[過去ログ] 【天空に描け】能力者スレ【光のアーク】 (1002レス)
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116 (チベット自治区) [saga] 2014/06/15(日) 02:26:15.02 ID:1k/es8eNo(2/6)
>>98-90>>101>>104-105

【―――冒涜。そう、その通り。セリーナが今、シュバルツガイストに対してしている事は、正しく冒涜だ。】
【だがそうでもしなければ、彼女が抱くその執念を、妄念を、取り除くことなどどうして出来様か。いや、出来まい。】
【彼女の生き方と、そしてコレまでの人生を、これから為そうとしている事も含め―――セリーナは逃げず、真っ向から、否定するのだ。】

 
   ……"何の為に死んだか"、だって?
   アンタ、死んだ事に何か特別な意味があるって、そう思ってるのかい。シュバルツガイスト。
   ……そんな筈、あるもんか。誰だって、親だって、兄弟だって―――人間は皆、人間なら皆ッ……!

   最後の最後の瞬間まで、諦めずに生きていたいと、そう願わずにいられないんだ!!
   アンタ一人を生かす為に、アンタの家族の死があったんじゃない……死はもっと、もっと憎むべき存在の筈だッ!!
   残されたアンタはその死を間近で見て、それでもまだ、今を生きているんじゃないか……だから、背負う義務があるッ!!

   こんなところで、『負けたらそれまで、死ぬしかない』だなんて……
   知ったフウな事を言うアンタを、死んだアンタの家族が見たらどう思うッ! ああ、そうさ!
   死んだ人間が生きた人間を見ることなんて叶わない、それでも―――アンタは死んだ家族を、踏み躙る生き方をしてるじゃないか!

   死んで咲く花があるのなら、この世界は今頃花と草木で満ちてるさ。でも、現実はそうじゃない。 
   だから―――簡単に、死ぬだの何だのと、口にすることはあっちゃいけないんだッ!
   アンタがアンタの命を咲かせる為に必要なのは、こんな戦いで得られるようなちっぽけな勝利なんかじゃ、ないでしょうがッ!!


【―――人間の生と死を、間近で見てきたのは、セリーナもまた同じだ。だから、生の為の死とは言わぬ。】
【しかしながら、生きている者が死に行く者の何かを必ず、背負っていかねばならないのは変らない事実だと、そう言って】
【セリーナはケルベロスを構える―――この恐ろしい悪夢を終わらせて、そして新しい未来を刻む為の、その第一歩にする為に。】

   ぐぅ、うッ―――身体が、急に重く……!? まさかこれは―――……"重力操作"の、力……ッ!?

【しかし、襲い来る重力の波にセリーナは捕まり、全身に多大なる影響を受けてしまう―――正確に言えば】
【ティターン・アーマーRVはその強烈な重力を受け止め、なんとか潰されぬ様耐えている状況なのだが―――とはいえ】
【このままでは動き回って攻撃を加えることなど叶わない。で、あればどうするべきか―――もう、セリーナに考える余地など、無い。】


  (いつまで、この滅茶苦茶な重力攻撃に耐えられるか……ッ!! ハッキリ言って、自信は、ない……けどッ!)
  (―――信じるしかない、進化したこの、ティターン・アーマーの力を、そして……頼れる、二人の仲間のことを……ッ!!)

  ……グラトン。アンタの言う"統制の取れた世界"に、確かに平和は存在するだろう。
  戦争の無い世界。争いの無い世界。誰もが悲しむことも、傷つくこともなく、生きられる理想郷。
  そうだね、アタシだけアンタの考えを否定して、その上自分の道を示さないのは確かに―――確かに、卑怯だ。

  だから言わせて貰うよ、遠慮なく言わせて貰うよ……グラトン。
  悪いけどそんな"クソッタレ"の世界に、アタシは生きていたくない。
  悲しみや辛さ、時には争ってでも……人間には個々人の意思と、自由が必要なんだ。

  確かにそうだよ……戦争を無くすには、アンタの言うとおり全てを支配する以外方法は無いかもしれない。
  けど、その為にアンタが犠牲にするのは人間が生きていくうえで一番重要な、"尊厳"の全てだ。
  全ての人間が同じ方向を見て、同じものを食べ、同じ様に生きる……そんな人生に、何の価値がある。

  人は皆、違う人生を生きる。その過程で衝突もあるだろう。けれど、判り合う事だって出来ない筈が無いッ……!
  そうして判り合って、互いに互いを認めることが出来たとき、真の平和が訪れるんだ……グラトン、これだけは言っておくよ。

  ―――アンタの目指す平和に、自由の無い平和に、人の意思のない平和に―――価値なんて、無い。


【―――その言葉を最後に。セリーナ・ザ・"キッド"は多重攻撃を全て―――全て、喰らってしまう。】
【その姿は爆炎の中に、消えた。】
  
117 (東京都) [sage saga] 2014/06/15(日) 02:30:49.15 ID:XF+n2rDHo(3/5)
>>101,104-105,116
【グラトンの言葉、グラトンの意思。それを聞いて谷山基樹は戦慄する】
【これは、同類だと。そして、遠くない将来己がそうなるかもしれない℃pであると】
【歯噛みする。そして、応えなければならないと思った。己の意志を、己が同じだが違うという事を】

『――世界を変える方法は、一つじゃない。支配だけじゃない!!
システムを1人で作り変えることなんか俺にァ出来やしねェ!!
そして、手に入れなくてもシステムは作り変えられるッ!
だから、この世界に生きる人を変えていく、この世界の常識を変えていくッッッ!!
世界平和≠ヘ押し付けじゃ成り立たねえ! 成り立ったとしても維持できねェんだ!!
俺はなァ、押し付けじゃあない。皆が望んだ結果の平和≠作るッ!!
だからテメェとは同じかもしれねェが全く違う!! てめェの正義は俺の正義の敵だァッ!!
その意思は認めてやる――認めてやるからさっさと消えろッ、劇薬にすらなれなかった毒物野郎がァよォォォォオォォッ!!』

【同類であったが故に、互いに決して相容れない。そして、潰さなければならない】
【出発地点は同じだった。だが、もはや目指している所は違い、そしてその道程は衝突する】
【目の前で液体化し、小型化したグラトン。それを見て、谷山は歯噛みする。己に出来るのだ、相手にできないはずはないと】

『かァ……ッ!?』

【そして、直後に発現するグラトンの異能。谷山の脆弱な肉体構造に無数の罅が浮かび上がる】
【結晶化した皮膚が重力によって剥ぎ取られ、肉が顕となり、足元に血の水たまりを作っていく】
【嘔吐。血の交じる吐瀉物が、地面にぶちまけられる。それでも、谷山は相手を睨みつけ続けて、立ち続けていた】

【谷山の異常拡張された視覚は、赤外線を捉えた。そして、何が来るのかを理解する】
【骨肉を引き裂き、焼きつくす――熱線。それも無数のそれが襲いかかるのだ】
【動くことは敵わず。そして、防御力に劣り回避を攻撃に対する対処としていた谷山にとっては最悪とも言える状況だった】
【死ぬ。そう思った。だが、諦めたくない。そう思った。死にたくない。そう思った。だから、諦めなかった】

【ベルトポーチに右手を伸ばし、引き抜くのは5つ目の哲学者の卵。谷山が足りない力を補い、食らいつくための道具】
【握りしめる。なけなしの力を総動員し、哲学者の卵を強制的に孵化させる。肉体と接触した卵は肉体と結びつこうとする】
【それを意志の力でねじ伏せる。拒絶する。アートマンの力で、哲学者の卵を飼い慣らす】

『グラトォォォォ――――――――ンッッ!!』

【粉砕され、消失する哲学者の卵。手に握られるのは膨大なライムグリーンの燐光】
【手を前にかざす。創りだされるのは、ワイヤーフレームによって構成された、バリアのようなもの】
【しかしながら、そのバリアは容易く砕け散るアートマン体。そして、谷山のアートマンは宿主とダメージを共有する】
【ただ、もはや人の形をしていないそのアートマンへのダメージは、全身に均等に分配されることとなる】
【即ち、肉を貫かれるようなダメージであっても、それを均等に分配されることで同じダメージでも致命傷にはならないという事】

『が……ァあああああああああああああああああああああッ!!
負けるかよ負けるかよ負けるかよ負けるかよォッ!!
てめェにだけは負けて貯まるか……ッ! てめェに勝てなくても、俺は絶対にてめェに負けてやらねえぞッ!!
グラトン=ブルーガー=ウルバヌス――――――ッッ!!』

【脆弱な防御で防ぐ度に全身から結晶と鮮血をまき散らし、膝が崩れて体制が地面へと近づいていく谷山】
【だが、意志は折れない。死なない。銃弾を、熱線を受けシールドが砕ける度に再生成する】
【アートマン・Hello Worldはその脆弱な構造の反面、再生成が容易。その特徴を、余すこと無く用いてみせた】
【そして、勝てないだろうとは思った。だが、負けてたまるかという意志を同時に抱いていた】
【勝てなくても、負けない。矛盾しているだろうが、勝利しないことと敗北はイコールではない】
【谷山が勝てなくても、今日は他の二人が居る。だから谷山は――2人を、信じた】

【おそらく、それが谷山とグラトンの大きな違い】
【信じている者と、信じていない者の差が、この状況を創りだしたのではないだろうか】

【ダメージを受けながらも、それでも立ち続ける。負けないために】
【爆炎と血煙に飲み込まれていく谷山。その行く末は――】
118 [sage saga] 2014/06/15(日) 02:33:47.25 ID:CeCoh1I0o(2/5)
>>113

聖書のことしか頭にないシスターよりは良いかなあ
大体ココって酒場だし、酒の事以外考えてくる奴なんて居ないと思うね
ぁ……あぁ〜…!アタシのお気に入りのグラスが……!

【ヘラヘラ笑ってぶっ倒れた男たちで手遊びしつつ、グラスが割れればそんな反応】
【頭を何処かに落としてきたなんて言うのはもっともらしいが返す言葉もイヤに鋭い】
【単純な馬鹿ではない、と云うのは修道女でもすぐに分かることだろうか】

【やがて――出ていこうとした彼女を呼び止めれば、スッと立ち上がって】

まあ待ちなよ、酒瓶はアンタがやたらめったら割っちまって上等なのも無いし
加えて言えば懺悔なんて生まれて一度も、これからもする気は無いんだけどさ

でも、ほら……コイツラは言っちまえば敵だけど、味方でも有るんだよね
海賊≠チて、そういう括り。……あ、今『何言ってんだこいつ』って思った?
じゃあそうだ、こっち≠フ方が意味としちゃ分かりやすくてアンタも好きだろ、っと…――!

【言葉と共に投げつけるのは、其処らに落ちていた安酒の瓶だ】
【狙いは適当。放っておけば当たるが、避けるのも叩き落とすのも容易。】

【しかし問題はその後で――もしも瓶が割れて中身が漏れ出せば】
【それはまるで無重力空間に漂うように、ぷかりと泡の如く浮き上がるのである】
【今のところ、それが明確に害を齎す訳でもないが――少しだけ、奇妙だった】
119 (関西地方) [sege saga] 2014/06/15(日) 02:38:40.83 ID:NNVAXpmVo(4/6)
>>114
耐えなきゃ死ぬしかないしな

【笑いながらの悪態に、犬も同様に笑いつつ、悪態を返す】
【相手が憎い、しかしそれは憎悪によるものではない、だが憎々しい】

…………

【ダンッ、とぶつかったその衝撃は兵士たちに与えられたものではない】

【そして、犬は、一言】

――掛かったな?

>>110
【老人へとタックルをかました犬、何かを呟いたかと思うと】

……

【ちらりと一瞬だけ視線を向ける、同時に犬の尾てい骨から延びる尾がフォン、と、一回だけ大きく揺れる】
【気付くか、否か――それが合図だ】

>>ALL
当たるかよ……!

【衝突したあと、老人の身体を後ろ足で蹴り飛ばし、飛んできた"アンカー"を回避する】
【そして空中にいる間、Azothは、一つ大きく、息を吸う……】

     アングイッシャウル
……<ANGUISHOWL>!!!!!

【その瞬間、地下に出来たこの空間に、一つの咆哮が鳴り響く】
【それは轟音か、地鳴りかと聞きまごう、咆哮】
【老練な狼の咆哮とは違う、荒々しく、まだまだ若さの残る咆哮だが、その音量はかなりのモノである】
【もし普通の空間でもまともに聞けばしばらく耳が使えなくなったり、最悪意識を失う、非殺傷性の音攻撃】

【そして今、彼らが闘っている場所は――音の反響する地下駐車場、そして地上へとつながるスローブである】
【この閉塞した空間で、この咆哮は、どれだけの威力をもたらすのか……!】


【しかし、この攻撃を放った後、Azothは地面にたたきつけられ、しばらくは起き上がらないだろう】
【気を失っているわけではない……ただ、口から大量の血を吐きながら痙攣しているだけである】
【何度も立ち上がろうとしては崩れ落ちる、それは、明らかな隙でしかなかった】
120 2014/06/15(日) 02:42:27.77 ID:vMFzNCHxo(2/6)
>>105

「……だったら否定してやるッ! 俺には見えるさ、世界のあり方のビジョン!
 テメーのような『世界のシステムを作り替えて腐りきる』世界じゃねー、もっと明るいビジョンがなッ!!」

【ここでも、ライラはグラトンの言葉に真っ向から反発する。当たり前だろう、グラトンの言うビジョンに、どうしても良い予感が浮かんでこない】
【だからライラは、反抗する、抵抗する、正面からその言葉を打ち砕こうとする。たとえそれが、無理だとわかっていても】
【この腐りきった理論を叩き壊し、全てを救うと心に決めたのだから】

「……決めつけてんじゃねーよッ!! テメーは自分で勝手に人間の可能性を捨ててるだけだッ!!
 科学者ってのは、其処に可能性が有れば決して諦めないモンじゃねーのか!!!
 諦めることが負けることよりもどれだけ哀れなことか、テメーは……其処のテメーらもまだ分かんねーのかッ!!!」

【所詮テメーの言うビジョンは、人間というものを諦めてるからそう考えるだけのちっぽけなモンなんだ―――叫ぶ。言葉を叩きつけるように】
【ライラの言いたいことはつまりこういうことであった。お前はただ、諦めているだけだと。勝手に可能性を決めつけて喚いているだけのただの老人だと】

【ライラは、たかだか一年半前にこの戦いへ身を投じた若造に過ぎなかった。けれど、戦っている内に色々なものを身につけた】
【自分の可能性を信じる事もその1つ。グラトンや少女達にはそれが欠如している……こんなライラにも、それは確信できた】

>>104

「ぐ……ッ、おおおおおっ!?」

(重力、操作……!? コイツ、……そうか、グラトン自身の、能力……!!)

【体が重くなる……どころの話ではない。ともすれば圧死してしまうほどの強力な重力増加に、膝をついてそのまま動けないライラ】
【そして、グラトンの体から発せられる光。恐らくこの後、強力な攻撃が繰り出されるのだろう。両側の少女達も、何か仕掛けてくるに違いない】
【万事休す。……しかし、ライラは諦めていなかった。負けられない。絶対に】


「絶対に、諦められねーんだよ……ッ!!! 俺は…………ッ!!!



   E  3  +  D     … … … …     U n d e a d   S h i e l d ッ ! ! ! ! 」 


【ライラが手に持った小瓶。その中身を飲み干すと、ライラの両目が紅く変色する。何らかの力が、今ライラに宿った】
【そのまま、黄色のブレスレットが減光すれば、地面に黄色と黒が混じった魔法陣が出現する。熱線が発射される直前、それを手で思い切り撃ち抜けば】
【突如ライラの前の地面が盛り上がり、簡易的な盾となる。しかし、所詮は地面だ。熱線、そして銃撃が当たれば、勿論ボロボロと崩れていく】
【……だが、その崩れた場所は再生する。まるでアンデッドのように、壊れても壊れても、その驚異的な攻撃を防ぎ続ける―――!!】
121 [sage saga] 2014/06/15(日) 02:42:54.87 ID:0lfbTfD4o(3/4)
>>103>>112

っ貴、様……ぐ、がぁ――――……っ!!


【カニバディールが最後に放った行動は、恐ろしく単純明快な"超質量での広範囲攻撃"】
【余りにもシンプルすぎるが故に、対処方法は限られ】
【未だ炎が鎮火しきっていないことから、触れれば紙は燃えて力を激減させてしまう】

【飛翔して離脱するには余りにも範囲が広すぎて間に合わない】
【ならば――今持てる手札を全て使ってでも"防御"するしかない】
【小柄で華奢なカミナの身体は、直撃を食らって生存出来るだけの耐久力を有してはいないのだ】


【まず立ち塞がるは、亀甲の折り紙――僅かな抵抗の後】
【相手と状況が悪すぎる――減衰することすら叶わず破壊され灰となる】

【次に間に入ったのは"八咫烏"の降り神。翼を前方で交差するようにして重ね】
【背の羽毛でカミナを守るようにしながら、真正面から膨大な肉の大打撃を受けた】
【ボキボキと骨が折れる悲痛な音が無数に響き渡り】
【八咫烏は、一翼を?がれながら背後のカミナを巻き込んで吹き飛ばされていった】


か、はっ……!ゲホ……――ッ!


【満身創痍の八咫烏と共に、カミナは広場の地面に叩きつけられる】
【折り紙の翼がひしゃげて曲がり、衝撃で肺の空気が一気に吐き出された】
【防御用に着込んでいる"和服型"折り紙も、大した耐久性能を持つわけではない】
【過剰ダメージの全てが小さな身体に叩き込まれ、一瞬意識が途切れかけた】


最後の最後に……足掻いてくれたものじゃな、カニバ……ディール――――!
じゃが、その様では……最早、自慢の生き汚さも種切れじゃろう……!


