姫「もう半年か・・・」 (64レス)
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33: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:52:10.88 ID:GfF+aa1q 魔界の中央にそびえ立つ溶岩と岩山に囲まれた無気味な城、 魔物達の軍隊、魔王軍の本拠地となっている魔王城だった。 その天守にある、玉座の間… 年の頃は15ぐらいの、黒い軽装鎧を身にまとった若い娘が 玉座に座る城の主に傅いていた。 娘の顔にはどことなく、勇者と姫の面影があった。 魔王娘「……ただ今戻りました、父上」 魔王「すでに報告は聞いている、 南大陸侵攻の件、ご苦労だった」 魔王娘「─────ハッ! 詳しい報告書はこちらに」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/33
34: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:53:06.32 ID:GfF+aa1q 魔王「うむ」 娘が差し出したノートを受け取り、魔王は数ページ捲ると 綺麗な字で細かく、しかし要点がわかり易くありながら詳細に まさに、報告書のお手本のような報告書が記されていた。 魔王が近くに控えていた側近に、報告書を渡すと 側近は壁に貼り付けられている世界地図の前に立ち、 報告書に記されている箇所を赤く塗りつぶしていく。 側近の筆は既に6割程塗りつぶしている南側の大陸を さらに大きく塗りつぶし、8割程塗りつぶした所で止まった。 その様子に魔王は満足げにうなずき、笑みを浮かべる。 魔王「久しぶりの魔界だな、今夜はゆっくりしていけるのか?」 魔王娘「3日程…こちらに滞在する予定です」 魔王「そうか連日の戦いで疲れただろう、少し部屋で休んでいると良い じきに戦勝パーティーの準備が整う」 魔王娘「ハイ」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/34
35: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:53:44.57 ID:GfF+aa1q 勇者と姫の子をわが子とし、幼少の頃から鍛え上げ手駒とする。 魔王の力だけでは他の魔王を抑えて世界の覇者となる事は難しかったが、 勇者の力を手駒に加える事により、魔王の勢力は急速に増大していった。 予想以上の成果だった ……───────半分に関してはだが。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/35
36: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:54:17.56 ID:GfF+aa1q ◆◇◆◇ 魔王城の通路 ◆◇◆◇ ??「よぉ、そこの悪魔の兄ちゃん… 今回の南大陸侵攻に一緒についていって、随分 懐が暖かくなったんだってなぁ」 悪魔A「……ぼ…坊ちゃん…」 魔王が自ら部屋に戻る途中、城の通路の奥から 見知った声が聞こえてくる、一人は娘の部下の悪魔と、 そして…もう一人は人の少年だった。 こちらも娘とおなじく、勇者と姫の面影があった。 子魔王「俺…先月、クソ親父にお小遣い止められちまってよぉ 悪いんだけど、少しだけ貸しちゃくれねーか?」 悪魔A「……す、すみません… 今、ちょっと持ち合わせ無いんです」 子魔王「あぁ〜?本当かぁ? フカシこいているんじゃねぇだろうなぁ? ちょっと、ジャンプしてみろや、ジャンプ!」 いわれるままに悪魔Aがその場でジャンプすると、 悪魔Aの懐から小さな金属音が聞こえたような気がした。 子魔王「おい、今チャリンって音がしたじゃねーか ナメてんのかぁ?」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/36
37: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:54:54.20 ID:GfF+aa1q 魔王「やめんか!」 ごす。 魔王の大きな拳骨が子魔王の脳天に突き落とされ、 直撃を食らった子魔王は頭を抱えて、声も無く(声が出ないほど 痛かったらしい)蹲る。 子魔王「ってーな!クソ親父! いきなり出てきて何をしやがる!」 魔王「うるっせぇ!馬鹿息子 お前こそ、妹の部下を相手にカツアゲなんて 何を考えてやがる!ちょっと来い!」 魔王はその太い腕で子魔王の耳をつかみ、 歩き出す。 子魔王「いででででで… …離しやがれ!馬鹿親父!」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/37
38: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:56:32.23 ID:GfF+aa1q ◆◇◆◇ 魔王城の空き部屋 ◆◇◆◇ 魔王城は無意味に広く、適当な空き部屋は そこかしこにあった、魔王は子魔王の耳を引っ張って 手近な部屋の中に放り込む。 魔王「ちょっと、そこに正座しろ! 馬鹿息子」 子魔王「それが人にモノを頼む態度…… ………いででででで、やめろ!DV親父」 減らず口をたたく子魔王の頭こめかみを、魔王は 両手の拳で抉るように圧迫し、黙らせる。 観念したのか、子魔王は魔王の前に正座する。 魔王「ったくお前は、全く働きもせずに 城の金を持ち出しては遊んでばかり あまつさえ、妹の部下にカツアゲまで するとは」 魔王は懐から布の巻物を取り出すと、正座した 子魔王の前に広げてみせる、布に記されたのは 先ほどの世界地図を縮小表示したものだった。 魔王「見てみろ、アイツはもう 南大陸の8割近くを征服したんだぞ お前も少しは、やる気をみせようとか そういうのは無いのか!」 子魔王「マンドクセ」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/38
39: 創る名無しに見る名無し [sage] 2012/09/04(火) 23:57:12.53 ID:GfF+aa1q 魔王「その間お前と来たら、魔法学院に進学させても 勝手に中退して、あまった学費で豪遊するわ 根性を鍛えてやろうと、軍に編入してやっても 逃げ出して帰ってくるわ…。」 魔王は心の底からため息をつき、呆れた表情をするが 子魔王は全く意に返さないようだった。 魔王「…………お前には、愛想が尽きた」 子魔王「で? 今度はどこかの職場にでも組み込むつもりか? 親父よ」 魔王「そんなことをしたら、働いている連中に 迷惑がかかるからな」 魔王は左手を子魔王に向け、呪文を唱えると 左手に黒い闇の球体が生まれる。 すかさず子魔王が逃げ出そうとするが、右手から放った 見えない糸が子魔王の体を束縛する。 子魔王「体が…うごかねぇ!」 魔王「貴様を人間界に追放する… 国の一つでも落とすまで、その顔をワシに見せるな!」 子魔王「や…やめろぉぉおおぉぉっ!」 子魔王の叫びもむなしく、視界が歪み… 次の瞬間、子魔王は魔王城ではなく、地上世界に送り込まれていた。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1340425628/39
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