乳房に若干の羨望を視線に籠めながら、厄神である鍵山雛は姉妹の旅立ちを見送った。 「じゃぁ雛、お土産買ってくるから楽しみにしていてね」 静穏な雰囲気を醸す紅葉の姉神の言葉に、雛は軽く頷く。手を振り幻想郷の東端へ飛び去る姉妹の姿が見えなくなると、雛はひとつ溜め息をついた。 「ふぅ……ふたりとも気を遣わなくても良いのに。八十禍津神の系統である私が出雲に行っても疎まれるだけだわ」 胸元で結わった深緑の髪を指で弄びながら、雛は踵を返して帰路に着く。山は紅葉の女神の寵愛によって徐々に朱や黄金に色付いている。 山の頂には荘厳な御柱を四方に配した守矢神社が建っている。麓からは天狗との間で悶着があった架空索道(ロープウェイ)が伸びている。 ふと、雛はそのロープウェイの籠(ゴンドラ)が稼働している事に気付いた。参拝客の利用するそれは即ち、守矢神社の神が居る事を示していた。 「あら? 守矢の神は出雲へ行かなかったのかしら?」 不思議に感じた雛は、くるくると回転しながら守矢神社の境内へと降り立った。 幸い、雛の厄は鎮守の森に囲われた神域では無毒化される。参拝を終えた客の数人が雛に気付いて軽く会釈した。 そして、本殿の中央にはそれまで参拝客の相手をしていた山の神・八坂神奈子の姿があった。 「おや? これは珍しい客だね。いらっしゃい、雛」 フランクで親しみやすい態度が信条の神奈子はニカッと快活な笑みを湛えて雛を出迎えた。 「えぇ、こんにちは神奈子さん。貴方たちが出雲に旅立っていないようだったから、不思議に感じて立ち寄ってみたわ」 普段はあまり厚遇されない雛にとって、神奈子のフランクさは不慣れだったのか、ややぎこちない笑みで雛は挨拶を返した。 「あぁ、うちは諏訪からは出られない立場だからね…あたしは姑と顔を合わせたくないってのが本音だけど」 神奈子の姑に当たるのは建御名方の母である奴奈川姫だろう。翡翠の宝玉で着飾った美女である噂は雛も寡聞にして小耳に挟んでいた。 「クスッ、神奈子さんにも苦手なモノがあるのね」 「苦手じゃなくてウマが合わないんだよ。それに、最近の大社は観光地化して煩雑になっていてね。好きじゃないんだよ……」 そう云った神奈子の横顔は、廃れゆくモノを哀れむ物悲しさが滲んでいた。それは、人々の宿痾として生まれる厄を扱う雛には十分理解できる心境だ。 参拝客は誰も居なくなった境内に妙な空気が沈澱する。秋晴れの空は徐々に雲が覆い始め、風も心なしか強く吹き始めた。 「……さて、変に重苦しい空気になっちまったね。折角来てくれたんだ、呑んでいかないかい?」 「まあ、昼間っから呑むなんて厄いわね」 神奈子の提案に、しかし雛の口調は軽く面白がっている様子で答えた。 「へへっ、蟒蛇ってのは酒を呑むのが仕事さね。さぁ、入ってくれ」 豪快に笑いながら神奈子は雛の肩を抱いて本殿へと促した。出雲から遠く離れた幻想郷の地でも、神宴が幕を開けようとしていた。【了】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/248
249: 名前が無い程度の能力 [sage] 幽香×妹紅お願いします>< http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/249
250: 名前が無い程度の能力 [sage] さらっとしてていいね。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/250
251: 1/2 [sage] >>249 幽香×妹紅 秋季皇霊祭を終えると、日はすっかり短くなる。宵闇に急かされるようにして、今宵も中有の道の屋台に灯りが点る。 喧騒と雑踏に人間も幽霊も妖怪もすべて混じって酒や美食や娯楽に愉しく興じるのは、何とも和やかな光景だ。 そんな人妖の海嘯に揺られ、ぶらぶらと道を歩く少女がひとり。しなやかな銀色の長髪が屋台に吊られた裸電球の光に煌めく。 無地のワイシャツに緋色のズボンをサスペンダーで吊っている、少女の名前は藤原妹紅。不老不死の宿業を背負う蓬莱人である。 「〜〜〜♪」 ズボンのポケットに両手を突っ込み、妹紅は鼻歌交じりで上機嫌に闊歩する。久しぶりに得た銭で、ひとり気楽な酒呑みに繰り出したのだ。 「ふっふ〜ん♪ さて、どの店で呑もうかなぁ……」 きょろきょろと軒を連ねる屋台を見分する妹紅は、ふと『おでん』と記された暖簾の前で足を留めた。 おでん。熱々の煮汁が染みた具に齧りつき、人肌に温めた燗酒で流し込む。想像しただけで妹紅は思わず生唾を呑み込んだ。 「よし、ここにしよう!」 頬を緩めながら妹紅は一目散に屋台の暖簾を潜った。その途端、眼前には出汁で煮込まれたおでんが湯気と共に芳醇な香りを漂わせている。 「へい、らっしゃい!」 