これで、終わりなのじゃ……今までの罪を悔いて、潔く死ぬがよい……――


【だが、意識ある限りは……動けるだけの余力が存在する限りはカミナの"正義"は続けられる】

【其処にあるのは一種の執念か】
【長きに渡り戦い続け、その度に大きく燃え上がり続けた"悪を倒す"という一念は】
【口から血を流し、意識を朦朧とさせながらも絶えることはなく】

【八咫烏の降り神に神気を流し、操作――残った一翼を上げると】
【そこの幾つもの光の点のようなものがポツポツと生まれ出す】

【数秒と経たず放たれるは、無数の細い"熱線"】
【一発一発の殺傷力は然程高くはないが、傷口を高熱で焼き高い貫通力を有する攻撃だ】
【しかし、凄まじいダメージを受けたことにより攻撃の始動は遅れ】
【この熱線が放たれるまで更にタイムラグが生じることになる】

【もし途中で"何らか"が発生した場合、この攻撃が届く前に事が行われる可能性はあるだろうか――】
122 2014/06/15(日) 02:46:49.55 ID:vMFzNCHxo(3/6)
/>>120の最後らへんを修正します。

/【突如ライラの前の地面が盛り上がり、簡易的な盾となる。しかし、所詮は地面だ。熱線、そして銃撃が当たれば、勿論ボロボロと崩れていく】
/【……だが、その崩れた場所は再生する。まるでアンデッドのように、壊れても壊れても、その驚異的な攻撃を防ぎ続ける―――!!】

/↓

/【突如ライラの前の地面が盛り上がり、簡易的な盾となる。しかし、所詮は地面だ。熱線、そして銃撃が当たれば、勿論ボロボロと崩れていく】
/【……だが、その崩れた場所は再生する。それはまるでアンデッドのように】
/【再生が間に合わなかった場所に熱線が飛来し、足を焼いても、脇腹を焼いても、手を焼いても、ライラはその魔法を続行する】
/【壊れても、壊れても、どれだけ壊れようとも、それは驚異的な攻撃を防ぎ続ける―――!!】
123 (SSL) [saga sage] 2014/06/15(日) 02:47:17.38 ID:q/Occmuj0(2/3)
>>108

【後方に飛びのき、一回回転してから着地して、自分の攻撃結果を見る】
【右のショルダアーマーの破損と肩に着弾ダメージを負わせる――だがこれでも敵は突っ込んでくる】

 研究者か?、まったくそういう連中はこんな性格ばっかりなのか?
 知り合いのあの研究者もいろいろうざかったしな

【高揚状態を見て、自分の知り合いの研究者もああいうやつだったと思い出す】
【だが、そんなことを思うのも一瞬でありすぐさま次の行動へと移る】
【敵は今度は異様に分厚いハンマーを取り出す今度もまた殺傷力が大きいだろう】

 まったく、どんどんだすな、お前のタクトは四次元ポケットか

【そのような愚痴をはきながらも、近づいてくる敵に対してどうするか思考する】
【あのような装甲に通常の銃弾では歯が立たない、とはいえ接近戦をしても敵のほうが素早く動く】
【さらに力も上だろう、抑えたとしてもすぐに逆転される】

 チッ、本来これはやりたくなかったがいたしがたあるまい
 ――逝くか

【彼は一つの覚悟を決めると接近してくる敵に対して――彼もまた接近して行った】
【一気に足に力をいれて、一気に疾走する】
【土ぼこりが舞い、風が早やく当たっていくのを肌で感じる】

【そして、敵と近づいたのならば大きくフルスイングしてきたハンマーを彼は――右腕を盾にした】

 ぐがっ…!

【派手に骨が折れるではなく砕け散るような感触が襲ってきたが耐える】
【そのまま、相手の懐に飛び込んだならば、マガジン二つを取り出して−―爆破させる】
【この爆破能力、これは彼の特殊能力、ふれた物を任意で爆弾にすることができる、当然だが制限もあるが】

【二つのマガジン型爆弾が爆発し彼もまた後方へと吹っ飛ばされる】
【後方に吹っ飛ばされ、体のあちこちに火傷を負って、さらには着地できずに派手に地面にぶつかる】
【このようなことになってもまだ意識が保っていられるのは彼が精神的に強いからなのだろう】
124 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 02:54:00.09 ID:I6EDu8+a0(1/2)
>>94

【殺人を重ねまた一つ殺そうと――――彼との闘争を続けるなか、投げつけた言葉が彼を翳らせる様を――――滞りなく殺意を流れさす終わりの夜の一瞬に見る、】

【死ねば、やはり悲しむのだろう。苦しめられたモノが居れば、どこかで苦しみを感じるのだろう。】
【それはヒトが人としてあることで、誰かが望んだはずの姿で――――――、】
【ああ、やはり善人じゃないか。どうしようもなく。本当に生きて欲しかったんだね、正義の味方サマ――――】

【……そんな殺意とも遊離した思考に割り込んだのは、彼の、彼を表わす、彼だから紡いだ確かな言葉。】
【“殺さずに” “取り戻し” “取り戻せた皆を幸せにする”――――】
【“…………、――――――――――”。】

【―――――“なんて、夢の様に甘く厭わしい”。】

「―――――――――――それが、その逃げが最後にはおまえを殺すんだよ。
 誰も死なせない? ご立派な夢だね。皆を笑顔に? したいならしてみればいい。……善人サマ。 」


【紡ぐのはこれまでにない冷え切った声、彼を挫こうとする様に――――諦めろと囁く様に、穢れきった女の声が続く。   】


「それで、さ―――――今まで何人死なせたんだ?……出来るとでも。取り戻せるとでも、思うのか……―――――」

【“どうにもならない残酷なモノ”、壊れた過去と散らされた命。】
【そうしてこれからも“殺し”続けるだけだと仄めかしながら、彼と己の結論を、死の不可避という意味で同じだと片付ける。】
【―――――――“さあ、死ね”、】
                  【 “ありえない夢(いつわり)を生きた代償として”―――――。】

【氷片の着弾からほぼ爆炎の発動の準備を終えて、生まれた意識の空隙に生じる、その言葉から僅かに冷静さを失った一瞬――――】

「――――っ……ぐぅ……ッ!?」


【――――銃弾が、想定外の角度から飛び込んだ。無意識に張った氷の薄膜こそ有るが、焼け石に水程度の影響すらなかった。】

【銃弾は確実に内臓を傷付けている。知った痛みで、記憶にあるものだが大口径弾頭の衝撃と激痛は膝を崩して――――、】
【無意識に手をついて苦悶する自分に気付いたのは、右膝を就く衝撃を感じてからだった。全身が揺れて、吐き気と失血の喪失感が意味を為さない吐息を生み出す。】
【常になった思考はそれでも続く。……彼と彼女との戦闘は、滞りなく継続される。】


「……必要経費はお前の命、なんてね―――――――
 誰もかれも救おうとしても、私一人殺せてないじゃないか、お前は。……殺す以外にないんだよ、この世は、そこまで択が多くない―――――

 それで死んだら元も子もなし、セードムシティは救えませんでした―――――――とさ! あははッ! 」

【感情に囚われた様な狂態。目的を忘れてはいないながらも、自分に言い聞かせる様な言葉。】
【……けれど、どこまでダリア自身貫けていた言葉なのだろう。破壊力は、彼を屠ろうとするばかりで届くことなく――――】

【不定形の魔獣が地表からその顎を伸ばすが如く、ダリアを守る様に黝き“力”と氷壁がドーム状の形態で伸展する。 】
【ダリアの前後で、“氷の顎”の縁に生じるのは鋸刃の如く立ち並ぶ棘――――その延長上にある彼を貫き全身を裂き、臓器も彼自身から分かつ心算か】

【けれどその中心にぽっかりと覗く空隙は、頭と胴と右の肩口と―――――そんな致命的弱所を彼に晒して】
【一方でその一点だけを除いては、ほとんどの跳弾を封殺するだろうか。“揺れ動く心に任せた残酷な殺し方”――――そうも見える様で。大きく距離を空ける必要こそあるが、回避して反撃することすら可能な大ぶりな業だった。】

【 ダリア・レオンフィールドは最悪を想定して行動する。それは過去の経験が賜物であり、本能の次元で染み付いた闘争の業。】
【乃ち作り出されたこの状況――――中心部に撃ち込むことは、“打ち倒す”ための最良手でありながら彼女の想定のうち。撃つ箇所はけれど彼次第。どう、賭けに出るのか/乗るのか――――。】
【射殺を狙うことも可能だろう。未だ、顎門は閉じきっていない】
125 (SSL) [sage saga] 2014/06/15(日) 02:54:44.17 ID:PLPpJBhJ0(3/6)
>>118
「――――はあ?訳の分かんない事言ってないでさっさと帰って海水浴でもしてたら
アンタみたいな“海の女”には何も考えないで海月見たく漂ってる姿が一番お似合いなんだから」

【話にならない、と言わんばかりに肩を竦めて店の外へ出ようとするが】
【…………感じた気配には振り向いて。悪態を吐けば手刀で以て其れを砕くのだろう】
【確かに手は濡れはしたが――――何か、可笑しい。濡れたのは手だけなのだから其れも当然か】


(……重力に逆らってる?となると異能、か。――――コレが今何か仕掛けてくる訳じゃ無い。なら、今が攻め時か)

「――――大怪我をした後に泣きながら赦しを乞うたって遅い事が分かって喧嘩を売ってんのよね?……上等!!」

【経験上、其れを放っておけばおく程後々痛い目を見る。そして、術者本人を倒さない限り其れは浮遊し続ける事だろう】
【威嚇するかの如く扉を一度叩けば、轟音――――と共に“砕け散った”。其れを見れば純粋な腕力のみならず、彼女もまた“異能持ち”である事が知れるだろうか】
【流石に生体までバラバラにする程の干渉力は無いにしても、物を砕くのは其れだけで人によっては厄介な物。人体に影響が無いならば、殺傷能力も低いかも知れないが…………】


「その気取った身包み剥いで酒場に来た自警団達の笑いものにしてやるわよ
それと――――……アンタお気に入りのグラスなら沢山あるから、返してあげるわッ!!」

【釈明を求める事すらしない。兎にも角にも喧嘩っ早い性格なのである】
【其処等に散らばるガラスの破片を集め、其れ等を思いっきり握りながら殴りつけてきた――――!!かと思えば、だ】
【女性を殴りつけようとしたその寸前、形の歪な“グラス”がその手に収まっている事が分かるか】

【先まで握っていたのは“破片”。然れど今握っているのは形が歪ながら確かに“グラス”】
【――――やはり、この修道女も異能持ちだ。その打撃を避けなければガラスも女性の身体に向かって飛散する事になるだろうし】
【何よりも受ければ分かるであろう“衝撃”が一般的な成人女性の比では無い。流石に骨が折れるだとかそんな事は無いが――――重く響くのは確かだ】
126 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 02:57:41.24 ID:I6EDu8+a0(2/2)
/>>124

【乃ち作り出されたこの状況――――中心部に撃ち込むことは、“打ち倒す”ための最良手でありながら彼女の想定のうち。撃つ箇所はけれど彼次第。どう、賭けに出るのか/乗るのか――――。】
【射殺を狙うことも可能だろう。未だ、顎門は閉じきっていない】



【乃ち作り出されたこの状況――――中心部に撃ち込むことは、“打ち倒す”ための最良手でありながら彼女の想定のうち。……要は、どこまで、互いに冷静さを保てるのか。撃つ箇所は彼次第。彼は、如何様な賭けに出るのか/乗るのか――――。】
【射殺を狙うことも可能だろう。未だ、顎門は閉じきっていない】

…でした。解かりにくい上遅くて申し訳ないです…ッ
127 (SSL) [sage saga] 2014/06/15(日) 03:07:20.86 ID:DpfyO+25O携(3/3)
>>112

【解放され、斬撃を放った後にミハエルは自身の右腕を確認していた】
【締め付けられた時に、どうやら骨にひびが入ったらしい、利き腕の損傷は致命的でもある】
【しかし今はあともう一押しといった局面、骨のひび程度、気にしてもいられない】

【ウェンカムイの両腕が膨張して巨大な肉の棍棒となり、それを怪物が滅茶苦茶に振り回す】
【だからこそ軌道も読み辛く、対処も難しい、ミハエルの能力にはガードの力は無い】
【だから彼がとる行動は、交差点に廃棄されていた車の陰に隠れ、やり過ごそうと言うものだ、それしか方法はない】

【相手の攻撃が薙ぎ払いならば 車がつっかえになると考え、この行動を選んだのだ】
【勿論、車ごと吹き飛ばす程の怪力で薙ぎ払われたら食らうことになるのだろうが】


【もし、うまくやり過ごせたのなら、ミハエルはカニバディールとウェンカムイに向けて何かを向けているだろう】
【片方だけに固定用の車輪がついた、鉛色の砲台が敵を見据えていたのだ】
【見ると鎌は消えている、恐らくこれがミハエルの能力の内、最高火力を出す武器】

【エネルギーがバチバチと音を立ててチャージされていく………そして】

これでッ…………!終わりだァァァーーーーーーーッッッ!!!

【膨大なエネルギーが放出される、星の輝きのような青をしたそれは、まるでレーザー砲】
【正しくミハエルの全力を込めた一撃だ、果たして結果は……】

128 2014/06/15(日) 03:09:37.72 ID:Ra8jSuVJo(4/6)
>>115>>119

(もう……アンタなんかと、一緒に……すんな!)

【迸る魔翌力の影響か外界からの情報は砂嵐を通したように感じる】
【花弁と自身へ魔翌力を練る、その過程が進む度に痛みを伴う】
【でも、いつだって魔術師は痛みに耐えて生きてきた今更それが増えた所でどうという事はない】

(構築は終わった、後は魔翌力の充填が間に合えば――――――――)

【花弁の装甲が更に展開され露わになるのは銃口にも似た拳大の穴、それが規則的に複数並ぶ】
【先程の衝撃砲の強化版とでも言うべき姿、花弁は未だ魔翌力を溜めている】
【幸いか、先程の痛みには慣れて来て魔術師はすくっと立ち上がり花弁により掛かる】

…………次から次へと懲りない、というか爺さんが悪いのか

【胸部を抑えながらも右手に魔翌力を流す、射出形式は単純な砲撃に過ぎないでも一般人相手ならばそれでいい】
【限界を越えて廻る回路はやがて熱を放ち始め紅く明るく輝き始める、カズネの身体とて例外ではない】
【異常ともいえる高温、そんな物に耐える人体はもはや人体とは云えない】

知ったこっちゃないわそんなの――――――――

【痛みよりも苦しみよりも、何よりも自分がしたい事が出来ないのが辛い】
【正しいと思った事、折れてはいけない物、曲げたくない想い】
【それに比べたら人でなくなる事なんて大した事と思わない】

【兵士に向けた掌から式が円筒状に展開される】
【魔弾圧縮、魔弾加速……単純な術式だが込められる魔翌力量は桁外れ】
【一発の赤熱の魔弾にて2発の弾丸を飲み込み、そしてもう一発で先にある兵士の胴体へと目掛け放つ】


(―――――――合図、きた!)

【そして獣から示された合図を知り】
【とっさに両手で耳を押さえる、響く暴力的な音の波はそれでも足りない程に大きかった】
【閉鎖空間での音響攻撃、どうやら互いの思考は似通っているようだった】

いいわ、次は私……!!
全砲門、展開、大規模衝撃射出機構解放!全部、何もかも!吹きとばせえええええ!!!

【花弁の担い手は今ここに高らかに叫ぶ】
【高温となった花びらは陽炎纏う、幻想的な光景に佇むカズネは魔術師然として】
【やがて砲身から放たれるは魔翌力による衝撃波、放たれる衝撃は不規則でならば閉所での衝撃の跳ね返りはより複雑に折り重なる】
【花弁の開かれる先にはかの老人、衝撃が最も集まる地点を予測しての物、赤熱の魔術師のその瞳はただ戦う為に見開かれる!】

【老人を蹴飛ばし離れ咆哮の後に倒れたAzothには当たらない】
【当たったとしてもそこは震源地ではない、損傷があったとして軽微に過ぎないだろう】
129 [sage saga] 2014/06/15(日) 03:10:48.96 ID:CeCoh1I0o(3/5)
>>125

ワオ、素手で扉をぶっ壊すなんてまるでゴリラね、雌ゴリラ!
風情を楽しむでもなく店をグチャグチャにしたりマスターブチのめしたり
……うーん、雌ゴリラって言うとゴロも悪いし、キングコング?・……おっと!

【茶々を入れることが第一。そんな態度は絶対に崩すつもりが無いようだった】
【威嚇も無意味――と言うよりは口笛を吹いているのを見れば】
【むしろそれすら楽しんでいる様子で、今度はグラスに目が行って】

ふ〜ん?……握力自慢?それとも、怪力自慢?能力かな。
砕けたものを凄まじい圧を掛けて潰すとさ、くっついて元に戻るってね

ま、どっちにしたってグラスなんかで殴られたくはないよ、っと……!

【振りかざされる拳とグラス、対する策は後退≠フ一手であった】
【ゴロン、と床を転がって攻撃を避ける。実に単純明快で情けないやり口】

【しかしその両手には新たに酒瓶が二つ握られていて、どちらも栓が開いていた】
【今修道女が居るだろう場所、つまり元は海賊の女が居た場所から】
【転がって移動した軌跡、空間――そこを彩るのは、先ほどと同じようにぷかりと浮かぶ酒の水泡】

【それも継続的に零すものだから小さくて数が多い。シャボン玉に質量が付いたような感じだ】
【しかもタチが悪いのは割れない事。叩けばパシャリと形を崩すが、壊すことはどうも出来ず】

【やがて両手の瓶を叩き捨てれば、更に多くの"ぷかり"が発生するのだが――】
【――女性の周囲に漂うそれは、彼女の身を汚すことはない。修道女が近寄れば】
【服は酒を吸収するのに、だ。やはり能力か――見れば、彼女はようやくカットラスの柄に手をかけていた】
130 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 03:14:45.90 ID:tc1R8eM+0(5/10)
>>116

「……そんな事を想うなら、最初から、戦場に足なんて、踏み入れはしなかったわよ……!
 あんたは、自分が戦いの果てに果てる事を、見てないとでも言うつもりなの!?
 この先にある勝利がちっぽけだって言うなら……私にはもう、見るものなんて、何もない…………何も、ないッッ!!」

【尚も激情は変わらないかに見えるシュバルツガイストだが――――セリーナのその言葉になんと返したか、そこには迷いが生じていた】
【その言葉を、上手く消化しきれない。どう反論すれば、自分の信念は傷つかずに済むか。咄嗟にそれを見いだせなかった】
【それが、間接論法での反論として表われている――――傍から見れば、小さな変化だが】
【セリーナのその言葉は、小さな何かを、シュバルツガイストに響かせた――――その吉凶は、まだ分からないが】

争い合う自由なぞ、認める事に何の意味があるかの……ぅ!?
人間の幸せは、そんな高等なものなんかじゃありんせん……それは、ささやかなものだからこそ、容易に奪われるものなんじゃろう……!?
わしにはもう、分からん話じゃが……そんな幸せなど、わしはとうに忘れ去ったが……そう言うもんじゃろうが……!
――――分かり合える歴史など、存在せん…………もう一度、教科書を紐解いて考え直すんじゃな……あの世での……!!

