ひびき高等学園(元戸畑中央高校) (569レス)
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103: 2017/01/06(金)19:02 ID:NJUMo0dO0(2/6) AAS
[第二章第六十二話 三つ巴とはカオスの象徴であるとは言…わないが調和のとれたモンなんてこの世の中少ない訳であってカオスかコスモスの違いなんて誰にも良く分からない、こともない]

雪崩にも似た崩落の音は王都に響き渡った。その最中にも竜の咆哮は轟き、美しい白壁の町は軋みを挙げている。
王城門前、広い王城入り口へと入る門は崩落。門前の開けた空間と一階ホールは完全に分断されていた。
王城門前、その地でも血で血を拭う修羅の戦いが存在している。
この混戦の最中に置いて最良の事態と最悪の事態を挙げるとすれば、それはこうであるだろう。
先ず最良の事態、それは一対一、もしくは数対一に振り分けられ、力量も同等になった事だろう。
既にテナスとテルベーラの戦いは幕を閉じ、各地で混戦が繰り広げられている。その修羅の地、曇淀の暗雲の下で雪の舞う最中に三人の人影があった。
レラとオルガ、イフ。恐らく実力は同等、やや前者が有利の形であった。
彼等の周りの地面は抉れ、カルデラの様に凹んでいる。まるで地震か何かあった様に白地の隆起は激しくなっていた。その隆起の一つがまた崩れた。
「はぁっ……はぁっ!!」
荒く白い息を靡かせてレラは盛り上がった岩壁へと転がり込んだ。
全身が汗で濡れており、バトルSに似た孔龍石で出来ている軽い鎧が軋む音がしてまた姿を映す。
その、刹那――彼女の背後の岩壁は崩落した。
だが異質――その形容が彼女の敵対者であるイフには全く無かった。
迅竜の肉体を使い打たれた業物、夜刀【月影】を持つ手がカタカタと震えながらも、一瞬テナスと対峙したルクシドールの様な雰囲気を彼からは感じ取らなかった。
だが、この状況下――
(センセのクソ力でも押されとる……! まともにやったら殺される! 隙でもあらへんと……)
例え、考えても、何も、変わらない。岩陰から覗くとオルガとイフは鋭い大剣を交えていた。
刀身が火花を散らし雪を解かす。瞬きすら全く許されない。
それによってオルガの体力は徐々に削られているのは明らか。
彼にとっては幾分、長く辛い時間である。だが、それはイフにとっても同じである。
やはり、相手よりも素早く大剣を振る為には相当な体力を消耗していたのだ。
人が静止状態にある場合、【界】の状態維持時間は短くて数分から十分程度、達人に至れば数十分持つ。
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