菜箸で煮込み具合を見ていた店主が、威勢の良い掛け声で出迎える。妹紅は簡素な長椅子の端に腰を落ち着けると、鍋の中味を見繕った。 十種は超えるおでんダネの数々は、どれも個性豊かで旨そうだと妹紅の胃袋に訴えてくる。 妹紅は財布の中身も頭の隅で勘定しながら、取り敢えずは定番の品を注文する事にした。 「店主、大根とこんにゃく、卵…あぁ、巾着も頼む。酒は人肌燗にしてくれ」 「へい、まいど!」 注文を受けて店主は手早く菜箸で皿に移していく。鍋の角には熱燗用のスペースが設けられ、熱湯に御銚子が投入された。 出汁を吸って黄金色になった大根、肉厚な存在感のコンニャク、つるつるの煮卵、そしてもっちりとした巾着。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/251
252: 2/2 [sage] 「へい、おまち! …あっ、らっしゃい幽香さん!」 妹紅の前におでんを盛った皿を置いたと同時、店主が入口の方へ声を掛けた。聞き覚えのある名前に妹紅はくるっと振り向いた。 「あら、珍しい人と会ったわね」 ウェーブの掛かった深緑の髪を肩辺りまで伸ばし、白の長袖のシャツに赤いチェック柄のベスト、下はベストと同じ柄のロングスカート。 手に日傘を携え、不敵な愛想笑いを浮かべているのは、四季のフラワーマスターこと風見幽香であった。 「あぁ、珍しいな。ここへは良く来るのか?」 手狭な屋台の長椅子では必然と相席となる。妹紅の問いに幽香は泰然と答えながら、拳ひとつ分の間を開けて妹紅の隣へ腰を下ろした。 「えぇ、夏が終わって肌寒くなるとね。いつものを頂戴」 「へいまいど!」 通い慣れた店で一度は言ってみたい「いつもの」という言葉ひとつでさらりと注文を終わらせ、幽香は懐からシガレットケースを取り出した。 「おっ、なんだお前さんもタバコ吸うのか?」 「えぇ。タバコ良いかしら……とは聞く必要もなさそうね」 いぶし銀のブリキ製、ヒマワリのレリーフが施されたケースを手で弄びながら、幽香は妹紅が取り出したタバコの箱を一瞥した。 マールボロ。赤と白のパッケージと奥深い味わいは、彼女のイメージと合致する。妹紅はタバコを咥え、指先から生じた炎で火を点けた。 二度三度、喫煙する度にタバコの先端が明滅する。肺臓でゆっくり味わった紫煙を吐き出し、妹紅は少し嬉しそうに微笑んだ。 「この界隈じゃタバコを嗜む奴なんて少ないと思っていたが……アンタが愛煙家だったとは意外だったな」 「ふふっ、実はこれマリファナよ」 「………冗談だろ?」 さりげなく言い放った幽香のセリフに、妹紅はタバコを咥えたまま目を丸くして幽香の方を見遣った。 幽香は何も言わず、少し小首を傾げてシガレットケースから取り出した一本のタバコを咥える。妹紅の見た事の無い銘柄だった。 「……クスッ、冗談よ。フラワーマスターらしいジョークでしょ。あっ、ちなみにフラワーでもflowerじゃなくflourだと『粉マスター』って意味になるわ」 そう言って悪戯に成功した児童のような快活な笑みを浮かべる幽香に、妹紅はただ苦笑するしかなかった。 「粉マスター」。まるで毒の粉や痺れ粉や眠り粉を扱う草系モンスターのようだと妹紅は思った。 妹紅はさりげなく置かれた灰皿にタバコの灰を落とし、出てきた日本酒を御猪口に注ぐ。馥郁たる酒精の香りが鼻腔をくすぐった。 ちらっと横目に見ると、幽香の頼んだ「いつもの」が出てきた。卵、ロールキャベツ、牛スジ串、ウィンナー、タコ足……。酒は麦焼酎の湯割りだった。 「がっつり肉というかたんぱく質ばかりだな……」 「フラワーマスターは肉食なのよ。あっ、そうだ火を貸してくれない?」 思い出したように幽香はまだ火を点けてないタバコを咥えたまま妹紅に尋ねた。 中途半端になったタバコを吸ってからおでんにありつこうと思っていた妹紅は、タバコを咥えつつ指先から再度炎を点した。 「ほら、これで……」 「あぁ、こっちで十分よ」 差し出そうとする妹紅の手を軽く押さえ、幽香はしな垂れる髪を掻き上げながらおもむろに妹紅へ顔を近づけてきた。 あまりに唐突な仕種に妹紅の動きが停止する。まさに一寸、肌の温もりすら感じられそうな距離で幽香は妹紅のタバコから火を分けた。 幽香のタバコに火が点くまでの数秒間、髪から漂う少女特有の甘い香りに妹紅の胸が不意に高鳴る。 「ふふっ、ありがと」 一口吸ったタバコを指で挟みながら、幽香はやはり勝ち誇ったような笑みを浮かべている。 これほどタバコを吸う仕草が様になる横顔を、妹紅は知らない。幽香の横顔に見蕩れていた事に気づき、妹紅はハッと顔を背けた。 「あぁ……」とか細い声で何とか返事をし、妹紅はからかわれている気恥ずかしさで慌て気味に日本酒を呷った。 私もいつしかタバコが似合う女になりたい。そう思いながら吸ったタバコの味は、苦くも甘酸っぱいフレバーであった。【終わり】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/252