【――――なんで、自分は世界の幸せなんて望んでいるのか。それはもう、自分にとっては幸せなどではないと言うのに】
【――――なんで、自分は『最終勝利』を目指しているのか。若いころの誓いの根本なんて、もう覚えてはいない】
【芽生えさせてしまった狂気は、そんな事を問題にもしないし、振り返る事をさせない】
【ただ、爆炎の中に消えていくセリーナに、グラトンは手向けの言葉の様なものを向けた】
【人は、力無しには、絶対に和解する事など出来ない――――幼い頃に見た、その真理を】

>>117

黙らぬか、痴れ者……!!
皆が望んだ結果の平和≠カゃと……!? 世の中を動かせない様な、世界の平和を望むのが、そんな少数派だと、思っとるのか……!?
声じゃ人は心を動かさない、そして世界も動かず、システムも動かん!!
じゃから世界は誰が望んでも治まらんのじゃろうが……力の無いものには、何も出来んし、何もさせられん…………お前は何を見て、今までを生きてきたのじゃ……!?

【グラトンは、もはや「世界を平和にしたい」のではない。ただ「世界を治めなければ、気が済まない」と言う方が正しい】
【そこには、後ろ向きな目的意識だけが残っていた。目の前のハエを叩き潰すのと、変わらない感覚で、自らの手でそれを成したかった】
【谷山にも向けるのは、セリーナへと向けられたそれと似たような言葉だ。それが虚言に過ぎない事を、この世界は伝え切っているではないか、と】
【――――それは、グラトンが自らの勝利、そして自らの証明の完成を、確信した様なものだったのだろう】

>>120

未だに、そんな幻想に追い縋っとるのか!! ……どこまで人間が見えとらんのじゃお前たちは!!
そんな可能性がどこにある!? お前は、過去の人間がそこまで愚かじゃったとでも言うつもりか!?
人間の宿命を、これ以上なく見せておるじゃろう、人の歴史と言うものは……そんな簡単な事すら分からんで、なんでこんな場所に足を踏み入れる……!!

【幼き日に確信したビジョン。それは時を経る事に更に強固になり、そして歪みを含むと、手の施しようがなかった】
【だが――――人は、永遠にそれを試み続けてきたはずなのである。まさか、平和を実現できないのは祖先が悪いと言う話しなどないだろう】
【力こそが、最終的には全て。グラトンは、その可能性を『無い』と断じるしかなかったのだ】

/続きます
131 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 03:15:03.97 ID:tc1R8eM+0(6/10)
>>116-177>>120

残るは、お前一人じゃの……ライラ。どうする?
わしの、70年以上の歳月の結晶足るこの身体、この細胞、このグール共を前に、次はどうあがいて見せるのじゃ?
……逃げる、降るなどと言う選択肢は、もう存在しない……それは、分かってるんじゃろうな?

【セリーナは爆炎に飲み込まれて沈黙し、谷山は満身創痍で膝を負った。残るのは、防御で耐えきったライラだけである】
【グラトンはゆっくりとそこに近付いて行く。ダメージは大きく、細胞も消費したが、こちらはまだ戦える】
【よしんば、体力勝負となっても、筋力などの要素はやはり、今のグラトンに軍配が上がるだろう】
【積み重ねてきた、狂気の産物。全てはただ『勝つ』為だけに――――その結晶を携えたグラトンは、確かに勝つ気でいたのだ】



【――――だが、それを崩す予想外の介入が、その場に飛び込んできた】
【それは――――誰よりもグラトンの死を望んでいた、とある人物の作為――――】

なっ……ぐあッ!?
な、なんじゃ…………馬鹿な……!?

【――――突如、ハンドボールほどの大きさの、金属製と思われる3つの黒い球体が、どこからともなく飛来して、グラトンの身体に命中する】
【しかもそれは、そのまま落下する事無く、何度も何度もグラトンの身体を打ち据えて、更には発光してその肉体を叩きのめす】
【――――この現象、空で起こっていたとある出来事とそっくりだった。同時に、近づいてくるヘリコプターのローター音】

{――――――――お前ら!! 折れてるんじゃない!! 今だ…………その畜生を、ぶっ殺せぇぇぇぇぇぇぇ!!}

【顔を出しているのは、ぼさぼさの赤い髪をした青年――――セリーナだけは名を知っている、トライデント】
【頭痛を覚えるように頭を抱えながらも、眼下の戦場に、あらん限りの声で叫んだ。グラトンを、殺せと】
【その為に――――持ち場を離れてまで、1度きりの援護をしに来たのだろう】

き、貴様……ぐぅっ、うっとおしい……!!

【何度も何度もホーミングする3つの礫に、グラトンは大きくよろめいた】

【――――――――大きなチャンスである。同時に、恐らくは最後のチャンスだろう】
【あらん限りの力をぶつけて、グラトンを死に追いやる、その――――最後のチャンスなのだ】
132 (SSL) [sage saga] 2014/06/15(日) 03:27:48.27 ID:PLPpJBhJ0(4/6)
>>129
「アンタの頭で風情を楽しめるなんてとても思えないけど?覚えたての言葉を使いたいなら余所にしてくれないかしら、お猿さん?」

【茶々が入れられれば分かり易い程に顔が怒りに変わった】
【感情が隠すのが下手。更には何時もそんな表情なのだろうと思わせる程に似合っている不服の表情】
【攻撃が避けられれば再びグラスを適当な場所へと放り投げ、代わりに手にしたのは砕けたビールの瓶だ】


「さあね。種明かしをする程アンタに好いてる訳でも無い――――というか、寧ろさっさと泣き顔を見たい位なんだけど
…………で、どうするの?逃げ回って水遊びするだけじゃ魚の一匹も捌けないんじゃ無い?」

【再度強く握れば、今度出来たのはビールの瓶……では無く、ガラス製の棒だ】
【確かめる様に近場のテーブルを叩いた程度ではヒビが生じない程度には強度も保たれているのだろう】
【――――己の纏う其れが水気を帯びた事に気付けば、女性へと視線は移されて】

【漂う“酒”と彼女が手にした“刃物”。…………考えられる事としたら】


「嗚呼、斬り付けてから直接アルコールを取らせようとでもしてるのかしら?
それとも、お猿さんなりに風情とやらを楽しんでみたつもり
――――……何だって良いわ。良心で伝えてあげるけど、逃げれば逃げる程恐怖も増すと思うわよ」

【傷口から直接のアルコール摂取、か。…………いや、もしかすればもっと質の悪い事だろうか】
【ならば素早く仕留めるまでかと思考を戻せば、棒を構え――――殴るのでは無く、“突いた”】

【狙いは彼女の鎖骨だ。折るなり砕くなりすれば、先ず片手を封じる事が出来ると踏んだようで】
【特に複雑な軌道でも無い直進。然れど、当たれば言わずもがなの威力】
133 (中部地方) [sage saga] 2014/06/15(日) 03:38:12.23 ID:Tizm9Unpo(5/7)
>>119


――――!! 貴様…………!!
まずい、一旦地面に降りっ――――、


【――――掛かったな、との煽り文句を聞いたとき、表情にこそ出さないが、老人の心境は一転して焦燥に包まれた】
【そこで兵士達の安全を気遣ったのは戦術上の作戦か、それとも老人自身の気質であったか。どちらにしても一歩遅く、Azothの策が上回る!】


「ぎ、ぃ、あ、あぁああああああああああああああああああああっっ!!!」


【老人の指示も、アンカーを撃ち放った兵士の悲痛な叫びすらも、爆音の前に掻き消えて。咄嗟に耳を塞いでダメージを軽減できたのは老人だけだった】
【兵士はあえなく気を失って墜落する。被害は当然『マイティロッド』を持つ最後の一人にまで及び、一瞬にして意識を奪い去っていくだろうか】
【……幸い、兵士は頭からではなく尻の方から墜ちた。元々飛行する高さが低かったこともあり、多少打撲は負ったが重篤な傷は負わずに澄んだはずだ】



>>128


「あ、ぐっ………きゃあああああああああああああああああああああああああ!!」


【元より、兵士に赤熱の弾丸を避けるだけの技量は無かった。胴体を撃ち抜かれ、ぐらり、と体が揺らいだところに――――トドメとしてAzothの音撃である】
【爆音が全身を殴りつけ、兵士は地面へ墜落していく。今度は位置が高い分危険ではあったが……堕ちていく地面の先には、老人がいた】
【……偶然、か。あるいは。結果として兵士は老人を半ば下敷きにする形で着地し、気絶するだけで済む。加え、老人にもダメージが行ったようであり――――】


ぐ、ッ、ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


【そんな悲鳴もきっと、咆哮の前に消え失せるのだろう。圧し掛かる兵士を蹴り飛ばし、その勢いで立ち上がって、全力で後退する】
【反射の果てに衝撃が集中する、そんな攻撃であったのが幸いか。真の意味での直撃にはならないものの、爆心地≠フ至近距離であることに変わりはなかった】
【老人の体が余波を受けて派手に吹き飛んでいくのが確かに確認できたはずだ。耳を塞いでいたせいで受身を取ることもできない、無惨に地面へ転がって――――】


【……反響する音がすべて止んだ後。血反吐を吐きながらゆっくりと、しかし燃えるような瞳を湛えてもう一度立ち上がるのも、確認できるはずであった】



/続きます
134 (中部地方) [sage saga] 2014/06/15(日) 03:42:27.43 ID:Tizm9Unpo(6/7)
>>ALL

【――――随えていた兵士は全員、気絶し。戦況は二対一、そして自身も大きなダメージを負ってしまった】
【一転して圧倒的に不利な状況に陥った老人であったが――――ここで彼が、血塗れの口元を歪めて楽しそうに笑うことは、もう想像の範疇であるかもしれない】


ふ、っ………見込みどおりであったな。いまどきの若者も捨てたものではないわい。
出来れば正体は明かしたくなかったが――――それは儂の覚悟≠ェ足らぬゆえの、下賎な逃げというものか。
ここまでされて名乗らぬのは騎士として礼儀を失する。今度こそ悪≠フ道へ矜持と誇りを染め上げることを誓って、告げさせてもらおう。

――――儂は≪No.11≫、ヴァレリー=ルゥ・ド・ノートルダム。≪荒狼騎士≫の異名を戴く者である。
『UT』の若き戦士よ、名を聞かせてもらいたい。

そして………次で、ケリをつけよう。
これからも正義≠ニして闘うのならば。我が絶対の剣戟、見事受け切ってみせよ――――。


【双眸に荘厳な光を宿し、何かを決意するように、あるいは何かを諦めるように――――老人は、満を持して自らの名を名乗った】

【そして、わざわざ倒れ込んだAzothが再び立ち上がるまで待ってから、再び構える。右半身をそちらへ向けて右腕を突き出し、体の奥でゆらりとレイピアが揺れて】
【同時にその体から発せられるものが何なのかは、少しでも武≠ノ通じているものならば一瞬でわかるはずだ】
【いや、このレベルならば素人にだって如実に感じ取れるだろう……感じ取るどころか、失禁して気絶するかもしれないが】

【――――それは、ただ『闘気』としか評せない概念であった。見た目には何の変化も無いはずなのに、ヴァレリーの姿が二倍にも三倍にも大きく見えるような】
【巨人の如く莫大で、餓狼の群れに囲まれているかのような絶対的な威圧感。幾千の戦場を超え、人の身で神≠フ領域にすらその剣を届かせた男の――――、】



                                   O u r a g a n
                     ―――――――― ≪ 風 雨 ≫ !!



【――――生物に、風を視ることは出来ない。そんな当たり前で、どうしようもなく絶対的な真理が、二人の前に姿を顕した】
【今度は錯覚ではなく残像が見えるかもしれない。肌を突き刺すように燃える莫大な闘気が一瞬だけ消え、静≠ゥら動≠ヨ移り変わるその刹那に】
【例え見切れたとしても、傍目には銀色の塊が突っ込んでくるようにしか見えないかもしれない――――だが、しかし】

【その銀色は、目にも留まらぬ速さで行われ続ける無謬の斬撃≠フ軌跡であった。≪荒れ狼≫の咆哮が、嵐を連れてやってくる――――!!】

【ヴァレリーはAzoth、カズネの順番で稲妻のように突撃していくだろう。二人が剣の射程範囲に入った瞬間、数え切れない斬撃の雨が全身へ叩き込まれるだろうか】
【一つ一つの傷は浅いが如何せん数が多すぎる。抵抗せず全て食らってしまえば一瞬で血達磨になり、そのまま出血多量で死ぬことにもなりかねない】
【また、そのような絶対的な攻撃力に加え、一人分の攻撃を終えるのに掛かる時間はほんの一瞬である。二人合わせて、移動に掛かる時間も加味したとして――――】
【この攻撃が始まって終了するまで時間は、多く見積もって僅か一秒。この行動に宿る神速≠ェどれほどのものであるかが、それで伝わるだろうか】


【……この行動が終われば、ヴァレリーは二人の背後へ突き抜けて少し離れた位置で止まり、膝を突く。今まで受けたダメージも大きい、限界が来たのだろう】
【すぐには動けない上、二人には背を向けた状態だ。攻撃を叩き込む最大のチャンスである……生き残ってさえ、いればだが】

【ヴァレリーにしてももう次はない。例え一撃叩き込むことができずとも、ただ生き残っているだけでそちらの勝利は確定すると言ってもいい】
【果たして一人と一匹は、邪悪な『ナンバーズ』の最後の一撃を、受けきることが出来るか否か――――】
135 (チベット自治区) [saga] 2014/06/15(日) 03:45:04.83 ID:1k/es8eNo(3/6)
>>130-131


  ――――――――――――……い、いや……。
  しっかり、ぐっ……見て、るさ、シュバルツ―――…・・・ガイスト。


【爆炎に全てが消えるかと思った、そのときだった。】
【炎が一斉に立ち消え、とてもつも無い轟音と共に煙が一瞬にして晴れたその直後】
【姿を現したのは―――装甲が彼方此方吹き飛び、防護マントをズタボロに引き裂かれながら、尚も】
【―――尚も、崩れる事無く、"愛銃"たる進化した"弾"末魔を杖代わりに、その場に立ち塞がるセリーナ・ザ・"キッド"の姿だった。】


  ―――……ケホッ、けほっ……く、ううッ……ぐはぁっ、ああっ……ふぅ、うううぉぉぉッ……!!
  ……ハハッ……とんでもない、凄い勢いの攻撃、だったね……正直、こうして、立ってるのが、精一杯、だよ……
 
  けど―――……見ているよ、ちゃんと。アタシはアタシが果てる姿を、きっちりと、見て―――いるとも。
  
  ……アタシは、幾多の攻撃に打ちのめされて……それでもきっと、何か、大切な―――……そう……
  信念の様な、何かを残して―――そうして、息絶えるだろう。ああ、そうさ。アタシの、死に場所は……うぐっ、……戦場だ。

  だけど……何も残さずに死ぬことなんて、絶対に有り得ないし……そんな死を、アタシは受け入れない……ッ!
  そうだ、人間には生きようとする希望がある、生きようとする意志がある、何かを残そうとする、"自由"がある……ッ!!

  死ぬかどうかを、決めるのは殺そうとする人間じゃない……アタシ自身が、アタシだけが、アタシの死に場所を決められるッ!!
  それが自由だッ!! 生きるも、死ぬも、選ぶことが出来る、それが―――ソレが本当のいみで、人が自由になれるって事だッ!!

  そしてアタシは―――……アンタや、グラトンに、こんな所で殺されるほど―――……ヤワな存在じゃ、ないッ!!


【一歩、踏み出す。又一歩、踏み出す。生きようとする意志が。死に抗う自由な精神が、脚を動かす。】
【"弾"末魔を、震える両手で構え、既に割れた頭部の鎧の隙間から、眼前の敵を睨みつけ、構える―――!】
【そしてそんなセリーナを、ライラを、谷山を鼓舞するようにして今、上空より最後の"援護"が加わって―――戦闘は、加速するッ!!】


  ……約束しただろ、トライデント君……生き残って、そして―――バーで一杯、引っ掛ける、ってさッ!!

【恐らくは―――先程の猛烈な熱線を防ぐ際に、使用したのであろう。最後の一発―――冷凍弾を装備していた】
【ケルベロス・マグナムを、三発を撃ち終えたそれを、何故かセリーナは"弾"末魔とは別の手で、構えるではないか。】
【本来であれば三発を撃ち切って、もはや使えない筈のケルベロス―――だがしかし、そこにKOへと進化した、意味が存在した。】


  ―――撃ち鳴らせッ!! 番犬の咆哮をッ!!
                                 ラスト・ショット―――ノック・アウト・ブラスト!!!
  
【ケルベロス・マグナム KO―――その名に相応しい最後の一撃が、なんと銃身の"中央部"より、放たれた。】
【判るだろうか、三連にくっつけられたバレルには正面からみて、丁度丸い"穴"が生まれることが―――そしてこのKOは】
【その三連バレルの云わば隙間部分を、バレルに囲まれた穴を最後の銃身として、余りある強大な魔力の"砲撃"を、放っていたのだ!】

/つづきますっ
136 (チベット自治区) [saga] 2014/06/15(日) 03:45:29.45 ID:1k/es8eNo(4/6)

【その威力は今までの三発のどれよりも強力で、そして素早い魔力の弾丸と化して、一気にグラトンへ襲い掛かるッ!】
【そして更に言うならば、セリーナは破れたマントを全て剥ぎ取り、背中に装備した長大な―――"魔装銃"を自動で、展開ッ!】
【背中に装備されていたソレはフレキシブルな接続アーム部によって稼動、肩の上に移動して銃口を展開、更にオートでリロードッ!】

【―――装填される弾丸を選択する事でバレル内部の加圧が変化、なんと銃身の口径が変化するという】
【云わば可変式銃身<ヴァリアヴル・ライフル>の本武装は、最大口径の『13mmD−Es魔弾マグナム』を選択ッ!】
【長大口径のマグナムを発射するに当たって折り畳まれていた副銃身が起動、主銃身と結合されて―――見えるか、その巨銃が!】

【最大伸長1m50を超えるロング・バレルの魔力ライフルはセリーナの肩で標的<グラトン>を補足、ロック・オン。】
【そして最後に、"弾"末魔に新たに加わった機能の一つ―――チャージ・ショットの急速魔力充填が開始されるッ!!】
【構えたケルベロスの最後の一撃、ノックアウト・ブラスト。"アーマーRV"の追加武装、肩に装備された強大なライフルの一撃。】
【そして何より信頼する相棒、"弾"末魔の織り成す最後の一撃、チャージング・ショット―――銃口の輝きは今、最大に達して――――!】


  ――――――――ターゲット・ロック。全銃身用意――――撃ち方ッ!!

                                     ――――――――――始めェェェェェェェェェェェェェッ!!


