プログラマひと夏の経験 (23レス)
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23: 08/28(木)07:38 AAS
赤とんぼが低く飛んでいた。日が落ちる前の黄昏色に染まる時間、瑞希はスーパーオオゼキへの道を急いでいた。狭い路地にはいり、家々を縫うようにして進む。カレーやソース、醤油や味噌の匂いが雑多に混ざった空気を吸いながら、今夜は何にしよう、と考えながら歩く。将暉のリクエストはたこ焼きだった。でもたこ焼きだけというわけにはいかない。なにかもう二品は欲しい。なににしよう。路地が切れる頃、スーパーオオゼキが見えてきた。店内に灯る白色灯に照らされて、その部分だけ明るく浮かび上がっている。この時間にしては珍しく客はまばらだ。混んで無いといいな、と思っていた瑞希はほっとした。店内に入り、カゴを手に取り、売り場に入る。自動ドアが後ろに閉まり、瑞希は左指を口元にあてながら、陳列された品物を見つつ夕飯に並べるたこ焼き以外の二品を考えていた。鮮魚のコーナーで立ち止まるとアヒージョにしようか、と思いついた。小エビやホタテ、牡蠣などをカゴに入れていると、同僚の豊が声をかけてきた。「お疲れ様」と豊、手には出来合いのお惣菜を数点持っている。「うん、アヒージョにしようと思って」と瑞希は返す。
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