253: 名前が無い程度の能力 [sage] >>251-252 うおあああああ!!!ありがとうございます!!! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/253
254: 名前が無い程度の能力 [] ありそうであんまない気がするパチュリーとフランが欲しいです http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/254
255: 名前が無い程度の能力 [sage] パチェフラはそそわで確か、かなりプッシュしてる人がいた気がする。 フランちゃんが常識人寄りで、パチェがかなりの変人なやつ。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/255
256: 名前が無い程度の能力 [sage] 喉飴さんかな。 あの人の作品も大好き http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/256
257: 名前が無い程度の能力 [sage] 咲フラをお願いします http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/257
258: 名前が無い程度の能力 [sage] ぬえもこをお願いします。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/258
259: 名前が無い程度の能力 [sage] a http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/259
260: 名前が無い程度の能力 [] なんでゆかえーき流行ってないんだ… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/260
261: 名前が無い程度の能力 [sage] めーレミってマイナー? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/261
262: 名前が無い程度の能力 [sage] めーレミは他が強過ぎるだけでマイナーではないな。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/262
263: 名前が無い程度の能力 [sage] 魅魔理沙をもうちょっとこう… 師弟関係ネタが好き http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/263
264: 名前が無い程度の能力 [sage] 心綺楼でふといちの道が開けた、とここでこっそり言ってみる。 姉妹的な関係が似合う。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/264
265: 名前が無い程度の能力 [] ミスティア×リリカ 花映塚でも絡んでたし、音楽勝負みたいな? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/265
266: 名前が無い程度の能力 [sage] 神霊廟でさなみょん妄想が捗るぜー 買い物でばったり、とか http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/266
267: 7月30日 6:00-18:00 したらば掲示板利用不可です。詳細は板トップのお知らせへ。 [sage] あ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/267
268: 名前が無い程度の能力 [] >>257 咲フラ レミリアお嬢様が風邪を召された。鬼の霍乱とは将にこの事だ。 お嬢様が弱っている今こそ千載一遇のチャンス。これを契機に淡白になった主従関係を見直してもらわなければ! その為には多少は鬱陶しがられてもお世話を焼いてアッピールしなければなるまい。最近は自立心が芽生え、私のお世話が拒まれるのだ。 私、紅魔館のメイド長を務める十六夜咲夜は燃えていた。部下の妖精やホフゴブリンが引くくらい燃えていた。 正直、朝食のミルク粥を「あーん」って食べさせただけでもうあまりの可愛さに胸が張り裂けそうだった。 雨に打たれた仔犬みたいな表情で、深紅の瞳も熱っぽく潤んで、汗をかいているせいでいつもより濃厚な匂いが漂って… とにかく今のお嬢様の姿は庇護欲というか母性本能をピンポイントでくすぐるのだ。 