【―――爆発的な銃声。三者が重なる、その時。】
【ケルベロス、ライフル、"弾"末魔。それぞれの魔力弾による驚異的な一斉射撃の弾幕が、今―――張られたッ!!】
137 2014/06/15(日) 03:45:59.66 ID:Tmc5XUWQo(3/4)
>>123

―――少し、違うな……私は研究者と言うより冒険家なのだよ
ロマンを追い求めるという意味では似たようなものかもしれないがね……科学者やっているのは
あくまで冒険の助けとなる物を生み出すための手段だと割り切っている

「……そう、確かにそうデスヨー
いつも白衣に身を包んでいますけれどもあくまでジュニアハカセは冒険家としてのスタンスだけは崩さないのデスヨー」


【―――最後、そう反論した後にその最後の一撃が振るわれる事となったが】
【その最中、彼がその手元からマガジンを放ったのだけは目視できた―――爆破する能力を未だ見ていなかったのだからやむを得ないのだが】
【この局面でうまく受け流す事は出来ず、彼同様モロに至近距離で爆撃を喰らい―――その煙の中に姿が埋もれてしまった】

【最後の特攻で派手に吹っ飛ばされ……もはや満身創痍となった男の目に彼らの状況を把握するまでには時間がかかった】
【やったのか、あの爆発で完全に消し飛ばす事ができたのか―――同じ距離で食らった自分が今生きている事で、答えがすぐに頭に浮かぶかもしれない】


【―――煙が晴れたその場所には―――至近距離の爆発を受けてもなお堂々と立ちすさむW-1の姿が飛び込んでくるだろう】


【装甲は先ほど以上に砕けた……目視での被害状況の想定は少なくとも中破、胸部の損傷部位からはバチバチと火花が飛び散っている】
【しかし当の本人たちは立ったまま、自分の体を見回して冷静に被害状況を確認していたのだ】
【―――仕留め切れなかった、その事実が無慈悲に男に突きつけられる】


ハッ……ハハッ、こりゃぁ……キツイのを喰らわせてくれたものだ、というか……変身してなかったら普通に死んでたなこりゃ
普通だったら勝っていたかもしれないが、まだ少々足りなかったようだな……武装のチョイスそのものは悪くなかったが……決着をつけるべく
なりふり構わぬ手を初手から使いはじめていた我々を打ち負かすには、単純にもう少し火力が足りなかったな

「だてに鋼鉄侍女は名乗っておりませんのデスヨー」


【ボディについた泥を払いのけ終わったら、その弓矢を最後に男目がけて狙いを定めたのならば】
【ベルトからW-Phoneを引き抜き、手元の弓矢のスリットに装着―――そして中心の丸い窪みにホルダーから取り出した卵を装填したならば】
【端末の画面に『T・H・U・N・D・E・R』とタップ、フィニッシュコードを発動させる!】


その怪我だ、無理に動かず―――今日の負けを認めたまえ

『ARROW! maximum charge!!』


【矢の先端にバチバチと雷鳴のような音が鳴り響きながらエネルギーが"卵"を中心に集中していく】
【そして電子音声と共に装填した卵が割れたならば、勢いよく雷撃の矢が男目がけて容赦なく一直線に飛び込んで行く事だろう】

【狙いは急所ではなく脚や腰の辺りではある、だがどこであろうと命中すれば体中をすさまじい電撃が走り、その意識を手放す羽目になる可能性が高い―――!】
138 [sage saga] 2014/06/15(日) 03:47:26.59 ID:CeCoh1I0o(4/5)
>>132

逃げ回るだけ?ノンノン、それは早計って奴だよシスター・コング。
それに海賊は漁師じゃないんだ、魚は捌くけどね。そこは大事で……へぇ

今度はガラスの棒かぁ……器用だね、キングコングよりずっと利口だ
どっちかって言うと猿の惑星?まあ、そんなのなんでもいいんだ
どっちにしろアタシのカットラス捌き……観てもらうことになるんだからさ

【ガラス棒が振るわれた瞬間、彼女の手元は凄まじい速度で剣を抜いていた】

【そして刃は――棒とは平行に近い、しかし刃の当たるギリギリの角度で】
【正面から$レ触。そこから生み出されるのは、ギャギャギャ!というけたたましい音と】
【加えて、僅かな火花≠セ。――棒は鎖骨ではなく、その上の僧帽筋を打ち】
【彼女はそれに舌打ちするが、合わせた刃を推し進めて、修道女の脇を抜けようとするだろう】

【鍔迫り合いに近い一幕。カットラスで軌道を逸し、隙を作って相手の背後に回るわけだ】
【そこから反撃に続くわけではないが――火花≠ェ散ったとなれば、話は変わるだろうか】

…――たまにさ、ケツから一瓶一気飲みしてやるぜ、ってアホが居るんだけど
アレですごく酔うんだよね。だから傷からやっても良いけど、度数が低くちゃ意味が無い

でーもー……ちょっと火種があれば、もっと単純にやれると思わない?

【そういう彼女の服に染みが無いのは、つまりそういうことか】
【液体を立体に変える力。そしてそれをある程度操作する能力――】
【――もっとも、受けた傷は痛い物だ。右肩の辺りからはうっすら血も滲んでいて】
【修道女の状態次第ではあったが、そこには僅かな隙もある。迅速な反撃なら、或いは――!】
139 (東京都) [sage saga] 2014/06/15(日) 03:53:24.44 ID:XF+n2rDHo(4/5)
>>120,130-131,135-136
「あ? だったら動くように世界を変えていけば良いだろうが。
力が無ければ力を手に入れれば良い。望んだように世界を変えられるように……ッ!!
見てきたから、見てきたものを変える……! お前とは違う形で……! それだけ、それだけだッ!!」

【それが虚言であることなど知っている。だが、それを真実にする術があると信じている】
【今の世界の仕組みは、確かにグラトンの言うとおりだろう】
【谷山がやろうとしていることは、グラトンのやり方をよりソフトに、そして他者を信ずる形で行うものだ】
【そして、谷山は折れず。グラトンの確信を前にしてなお、違うと強く主張して立ち続けていた】

【その直後に、爆炎に飲み干された谷山。そして、爆炎が晴れていったならば――――】

「……は……ッ、か……ふ……ッ」

【ボロ雑巾のようになって、地面に崩れ落ちている谷山が、居た】
【砕け散った結晶と、吐瀉物と、鮮血とその他体液にまみれて転がり、浅い息を吐く】
【もはや死に足を一本踏み入れているかのような、その有り様。あまりにも無様、余りにも凄惨な姿】
【だがそれでも、目だけはギラついていた。砕け散った結晶の群れが燐光に還元されていく】

「……ぜんっぜん……ッ、へい……キ……だねェ……ッ!
きカ……ねェよ……ッ…………ッ! 俺……ァ……ッ。
まけな……負けねえ……ッ!! 逃げネ……ぇ……!」

【確かな勝機を見出し、こちらへと歩んでいくグラトン】
【それを前に、もはや意地でしかないその虚勢を張ってみせる。そして思考を回す】
【この動かない肉体を、30%が失われた肉体でも、なんとかしてグラトンに対する勝利を得る術は無いかと】

【トライデント。その支援によって生まれた隙。その瞬間に、谷山は目を見開く】
【動かなくても良い。動く必要はない。谷山基樹の力の本来の姿を解き放てばいい】
【そして、それは一瞬で良い。一瞬の隙を付けなければ、どっちみち死ぬのだから】

「……いま、しか……無い……ィィっ……!!
ッ、お……ァ……!! Hello World=I!」

【戦場に飛び散っていた無数の結晶の群れが、全て燐光に還元され、グラトンの背後に収束していく】
【その燐光が再度結晶体に再精製。ワイヤーフレームで構成された、脆弱で歪なヒトガタを創りだした】
【Hello World Ver.β=Bレギンによって植え付けられた哲学者の卵。それが生み出したアートマンの最初の形】
【弱いそれに、全身全霊の意志と力を込めて。アートマンは拳を振りかぶった。纏わりつくノイズ、力で自壊していきながら振りぬく】

「届け――――――ェッ!!」

【放つ力は、これまでと変わらぬもの。神経系に負荷を掛け、意識を吹き飛ばすもの】
【他の者のそれとは違う。華やかではない、強力ではない、輝かしいものではない】
【だが、これが谷山基樹だ。これが、この全てが、この無様が、この無惨が――谷山基樹だッ!!】

「届ケ……ッ、届け……届け……ッ、俺は……ッ! 勝つ……ッ!! カつ……ッ!!」

【拳を、足を。ワイヤーフレームのアートマンは砕けながら打ち込み続けようとするだろう】
【砕けた肉体は、ワイヤーフレームという極小の構成で作られるものの為、再生は早い】
【殴り続けることで相手を縫い止めるという意識などもう既に無い。それ以外にもはや、できることが無い】
【だが、出来る事がそれしか無いが、それだけはできる。だから――谷山はそうするのだ】

「セリーナ……ァ、ライラァ……!
頼む……頼むぞ……ッ! 頼む…………!! 倒せェ……!!」

【谷山は、信じた。任せた。セリーナに、ライラに】
【朦朧とする意識の中で、最後に残ったのは――信ずる事だけだった】
140 (関西地方) 2014/06/15(日) 04:04:05.93 ID:8lB6eokno(3/8)
>>121>>127
【両腕が振るわれ終わった後、もはやそれはただの肉塊に過ぎなかった】
【ウェンカムイの身体が膝をつき、広場の中心で項垂れるように硬直する】
【表面の肉は、わずかに動いていたものの、それだけ。呼吸をしているかすら、怪しいものだった】

【亀甲を砕きつぶし、"八咫烏"を吹き飛ばし、背後のカミナを叩きつけたことも】
【ミハエルが重傷を無視してでも動いたことも、彼が隠れた車を叩き潰し、しかしミハエル自身は捉えそこなったことも】
【もう、それ≠ヘ知覚してすらいなかった。ただ、力尽きるまで猛威を振るって、終われば動きを止めるだけ】


【そこへ――二人の正義が放つ、執念の一撃。今宵の決着をつける最後の一押しがやってきた】

【八咫烏に流し込まれた神気は、凝縮され高まりゆく。それが、無数の熱線として結実するまでの間】
【割り込むものは、何もない。カミナの正義は幾筋もの光に姿を変え、違うことなくカニバディールを撃ち抜くだろう】


【さらに、ほぼ同時にカニバディールに叩き込まれることになるのは、ミハエル最大の攻撃】
【ぺしゃんこになっただろう車の影から、彼が姿を現せば。従えているのは、砲台。配下たちと同じ、鉛色】
【チャージのタイムラグが挟まり、ちょうどカミナの熱線と同じタイミングで着弾する。流星と見紛う、青き光】


【ウェンカムイとカニバディールの巨体が、カミナの熱線に穴だらけにされ、焼きつぶされ、撃ち滅ぼされていく】
【ミハエルのレーザーに飲み込まれ、消し飛ばされ、砕かれてゆく】

【断末魔の悲鳴すら上げることなく。怪物は、後方へと吹き飛ぶように消えていった】
【あれほどの質量を誇っていた巨躯が、吹き飛ばされる過程でどんどん削り取られていく】
【地面に倒れ伏した時には、もはやウェンカムイの胴体の名残しかそこには残っていなかった】

【その傍らに、怪物と化した際にカニバディールが取り落としたらしいバトルアックスが転がっていた】
【ただそれだけ。カニバディールという悪党が存在した痕跡は、何も残っていない】
【もはや、その生死を確認するまでもないはずだ】


【正義が、勝利したのだ。肉の怪物は、ついに滅ぼされた】
【中央広場に漂っていた人々の無念も、少しずつ晴れ始めているかのようだ】
【彼らの決死の戦いは、ここに終焉を迎えた。彼らの勝利という形で――】

【雷の国 『セードムシティ』 栄光と慈悲の広場 交差点の戦い】
【勝者――――カミナ・ゲルギル&ミハエル・ガーナランド】

【≪No.29≫カニバディール――――】
141 (関西地方) 2014/06/15(日) 04:05:28.72 ID:8lB6eokno(4/8)
>>121>>127
【ボコ。ボコボコ。ボコボコボコ――――】

ぐ――――ッッッは、あああああああああああああああああああ!!!!!

【ウェンカムイの胴体の残骸、その中央を突き破って、それ≠ヘ這い出した】
【広範にわたって焼け爛れた顔面。焦げ付いた黒い頭髪。左腕は付け根から先が存在せず、胴体から這い出した右腕もひどく細い】
【何より、その胴体。いや、胴体と呼べるのか。胸部までしか存在しない。まるで胸像だ】
【尻尾のように垂れ下がっているのは、背骨らしい。むき出しの背骨。ウェンカムイの残骸の上で、芋虫のごとくのたうっていた】

【カニバディール。その巨躯は大半が失われ。上半身のさらに半分ほどの残骸となって】
【――まだ、生きていた】


カ、ヒュ――カー。ッヒュ、ヒュー……ガ、ガ……

生き、汚さも、種切れ、だと……貴宝院、織、守……
これで、終わり、だと……ミハエル、ガーナ、ランド……

私を……私を、舐めるな……!! たとえ、わずかでも肉、さえあれば……私は!! 何度でも――

【口の端から血を垂れ流し、震える右腕で這いずりながらウェンカムイの上から地面に降り立つ】
【その右手で、落ちていたバトルアックスを握りしめると。残っている部分全体の肉が蠢き始める】
【カミナなら見覚えがあるだろうか。あの日も見せた、撤退の動き】

また……カヒュ……会おう……

【中央広場から、残骸のような有様でカニバディールは去っていく。むきだしの脊椎や血管の断面を肉で覆ってかばいながら】
【右手にバトルアックスを握りしめながら。カニバディールは瓦礫の隙間に消えていくだろう】

【それは、もはや人間というべきなのか――人として生まれながら、人の道を逸脱した男は、死にすら反旗を翻した】


【とはいえ、この場での彼らの勝利は動くことはない。彼らは悪の使徒を打ち払い】
【正義≠烽ワた、決して滅ぶことはないと。この世界に証明して見せたのだから】


【雷の国 『セードムシティ』 栄光と慈悲の広場 交差点の戦い】
【勝者――――カミナ・ゲルギル&ミハエル・ガーナランド】

【≪No.29≫カニバディール――――半死半生ながら生存。逃亡】

/以上で、締めとさせていただきたく!! カミナの方、ミハエルの方、遅くまでのお付き合いありがとうございました!!
142 (新潟県) 2014/06/15(日) 04:08:22.07 ID:X9rWTPP6o(2/5)
>>124

【―――何を言われようと紺碧の瞳に燈された焔は揺らぐことはなく、清冽な光を煥発している。―――そんな話は何度も聞いた、と言わんばかりの瞳だった】
【蒼い夢だと分かっているからこそ、死のリスクをより高く背負ってまで「不殺」を追い求める。現実的な言葉で冷えるほど、彼の精神(フサツ)は温くない】
【兇刃に身を切り刻まれ、痛みが電光石火の如く全身を駆け巡っているにも関わらず―――凛とした表情に、不動を感じさせる強き瞳。精神が彼の支柱となり彼を動かしていた】

……―――っぐ、っごほッ……択が多く……ないだと……?
そりゃアンタの目が節穴なんだ……よッ。 多くのやつはそうだ……見限ってるんだ……!!
誰も殺さずに、救う―――そんなこと出来るわけねぇってよ……選択肢はあるんだよ、ただ茨の道ってだけで、「ある」……!

リスク背負って……もっと必死になって……俺は「誰も殺さずに救う」という最高の択を求め続けるぜ……無論、死ぬまで……さ!!

【表情が力強くとも、言葉を遮る咳などから分かる通り彼の体力も残り僅か。必要経費がどれだけ重かったを示すように、彼の口から朱が伝う】
【全身が鉛に侵食されたかのように重く、特に兇刃が突き刺した部分は動かすだけでも激痛が走る。それでも動くのなら、戦える。まだ俺は「不殺」へと歩むことが出来る】
【大きく空気を肺に入れ込めば、ロウは両銃を消し、瞬時にホルスターに収まっていた2丁のリボルバーを抜き、力強く唱える―――!!】

―――行くぜコラ…… Mirage Magicians =@ ……………… 開  放 ォ ッ ッ ! ! !

【その言葉に、両銃が共鳴し―――魔翌力を爆発させ、そして姿を変える。今まで使っていた赤青の自動拳銃とは全く異なる姿、デザイン、そして威圧感―――】
【両銃を分類するならば、リボルバー式の装飾銃だろうが―――其れにしても規格外のサイズ。30cm近い全長であり、そして綺羅びやかに輝いている】

【右銃は朱、『Phoenix Heart』 。全体がメタリックレッドで爛々と輝き、黒のグリップにはSCARLETの紋章がメダルで埋め込まれ―――】
【長い銃身には不死鳥の装飾が彫られ金で彩色されている。シリンダー部に刻まれた「NK」の文字は、不殺を示すNonkilling≠指していた】
【左銃は蒼、『Deep Blue Dreamer』 。全体がメタリックブルーで煌めいており、黒のグリップにはペンダントの宝玉半ば剥き出しでが埋め込まれて】
【そして長い銃身には昇り龍の装飾が彫られ銀で彩色されていた。名前は分かる通り、不殺という青く甘い夢を叶えんとする彼自身を指していた】

【そして直後、埋め込まれた宝玉が激しく輝き―――弾丸が『Deep Blue Dreamer』から放たれる。だが方向は真上、跳弾も関係なく誰にも当たらないのだが―――】
【発射直後に、彼の身体が高々と真上に舞った。それはまるで弾丸の跡を追うように、高々と上がっていく。―――理由は勿論、弾丸にあった】
【見えただろうか、放たれた弾丸の側面から半透明の巨大な腕が生え、彼の首根っこを掴んだ姿が。弾丸から生えた腕が、彼を上空へと飛ばし、そして腕が消える】

―――……俺はよォ、人の思い通りに動くってのが嫌いでさァ。 人の思惑とか振り切って、力強く生きてそんで―――死んでいきたいのよ。
さぁて、これは―――こいつはアンタが予想出来てたことか? ―――違うよなぁ、なんせこの高さから落ちるだけでも打ちどころ悪けりゃ死ぬしなぁ……ヘッヘッヘ。
―――じゃ、いっちょ作らせてくれや……アンタを殺さずに捕まえて、そんで取り返すっていう―――最高の未来に向けてのシナリオをよォッッ!!!!

/続きます



143 2014/06/15(日) 04:08:31.68 ID:vMFzNCHxo(4/6)
>>131

「人間が見えてねーのはテメーの方だ、グラトンッ!!! 

