河出書房の奇想/国書刊行会の冒険/晶文社の追悼 7 (782レス)
河出書房の奇想/国書刊行会の冒険/晶文社の追悼 7 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/sf/1617161113/
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603: 名無しは無慈悲な夜の女王 [sage] 2024/03/24(日) 00:07:39.77 ID:NGiziiG9 >>600 > 新訳って、結局は翻訳の著作権切れを回避するため、出版社側の都合でやってることだと思う。 具体的な例を挙げて話をすると、日本は環太平洋パートナーシップ協定(TTP)の締結により、2018年に著作権の有効期限を(著者の死後)50年から70年へと延長した。 もしも著作権が延長されなかったら、村岡花子訳のアンシリーズは2018年に著作権が切れていたし、阿部知二訳のホームズ・シリーズも今年から青空文庫で自由に読めていたかも知れない。 そのため、出版業界では(著作権50年を前提に)20年前くらい前から改訳や新訳をどんどん出すようになった。 新潮文庫のアン・シリーズは、村岡花子訳となっていても訳文にかなり手を加えられているし、阿部知二訳のホームズ・シリーズは深町眞理子訳に置き換えられた。 またSFでは、フレドリック・ブラウン、ジョン・W・キャンベルの著作権が2022年に切れていたはずだし、マレイ・ラインスター、ジェイムズ・ブリッシュは2026年、福島正実は2027年、フィリップ・K・ディックも2033年に著作権の保護期間が消滅していたことになる。 あと、今年トールキンの『指輪物語』も著作権が切れていた計算になるし、訳者の瀬田貞二の著作権も2026年に消滅するので、あの指輪物語がフリーテキストとして無料公開できる未来がすぐ近くまで来ていたんだよね。 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/sf/1617161113/603
606: 名無しは無慈悲な夜の女王 [sage] 2024/03/24(日) 01:40:12.94 ID:NGiziiG9 >>605 > TTPと新訳出すのは関係ないだろう もちろん、TTPと新訳は関係ない。 むしろ、出版社は(TTPで改正される前の)著作権50年を前提に動いていたということ。 >>604 原作の著作権が早く切れることには、従来の翻訳とはちがう別の翻訳が出てくる可能性があるというメリットがある。 たとえば、2014年に著作権の切れたC・S・ルイスの「ナルニア物語」では、瀬田訳とは別に(児童書の「です・ます」文体ではない)土屋京子訳や河合祥一郎訳が出た。 自分の場合は、(なんでも児童書の文体にしてしまう)瀬田貞二の訳が好きじゃなくて、トールキン「指輪物語」も著作権切れで別の翻訳が出てくるのを期待して待っていたのだけど、TPP締結で著作権が70年に延ばされてしまったため、残念ながらその可能性は潰えてしまった。 あと20年も新訳を待たないで、トールキンの英語で読むからいいけど。 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/sf/1617161113/606
611: 名無しは無慈悲な夜の女王 [sage] 2024/03/24(日) 13:30:56.49 ID:NGiziiG9 >>608 > 訳者権利が切れるほど昔の日本語なら改定が必要では それって、出版業界の洗脳だと思う。 そもそも日本の小説だって、江戸川乱歩や太宰治のような著作権の切れた古い作品を読む人は多い。 また、新訳でもクセの強いものや訳文が小説の文体になっていないものはあるし、旧約の方が読みやすいケースも少なくない。 たとえば下はトウェインの「ハックルベリイ」の新旧訳で、柴田訳(2017年)の(子供ふう)文体は人を選ぶ訳文だろうし、村岡訳(1959年)の方が(優等生すぎる嫌いはあるものの)読みやすいという人も多いと思う。 そういう意味では、古典のように翻訳は複数の中から選べる方が望ましいと思う。 柴田元幸 訳 「トム・ソーヤーの冒けん」 てゆう本をよんでない人はおれのこと知らないわけだけど、それはべつにかまわない。 あれはマーク・トウェインさんてゆう人がつくった本で、まあだいたいはホントのことが書いてある。ところどころこちょう[#「こちょう」に傍点]したとこもあるけど、だいたいはホントのことが書いてある。べつにそれくらいなんでもない。 だれだってどこかで、一どや二どはウソつくものだから。まあポリーおばさんとか未ぼう人とか、それとメアリなんかはべつかもしれないけど。ポリーおばさん、つまりトムのポリーおばさん、あとメアリやダグラス未ぼう人のことも、みんなその本に書いてある。で、その本は、だいたいはホントのことが書いてあるんだ、さっき言ったとおり、ところどころこちょう[#「こちょう」に傍点]もあるんだけど。 村岡花子 訳 諸君が 『トム・ソーヤーの冒険』 という本を読んだことがないなら、僕のことは知らないだろう。だが、そんなことはどうでもいい。その本はマーク・トウェインさんという人が書いたもので、だいたい、ありのままのことを言っている。嘘のところもあるにはあるが、大部分はほんとうのことが書いてあるから、問題にしなくていい。 僕の知っているかぎりではだれだってたまには嘘の一つや二つは吐(つ)くもの。もっとも、ポリー伯母さんと未亡人とメアリは別だけれども。ポリー伯母さんや――ポリー伯母さんというのはトムの伯母さんである――メアリやダグラス未亡人のことはみなその本に書いてあるし、その本は前にも言ったとおり、少しは嘘もまじっているが、あらかたはほんとうを言っている。 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/sf/1617161113/611
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