お嬢様は朝食とお薬を召し上がられて、今はお休みになられている頃だ。汗を大量にかいたままでは病状が悪化してしまう。 私はしっかり乾かしたタオルと熱めの蒸しタオル、それにリンゴと下ろし金を携えてお嬢様の部屋を訪ねた。 コンッコンッ――― 規則正しく2回ノックした後、わたくしは返事を待たず扉を開けて入室した。お嬢様は眠っていると予想していたからだ。 だが、部屋に入って正面のキングサイズのベッドの傍らには、見慣れた鮮やかな羽が静かに佇んでいた。 「お見舞いですか、妹様?」 私はタオルやリンゴを乗せた盆をテーブルの上に置きながら、妹君のフランドールお嬢様に声をかけた。 「んっ……別に、ただ様子を見にきただけ」 お見舞いと言う単語がお気に召さなかったのか、妹様は不機嫌そうにツンッとそっぽを向いてしまう。 お嬢様は思ったほど汗をかかれてはいないようだ。私は踵を返して出ていこうとする妹様を呼び止めた。 「リンゴでも召し上がりませんか? お嬢様はしばらくお目覚めにならないでしょうから……」 「………ぅん」 小さく頷いて妹様は近くの椅子へ腰掛けた。私は得物のナイフを取り出すと、リンゴを素早く八等分に切り分けた。 「ウサギとアルマジロ、どっちがいいですか?」 「アルマジロなんて出来るんだ……」 私の一芸に少し目を丸くして妹様はアルマジロをリクエストした。アルマジロの形に皮を剥いたリンゴを手渡す。 しばらくは私も妹様も黙っていた。妹様がシャリシャリとリンゴを咀嚼する音と、お嬢様の寝息だけがお部屋に響いている。 「ねぇ、咲夜……お姉様の具合良くなる?」 ポツリと呟いた妹様の質問に、私は一瞬雷に撃たれたような感覚に陥った。思わずお嬢様の顔面に濡れタオルを落とす所だった。 狂気と破壊能力によって幾世紀も地下へ軟禁されていた妹様。そんな妹様がお嬢様の容態を心配なさっている。 「えぇ、ただの夏風邪ですよ。一晩お休みになれば元気になりますわ」 「そう、良かった……」 そう言って微笑むと妹様はパタパタと足早に部屋を出ていかれた。その横顔に、かつての頽廃的な情緒不安定さは見受けられない。 私の知らない所で妹様も成長されていた。思えば、霊夢や魔理沙が異変解決で乗り込んできて以来、妹様にも数人の来訪者がある。 魔理沙はいつも妹様と遊んでいくし、こいし様やぬえ様は私が気付かぬ間に妹様の部屋へ闖入していて友達になっている。 「ふふっ、きっともっと素敵な館になるわね……」 蒸しタオルでお嬢様の身体を拭く準備をしながら、私はこの館の未来を思い巡らして静かに笑った。【FIN】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/268
269: 名前が無い程度の能力 [sage] >>268 おぉぉ、こんなにも可愛い咲フラを書いてくださりありがとうございます! これであと一年は戦える……! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/269
270: 名前が無い程度の能力 [sage] >>261 めーレミ ガラガラガラガラ――― 紅魔館の庭園は薔薇の盛りを過ぎて、青々と茂る葉っぱだけの地味な風景だ。そんな庭園を一台の台車が通って行く。 無論、全自動なんて便利な機能や魔法は付いていない古めかしい木造の台車には、押す者が必要である。 台車にはみ出るくらいの白いシートに包まれた大きな荷物の影に隠れて、赤髪の少女がのんびりと押していた。 台車に乗せているとはいえ重さ数百㌔㌘はあろう荷物を軽々と押している少女の名は紅美鈴。この館の門番である。 美鈴はやがて庭にある掘立小屋の前で台車を停めると、さっと襟元を正して手櫛で髪を整えた。 コンッコンッ―― 「お嬢様、紅美鈴ただいま戻りました」 「……入りなさい」 チョコレート色の扉をノックして美鈴が名乗ると、部屋の中から凛然とした声が返ってきた。 美鈴はその声に従い、扉を開けて台車を部屋に搬入する。後ろ手に扉を閉めると、そこは天井の高い飼育小屋だった。 美鈴に返事をしたのは無論この飼育小屋の主ではない。その飼い主・レミリア嬢である。 一方の部屋の主はチュパカブラという吸血獣。美鈴が運んできた荷物を見るや否や、嬉しそうに飛び跳ねた。 「くすっ、この子ったらさっきまで大人しかったのに、ご飯が来たら急に元気になったわ」 「誰しもお腹が空いていれば大人しくなりますよ……よいっしょっと!」 チュパカブラの行動にレミリアは可笑しそうに表情を綻ばせた。美鈴が台車のシートを外すと、巨大な水牛が姿を現した。 美鈴が仕留めてきた水牛に、チュパカブラは勢い良く牙を突き刺して血を吸い始めた。 その様子をレミリアと美鈴は静かに眺めている。ふと、レミリアが昔を懐かしむような口調で語り始めた。 「ふふっ、この館も随分と住人が増えたわね。