 テメーが見てきた人間の歴史なんてな、表向きのことしか分かんねーんだ……ッ! お前の見たビジョンは、あくまでお前の想像に過ぎねーんだ!
 俺の言うことも全て想像だ……だけどッ!! 過去の人間が『人間の可能性を信じていた』ことは確信を持って言ってやる!!!

 可能性に、お前の言う幻想に縋れるのが、俺達人間だろうがあああぁぁぁぁッ!!!!」


【詭弁だった。だがライラは、人間の可能性を信じるという持論をあくまでも曲げなかった】
【たかが、まだ20歳の若者であるライラ。かたや高翌齢のグラトン。正悪の違いを除いても、その知識量ならグラトンが圧倒的だろう】
【しかし、いや、だからこそ、ライラは強く強く可能性を信じるのだろう。どんなに避難されようとも、どんなに叩き潰されようとも】

【その可能性は、無限大に広がっているのだから】

>>131
【グラトンの問に、ライラが答える気配はない】
【熱線が止んだ後、ライラの体力は著しく消耗していた。熱線によるダメージと、魔翌力の持続消費。口も聞けない程だ】
【そして、今のライラがグラトンに勝てる可能性など0に近い。このままなぶり殺しにされるだけだ】


【ライラが、たった一人でグラトンに向かっていっていたならば、だが】


「――――――へっ、1人、だ……ぁ? 笑わ、せんなよ、グラトン……ッ!!!


 俺には仲間がいる、1人じゃねーから、まだ戦えるんだよぉ――――――ッ!!!」


【セリーナも、谷山もまだ戦えるという事なんて、最初からわかっていた。グラトンの「1人」という言葉を鼻で笑い飛ばした】
【突然やってきたヘリコプターは予想外だったが、彼も、自分たちの仲間なのだろう。そう思うと、俄然力が湧いてくる。今なら、なんでも出来そうな気がする】
【絶望を与える水先案内人、ウェル子と戦った時と同じ感覚―――重力がどうなっているのであれ、ライラは其処に立っていた】

【もう一本の小瓶の中身を飲み干し、再びライラの目が紅く変色する。それと同時に、ライラの目の前に出現したのは3つの大きな黒銀色の魔法陣!】


「地獄に落ちろ、グラトン=ブルーガー=ウルバヌス……ッ!!! テメーにはソコがお似合いだッ!!!



   A  1  +  D   ッ  !  !  !  !     B l a c k   S i l v e r   B l a s t  ォ ォ ォ ォ ッ ! ! ! ! ! 」



【絶叫に合わせて杖を突き出せば、其処からは黒銀色の奔流―――いわば極太のビーム砲がグラトンに向けて発射される】
【絶大な魔翌力を伴い発射されたそれは、触れた物を消し飛ばせる程のパワーを持っている。】
【中央の一際大きなビームはグラトンの頭と胴を射程圏内に収めており、両端の2つのビームは触手の根本を狙っていた】
【そう、まだ救う事を忘れてはならなかった】
144 (新潟県) 2014/06/15(日) 04:08:40.20 ID:X9rWTPP6o(3/5)
/続きです

【『Deep Blue Dreamer』の銃口に集まる魔翌力の光。時間と共に増幅し、正義の光を集めて力に変える。―――必要以上に高く飛んだのは、この為だ】
【この高さから落ちれば、最悪死ぬまである。態々そのようなリスクを負ったのは、ギリギリまで魔翌力をチャージするための時間が欲しかったからである】
【宝玉の力も最大限借り、そして放たれた弾丸は―――魔翌力のブーストを受けて超加速。……否、それだけではない―――!!】

―――教えといてやる……こいつは『Twelve Six Strike』―――唯速いだけじゃねぇ。
魔翌力の超ブーストに加え、宝玉の魔翌力により俺のじっちゃんの霊を弾丸に加えた。……因みにじっちゃんの体重は100kg超。……この意味分かるか?
―――超加速の弾丸が、100kg以上の重りを乗せて垂直に降ってくるんだ。……ダリア、アンタの氷壁で耐え切れんなら……耐えてみろってんだよぉぉぉおおおおッッッ!!!

【12時から、6時の方向へ弾丸が急降下―――故に『Twelve Six Strike』。超加速に超重量の一撃はロウの中でも最高火力を誇り】
【その弾丸をあえてロウはぽっかりと空く部分ではない所を狙って落ちていった。目的は1つ。氷壁を粉砕することだけだった】
【氷壁が砕け散れば、彼女を守る氷壁が礫となって彼女自身に牙を剥く。しかしあくまで氷の礫、全身を傷付けようとも死ぬには至らない―――故に、「不殺」を遂行できる】
【あくまでも自分のプライドを貫き通した一撃だった。―――否、二撃だった。ワンテンポ遅らせて『Phoenix Heart』 から放った赤く輝く弾丸も、同じ箇所へと向かっていたのだ】
【もし1撃で砕ければ彼女に当たること無く地面にあたり唯無意味に火柱を3秒ほど立てるだけだろう。もし1撃で砕けなければ、この「灼熱弾」で砕く―――そのような算段】

【決死の一撃、否二撃。砕くことが出来ないのなら、地面へ強く身体を打ち付ける未来が決まっている彼に勝ち目はない。正に乾坤一擲とも言えた】
145 (SSL) [sage saga] 2014/06/15(日) 04:08:44.35 ID:PLPpJBhJ0(5/6)
>>138
「ああ、そう。――――アタシが暴れたっていう証拠を消す手伝いをしてくれるなら有り難うの一つでも送ってあげるけど
アタシまでその中の一つにしようとするなら代わりに“くたばれクソ女”の言葉を贈ってあげるわよ
アンタの刃物じゃ精々サラミを切ってあげるのが精一杯じゃ無いの?」

【――――軌道をズラされれば思惑通り行かなかった事がその手応えから分かるもの】
【然れど当たったならば良しとしようと己を納得させるが…………気を付けていたのは“斬撃”であって、その副産物では無い】
【故に火花を振り払うことは出来ず。―――否。例え振り払った所で至る結果は同じなのだ】

【燻りから発火までは実に短い時間であり、衣服を脱ぎ捨てる間も無い】
【ならば身体が燃えるのも道理。――――普通ならば、転げ回って火を消そうとするか水を求めるであろうが】
【この女は違った。ガラスの棒を砕けば、新たに作るのは懲りずに“グラス”か】
【ただ、其処には一つだけ大きく異なる点がある。其れは“飲み口”が異様なまでに鋭い事だ】


「ハッ…………!!ならアンタを張り倒して尻所か口からも一瓶注いであげたい所だけど…………ッ!!」

【皮膚が焼かれていく痛み。最早熱い何てものは通り越しているが】
【――――其れで怯んでいては攻撃出来ない。グラスで攻撃するには、余りにも大ぶりであったが…………その狙いは、グラスの内部を浮いた酒で満たす事だ】
【砕けずとも、割れずとも。容器に入れてしまえば――どうだろうか】

【飲み口を鋭くしたのにも理由がある。もしも其れによって身体を貫ける事が出来れば、間髪入れずに体内へと直接アルコールを摂取させる事が出来るのだから】
【焼かれる痛みで動きも鈍っているのだろう。先の其れに比べれば動きも分かり易いのだが…………何しろ、燃えながら反撃するという常識の当てはまらない行動だ】


「じゃあ、アンタが度数が低いと馬鹿にした酒で“飲み比べ”でもしましょうか…………!
身体が燃えるように熱くて中々クるわよッッ!!」

【振り向き様、掌底の如き一撃。狙いは腹部。顔を見るだけの余裕があるならば――――浮かんでいた表情は怒りでは無く笑みであった】
【まるで狂犬だ。危機として人を傷付けるような犬。…………果たして、結果の方は】
146 (関西地方) [sege saga] 2014/06/15(日) 04:11:56.08 ID:NNVAXpmVo(5/6)
>>128>>134
……はは、もう何言ってるかわかんないな

【自身の吐いた血でべったりと濡れた犬は、しっかりと立ち上がる】

あー、頭が、ガンガンする
(これだから大きな音は苦手だ……)

【頭を軽く振りつつ、力強く、床を踏みしめる】
【若干目の焦点があってないのは、最初に言った通りに声が非常に聞こえにくいのだろう】

【気付けば自身の周囲で飛び回っていた兵士は全員落ちており、この老人と、犬と、女以外立っているものはいなくなっていた】

……?

【口からたらたらと血を流しつつ、老人に半ば寝起きのような、虚ろな目を向ける犬】
【聞こえにくい耳に届く、「名」という言葉】
   アゾット
……Azoth、どこからどう見ても、ただの犬だ

【ふふっと、口から血を吐きながらも、おかしそうに笑う】
【渾身のギャグなのか、ただの犬というのは渾身のギャグなのか】

【だが、その笑みは目の前の存在の変容に従って消えゆく】
【威圧、圧し潰されそうな、そんな威圧】

【それでも、犬は見据える、だから何なのだ、と言わんばかりに】
【自身に明確に向けられる害意を恐れる必要がどこにあるだろうか】

(――私はもっと恐ろしいものを知っている)

【血にまみれるより、神のごとき存在を目の前にするよりも、恐ろしいこと】
【恐怖という感情の麻痺という者もいるだろう、それは正確に的を得ており、また盛大に外している】
【何かが来る――その直感は犬が全身に粘りついた血を結晶化させ、鎧へと変えた】

【そして――残像、残存するのは取り残された風の音】
【同時に、剣、剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣……】

…………

【結晶が砕ける、傷が増える、また血が結晶化し、防ぎ、砕かれ、抉れ、結晶が防ぎ砕かれ傷が増え……】
【それは一瞬、されど永遠】
【剣戟が終わった後、そこにいるのは大量の結晶をその身に纏ったAzothだった】
【血の結晶は、それだけ多くの血を流した、ということであり】

――普通だったら失血死するところだった

【そう、普通なら、失血死は免れない出血だった】

…………

【内臓系にダメージ来たら強制的に意識が落されるところだった、そう思いつつジッと、老人――ヴァレリーを見据える】
【背中を向けている今、攻撃しようとすれば出来るだろう、それこそ、結晶を弾丸のように飛ばす、もしくは殴るだけでも倒せることは倒せるだろう】

……カズネ、無事か?

【しかし、犬はそれをしない】
【甘い、そう思うかもしれない】
【だが、今実際に、ヴァレリーから目をそらし、カズネの方に視線を向ける】
【そして――ヴァレリーに背を向け、カズネの方へと向かうだろう】

【その行動に何の意図があるか?】
【それはとても人間には理解できないような理由なのだろう】
147 2014/06/15(日) 04:14:50.90 ID:vMFzNCHxo(5/6)
/>>143に安価つけ忘れてました……
/>>131>>135-136>>139ですね、すみませぬ……
148 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 04:19:35.42 ID:tc1R8eM+0(7/10)
>>135-136

っ、ほぅ……なんと、まだ息があったのか……!
「っ……なんで、なんで死なないよ…………なんでこれで、あんたは負けないのよ……ッッ!」

【確実に死に追いやったと――――グラトンも、シュバルツガイストも確信していたのだろう】
【それを超えて、炎の中から立ち上がったセリーナの姿に、グラトンは純粋な驚きを、そしてシュバルツガイストは狼狽を見せる】
【――――ここまでやっても倒せない敵。そんなのを相手にしていたら、負けるのは、もしや――――――――】

>>139

…………諦めない事は、美徳……かの?
本当にそんな世界であったなら、もう少し人間は、マシな生き物になっとったんじゃろう……の……!

【それは、美しい姿とは到底言えなかった。死にかけの身体を引きずって、ただよろめきながら前へと進む、哀れな姿】
【見様によってはおぞましさすら感じさせる、苛烈で醜悪な姿。それが、何かを手に入れる確証など、何もない姿】
【だがそれは、明らかに人間が勝算する美徳を元にして繰り広げられている光景なのだ】
【――――世界とは、そんな意味でも残酷なものだと。今ならそう言えるだろう】

>>143

表向き、じゃと……平穏が、裏に隠れてたとでも言うつもりなのかの……!?
いい加減、醒めろ……そんな心地よい夢から……そして、震えるんじゃ……!

【全ては、続いている。人間の歴史は、挑んできた足跡は、紡がれてきた思いは。全て、続いている】
【それは、全ての反映なのだ――――そこに、可能性などあり得ない。もう、百の言葉すら意味の無いライラには、何も言わないだろうが】
【ただ一言、残した――――『醒めろ』と。幻想に酔っている様では、宗教と変わりはしない――――と】


>>135-136>>139>>143

ぐあぁっ……ぐ……この…………!!

【>>139のパンチに、確かな呻きを発する。本当なら、こんなパンチに捉えられる様な事は無かったはずなのに、上空からの援護が、それを成さしめた】
【そして、当たってしまえばそれは連続して身体を蝕む。そんな状態で――――そこから続く6の砲撃に対処など、取れようはずもない】

オオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!

【咄嗟に、両腕で頭部を防御――――ボクサーの防御の様に、頭を守ろうとする。だが、そんなもので】
【そう。そんなもので、最後の意志を繋いでみせた、ケルベロス・マグナムが、ヴァリアヴル・ライフルが、"弾"末魔が、Black Silver Blastが、防げるはずもない】
【超越的な再生能力を持っていたその肉体ですら、許容量を超えたダメージが叩きこまれる。それはグラトンの絶叫となって表われ】
【そして、その巨大な肉体は光と熱とを伴って炸裂――――3度目の大爆発を起こした。今度は、グラトン自身を葬る様に】

グァハッ…………ァッ……!!
「きゃああああッッ――――ガァゥッ…………」
<ゥア…………フッ、ゴフェ…………ッ>

【弾け飛んだ肉体の破片は、無造作に辺りにまき散らされる。上半身だけを残した2人の少女、そしてグラトンの頭部と、かろうじて残った右の肩】
【吹き飛ばされたそれ以外の大部分は、細かな飛沫となって飛び散らされ、あっと言う間に壊死していく】

/続きます
149 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 04:21:01.03 ID:tc1R8eM+0(8/10)
>>135-136>>139>>143

カッ……は……はははは、っ…………これで、勝ったつもり、かの……?
わし1人の命を取れば……お前たちは満足、なのか……ッ? わしは……わしは、勝たねば、ならんのじゃ……この、混迷の世界を、1つにする為に……!
お前たちが、いくらわしの邪魔を……しようと……、わしはもう、止まりはせんわ……!

【口を覆う触手が、断末魔の痙攣を走らせる。そんな中にあって、グラトンは尚を言葉を紡ぎ続けた。苦しげに、しかしそんな事どうでもいいとでも言う様に】

お前たちはもう……わしには、勝ち得ない…………ッ! わしは死してなお、お前たちと戦おう……お前たちの如き、邪魔者と、な……!
わしの、生涯を賭けて残してきたものが…………いずれ必ず、お前たちを殺すじゃろう……ッ!



――――……そうじゃ、お前たちはこれから、わしの亡霊たちと戦い続けなければならんのじゃ……!!



わしの覇道を邪魔する、馬鹿共よ……精々、その敗北に……怯え…………、震えながら、待つと良い……!
世界は、必ず1つになる…………お前たちの、死を以って……な…………!
わしは……その時を、楽しみに……死ぬとしよう…………あぁ、死神よ…………今こそようやくまみえ、ゆっくりと楽しもう…………!

【――――既にグラトンには、己の死などどうでも良い事でしかなかった。その目は常に、自らの往く覇道の道にしか、向けられていない】
【そのひたむきな狂気は、既に知っていたのだ――――自分の命がそこまで保たない事も、それは後に託すべきであると言う事も】
【そして――――自分の死など、そうした事実の前には、単なる通過点にしか過ぎないのだと言う事も】

カッハ…………ッハ、カッ……カッハ、ハハハ、……ハ…………カ…………ッ――――――――

【掠れた様な笑い声とも、苦しげな咳き込みの声とも取れる、力ない声を残して、グラトンの目は閉じていく】
【そして力尽きた様に、残っていたグラトンの頭部も、細胞の壊死によってバラバラになっていく】
【残されたのは2つの脳――――グラトンと、この細胞の本来の持ち主であった、ジ・エンブリオンの脳だけだった】



「……おじい、ちゃん…………ジ・エンブリオン…………クロス・ザ・ルビコン…………ッ」

【それを見届けるように、力なく身体を起こそうとする、シュバルツガイスト。だが、彼女のダメージも限界だった】
【地面に叩きつけられ、人工血液を派手にまき散らしてしまっている。そして、それでなくても身体に入ったダメージが、既に重篤なものになっていた】
【――――その目に映るのは、既に転落死しているクロス・ザ・ルビコンと、脳だけを残して身体を壊死させた、グラトンとジ・エンブリオンの、2つの脳だけ】

「ぁ…………――――――――負け犬、ね…………」

【力なく、絶望に染まっているシュバルツガイストの表情。その目に、じわっと涙が滲む。ゆるゆると彼らの亡骸に向かって伸ばされた手は】
【糸が切れた様にばたっと脱力し――――――――動かなくなったシュバルツガイストの目から、遅れて一筋の涙が零れ落ちた】

【――――覇道を口にしていた狂気の科学者も、負け犬である事を極端に嫌っていたサイボーグも、万能細胞の塊も、人食いの狂犬も、もう動かない】
【悪の巨星、遂に墜つ――――――――雷の国を散々に苛み、苦しめ続けたグラトン=ブルーガー=ウルバヌスは、ここに97年の生涯を閉じる事になった】

/これにて主催者との戦闘は終了します! 相手をして下さったお三方、ありがとうございましたー!
150 2014/06/15(日) 04:25:15.39 ID:0lfbTfD4o(4/4)
>>127>>140>>141

ちっ……あれでも仕留めきれぬとは、本物の化け物……じゃな……!
あの執念を断ち切るには……やはり脳を崩すしかない、かの――――


【予想を遥かに超えるカニバディールの生への執着】
【逃げるその不気味な身体に、残った力で追撃を仕掛けようとするも】
【その前に瓦礫の隙間に入り込まれ見失ってしまう】

【カミナは其れを、瞳に憎悪を宿し】
【口惜しさに歯を食いしばりながら見送るしかなかった】


【――今宵の戦いには確かに勝利を収めた】
【だが、カニバディールという巨悪はまたいつの日か立ちはだかって来るだろう】
【不死身とも思える肉の怪物を、確かな形で引導を渡すことが出来るまで】
【正義と悪の戦いは、まだまだ長く続いていくように感じられた】


【戦闘が終わり、張り詰めていた緊張感が押し寄せてくる】
【それと同時にカミナは、急激に遠ざかる意識を知覚していた】
【この感覚は知っている。自分が沈み、他の誰かが登ってくるコレは――】


……すまぬな、じゃがわらわも大抵がこのような状況なのじゃ……許すがよい
そして、後は……任せたぞ――ミハエル・ガーナランド。わらわは少し……寝かせて、もらうのじゃ……



【――最後に、今宵の戦友に向かい後の事を託して】
【カミナ・ゲルギルは己の意識を手放した】

【幾分か時が流れた頃、先程までと違い情緒不安定な様子で起き上がり】
【"砂煙"を巻き上げて姿を消していったそうだが、恐らく戦後の復興で忙しくなる頃だ】
【誰かの目に留まることなく、いつの間にかいなくなっていたと――そう認識されているだろう】


/お疲れ様でした!
151 [sage saga] 2014/06/15(日) 04:29:16.36 ID:CeCoh1I0o(5/5)
>>145

まあ怖い、人々を導く修道女様が"くたばれ"だなんて空恐ろしいですわ!
……ふっふーん、お酒の味は如何?それともお気に召さない?
サラミ位なら何枚でも、アンタくらいなら三枚くらいにはおろしてあげるんだけどさ――…ヤバッ!

