河出書房の奇想/国書刊行会の冒険/晶文社の追悼 7 (782レス)
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631: 2024/03/29(金)13:09 ID:LMLImnm2(1/2) AAS
>>625
> 最初から日本語の作品と海外翻訳を一緒にして考えるのをいい加減にやめませんか?

こちらからすれば、日本の作家の文章と翻訳の文章を分けて考えるから話がおかしくなると考えている。
まず結論から言うと、現在私たちの使っている言文一致体というものが、そもそも明治期の翻訳文を元にしている。

国語の授業で、二葉亭四迷『浮雲』を日本最初の言文一致体で書かれた小説と習った人もいるだろうけど、その後の作家たちに大きな影響を与え現代文にまで引き継がれてきたのは、むしろ彼の翻訳したツルゲーネフ『あいびき』の文章だった。
二葉亭の「浮雲」も「あいびき」も青空文庫に登録されているので、(どちらが現代文に近いか)両者のさわりを読み較べてみればすぐに納得できると思う。
若い作家たちが「あいびき」に強い衝撃を受けたのは、それが初めて見る口語の逐語訳であり、彼らがすぐに飛びついたのは、それが自分たちの求めていたリアリズムに感じられたからだという。
省6
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(1): 2024/03/29(金)13:12 ID:LMLImnm2(2/2) AAS
さて、翻訳の話に戻ると、「欠陥翻訳時評」という連載で数多の悪訳を指摘し話題となった別宮貞徳氏は、『裏返し文章講座』という本で悪い翻訳について次のように述べている。

悪訳っていうのは日本語の表現上の問題で、何度読み返しても意味がくみとれない、わけのわからない文章、読む気が失せるようなみっともない文章、要するに悪文ですね。
そして忘れてはならないのは、誤訳は無知からにせよ不注意からにせよ誰にでも起こる、病気でいえば一過性のハシカみたいなもので、大した問題ではないのにひきかえ、悪訳は悪性の腫瘍で、こっちの方がよっぽど重大だということです。

上の本ではけっこうな大家まで撫で斬りしていて驚かされるのだけど、別宮さんが批判しているのは翻訳の文章におかしな日本語が多過ぎるという点で、巻末には多数のおかしな日本語の実例とともに、プロの翻訳家を目指すならせめてこれくらいの日本語は知っていてほしいと、日本語テストまでついているという念の入れよう。
逆に言うと、日本の作家だってこれくらいの日本語の知識と言語感覚くらいは持っていてほしいという内容になっている。

以下のレベルで2つ以上誤った日本語を使う人は、1冊の本の中ではかなりおかしな日本語を使っている可能性があると思う。

 ・彼女は誰にも愛想をふりまく八方美人の人気者だ。
省14
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