ネコリブ! (77レス)
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69: 2020/05/11(月)18:07 ID:ZonORgtQ(1/4) AAS
4度目の呼び鈴でようやくドアが開いた。
いかにも安そうな賃貸住宅の2階に鈴川タマは住んでいた。
おどおどと現れたその顔は、サングラスをしていないと普通にマルチーズだった。
一番地味な、ちょっと薄汚れた印象のある白いマルチーズだ。
70: 2020/05/11(月)18:11 ID:ZonORgtQ(2/4) AAS
「なっ、何? どうしたの、おじさん?」
タマは星谷しげるの顔だけを真っ直ぐ見ながら、聞いた。
「コイツがよぉ、おめーのケータイ拾ったっつーんだわ」
しげるの言葉にタマはポチの顔を振り向いた。
サングラスをしていないせいか、あの時の電車の客だとは気づいていないようだ。
ポチはぺこりと挨拶した。
「中へ入っていいか?」
省2
71: 2020/05/11(月)18:17 ID:ZonORgtQ(3/4) AAS
タマの部屋は滅茶苦茶だった。
ポチはこんなに汚い人間の部屋を初めて見た。
自炊しているらしく、ガスコンロの周りは油の層が出来ており、化石のようにゴキブリの死骸が埋まっていた。
風呂場の前には上着も下着もしっちゃかめっちゃかに絡まり合い、布の岩のようなものが積み上がっていた。
奥の寝室兼居間に進むと、コンビニ弁当のカスやら雑誌やら靴下やらで足の踏み場もない床になんとか隙間を見つけて3人は腰を下ろした。
ポチが座るところを開けるために手に取って退けたDVDは女性監督によるアダルトビデオらしかった。
72: 2020/05/11(月)18:21 ID:ZonORgtQ(4/4) AAS
「どうぞ」
と言ってタマが3個の紙コップにインスタントコーヒーを淹れて来たが、誰も口をつけなかった。
「あ……、これ……」
そう言ってポチが差し出したスマホをタマはぶん盗るように受け取った。
「ありがとうございます。……で、どこで?」
「ああ……。その、電車の中で拾いました」
省2
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