【相手が燃えるのを見届ければニヤリと笑う。ふぅ、と息を吐けば汗も流れ】
【しかし息をつくまもなく繰り出されるのは、予想を超えた一撃であった】

【――この海賊の力で浮いた水泡は、宇宙で発生するそれとほぼ相違ない】
【加えて操作できるにしてもちょっと当たらないようにする程度で、絶対的な力ではなく】
【ドスッ!≠ニ腹を捉えたグラスとその内部の液体は、しっかりと傷口から送り込まれ】
【その途端、彼女はふらりと後方へ千鳥足で下がるのだった――そう、千鳥足でだ】

な、なっ……なぁに考えへんのよアンたはっ……!
ふつー服が燃えたら『熱い!』とか『水ー!』とかで、あ、このっ…!

【――弱い≠フか。幾ら血管に直接アルコールを打ち込もうが、ここまで早いはずがない】
【となれば理由はひとつ限りだ。恐ろしく酒が弱い――それも、普通に飲もうが1パイントで顔が真っ赤になるくらい。】
【そんな事を修道女が知ったことじゃないだろうが、海賊からすれば今の状況は死活問題で】

【そのままふらふらと、先ほどシスターがぶち壊した扉のところまで辿り着けば】
【腹を抑えつつ、カットラスは小指にかけつつ、ほうほうの体で外の空気を吸い込んで】

…――お、お、……覚えてなひゃい!海賊はしつこ…しつこい、ん、だからっ…!
アンタの顔はよーくっ…このパルヴィ・シルッカ・パルシネンしゃまが覚えたからね――!

【言うだけ言うと、とにかく逃げる――1回ばかりすっ転んだが、壁を伝って港まで逃げた】
【よほどのピンチだと判断した結果、なのだろう。あとに残されるのは――火が移り始めた酒場と】
【哀れにも其処を墓所とする十数名の男たち、となるだろう、か――。】

/ちょいと強引ですが、切りもいい感じで時間も……ですしこの辺りでどうでしょうかっ!
152 2014/06/15(日) 04:29:18.17 ID:Ra8jSuVJo(5/6)
>>133>>134>>146

まだ倒れないとはね……ホント化物じみてる

【花弁は魔翌力の過剰流入により文字通り散った】
【稼働出来て、2つ程か魔翌力の経路/パスを確保する―――――】
【こんな状況でも酷く冷静なのは眼前に未だ立っている男がいるからだろう】

カズネ、ヒトツギ・カズネ……なんて事はないただの魔術師で
だけど貴方をヴァレリーさんを破滅させる為にいるのは確かかしら

【残った焔を爪に加え腕に纏わせる、どう足掻こうともこれが最後/最期になる】
【どうせ散るならば心臓が爆ぜるまで高鳴らせるべきだ、生命を使うならば自分の意志で消費したい】
【無意識に掛けていたストッパーを意識的に外す】

【駆け巡るのは魔翌力を携えた熱風】

絶対の剣戟……さぞかし痛いんでしょうね
でも、それだって……!蔑ろにされた人達が受けた物に比べたら未だ足りない!!
貴方に相対するのは私だけじゃない、平和に暮らしてた人の想いがあると知りなさい!!!

フルドライブ、限界を越えて――――――廻す!!

【表皮に露わになるは赤熱の魔翌力回路】
【稼働限界を越えての魔翌力の捻出は文字通り身体を焼き尽くし始める】
【されど、ここで止まっては想いを無駄にしてしまうそれだけは絶対に赦さない!】

(膨大な気、だから負けられない――――――――)

【人の身には余る闘気を前に竦みそうになる足を確りと立て直す】
【滾る物があるのだから、それを示さなければならない】

【ガンマン同士の撃ち合いのような間】
【息を飲み備える、手段は決まっている大丈夫】

【爪の先を展開、回路を直接接続、滾る魔翌力を盾とする】
【赤熱の奔流による鎧、炎を伴わない鋭さはカズネという人間の在り方を現す】

―――――――来い!ヴァレリー=ルゥ・ド・ノートルダム!!

【爆ぜる如くの早さには魔術師は合わせられない、ただ両腕をクロスさせるようにぐっと構える】
【それが終わるか否かの段階で既にヴァレリーの姿は在った】

(――――――――っ……)

【空白の中、数多の斬撃に爪と身体は穿たれる】
【思考は追いつかない、表皮が回路が切り裂かれる、辛うじて自分の血が流れ出すのを感じる】

【迫るのは死という概念、とてもとても冷たくて悲しいもの……だけど】

【膝は沈む、赤い溜りは弾ける、昏い色……だけど】

【だけど私が宿すのは違う……焔だ、冷たさも悲しさも昏さも消し飛ばす熱だ】
【それならば、それならば――――――――立てる筈だ!!】


……ぅ、負けないっ!絶対に!絶やしてなるものか!!

【倒れない、倒れたら守りたい物が守れなくなる】
【想像しただけで涙さえ流れるそんな事を起こしてはならない】
【朱く朱く輝き血に濡れた魔術師は瞳に涙さえ浮かべながらも――――――立っていた】
153 (SSL) [saga sage] 2014/06/15(日) 04:29:21.23 ID:q/Occmuj0(3/3)
>>137

 ……はあ……やはり装甲が厄介か……

【自分の特攻攻撃をもろに食らいながらも立っている敵にある程度彼にとって予想できていたのかもしれない】
【敵の装甲を食い破るには自分の火力だけでは足りなかったとその程度の予想はしていた】

 だ…が……ここで捕まるわけにも……いかないからな……

【ふらりと、自分がぼろぼろになっているのもかまわずに立ち上がる】
【結局のところここまできたのなら意地の問題だ、そのまま捕まるのは自分に合わない】
【とはいえ、もはやそこから一歩歩けるかどうかの瀬戸際だ、回避する余裕もない】

 生憎と…俺は諦めが悪くてな……負けを認めるのは……まあいいが…
 なんか…捕まるのは納得いかねえか…

【そのように言ってみるもののやはり体はろくに動かずに】
【あきらめたくないがこのままだと捕まるな、と言う達観もまた彼にはめばえて】
【そして、敵が最後のとどめの攻撃をこちらに撃ってくる、多分この攻撃を食らえば気絶して捕まるそれで終わり】

【――だが彼の悪運は強かった】

【何かの音、そう何かがこちらに近づいてくる、その音を彼は聞いた】
【だが、その音が何かと確かめることもなく、彼は声もださずに雷撃矢を受け気絶する】
【さて、その音だがだんだんと彼が戦っていた場所につまり市庁舎に近づいてきて】

【その音の原因はトラックだ、そのトラックがバリケードをぶっ壊して突入する】
【トラックはスピードを少し落とし運転席のドアを開く、そこから何かが気絶した彼に投げ込まれ】
【投げ込まれたのが彼に引っ付くとそのままトラックの運転手が一気に引っ張ると彼が一気にトラックへと引っ張られトラックに回収される】

『おいおい、派手にやったもんだなこりゃ、まあ撤退の時間を完全に稼いだんだからこいつの勝ちだな』

【そのように言って運転手は彼を隣の席を軽めに投げて、そのままスピードを上げてその場を去っていく】
【なにともあれ彼は、撤退に成功したといえるだろう】

【余談ではあるが、この市庁舎にあった重要書類などは回収か破棄されておりほとんどが残っていないだろう】

/強引ではありますがここで〆させてもらいますね
/ジンジャーの方お疲れ様でした
154 (中部地方) [sage saga] 2014/06/15(日) 04:45:11.82 ID:Tizm9Unpo(7/7)
>>146 >>152

【銀閃の嵐が、止んだ―――― 一瞬遅れて、斬撃の風雨に乗った真っ赤な花弁が地面に散らばっていく】
【……あの状況でなお、どちらも仕留め切れず終わるなど。果たして何十年ぶりのことであろうか、とヴァレリーは思った】
【ただ自らの大切な者のために、積み上げてきたすべてを捨てて世界を敵に回すと決めた。老い先短いこの命に、最後の試練を課すと】
【その罪≠ヘきっと永遠に消えない。……だが存外、楽しい道であるかもしれないと。そんな風に思ってしまうのは、間違いなくこの老人の悪いところだ】


Azoth、そしてカズネ。………君たちの意志は伝わった。
だが儂も、ここで終わるわけにはいかぬ。また何処かの戦場で、剣を合わせようぞ――――。


【ヴァレリーが最後に告げたのは、たったそれだけのことだった。二人の名前を呼び、首を僅かばかり動かして】
【敢えて攻撃しない選択をしたAzothを、必死の思いで立ち続けるカズネを、茶褐色の双眸が満足そうに見やる。……そして自身も、敬意を表するように立ち上がり】
【ころん、とそのポケットから何かが零れ落ちるのが見えるだろうか。信管≠フ抜かれた、何かが】

【――――軍式の炸裂閃光弾。直後に周辺を覆い尽くす眩い光と音は、まともに食らえば一時的に視覚と聴覚を封じられてしまうだろう】

【もしも直撃した場合……感覚が戻って見渡してみれば、ヴァレリーはいつの間にかどこぞへ消え失せていた、と認識するだろうし】
【何らかの手段でそれを防げたなら、運搬口の入り口から複数名の機関兵がやってきて、ヴァレリーを素早く回収していく光景が見られるか】


【いずれにしても――――闘いは、これで終わった。どちらの勝利かを判断するのはいささか難しいところではあるが】
【『対外ボランティア』の五人を大した傷もなく保護できたのは誇っていい成果であろう。大局を見れば正義≠フ勝利と言っていいはず】
【この後はグラトン達によって彼らに掛けられた洗脳を解き、心に負った傷を癒して、日常に返してやる必要があるだろうが……】
【……ヴァレリーの指揮下にいたこの五人は、他の者よりも少しだけ早く回復する、かもしれなかった】

【結局、≪No.11≫の目的はわからずじまいのまま……ただ、もしも二人が彼のことについて調べることがあったのなら】
【いまから三十年ほど前、火の国軍部に≪荒れ狼≫と呼ばれた最強の兵士がいたという情報に行き着くこともあるだろうか?】
【――――ヴァレリーの真意がどうであれ、雷の国の動乱はきっとここで終わりなのだろう。この国がこれからどうなっているかはわからないが、】

【しかし、あの老人であればあるいは。その後の雷の国が平和であることを、悪≠フただ中で密かに願っているかもしれなかった――――】


/まさかここまで長引いちゃうとは自分でも思わず……
/早朝まで申し訳ない、長々とお付き合い頂いてありがとうございましたー!
155 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 04:48:54.01 ID:tc1R8eM+0(9/10)
【――――未だ一部では小競り合いの続く形となっている、雷の国『セードムシティ』】
【しかし、ここでの戦乱の趨勢は、既に見え始めていた】
【この地を支配していた『RAGNAROK LABORATORY』の総大将――――≪No.6≫グラトン=ブルーガー=ウルバヌスの死によって】
【その、あらゆる意味で強烈だった頭を失い、残された面々がいつまでも戦いを維持できるはずもなく】
【また、不思議な事実ではあるが、どうも機関の方もこの都市に執着する様子は薄く、続々と撤退を始めているとの報も齎される――――】
【1年近くにも及んだ、雷の国にとっての1つの悪夢は、こうしてようやく終局を見る事が出来たのである】

「……ま、大変なのはむしろここからだ……敵がいなくなってもなお、しばらくは軍はここを離れる事が出来ないだろうからな」
<それで、いっそもろとも殺した方がマシだって言ってたんだ?>
「あぁ……今この街には罪人が溢れかえってるだろう……1000や2000じゃ、足りないくらいにな……」

【都市上空を旋回し、ようやく帰還する1機のヘリに搭乗する、『露払い』の任に徹した青年と女性は、ただ静かに都市を見下ろす】
【――――その『1年弱』と言う歳月の齎した結果は、決して容易に取り返しのつくものでは無いと言うのもまた事実だった】
【多くの人々の心は荒みきり、『機関のやり方』に慣れてしまった住民が、既に生き残りの大半を占めている】
【それどころか、統治のためのヒエラルキーと、相応する力を与えられ、それに振り回されている者も】
【挙句の果てには、改造実験の後遺症に苦しむ者や、食人鬼兵(グールソルジャー)への改造によって、食人鬼と化してしまった者までいる】
【――――奪還すると言うやり方を取った以上、雷の国には、こうした住民達への十分なケアを、これからも課されていく事になるのだ】

「しばらくは、『セードムシティ』は機関の呪縛に苦しめられる事になるだろう……呪われちまったんだ、この街は……」
<……それって、『楔』になり得るって事よね?
 ……機関は一枚岩じゃない。『RAGNAROK LABORATORY』のやった事を更に進めようとして、別な連中がこの街を狙うかもしれないし……>
「……そう言う事だ。正しくグラトンの野郎の遺していった呪いだよ……この街は……!」

【死の間際、「お前たちはわしの亡霊と戦い続けなければならない」と言い残したグラトン=ブルーガー=ウルバヌス】
【その『亡霊』が何を指すのかは分からないが――――あるいは、この街の事すらも含めた影響の事を言うのかもしれない】

「……まぁ、それでも一段落だ。ようやくグラトンの野郎はくたばった。俺たちにとっても、一歩前進だな――――――――あばよ、グラトン…………」
<それで、その……トラ君は『UNITED TRIGGER』に、近いうちに顔を出すんだよね……大丈夫?>
「なんだ、心配しているのか? ……それが条件だったからな。まぁ悪い話じゃない。それに……それで奴等すら敵になったとしても、別に構わないだろう?」
<それは、そうだけど……飲み過ぎちゃダメだよ?>
「…………そっちの心配かッ? ……それこそ心配無用だって言うんだよ……」

【――――ともあれ、機関の頭脳担当として頭角を表していた≪No.6≫は死んだ。それは紛れもない事実である】
【彼の存在が、どれほど機関にとって有益な存在であったのかは分からないが、決して小さな存在ではないと言うのは間違いないだろう】
【グラトンの遺していった『亡霊』が、世界にどのような干渉を行うかは分からないが、それでも彼らは勝ったのだ】

【――――最終勝利。世界の形定まる最後の勝利は、まだ訪れない。あるいは、訪れようもないものなのかもしれない】
【しかし、忘れてはならない。多くの戦士たちはそれを求めて戦い、そして散り――――その列にまた、新たな霊が加わっていった事を】

/続きます
156 (SSL) [saga sage !red_res] 2014/06/15(日) 04:49:13.84 ID:tc1R8eM+0(10/10)
【――――『RAGNAROK LABORATORY』風の国拠点】

{……グラトン様は、とうとう戦死なされた……我々も、いつまでこのままでいられるかは、分からないのが現状だ……}

【残されたメンバー達には、グラトンを失ってなお、活動できるだけの力があるかと言えば――――微妙としか、言い様のない所だった】
【そもそも『RAGNAROK LABORATORY』自体が、グラトンの能力を最大限に発揮する為に整えられた環境と言う事が出来る】
【全体を率いて、成果を上げていたのは常にグラトンだった。あの狂気の天才の所業を、彼らに追いかける事が出来るかは――――難しいとしか言えない】

{……『セードムシティ』で得られた成果は、非常に大きい……それらを機関内に公開し、また今までの兵器を生産し続ける事でも、部門としては生きられるだろうが……
 ……これから我々に、それ以上の事が出来るのかどうかは…………}

【消耗した以上の兵力を養う事が出来た。様々な新兵器や、未来の青写真を支える統治に関連する、豊富な実戦データも取れた】
【グラトンが命と引き換えに繋ぎ、残して行ったものは、機関の人間にとり、有用に扱えば大きな恩恵をもたらすものばかりだった】
【それは、残された『RAGNAROK LABORATORY』にとっては、正に遺産としか言えないものだっただろう】

{…………『RAGNAROK LABORATORY』をどうするか……我々自身として、どんな回答を出すのか……今一度、相談したい……}
〔…………〕〔…………〕〔…………〕〔…………〕

【未来の見えない、残された研究者たちの感情は、その場の重い沈黙となって表われる】
【機関に貢献する為に、自分たちは何をするべきなのか。この旗印をこのまま掲げ続けるのか、それとも新たな主を頂いてやり直すのか】
【頭を失った直属の部下たちの苦悩が、痛いほどの沈黙として場を支配する】

〔……結局着手されなかった、あの『計画』……あれを俺たちの手で進めるのは、どうなんだ……?
 生物兵器や個人装備の生産と、細かい改良は俺たちにも出来るだろう……それで息を継ぎ続けて、アレを進めると言うのは……?〕
{…………分かった。方針としては、悪くないものだと思う…………検討はして、損はないだろうが……
 他のみんなはどうする? ……我々が解散するのか、それとも維持するのか……それを決めるのは、我々の意見だ…………――――――――}

【これより後、『RAGNAROK LABORATORY』は俄かに、その活動規模を縮小していく事になる】
【それが、もはや再生不可能な不可逆的現象なのか、あるいは、再起を期しての雌伏の時であるのか】
【この時にはまだ、誰にも分からなかった――――――――】

/セリーナの方、続きをお願いしますー!
157 (チベット自治区) [!蒼_res] 2014/06/15(日) 04:53:34.82 ID:1k/es8eNo(5/6)
【―――戦火の音が、ゆっくり大地から遠のいていく。砲撃音も、銃声も悲鳴も、段々とその過激さを潜めて。】
【長きに渡った圧制や弾圧とも呼べる様な支配から、遂にこの、『セードム』の名を持つ土地は、解放されたのだ。】
【国軍が飛ばした偵察用の航空機が市街の上空を低速域で飛行している。つい先刻までは、激しい防空攻撃によって】
【先ず近寄る事すらもできなかったこの街の上空を、あんな低速度で―――救助用の可変翼輸送機や報道のヘリすら、空を舞う。】