思い出すわ、貴女がやって来た頃のこと……」 「食いっぱぐれた野良妖怪でしたからね。青二才で、雇っていただいてからも随分と反逆しました」 「咲夜が来るまでは貴女がメイド長だった。お料理とお茶を淹れるのは上手かったけど、それ以外は全然ダメだったわね」 「たはは…それは手厳しい」 レミリアの辛辣な評価に美鈴は苦笑いを浮かべた。チュパカブラは満腹なのか、水牛から離れてレミリアの足元で蹲っている。 しゃがみ込んでレミリアはチュパカブラの頭をそっと撫でる。美鈴は血抜きされた水牛の片付けに取り掛かっていた。 「ふふっ、可愛い。ねぇ、今度は湖にネッシーでも飼わない? きっともっと楽しくなるわ」 「ははは、それはまた豪気な話ですね。紅魔館はちょとした大家族ってとこでしょうか」 「えぇ、フランやパチェや咲夜や小悪魔、妖精メイドもホフゴブリンもツパイも、そして貴女も大事な家族よ。だから…」 ―――これからもよろしくね、美鈴。 「はっ、はいっ!」 そう言って微笑むレミリアを、美鈴は一瞬目を見開いて驚いた表情を浮かべ、しかしすぐ直立不動で敬礼した。 美鈴にとってレミリアからの労いの言葉は久しぶりだった。それだけに青天の霹靂のようなレミリアの言葉に美鈴は感極まった。 「(嗚呼、この方の下に居て良かった。この方が主人で本当に良かった。)」 美鈴はそう思い、いっそう業務に励む事を心に誓った。珍しく昼寝をしない美鈴を咲夜が不気味がったのは翌日の話である。【終】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/270
271: 名前が無い程度の能力 [] ttp://i.imgur.com/5CNowRl.jpg http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/271
272: 名前が無い程度の能力 [sage] 誤射 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/272
273: 名前が無い程度の能力 [sage] 白黒はっきりつける映姫が灰色のナズーリンと出会ったら… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/273
274: <激写されました> [<激写されました>] <激写されました> http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/274
275: 名前が無い程度の能力 [sage] あきゅもこがメジャーでないのが信じられん 阿求はもしかしたらパパンの生まれ変わりかもしれんというのに http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/275
276: 名前が無い程度の能力 [sage] 誰もいないな… 大もこってマイナー? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/276
277: 妖夢早苗 [] さなみょんが流行らないのは何故なのか… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/277
278: 名前が無い程度の能力 [sage] チルフラとかどうよ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/278
279: 名前が無い程度の能力 [sage] にとすわとか… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/279
280: 名前が無い程度の能力 [] ゆかえーきもっと流行ってもいいのよ? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/280
281: 名前が無い程度の能力 [sage] 大国主様つながりで てゐナズ てゐ=因幡の白兎。 ナズ=鏑矢を取ってきた。また、大国主と同一視される大黒天の遣いも鼠。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/281
