【気軽に】お題創作総合スレ【気楽に】 (385レス)
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317: お題『広子は僕を許してくれない』 1 2011/10/17(月)13:29 ID:kOqbl3u5(1/11) AAS
「あのさ、あたしたちさ」
その日は僕たちは
「これから幼馴染じゃなくって、普通の友達でいようよ」
幼馴染から、普通の友達になった。

『広子は僕を許してくれない』

空は青く、どこまでも青く、時々白い雲が青い空を自由に泳いでいる。
「んもー。そんなに空ばっかり見てたら犬のウンコ踏んじゃうよ?」
省34
318: お題『広子は僕を許してくれない』 2 2011/10/17(月)13:30 ID:kOqbl3u5(2/11) AAS
「ね!ね!それで誰からのラブレターだったの?」
「あー、まだ読んでない」
下校時、並んで歩く広子は興味津々といった表情で問いかけてくる。
「いやーまさかあんたがラブレターをもらうなんてねぇ〜。すごい時代になったもんだ」
「どういう意味だそりゃ。お前だってラブレターくらいもらったことあるだろ?」
突然のラブレター、差出人は広子の同級生の女の子。広子とよく喋ってるのを見たことがあるし、僕も何度か話した事がある。
「あはは、ラブレターなんてもらった事、無いよ。あ!でもでも!」
省41
319: お題『広子は僕を許してくれない』 3 2011/10/17(月)13:31 ID:kOqbl3u5(3/11) AAS
『おままごとしたい〜!』
『え〜やだよおままごとなんて。カリレンジャーごっこやろうぜ!』
『い〜や〜!おままごとがいいの!はい、おかえりなさい!』
『ちぇー。おままごとはきょうだけだかんな!』
『うん!ありがとっ!』

『ここ、ぼくのひみつきちにしようとおもうんだ!』
『わーー!すごーーい!!ひみっつきちっ!ひみっつきちっ!』
省39
320: お題『広子は僕を許してくれない』 4 2011/10/17(月)13:33 ID:kOqbl3u5(4/11) AAS
「おっはよー!今日もいい天気だね!」
毎朝聞きすぎて、飽きるのではないかと思うほどの元気な声に、手をあげて応える。
「うーいー。おはようさん。広子は無駄に元気だねぇ」
「元気があたしの取り柄だからね!えっへん!」
いつもの登校時間。今日も広子と一緒。
広子は昨日の帰り際に見せた少しだけ寂しそうな表情を、今は笑顔に変えている。
省32
321: お題『広子は僕を許してくれない』 5 2011/10/17(月)13:36 ID:kOqbl3u5(5/11) AAS
「はっ…はぁっ…はあ…!…広子っ!!」
「へ…わっ!!」
下校時に毎日通る道を全速力で走り、先を歩いていた広子の名前を呼ぶ。
すると、僕を見た途端広子が走り出した。
「このっ…待てって!広子!!」
「……っ!」
追いかけっこでは、昔から僕のほうが速かった。
省52
322: お題『広子は僕を許してくれない』 6 2011/10/17(月)13:38 ID:kOqbl3u5(6/11) AAS
『ごめん、佐藤さん。僕、好きな人がいるんだ』
『…っちゃ〜。見事に玉砕か〜ちょっとは望みがあるかと思ったんだけどねぇ。それで好きな子って、広子?』
玉砕したのに、どこか可笑しそうに笑う佐藤さん。きっとサッパリとした性格なんだろうな、と思った。
『…うん。僕、広子の事…好き…みたいだ』
『みたいだ、じゃダメだよ。好きなの?そうじゃないの?好きじゃないなら、あたし諦めきれないよ』
穏やかな笑顔でも、澄んだ目はどこまでも真剣だった。
省33
323: お題『広子は僕を許してくれない』 7 2011/10/17(月)13:39 ID:kOqbl3u5(7/11) AAS
佐藤さんの言うとおりだ。自分の中でグルグル考えてただけで、一番大事なことを、一番伝えたい人に伝えられてないじゃないか!
僕は今まで何をウダウダ考えていたんだろう。
今やるべきことは何なのか。そして誰に何を伝えなければならないのか。それが何なのか、今ハッキリとわかった。
「佐藤さん…僕…」
「あー、いい。今度美味しいケーキおごってくれたらそれでいい。ホラ、分かったらさっさと行く!昼休み終わっちゃうよ!」
手を叩き、話はおしまいとばかりに佐藤さんは動き出す。
「佐藤さん、ほんとごめん。ありがとうっ!!」
省22
324: お題『広子は僕を許してくれない』 8 2011/10/17(月)13:40 ID:kOqbl3u5(8/11) AAS
「広子っ!」
全ての授業が終わり、生徒たちが帰宅する中、真っ先に広子のクラスへと向かう。教室の入り口で、入り口近くの席にいた広子の名前を叫ぶと
佐藤さんや他のクラスメートと話をしていた広子の肩がビクリと震えた。
「一緒に帰ろう。いいか?」
「う、うん。みんなごめんね。また明日」
一週間ぶりのまともな会話。そのせいか、若干広子が緊張しているのがわかる。
荷物を持ち、席を立って広子がこっちに来る時、広子の後ろにいた佐藤さんがグッと右手を握り、親指を上に立てて軽くウィンクをしていた。
省29
325: お題『広子は僕を許してくれない』 9 2011/10/17(月)13:41 ID:kOqbl3u5(9/11) AAS
「あの、広子いますか?」
「ええ、ちょっと待ってね〜」
広子の家に着き、インターホンを押すと広子のお母さんが応えた。名前を言うと嬉しそうに返事をしてくれた。
そのままだとインターホン越しに話が始まってしまうので、広子を呼んできてもらうことにした。
しばらくすると、ドタドタと音が聞こえ、ドアが開き広子が出てくる。
「お、お待たせ!」
「んや、いいよ。悪いね、夜に呼び出して」
省32
326: お題『広子は僕を許してくれない』 10 2011/10/17(月)13:42 ID:kOqbl3u5(10/11) AAS
「え…?」
変わってしまうのなら、受け入れよう。そして、向き合おう。
「ずっと昔から好きでした。付き合ってください」
「…えっ……えっ……ちょっとだけ、待って……」
広子は俯き、人差し指で目をこする。そして顔を上げ鼻をすすりながら言った。
「……あたしっ…あたしでっ……いいのっ…?」
広子は、昔から泣き虫だった。
省45
327
(1): お題『広子は僕を許してくれない』 Last 2011/10/17(月)14:02 ID:kOqbl3u5(11/11) AAS
空は青く、どこまでも青く、時々白い雲が青い空を自由に泳いでいる。
「んもー。そんなに空ばっかり見てたら犬のウンコ踏んじゃうよ?」
いつもの通学路、いつもの空間、いつもの会話。
「ばっか。んなもん踏むか。それに手繋いでるから広子もウンコ踏むんだぞ?」
「ふ〜んだ。あたしはそんなドジしないもんね〜だ」
「ウンコ踏んだらお前の靴につけるからな」
「最低〜!彼女の靴にウンコつけるなんて最低〜!」
省15
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