【リレー小説】逆襲の殺人鬼スネ夫 Part135 (801レス)
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738: 創る名無しに見る名無し [] 2025/04/02(水) 17:31:27.88 ID:yZxJ3jLu 『やんごとなき駄目ドラゴン』#2 「強い先祖を持つ家の竜人は地力がそもそも高い。よって、法と伝統に従い、貴族的な家格が形成されることになる。もちろん、これはあくまで基盤の話であって、現代では個人の功績や実力によっても地位は上下する」 リューコの説明に、会場の参加者は興味深そうに頷く。ヴォルケッタ子爵(笑)も、ふむふむと頷いているが、その横でマリーはやれやれと言わんばかりの表情をしていた。 「もちろん、竜の血を引くからといって、全員が強者というわけではない。だが、先祖が強大な竜であればあるほど、その末裔も相応の力を持つ傾向があるのは確かだ」 「ふむ、それならば――」 ヴォルケッタ子爵(笑)は得意げな顔で言葉を続けようとしたが、その時、会場の扉が大きく開いた。 「失礼するでゴワス!」 低く響く声とともに、現れたのはハッケヨイであった。 彼の大柄な体格が会場の注目を一気に集める。白銀の鱗を持ち、筋骨隆々としたその姿は、まさに竜人の中でも屈指の戦士の風格を感じさせた。 「おお、ハッケヨイ殿ではないか!」 リューコが笑顔で迎え入れると、ハッケヨイは大きく頷きながら前へ進む。 「ふむ、竜人の家格の話が出たと聞いてやってきたでゴワス。拙者も少しばかり意見を述べさせてもらうでごわしょう!」 会場が再びざわめく。名の知れた竜人がこうして意見を述べる機会は滅多にない。 「竜人族は、強者であることを誇りとする一方、弱き者を軽んじることはないでゴワス。むしろ、強者は弱者を導き、共に生きることが大切でごわしょう」 「ほう、すると、竜人の社会では弱者もそれなりの地位を得られるということか?」 ヴォルケッタ子爵(笑)が皮肉めいた口調で問いかける。 「当然でゴワス! 力だけが全てではない。知恵も、技も、誇りも、そして……友情も、大切でゴワス!」 力強く語るハッケヨイに、会場の空気が一変する。彼の言葉には揺るぎない信念があった。 リューコは微笑みながら頷いた。 「つまり、竜人とは単なる血統ではなく、生き様そのものが評価される種族ということだな」 「その通りでゴワス!」 ハッケヨイの一声に、会場からは再び大きな拍手が巻き起こった――。 続く http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1731350591/738
739: 創る名無しに見る名無し [] 2025/04/02(水) 17:45:28.08 ID:yZxJ3jLu 『やんごとなき駄目ドラゴン』#4 「誇りを失えば、竜も竜人もただの獣に成り下がるでゴワス!」 ハッケヨイが力強く断言した瞬間、会場にはしん……とした空気が流れた。 「…………」 「…………」 「…………で、ごわす?」 拍手がくると思っていたハッケヨイが、ちらりと周囲を見渡す。しかし、観客の皆は「へぇ〜」と感心しつつも、どこか遠い目をしている。 ――その時、会場の後ろの方で、ひそひそ声が聞こえた。 「……いや、なんか、すっごくいいこと言ってるんだけどさ……」 「わかる、めっちゃ熱い話なんだけど……」 「この人の語尾が“でゴワス”だから全部相撲部屋の話に聞こえるんだよね……」 「それな」 「ちょっと、皆さん聞こえてるでゴワスよ!」 ハッケヨイの抗議にも関わらず、会場の空気はすっかり和んでしまった。 リューコは苦笑しつつ、「まあまあ」と宥めながら、フォローを入れる。 「ともあれ、誇りを持つことは大事だという話だ。皆も、何かしら自分の誇れるものを見つけるといいだろう」 その言葉に、観客たちも頷く。 だが――。 「じゃあさ、竜人さんたちの誇りって、具体的にどんなことなの?」 突如、会場の隅からそんな質問が飛んできた。 「例えば、ハッケヨイさんの誇りって何?」 「ふむ、拙者の誇りでゴワスか……」 ハッケヨイは腕を組み、少し考える。そして、力強く拳を握りしめた。 「それは、己の鍛え上げた肉体でゴワス!」 ドンッ!と自分の胸を叩く。 「見よ、この分厚い胸板! 叩けば響く鋼の筋肉! そして、この力強き腕……!」 ハッケヨイはポージングを取りながら、ピクピクと筋肉を動かし始めた。 「おぉ〜〜」 観客の中から、驚きと感心の声が上がる。 「そして! 何よりも誇るべきは、この美しき白銀の鱗でゴワス!」 ハッケヨイは誇らしげに腕を広げる。白銀に輝く鱗は、まるで宝石のように美しく光っていた。 「うわぁ〜、綺麗……」 「あれ、意外と美意識高い……?」 「ということは、毎日磨いてるんですか?」 「もちろんでゴワス!」 ハッケヨイは胸を張った。 「拙者は毎晩、特製の鱗クリームを使い、ピカピカに磨き上げているでごわしょう!」 「えぇ〜!?」 思わぬこだわりに、会場がざわめく。 「ちなみに、そのクリームってどこで買えるんです?」 「通販で買えるでゴワス!」 「ほうほう、ほへっ!?」 「通販かい!」 会場から総ツッコミが入り、場の空気はすっかり和んだのだった。 続く http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1731350591/739
742: 創る名無しに見る名無し [] 2025/04/02(水) 18:28:07.10 ID:yZxJ3jLu 『やんごとなき駄目ドラゴン』#11 四本腕のハッケヨイと、六本足のヴォルケッタ子爵(笑)。 異形と異形が対峙した瞬間、空気が張り詰める。 「フム……ならば、四本腕寄り切りでゴワス」 ハッケヨイが一歩踏み出した。地面が揺れた。 次の瞬間、四本の腕が一斉に伸びる。 「ゴワァァァッ!!!!!!」 圧倒的な力。 六本足のヴォルケッタ子爵(笑)は、それを避ける間もなく―― ブチブチブチィッ!!!!!! 四本の腕に絡め取られ、六本の足がねじ切られた。 「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!」 地面に叩きつけられ、血と肉片が飛び散る。 それでもヴォルケッタ子爵(笑)は叫びながらもがいた。 「無駄でゴワス」 ハッケヨイは無慈悲に、さらに力を込め―― グシャァァァ!!!!!! ヴォルケッタ子爵(笑)の胴体が真っ二つに裂けた。 腸が飛び出し、血の海が広がる。 最後の断末魔が響き渡る中、ハッケヨイはゆっくりと手を払った。 「……これにて、相撲終焉(どすこいフィナーレ)でゴワス。」 完全なる沈黙。 六本足の怪物は、二度と動かなかった。 (続く) http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1731350591/742
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