【精神科】医療法人社団橘会 多度あやめ病院 (70レス)
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42: 卵の名無しさん [sage] 2025/07/28(月) 01:10:07.72 ID:HjPIgH8F 近代医療のもたらす弊害について、きわめてラディカルな見方を示したのがイリイチ(llich,1976)である。 イリイチは医療が社会統制の主要なエージェントとなることによる弊害を「医原病」(Iatrogenesis)という言葉で表現する。 医原病とは文字通り、「医療に原因がある病気」という意味であり、 「医療そのものが健康に対する主要な脅威となりつつある」というイリイチの基本的認識を表す造語である。 彼によれば、医原病には「臨床的」、「社会的」、「文化的」の三つの種類がある。 「社会的医原病」は、個人の生活のさまざまな領域が医療の管理化におかれる結果、 ひとびとの「不快と痛みに対する許容性を下げ、個人が苦しむ際にひとびとが譲歩する余地を低下させ、 自己ケアの権利すら放棄させることによって不健康を作り出す」ことを指す。 つまり、医療の守備範囲が拡大することにより、個人が「自らの内部の状態と状況に対する制御力を奪われてしまう」のである。 生活の少なからぬ部分が医療の直接、間接の管理下におかれ、自己決定できる部分が相対的に縮小していくことを問題にしている。 社会的医原病が、自己制御や自己決定の能力の衰退を問題にするのに対し、文化的医原病は、忍耐や受苦の能力の衰退を問題にしている。 さらに、イリイチは、この問題を医療だけでなく専門家一般に広げて議論を展開する。そして、 現代を「ひとびとを無能力化する専門家の時代(The Age of Disabling Profession)」と名付ける(Illich,1978)。 「無能力化」とは「ひとびとの能力を奪う」という意味であり、さきほど述べた自己決定能力や忍耐能力の衰退のことを指している。 「この時代は、ひとびとが「問題」をもち、エキスパートたちが「解答」をだし、科学者たちは「もろもろの能力」とか 「もろもろの必要」とか本来測定しえないものを数量化しようとした、そういう時代」だというのである。 それではどうしてこのようなことが起こったのか。 「専門職がこんなに支配的になり、ひとびとが無能力化するようになったのも、エキスパートがひとびとに押し付ける不足(lack)を、 ひとびとが実際に必要なものとして受け止めるようになっていった」からだとイリイチは述べる。 20050125, 『ナラティヴの臨床社会学』勁草書房.(pp158-161) http://egg.5ch.net/test/read.cgi/hosp/1753631372/42
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