282: 1/2 [sage] パチュリーと白蓮が出会った切っ掛けは『お茶会』であった。 魔理沙が音頭を取って紅魔館地下図書館で催される、魔法使い達の『ティーパーティー』。 魔法の知識や技術の情報交換が主たる目的…なのだが、少女が集まれば姦しく99%は単なるおしゃべりだった。 紅魔館の紅茶や持参したお菓子を口にしながら、魔理沙とアリスが他愛のない話題を幾度も繰り出し談笑する。 そんな2人の会話を半分は聞き流しつつ、パチュリーは所蔵する本に目を落としながら適当に相槌を打つだけであった。 言葉の中に混じる嘘や猜疑などの『心情』を察するのが苦手なパチュリーは、この会合をあまり快く思っていなかった。 活字にも行間に込められた表現を読み取る場合があるが、移ろいやすい人の心よりはずっと簡明で信用できる。 そんなある日、魔理沙が「幻想郷の新たな魔法使い、白蓮和尚だ」と紹介して連れてきたのが聖白蓮だった。 「初めましてパチュリーさん、聖白蓮と申します。浅学ではありますが、仲良くして頂けたら幸いです」 手土産に檀家から貰ったという饅頭を差し出しながら、白蓮は柔和な笑みを浮かべて会釈した。 パチュリーは「どうも」と簡素な返事をして再び本を開いて視線を活字に向ける。そして『お茶会』が始まった。 だが、この日の『お茶会』はパチュリーにとって一味違った。魔理沙とアリスの会話に混ざる白蓮の説話が妙に面白い。 基本的には聞き手に徹し、会話の流れを途切れさせず「例えば、こんな話があります」とさりげなく箴言や教訓を織り込む。 最もパチュリーが好ましく思ったのが、白蓮の言葉に自身の気持ちと共感してほしい「押しつけ」の響きがない所だった。 気がつけば寡黙なパチュリーも会話に参加していて、魔理沙とアリスが目を丸くするくらい議論を交わしていた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/282
283: 2/2 [sage] それから、パチュリーは『お茶会』が徐々に楽しみとなってきた。紅茶も上等なモノを咲夜に用意させるようになった。 白蓮は寺務の関係で偶にしか顔を出せなかったが、パチュリーは目を輝かせて白蓮和尚の説法に挑んでいく。 そんなパチュリーの横顔を、魔理沙とアリスは新たな発見をした研究者のような微笑ましい気持ちで見ていた。 「白蓮和尚が来てからパチュリー変わったよな。あんなに無表情だったのに、だいぶ表情が豊かになったぜ」 魔理沙の言葉にパチュリーは「そうかしら?」と仏頂面で応じた。しかし、その仏頂面も6割は笑みで綻んでいた。 「そうよ。お茶会の日に限って服にアイロン掛けたり香水付けたり…まるで恋する乙女みたい」 アリスの追撃に、パチュリーは深く息を吐き読みかけの本を閉じた。そして、心底愉快そうな笑顔で頷いた。 「確かに、和尚(プリエスト)のお話は私の世界観を拡げてくれたわ。ふふっ、私もBuddistになろうかしら?」 尚、この話を聞き付けたレミリアが、パチュリーが出家すると勘違いして全力で阻止しようとしたのはまた別の話。 【END】お題は>>236から http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/283
284: 名前が無い程度の能力 [] 妹紅とルーミア とか http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/284
285: 名前が無い程度の能力 [sage] 無限食糧供給ですねわかります http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/285
286: 名前が無い程度の能力 [] >>285 YES 私の脳内では妹紅に退治されたルーミアがなんちゃらかんちゃら… http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/286
287: 名前が無い程度の能力 [sage] 金烏玉兎で、お空とうどんげなんてどうだろう? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/287
288: 名前が無い程度の能力 [] チルフラやってみる 紅魔館の庭。日傘をさしたフラン。 フランはついこの前まで、妖精は馬鹿で無鉄砲で何も考えていない。そう思っていた。 何気ない事である。図書館で好き勝手に遊んでいる妖精、チルノにフランが言った。 「妖精っていいわね 好きに外で遊んでいられるし悩みなんてなさそうで」 チルノには聞こえていないと思ったが 「あるよ」 チルノが答えた。フランは戸惑った。が、そんなことは気が付かないチルノ。 「あたいはね、妖精でしょ?そんじょそこらの妖怪や人間よりは長く生きる」 チルノらしくない言葉にフランは更に動揺する。チルノは構わず話し続ける。 「妖精が死ぬ事なんてそうそうない 。でも妖怪はちょっとしたことで逝っちゃうかもしれない。人間なら尚更よ」 フランは焦った。本当にチルノなのか? 「あたいは、人間とも妖怪とも仲が良い。」 「だから、あたいは置いていかれるのが怖い」 「チルノ!」 フランはフランのペースを取り戻した。 「大丈夫よ!私はすぐ死んだりしない!」 「本当?」 「もちろんよ」 「ありがとう」 チルノの手をとろうとして思い止まる。彼女に触れたら凍ってしまう。吸血鬼は流れ水が弱点だ。氷が溶けたら、怪我どころでは済まない。 彼女に触れられないもどかしさ、その日から、フランはその事ばかり考えていた…… END イメージと違ってたらすみません! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/288
