増田三莉音ってADHD（注意欠如・多動症）なの？

増田三莉音ってADHD（注意欠如・多動症）なの？ (141ﾚｽ)
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137: 君の名は(東京都) (ﾜｯﾁｮｲW 0d6e-hdsx) [] 2025/09/30(火) 03:27:36.96 ID:qsh78ED30

『乃木坂艦隊戦記 増田三莉音視点編：涙の海で』

――私は、弱いのだろうか。
自分でも、そう思うことがある。
集中しすぎて空回りしたり、逆に周りが見えなくなったり。
笑いに変えられる時もあるけど、心のどこかで「また迷惑をかけたらどうしよう」って、不安が消えない。

その不安を狙うように、また砲声が響いた。
電子海域に突き刺さるのは――“やわらか銀行”から放たれた中傷の弾丸。

> 「増田は癖を直さなきゃ、怖くて前には出せない」

心臓が冷たくなった。
――やっぱり、私は足を引っ張っているんじゃないか。
艦体が揺らぐその瞬間、
前に飛び込んできた影があった。

「撃たせない！」

重巡《一ノ瀬美空》――参謀であり、私がいつも見上げる背中だ。
彼女の主砲が閃光を放ち、中傷の弾を打ち消してくれる。
その背中が、あまりにも大きく見えて……胸が熱くなった。

だが、戦いは終わらなかった。
沈みゆく敵影に、同期の軽巡《矢田萌華》が立ち上がった。
その声は怒りに震えていた。
「……三莉音を苦しめた、その罪！」

舞うように歌声が広がる。
哀しげな太鼓と笛の幻聴が海域を覆い、敵を渦に巻き込んでいく。
私は思わず息を呑んだ。
矢田……そこまで私のことを。

けれど、その力はあまりにも恐ろしくて。
彼女まで闇に呑まれてしまうんじゃないかと――怖かった。

「萌華！　やめて！」
美空先輩の声が響く。

「その力は人を鎮めるためのもの。憎しみに使っちゃ、矢田自身が壊れちゃう！」

矢田は涙を流しながら、霊の炎を収めた。
敵は静かに沈んでいき、海はやっと穏やかさを取り戻す。

私は、ただ震えながら二人の背中を見ていた。
美空先輩の盾と、矢田の祈り――
その両方が、私を守ってくれた。

「……ありがとう」
声にした瞬間、涙があふれた。

きっと私はまだ弱い。
でも、こんなに強く守ってくれる仲間がいるなら――
私は何度でも立ち上がれる。

「第一戦隊、よくやったな」
設楽提督の通信が入る。
日村提督の笑い声が続いた。
「増田、お前は大丈夫だ！　大爆笑を呼ぶ日が必ず来る！」

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