【そう、見上げた空に広がっているのはもはや支配の光景ではない―――完全に自由な、煌く夜の星々だ。】

  ……綺麗な星だ。やっぱり、空はいつだって―――こうじゃないと、ね。

【戦闘が終わって、テンガロン・ハットを取り去ったセリーナは一人、瓦礫に腰を下ろし空を見上げていた。】
【その傍に、地上の包囲網を走破した装甲車や、救護用の特殊車両が走りつけてくる―――全ては、終わったのだ。】
【長期間の篭城行為によって疲弊していたであろう街に対して、対外からの保護の手も加わり、街はこれより再生を開始するだろう。】

  ……尤も。ある意味で、"ここから"が、この街の本当の戦いになるのかも、しれないね。

【そんなことを呟いた彼女の瞳に映っているのは、次々に賭け付ける救護の人々の姿。それはつまり】
【この街が長い時間をかけて築いてきた物が、この数ヶ月の間に崩れ去った事を意味していて―――そう。】
【確かに、戦争は終わったかもしれない。圧制は終焉を迎えたかもしれない。だが、真の意味での戦いは、これから始るのだ。】

【町の住民達が解放されたとして、洗脳されていた間の記憶や意志は一体何処へ向かうと言うのか。】
【綺麗さっぱり消え去ってくれるのならば問題ないが、それにしても、という印象だ。何故ならば―――】
【この街の住民は紛れも無く彼等であり、そして街の行く末は他の誰でもなく、彼等自身が決めねばならないからだ。】

  ……負け犬なんかじゃ、ないさ。……シュバルツガイスト、いや……、優果ちゃん。
  アタシの方こそ、完璧極まりない負け犬だよ。アンタや、他のサイボーグをそのイカれた老人から……
  もっと言うなら、その老人だって本当は救えた筈なのに、アタシは―――……アタシには、それが出来なかった。

  ……ほらね。勝利と、生きる事。敗北と、死ぬ事、それらは全然―――全然、イコールでなんか結ばれないんだ。

  アタシはグラトンには勝ったかもしれない。けど、アンタを助けるっていう大きな賭けには、負けた。
  でも、負けたアタシは確かに敗北したのに―――それでも、今こうして息をしている。

  ……けど、だからこそ。負けても生きてるアタシは―――……其れを背負って、生を刻まなきゃ、いけないんだ。

【疲れ果てた身体に、シュバルツガイストの最後の言葉が、染み入る。だから、逝った後にもセリーナは】
【手向けとして言葉を残す―――救うことが叶わなかった、アタシこそが負け犬なんだ、と。】
158 (チベット自治区) [!蒼_res] 2014/06/15(日) 04:54:08.91 ID:1k/es8eNo(6/6)
【―――だが、いつまでもそうしては居られない。セリーナは傷口を押さえて立ち上がり、二人に向かって声をかける。】

>>ALL(ライラ、谷山)


  ……お疲れさん、二人ともっ! 色々あったけど、まずは―――作戦成功を、喜ぼうか。
  作戦決行の代表者として、お礼を言わせて貰うよ。こんな戦闘に最後まで―――付き合ってくれて本当に、ありがとう。
  ……遺恨が残らない戦いはない、っていうのがアタシの信条だけど……今回もまた、色んな所に傷跡が残ってしまったね。

  本当なら、彼女や―――他の改造人間の子達だって、救えたかもしれないのに、アタシは―――……。
  まだまだ、力不足である事を認識させられた一件だったよ。それでも、結末はこの一つだけだ。

  ……街は開放された。グラトンは倒された。答えは今、その一つだけだ。
  けれど、其れはアタシ達にとっての回答に過ぎない。この情報を見たとき、世界がどう思うのかは―――
  谷山君の言う様に、アタシ達もまた、世界を信じて、変る事を願って、生きていくしかないんだろうね。
 

   ……ともあれ、これで作戦は終了だ。アタシは……少し、休暇を取る事にするよ。
  今回の件は、ちょっとばかし気が滅入る想いだったからね、。

  嗚呼、でも―――……どうしてだろうね。こんな夜でも、こんな世界でも……やっぱり、星は綺麗だ。

【―――自由、とはつまり。そういった犠牲の元に成り立つモノなのかも、しれない。】

/これにて、イベントを終了いたします!ありがとうございましたー!
159 (SSL) [sage saga] 2014/06/15(日) 04:58:10.44 ID:PLPpJBhJ0(6/6)
>>151
「フフフ――――ゴリラに人間の普通が通じるとでも思ってたの?
だとしたらアンタは随分と温い世界で生きてきたのね」

【ツカツカとカウンターまで歩けば、恐らくは酒を割るためであろう水を頭から掛けて漸く鎮火】
【慌てる事無く其処までする度胸も度胸だが、何より反撃に転じた事がこの女の性格をより強く伝えた事だろう】
【千鳥足になった彼女の後を追うことは無い。先ずはこの場をどうにかしなければ行けないのだから】


「たった一杯だけでそんなフラッフラになるんじゃ明日には二日酔いで忘れてるんじゃない
あーあ、可哀想に。まだ飲めるならもう一つか二つ位なら私が奢ってあげたのにね
それにしつこいって言ったってただ遠くから石でも投げてる程度でしょ?

――――ま、覚えていられるだけの記憶力があるなら勝手に覚えてたら良いじゃない。またちょっかいを掛けて来るなら次はその足で帰れなくしてあげるわよ、パルヴィ……だったかしら」

【転んだ所を見ていたのだろう。態とらしい笑みがその耳にまで届いたか否かは分からないけれど】
【さて、残された修道女。この状況をどうするべきかと暫しの間考えて】
【――――先ずは皮膚に張り付いた衣類を剥がす。次に身近な場所から消火して行き】
【首から提げていた十字架のネックレスを外したら、変化が訪れた】

【先ずは髪と双眸の色が朱から桃色へと変わって。キョトン、とした様子で辺りを見回していれば初めてこの事態に気付いたかの様な驚愕の表情】


「へっ…………?わ、わ…………?!た、たたたた大変です!!火事、火事…………!
自警団さん!自警団さーん!!あう……えっと、この場合は――――あ!グリースさん!!あの、火事、火がぼわって!!
あ、その、逃げたいですけど私が逃げちゃったら何か此処で倒れてる人達が焼けちゃいますよう!
わ、分かりました!先ずどうにかしてみますからグリースさんも早く……!!」

【慌てて水晶を取り出せば仲間と連絡を取って、わたわたと消火作業に勤しむのだろう】
【先程とは180度異なった性格の修道女が其処には居たのだが――――そんな事、誰が知る由も無い】
【仮に海賊の彼女が再びこの港を訪れる事があれば、「何処座の酒場で火事が起きたが二人の修道女が鎮火させた」何て噂も耳にするだろうか】


/ですねっ!キリも良さげですしこの辺りでお疲れ様でありましたっ!
160 (関西地方) [sege saga] 2014/06/15(日) 04:59:32.73 ID:NNVAXpmVo(6/6)
>>154>>152
……生憎、この手じゃ剣は持てなくてね……

【そう憎まれ口をたたく、それは二度と戦いたくないという意思の表れなのかもしれない】

【そして、閃光――】
【光が消えた後に残っているのは、再び地面に伸びてぴくぴく痙攣している犬だったそうな】
【頭を抱えて「うああああ」と意味をなさない言葉をずっと吐き続けている】

【そして、唐突に静かになる、意識を手放したようだ】
【時折ぴくぴくと痙攣する以外何の変哲もない……】
【――いや、そういうわけでもない、小さな怪我はあったのかどうかもわからないほどに消え、傷口もいつしか血は止まっている】
【"動"から"静"へと転換した途端これである、結構な回復力を持っているようだ】
【おそらく翌日には"外見上の"怪我は治っているのだろう、内臓は時間がかかるだろうが……だが、それでも治るのだろう】


【……後日、内臓の怪我すら完治するころ】
【犬はヴァレリーという人物について調べようとしたが、犬ということから調べるのにすごく手間取り、しかも核心的な情報は得られなかったというのは秘密である】

//こんな早朝まで皆さんお付き合いいただきありがとうございました!
161 (東京都) [sage saga] 2014/06/15(日) 05:00:03.29 ID:XF+n2rDHo(5/5)
>>143,148-149,155-158
「美徳じゃ……無い……ッ。
だけド……ッ、俺は……ァ! 諦めたくねえんだよォ!
理由なんかなんだっていいんだ……ッ、諦めたくねえんだよ……!!
だから俺は……、諦めねえ。諦めたらきっと、本当だって嘘になる……から……ッ」

【確証は要らない。ただ、諦めれば、やろうとしなければ何も成せない事だけは知っている】
【0%より1%を求める。1%でも可能性があれば、谷山基樹には十分に過ぎた。それが、諦めない理由】
【もはや、指一本動かせない。だが、それでも瞳は諦めていない、だからアートマンを動かせた】

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛――――ッ゛!!!」

【雄叫び。あまりにも無様で、情けなく。それでいて力強い――咆哮】
【アートマンが動かなくなるその時まで、ライラとセリーナの攻撃に巻き込まれて粉砕するまで】
【谷山は殴り続ける、蹴り続ける。諦めたくないから。信じているから】
【そして、2つの超火力。それに巻き込まれて、アートマンが粉砕され、今度こそ谷山は動けなくなる】

「……てめェが、俺の敵になるなら。百回だろうが億回だろうが立ちはだかってやる。
てめェが――俺の邪魔をするなら、だ……! 死んでも俺は、お前らみたいな俺の敵と戦ってみせる」

【谷山は、グラトンの言葉と殆ど変わらない言葉を吐く】
【だが、グラトンと同じではない。出発点こそ同じだが、目標地点が違う】
【ただ、ここで学んだ。同じになってはならない、己の心に強く楔として刻み込んだ】

「――違う。俺は、違うよ」

【確認するように、一言呟いて】
【ごろりと身体を転がして、深く息を吸い込んで、深く吐く】

「……疲れた、ねむい……。
今度よ……確り語ろうぜ。……今は、休もう。それが、一番だ」

【手放しでは喜べない勝利では有った】
【考えることも数多ある。それでも――今は休もう。それが、必要だろうから】
【今日の勝利で平和など手に入らない。だが、今日の勝利が平和を手に入れる布石になった】

/*お疲れ様でしたー!!*/
162 2014/06/15(日) 05:10:56.22 ID:vMFzNCHxo(6/6)
>>148-149>>158>>161

【谷山の拳と、セリーナの砲撃と、そしてライラの魔法で、グラトンは遂に爆発した】
【最後の一撃、「Black Silver Blast」。魔翌力を大量に喰らうM5魔法。先の戦闘もあり、ライラの体は内外ともにボロボロだった】
【だが、まだ倒れてはいけない。まだ、あの耄碌した老人へということが有るのだから】

「はぁ、はぁッ! グラ、トン……ッ!! テメー……まだ、何か仕掛けてんのか……ッ!?

 ……だけど、良いぜ……! お前の亡霊と戦って、全部蹴散らしてやる……ッ!! お前なんかに、俺はぜってー、殺せねー……ッ!!」

【グラトンの残した物なんて、ライラには分からない。だが、ライラにもプライドが有る。そして、仲間が居る】
【カノッサ機関を狩り続けるハンターとして、グラトンにも、その亡霊達にも殺されるわけには行かない。全てを狩り尽くす、その日まで】


「……コイツらは……」

【もう動かない4人――この時漸く、グラトンに取り込まれていたのが3人だと知った――。そこに有るのは、明確な死であった】
【最後、少女が言った言葉とその表情は、ライラの記憶に強く刻まれた。アレが、絶望した人間の表情というものではないのか】
【結局、救えなかった。心残りが有るとしたら正にそれだろう。多分、救えるはずだったのにもかかわらず】
【魔女帽子を深く被り、他人へと表情が見えないようにした。今ライラがどんな顔をしているか、誰にも分からない】



「……お疲れ様だぜ、セリーナ、谷山。

 しょうがねーよ。あいつらが救えなかったことは。あいつらを背負って生きてく、そうだろ?
 俺も背負う。あいつらを全て背負って、俺は機関ハンターとして生きてくんだ……!!

 だけど、今は休もうぜ。俺も、どっか旅行にでも行くか……?」

【病院へ搬送された後、ライラは3日ほどぶっ続けて眠ることだろう。M5魔法の代償はそれなりに大きかった】
【後味は、確かに悪かった。しかし、それをいつまで引っ張るわけには行かないのだ。背負うと決めた以上、何処へでも連れて行く】
【まだ、機関ハンターの人生は終わらないのだ】

/お三方、本当にお疲れ様でした!!!
163 2014/06/15(日) 05:33:13.11 ID:Ra8jSuVJo(6/6)
>>154>>160

――――――っ、はあっ……!

【視界の半分は血に塗れて定かではない】
【それでも片目で敵の姿を探そうとする執念は消える間際に一際燃え立つ焔を思わせる】
【それでも掲げる掌は意志の現れ、敵を打ち倒す使命の現れ】


……見逃すっていうなら、後悔するわよ
アンタはアタシに火を点けたその責任はアンタにしか果たせない、老骨……覚悟しておきなさい

【言い終わるや否やガランと音を立てて爪は崩れ墜ちる】
【赤熱の後にあるのは黒い焦げた姿、陽炎は今や燻る煙となっている】


【抜かれたピンの音、察してカズネは目を閉じ耳を塞ぐ】
【それだけの動作でさえ異常な程痛くて暫く竦んでしまう、そうしてようやく目を開いた時には老人の姿はない】
【だけど構わなかった、どうせいつかまみえる敵だ……その時に雪辱は果たせば良い】


ワンちゃんは大丈夫……まあ大丈夫な訳ないんだろうけど、ちょっと五月蝿いわね

【魔術師は基本的には辛辣だった】
【悪戯気にくつくつ笑って、先程までの熱量が嘘のように】

治療してあげたいけど……ああ、駄目ね満身創痍
これは気絶しちゃうわ――――――――ま、いいかしらねきっと後始末はセリーナとかがしてくれるだろうし
……それじゃ、おやすみ

【そうして魔術師も意識を放す】
【身体や回路と爪の修復、疲労はどうやら長く続きそうだった】

/お疲れ様でした!
164 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 07:30:50.52 ID:A7c6jr3e0(1/4)
>>142,>>144

「……勝手にしなよ。そして、その言葉通りに死んでいけッ―――――、」

【もう、いい。彼の言葉は不動は柔らかないろは、まるで現実感を感じられずに遠い夢を――――触れ得ぬ世界を語る毒でしかないと闇のなかダリアは拒絶する。】
【最後の切り札を取り出すかれに、意識と殺意が照準を済ませる。 】
【けれどまさに殺意を絞ろうとした機に訪れた一瞬は、あまりにも想定の外の動きで急転を事態に齎して――――、】


(……なッ――――銃撃から温存してた能力で宙に飛んだ!?
 いや、それよりも自殺志願者かこいつっ―――――……私が、重力がどうあってもお前を殺すのに――――!?)

「……ッ、この、…………誰に言ってるつもりだッ―――――」

【強ち間違いでもない―――というよりはひどく当て嵌まっていた指摘。激情は、彼の理想を聞き届けながらプライドを刺激されたが故のものに移ろって】
【殺意が、既に質を変えていたことに気が付いた】


【馬鹿げた行動と一途さを目にして。冗談の様なシナリオを目前にして。】
【どうしようもないほど夢見がちなこの男を、緋の魔物は偽りのない“一人”として認識せざるを得なかったのだ。 】

【本気で、彼は願うのだ。こんな邪悪を穿つために、手足と銃口とを不殺を為して、全部、守りきった上で死に立ち向かう生き方を歩んで―――、】

【――――ああ、だからこそ己は殺人者としてあろう。“機関”の、ナンバーズのダリアとして。殺すため、“正義”たる彼を一片の容赦なく否定する過去を想う現在の結論がため――――、】


(……邪魔なものは全て拒絶しろ。誰も、誰にも私を阻ませる鎖でなど在らせるな。ただ、目的の達成だけを想え―――――)

【善意も、悪意も。鎖となるならば引き裂き千々の肉片に帰す。彼と真逆の生き方の答え―――――】
【殺すことしか知らない己が、唯一つ研ぎ澄ました研ぎ澄ませた絶対の結論。 】
【“縛るもの総てを焼き払い殺せ”、“望むままに殺して殺せ”。……そんな風にして生きてきた孤独(ひとり)で、あの日、あの夜、己は賭けるべきものを見つけられたのだ。 】

【口約束でしかない約束だが――――――、】


(死ぬのには―――それで、理由としちゃ十分だ。……アイツは殺すつもりなんてないんだろうけど、)

【……それでも、己の異能が殺すだろう。唯の“氷壁”ならば兎も角、彼への殺意が壁越しの炸裂として己に返る。】
【彼女には己の命とはそんなモノだ。価値なく/他意なく/自制なく、微かな友誼という前提のため躊躇いもなく賭けられる。】
【それは、本気になれる闘争への あらゆる全力を投じた殺意で――――――】

/続きます……!
165 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 07:31:23.00 ID:A7c6jr3e0(2/4)
>>142、>>144(続き)

「――――――――――――――――おォぉぉおおおおおおおおおオッ!!!!」 

【限りなく密になる生と死の一瞬、銃口と視線とソフトハットを求めて最高率化された異能が上空に向けて銃火と擦れ違う様に放たれた。】


【二度の銃撃が“氷壁”に決定的な崩壊を齎す。切り刻まれた全身から血飛沫があがる。炸裂した“力”―――――液体酸素と改良型液酸爆薬の誘爆が、意図しない段階まで彼女の肉体を傷付け続ける。】

【正確無比な銃撃だった。“垂直に”――――――まさに彼の言葉通りだ。圧し折られた氷の槍がこの身を削ぐ様は、ひとの極限として磨き抜かれた彼の業の凄まじさを万人に示す。    】
【けれど、ぎちり軋みゆく総身は彼から受けた激痛と流血を耐え切ったと笑みのかたちに口元を歪めて―――――、】

「――――――私の、勝ちだッ!!
 さあ、勝ち鬨を上げようかウルバヌス―――――――――――お前が考えてたよりも殺した私は、最高に破壊力(かたらいがい)のある魔物だっただろう――――――――――!!」
 

【痛みを感じていない筈が無い、だが嗤う整った容貌に乱れはない。小首を傾げて歓喜を叫ぶ様は、“殺す”邪悪さに満ちながら何処までも清々しく目的に徹したと  なく。】
【そして、黝き軌道が意図に添う】
【着弾の瞬間に完成するカウンターの“炸薬”の砲撃――――半メートル大の球形が渦を巻き、上空より二連星の銃火を放った蒼の銃士を狙い撃った】