289: 1/2 [sage] >>258>>275>>276>>284 迷いの竹林の中にひっそりと建つ質素な掘立小屋。軒先には干し柿が吊るしてある。 そんな小屋に独り住むのは、輪廻から外れ俗世から離れ暮らす蓬莱人・藤原妹紅…の筈だが 「なんで今日はこんな大勢来るんだよ…」 板張りの床に置かれたちゃぶ台に頬杖を突いて、家主の妹紅はうんざりとした表情で溜め息をついた。 対面には四人の少女と、それに応じた四つの小さな湯呑。熱い番茶が香ばしい湯気を立てている。 「えぇ〜、ウチはもこたんと遊びたいだけだし」 そう言いながら敷かれた座布団に胡坐を掻いてけらけら笑うのは、妖怪の封獣ぬえ。 数ヶ月前、妹紅が妖怪退治を生業にしていた事を聞き付けたぬえが弾幕勝負を挑んできた。 源頼政・博麗霊夢と二度も退治される苦杯を舐めたぬえが、三度目の正直と仕掛けた勝負を妹紅はあっさり退けた。 それ以降、何故か懐かれてしまいぬえは度々妹紅の家へ遊びに来るようになった。 「わたくしは蔵から初代に纏わる書籍が出てきたので妹紅さんに見てもらいたくて」 きちんと正座して背筋を伸ばし、凛然とした笑みを浮かべているのは、人間の稗田阿求。 阿求が『幻想縁起』を執筆する際に取材したのが縁で、今ではお茶を嗜みながら会話を楽しむ仲だ。 特に『阿礼の子』の初代・稗田阿礼と妹紅は同時代を生きただけあって、昔話で何時間も費やす事もあった。 「わ、私は迷子になった所を助けてもらって…」 「あたしは干し柿をつまみ食いしたら怒られちゃったけど」 恐る恐る言うのが大妖精、のほほんとお茶請けの干し柿を食べているのが妖怪のルーミアだ。 両者とも子供っぽい容姿でいつもは他の仲間の妖精や妖怪と遊んでいる。今日は偶々迷い込んだらしい。 尤も、二人はこれが初めての迷子ではない。竹林に誘蛾灯のような魔力があるのか、何度か妹紅の世話になっていた。 その度に妹紅は「やれやれ」と言った表情を浮かべながらも一晩泊めてやる。冷淡なようで案外世話焼きなのだ。 ルーミアは妹紅が食事の支度をしていると匂いに誘われやって来る。妹紅もそれを見越して最近では多めに作っている。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/289
290: 2/2 [sage] 「まぁ、袖触れ合うも他生の縁。折角こんだけ集まったんだし、トランプでもしようぜ」 そう言ってぬえが懐から1組のトランプを取り出し、ぽんとちゃぶ台に置いた。 「あら、面白そうね。七並べが良いわ」「わはー、やるー!」「わ、わたしもやりたいです…」 他の三人も興味をそそられたのか、一様に賛同した。面倒見の良い妹紅には、彼女たちを無碍にできる理由がない。 「はぁ……仕方がないな。じゃあ、罰ゲームで負けたら服を一枚ずつ脱いでいこうや」 「わー、もこたんのえっちぃ!」「負けないから問題ありません」「スケベなのかー」「は、恥ずかしいけどやりたいです」 妹紅の提案に四者は何やかんや言いながらも乗り気でゲームに参加する。ぬえがカードを配り手札が行き渡った。 「よーし、じゃあお前らをすってんてんにしてやるから覚悟しておけ!」 一時間後――― 「もこたん弱ッ!」「却って気の毒になるわね」「また負けたのかー」「あ、あがりです…すみません」 そこには一勝もできず、一糸纏わぬすってんてんになってしまった妹紅の痴態があった。 「むきー、もう一回勝負だ!」 藤原妹紅、これでいて負けず嫌いである。騒々しく、少女たちの楽しい時間は過ぎてゆくのだった。 【END】 妹紅のカップリングが多いから纏めてみた。ただ大妖精と阿求の同席は…微妙だったかな? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/290
291: 名前が無い程度の能力 [] 旧作関連はほぼ全部マイナーだと思う というわけでフラくる希望 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/291
292: 名前が無い程度の能力 [sage] 同じく旧作関連で 神子と明羅でみこめい、とか http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/292
