ひびき高等学園(元戸畑中央高校) (569レス)
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104: 2017/01/06(金)19:04 ID:NJUMo0dO0(3/6) AAS
戦いから既に二分が経過、激しい動き、竜の火球やブレスによる心理的警戒等により相当な消耗をしていたのは間違いないだろう。
 剣と剣がまたぶつかり合い、力が拮抗する状態となった。
「流石、ナイツ一小隊を皆殺しにした男だ……やりあえるとはッ光栄だね……!」
――もう何度目だ。そう感じながらもオルガは囁きかけた。
「……笑えねェ冗談だなそりゃぁ。ナイツ、か……。ククッ!
ガッ……ギン!
甲高い金属音と共に氷大剣『ダオラ=ディグリベグ』と水場に生息する大型の魚竜種ガノトトスの鱗で水属性を与えられた大剣『流刃剣ガノトトス』を手に構えた両者はお互いに位置を取った。
「俺ァよ、今でもあの時のにやついた顔が頭から離れねェんだよ! 胸の傷が疼きやがる! そう、あの男を殺してこそ俺の目的は達成される! 俺の強さが証明される!」
「……いやぁ、君じゃ勝てんよ」
オルガは汗を拭い、鋼龍の甲殻により鍛えられた氷大剣の刀身に目線を置いた。
刃先から刃の根元まで少し色がくすんでいた。雪の影響で切れ味が悪くなっている証拠だ。
その時、言葉に反応したイフはピクリと眉を上下させ破顔した。
――殺意。
それを見た刹那、レラは岩壁の後ろへ身を翻し、嘔吐した。頬を涙が伝い足が震える。
だがオルガは顔色一つ変えず平静に靡く灰髪を手で払う。彼に恐怖は無いのか、そうレラは痛感する。
オルガの目には今までどれ程の恐怖が映りそれに耐えてきたか、年21の彼女に未だ計り知れない問題であった。
尚もオルガは続ける。
「君が人を殺める理由がそこにあるのだとすればそれは信念も何も無い唯の独りよがりだ。信念を貫こうとするラルダナーガスには勝てやしないよ」
「テメェ……!」
オルガはそう言うがそれに反応したイフの顔はますます、凄まじく歪んだ。
レラは恐怖に手が震え、口元を押さえながら状況を探ろうとする。
だが、イフの叫びでもなく錬機竜の咆哮でもなく彼女の耳にはオルガの声と届いた。
「レラ! 逃げろ!」
「――え?」
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