293: 名前が無い程度の能力 [] >>292 百合なのにどっちもイケメンだから一瞬腐に見える不思議 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/293
294: 名前が無い程度の能力 [] レイメイはマイナーでメジャー http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/294
295: 名前が無い程度の能力 [sage] 夢子vs咲夜の『どっちが主に対する忠誠心が強いか』新旧メイド対決 その戦いをのほほんと見守る神綺&レミリアの新旧カリスマコンビ http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/295
296: でゅっぺ [] 明羅と妖夢 刀繋がりだ! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/296
297: 名前が無い程度の能力 [] >>295 そしてそれを眺めて「やっぱりうちのる〜ことが一番ねー」と呟く霊夢さんを幻視した http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/297
298: 名前が無い程度の能力 [] 旧作中ボス関連のCPって何かない? あってもマイナーどころじゃない気がするけど 魔天使(旧)と小悪魔(Win)とか合う気がした http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/298
299: 名前が無い程度の能力 [] 旧Winは…マイナー ところでレイメイってマイナー? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/299
300: 名前が無い程度の能力 [] マイナーじゃない旧作関連のCPってなくね? まあレイメイはまだメジャーな方……だと信じてる。公式がアレだし。 レイメイといったら、明羅さんにベタ惚れな靈夢(霊夢)と、それを悪くないと思い始めてるけど、その事を認めたくなくて悶々とする明羅さんが見たいです。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/300
301: 名前が無い程度の能力 [sage] 私は女だ!と言い張るめーらさんと事ある毎に無理やり男装させようとするれーむ アリだと思います 躓いて水ぶっかけた上で「ごめーん「うっかり」転んじゃった、服は洗濯しておいてあげるから代わりにこれ着ておいて♪」的な そして最後は(外堀を)埋められる http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/301
302: 名前が無い程度の能力 [] 男装なら、タキシードとか着せられて最初は嫌がるけど、靈夢にかっこいいと言われて満更でもない明羅さん で、靈夢はいつのまにか真っ白なドレスを着てて、その格好でお姫様抱っこをねだるとかどうですか http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/302
303: 掲示板の凍結準備に入ります。詳細は板トップに。 [sage] ふふっ、鳥つながりでお空×みすちーはどうだ? http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/303
304: 掲示板の凍結準備に入ります。詳細は板トップに。 [] タキシード…お姫様抱っこ…結婚式…ウッ、頭がッ! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/304
305: 新規スレ立てを停止しました。 [] 幻月×幽香とか見たい… ゆうかりんを愛し過ぎてヤンデレな幻月様がゆうかりんを夢幻館に閉じ込める…とかあっても良いと思うんだ。 あと、幽パルってタグあるのにマイナー過ぎて泣けてくる http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/305
306: 名前が無い程度の能力(au-net)★ [sage] >>305 ニヤニヤしながら冗談だか本気だかわからんちょっかいかける幽香と嫌そうな顔でかわすパルスィしか浮かばない >幽パル http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/computer/41116/1223914653/306
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