【被弾を当然としなければ用い得ない戦法。殺意の不在と銃口の向きで瞬時に射線を見切り、その時点で構築した戦術を実行に移す‍異常な闘争の嗅覚――――】
【……“兵”として、殺戮者としてそれは完成された技能を攻防に示していた。彼を、彼だけを殺すために愛情の様にダリアはそれを投じていた。】

【   だが、結論に到るのには早かったのだ。】
【奇しくも彼が操るは二挺拳銃。“炸薬”である黝き破壊力の具現も、総てを食むが故に“先に撃った”1挺による迎撃は可能で】
【何かが衝突したその瞬間に、其れは爆炎を撒き散らし消えるだろう。接近段階で穿てれば僥倖。或いは無傷で凌ぐ事も――――最後の最後で“正義”の意地、ひとの輝きを魅せることも、彼の、その指先ならば叶うのだろう】
【終わりは意地のぶつかり合い。“より強く願える” のは―――――どちらか、】

/再び続きます……!
166 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 07:31:56.50 ID:A7c6jr3e0(3/4)

>>142、>>144 (続き)

【――――――答えは、きっとこの先で出る。二撃目で崩壊した“氷壁”の雪崩を直撃で受け、倒れ臥す緋色の影を彼は目にする。】


「――――――……う……、ッ―――――――」


【上質に身を飾っていた衣服はボロボロで、隙もなく整っていた全身を紅く血に染めて。】
【ガン、と最後に頭を撲った“氷壁”の欠片―――――彼の最後の打撃を受けたその震盪から、束の間の昏睡(ねむり)に身を横たえていた】
【余談は許さず、油断は出来ず。けれど確かに胸を上下させているその様は、彼の、望み通りの傷を受けたと言えただろうか】
【……ここで、彼が何を為すのか。成せるのか、強く強く望むのか。答えは、きっと青き正義とその顛末に委ねられて――――】
167 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 07:36:04.91 ID:A7c6jr3e0(4/4)
/>>165

【痛みを感じていない筈が無い、だが嗤う整った容貌に乱れはない。小首を傾げて歓喜を叫ぶ様は、“殺す”邪悪さに満ちながら何処までも清々しく目的に徹したと  なく。】



【痛みを感じていない筈が無い、だが嗤う整った容貌に乱れはない。小首を傾げて歓喜を叫ぶ様は、“殺す”邪悪さに満ちながら何処までも清々しく目的に徹したと衒いなく。】

…でした。
168 2014/06/15(日) 11:56:42.59 ID:Tmc5XUWQo(4/4)
>>153

「アローの着弾を確認……ッ!?、こちらのではない大型車両が我々の元に近付いてきています!」

おや、向こうさんも引き上げる用意ができたらしいな……こちらとしてもそれで結構だ
セリーナ君のご要望通り……これで我々が一般市民を救助するのを妨げる要素は完全に取り除かれる訳だ


【バリケードを崩しながら強引に男の傍に現れたトラックが敵を回収する】
【それに大して彼はその手に持つ弓矢を車両に向ける事すらせず、敵が撤退するのをそのまま見送った】
【あくまでセードムシティに住む民を救助する事が今回の自陣営の目的……深追いは無用だと判断した】

【左肩を軽く回した後、弓矢に取り付けた端末を引き抜き、通信モードにして救助の人員が待機しているはずの拠点に報告する】


雷の国の国軍及び自警団の諸君、及びその傍で待機させた『タフガイ』の救助班の諸君、"WILD"だ
こちらの戦いは完了した……敵の撤退を確認。救助活動の妨げになりうる因子は排除した……他はどうだ?

《はい、現在各所での戦闘行為もじきに終了すると思われます、こちら側の戦闘メンバーが次々と勝利報告をしています
特に要の……グラトン勢と接敵したセリーナ班が、グラトンを討ち取ったとの事です》

……そうか、ご苦労様、と伝えておいてくれ。さぞお疲れだろうからな……人員を送ってくれ、この一角の者たちも救助しなければならないのでね


【了解、とだけ返事して通信が切れる―――それからしばらくした後にでも彼らの方向に救助班を乗せたヘリが飛んでくるのを視認できる】
【その機体の姿を見ながら……闘いの終結、その事実を感じ取りながら余韻に浸りつつ、遠くから己の愛機『テュポーンΩ』が自動運転でこちらの方向に駆けつけるのも同時に確認】
【白い自動二輪車に跨り、救助班がもうすぐ到着するという所で入れ違いになるようにその場から去っていくだろう】


……任務完了、これで……ひとまずのツケは回収し終ったな

「はい、お疲れ様でございましたデスヨー、……"WILD"」

【こうして戦士は夜闇の道を白い愛機で駆けていく、跡を濁さず去っていくだろう……】

【ジンジャー・ユースロット・ジャンクちゃん、任務完了――――帰還】
【←To Be Continued...】

/遅ればせながら返答いたします、お疲れ様です
169 (新潟県) 2014/06/15(日) 12:54:06.56 ID:X9rWTPP6o(4/5)
>>164-166

【氷壁が砕け数多の礫が彼女の身を朱く染める。その光景はロウが思い描いていた勝利へのシナリオの筈だった―――が】
【そのシナリオを余りある殺意が塗り潰した彼女が、勝利を吠えた。―――しかし、急落下する中で彼が見せた微笑。……その意味は、一体何なのだろうか】
【諦めの意味を持っている訳ではない。……―――間違いなく、狩る側の笑みだった。一種の恐怖すら感じさせる不敵な笑みを浮かべた男が、両の銃口を合わせた】

【「この高さから落ちるだけで、下手をすれば死ぬ」というのは、先程ロウが放った言葉。―――しかし、これが一種の罠だった。獲物を狩るための―――老獪な罠】
【その発言はまるで、「この一撃で倒せなければお手上げだ」と言わんばかりだが―――そのような考えを彼女に植え付ける為の、ダミー】
【そして現に彼女は、先程の一撃を受け止めた所で勝利を確信している。―――獲物が、罠に掛かった。故に零れた笑みは、「狩る側」だったのだろう】

……どれだけ凶暴でも、やっぱりアンタは獣だぜ―――ダリアちゃんよォ……あんたは最高に「からかいがい」のある魔物だったよ――――――!!!

【銃口を合わせた彼に砲撃が差し掛かる中―――ロウは両のトリガーを同時に引き、銃弾を衝突させる。まだ見せていない、ロウの能力―――焔と氷だけではない】
【彼女と同じく「爆発」を一部ながら操ることが出来るのだが―――その発動条件が「両の弾丸を衝突させること」であり―――】


                     ――――――<< P r o m i n e n c e C u r t a i n >>――――――

【目の前で巻き起こる小規模爆発が―――12時から6時の方向に落ちて行く身体を12時から4時へと軌道変化させれば、彼女の放った砲撃を躱すことも出来る】
【空中では攻撃を躱すことなど出来ないと言う思い込みをも砕き、落下の勢いを横に逃すことで衝撃を大きく軽減。地面へと転がりながら叩き付けられるが、彼は生きている】
【爆風で焼け焦げる身体に、今まで負った多くの傷。軽減したとは言え衝撃はかなりのモノで、全身の骨が軋みという悲鳴を上げ、激痛が意識を奪わんとする】

【それでも不殺の想いは、両手の拳銃は決して離さない。ガタガタの地面に転がる身体が静止すれば、清冽な光を湛えた瞳は、銃口は真っ直ぐ―――彼女へと】
【―――否、銃口が唸ることは無かった。……銃口を向けて、焼け焦げるような痛みに耐えながらも静止していた】

……―――今度は……っぐ、俺が……言わせて……っごほッ……貰うぜ。―――俺の勝ち……否、『理想』の勝ち……か……な―――

【綺羅びやかな装飾銃が元の姿である何の変哲も無いリボルバーへと戻る。つまり彼が能力を解いた証拠であり、コレ以上の反撃を加えないという意思表明にも見えた】
【立ち上がろうとするも、片膝立ちが限界。地面に手を付かなければ倒れてしまう程、彼の身体は悲鳴を上げていた】
【両銃をホルスターに仕舞い、何とか姿勢を胡座に変えてドサリと座り込み―――ゼーゼーと肩で息をしながら、横たわる彼女に勝利宣言を投げる、彼】
【死ぬ程の威力を食らわせていない。つまり「不殺」を成し遂げた上で、勝利したのだ―――と。甘く蒼い理想を、叶えてみせたぞ、と。言葉と瞳が、告げていた】

/流石に5時頃に寝落ちしてしまいましたが連絡しておけば良かったですね……
170 (SSL) 2014/06/15(日) 16:43:22.86 ID:zNdK0p1nO携(1)
>>141>>150

…………! 待て……ッ………………

【瓦礫の隙間に消えていくカニバディール、追いかけようとしてもダメージが大きい】
【走ることも今では難しい、この状態で追いかけるのも無理がある】
【その場に膝をつき、今のミハエルにはその様子を見ている事しか出来なかった】


…………きっと、セリーナ達も勝利して帰ってくる……
今はここで休むとしよう……ああ、カミナ・ゲルギル……貴女もゆっくり休んでくれ。
貴女のような強い戦士と共に戦えて、とても光栄に思うよ……

【そう言ってミハエルも瓦礫に寄りかかる、今回は逃しはしたが、生きているならまた次がある】
【今はきっと生きているという事を、素直に喜ぶ時なのだろう】

【空で轟く雷の音は、勝利を祝う祝砲にも聞こえた】

/遅くなりましたが、お二方、有難うございましたー!
171 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 16:51:46.10 ID:vHHpe57K0(1)
>>169

【歓喜、激痛、衝撃、交錯する死と氷壁の崩壊――――破壊力の塊を撃ち放ったダリアは、その直後氷塊の直撃を受けて意識を失う】
【空中で彼の切った最後の隠し札、氷と焔の融和の爆発――――衝撃と熱波は、観客もなくけれど確かな意味を以て彼の命を護りきった】
【やがて曲芸めいた滞空は終わり、地に降り立った彼が銃口を向け―――末に、勝利の宣告とともにホルスターに仕舞って】

【 横たわりながら、ダリアは。彼の紡ぐ苦悶の声混じりの言葉を耳にしただろう。分かりきったことを、それでも信じられずに確かめる様に。 】

(……なんて、馬鹿馬鹿しいお人好しだ。私が一指だけでも動ければ、今夜、死ぬのはお前なのに、……、―――――)

【読めた銃口など問題でない。……意識を取り戻したその時点から、天秤は己に傾いたとダリアは思考する】
【―――――ただ一抹の殺意さえあれば、嘗て師団単位の標的を薙ぎ払った爆炎の異能は――――彼女の氷空綺藍≠ヘ十全に機能する。重傷を負いながらも“炸薬”を操ってみせたのは、その一つの証左となるだろう】
【だからこその、殺傷を求めた言葉の数々。フェアなんて概念には程遠いが、“殺す”ものとして死を己に課すのは彼女には当然の事で―――】

【……だが彼はその法則すらをも退けてみせたのだ。“殺さずに”、“犠牲も出さずに”、“打ち破って”。】
【この場以外では死者は出ただろう。けれどこの場で勝利を収めたのは彼/途轍もないことは、彼女の内側でも起こっていて】
【今もこの胸に殺意はあるというのに、鏖殺の異能は相応しい反応を返さない。殺意は、悪意は、暴虐は、ケモノとなることで手に入れた自由は――――彼の様なモノこそを、戮すためにあったのではないのか?】

(……ダメ、か? 消耗が、限界を越えたのか―――――)


【……理由は、一つも彼女には分からない。それが、何を意味するのかも認識しない。】
【けれど己の躰とこの状況への確かな認識があった。 】
【もう、体は動かないこと。ここに、一つの結末が成ること。 】

【 彼が、相変わらずの夢を口にしていること―――――、 】

「……くっ、ふふっ、ッく……ぁ、く…ッ……ふっ、あは、は―――――
 アンタみたいな本物(バカ)が願うのは、手が届きそうもないけど諦めることのできない夢か。
 ……好きに、して勝手に死ねばいい。どれだけ救えるのか、何を為せるのか――――知らないけれど化物の私として期待してあげる。


 ……私は、何時か必ずお前を殺すよ。
 譲れるものじゃ、ないんだ、……絶対、……これ、は――――」

【堪えきれないとばかりに絞りだす微かな声で笑って、そんな表情を浮かべながら目を開けた。】
【言いたい放題好きなだけ言えば、そこで余力も使いきったのかまた目を瞑る。……憎悪は、力が応えないのだから眠らせるしかない。】
【思うのは、戦いの前提となっていた“機関”の撤退戦、】

【――――時は、必要なだけ稼げたのだろうか。……殺意は、それだけの破壊力を為すのに十分だっただろうか。】

【ピシッ、と何かが割れる音。力尽きた紅い女を、その考え事ごと運ぶ音だ。 】
【薄黄色の閃光が迸り抜ける様に起こると、ダリアはその姿を消していただろう。転移――――“捕まえる”ことは叶わずに、残り香の様に残影だけ残して、】



【理想なんてものを見せたのは、数少ない“潰えない”煌めきのいろ。……“違った”ものは闇の歴史と心とに残る。】
【彼を悲しませるものはなく、魔物は絆される事などなく―――――けれど確かな結末を齎して、この夜は、勝利者の下で更けていったのだろう】

/……お待たせしました。気付くのまで遅れて申し訳ないです……ッ……
/長時間本当にお疲れ様でした。それでは、お付き合いありがとうございましたっ……!!
172 (新潟県) 2014/06/15(日) 17:21:07.30 ID:X9rWTPP6o(5/5)
>>171

言われなくても……っつーか、止められても勝手にする……っごホッ、っつーのォッ……!!
そんでよ……期待してくれるってこと、は……っぐ、アレか。
ちっとは俺の馬鹿っぷりに興味を持った―――そういうことだよ……な。

―――じゃ、俺も宣言……アンタが何十回、何百回、何万回俺を殺しに来ようとも……俺は決して殺さねぇ。殺さずにコケにして家に返したらぁ……
というか―――お前はもう……悪さは出来ねー……んだぜ、檻の中で人生やり直……しな―――って、オイ……!!
―――……転移とか勘弁してくれよ、こんだけ苦労して逃げられるってそりゃねーぜ……

【激しい動悸の中で、最早演出する必要のない筈の余裕を無理矢理にでも醸し出す】
【そして震える腕を伸ばし、人差し指を突き付けて「人生やり直しな」と言い放ってみせたのだが―――そのポーズとほぼ同時に、彼女の姿が消えていた】
【数秒固まり唖然としてから、全てを理解する。その瞬間琴線が切れたかのように、仰向けで大の字になって溜息を吐いた】

【全てが無駄か―――と一瞬思ったが、改めて考えこんでみるとそうでもないかも知れない。何となくでしか無いが、彼の精神(ココロ)を彼女が認めたような気がしたから】

/ありがとうございました!




173 (茨城県) 2014/06/15(日) 17:57:52.65 ID:nlg8nQbSo(1/4)
【海沿いの遊歩道】

【潮風が緩く吹き抜け、沈みゆく夕陽に、街灯が長い影を落とす】
【そんな折に――ランニングとも違う、ドタバタと慌ただしく駆ける足音】

ッは〜……キッツい! 何で俺がこんな下っ端みたいな事……
……って今は下っ端なんスよねェ。は〜あ……定時に帰りたいっス

【その正体は、一見すれば普通の会社員と思しき、一人の青年だった】
【寝癖の残るミディアムの茶髪、ダルそうな深緑の双眸、黒縁のメガネ】
【フォーマルな黒のスーツながらも、尖った靴と星柄のネクタイが目立つ】

【彼の持つアタッシェケースには、あるマークが小さく刻まれている】
【目立つ色合いの逆五芒星――それが指すものの意味は、一つしかない】
174 2014/06/15(日) 18:17:10.56 ID:BcJNsMryo(1/4)
>>173
【───足音を立たせて走る青年は、その違和感に気付けたか?】
【人の気配は近くに無く、とても静かだ。まだそう遅い時間でもなく、人がいても不思議ではない場所なのにも関わらず───不気味な静けさが霧のように青年を包んでいる】
【よもや異世界にでも紛れ込んでしまったのかと思い違いそうな程の違和感、そしてそれは突如として形となり青年を襲う】

【空気を震わせ鳴り響くノイズ音、夥しい程の細かな振動は、聞いた物に生理的な不快感を湧き上がらせる悪魔の音】
【それは黒い塊のように見えた───小さな黒い何かが集合し塊のようになったものが突然空から飛来して、青年に襲い掛かる】
【蠅───であった。青年に襲い掛かり、纏わり付き、不快な音と完食に包もうとした黒い塊の正体は、とてつもなく大量の、丸々とした黒い蠅の大群だ】
【纏わり付かれたとして、実質的な被害は少ない、蠅が体にぶつかり張り付き、多少口か鼻か耳かに入りそうなくらいの、それくらいの被害だ。それが嫌ならば塊から逃げるか、振り払うかすればいい】

……──────

【だが、蠅の塊が青年に飛来した頃から、青年の目の前にいつの間にかソレはいた】
【2mはありそうな体躯に、首から地面スレスレ迄を鈍い光沢を称える黒いコートに包み、黒いハット帽子を頭に乗せて……顔面を、鳥を模したマスク───所謂ペストマスクで覆った人物】
【男女の区別もつかないその人物は、手袋を嵌めた両手の内右手に錆び付いたフックを持っていて、その凶器が錆び付いている理由は考えない方がよさそうなのは明白であった】

……あ″ぁ″ーーーー───

【青年の前に立ち尽くす人物が発した音は、カラスの鳴き声と赤ん坊の鳴き声をコラージュしたような音で】
【恐らくは呼吸音がマスクから漏れた音だろう、そう思う方がよさそうだ】
175 (茨城県) 2014/06/15(日) 18:31:07.90 ID:nlg8nQbSo(2/4)
>>174

間に合うかなぁー……けどコレ重いしなぁ、タクシーでも使えればなぁ
営業に交通費持たせないってもう酷すぎやしないっスかね?
ま、公共機関使っては運べないから、なんだろーケド。だっる……

しっかしなーんか、いい感じの夕方なのにヤな感じ……、うわあっ!?

【背筋をぞぞりと駆け上る感覚、青年は咄嗟に片手で顔を守る】
【纏わり付く蝿と格闘していた最中――ハッと顔を上げれば、謎の人物の姿】

【蝿を叩き落とさんと、アタッシェケースを振り回しながら一歩後退し】
【それで掃討が済めば、気味の悪い声を漏らす相手と対峙する】

ちょ、なッ……何なんスかアンタ!? 僕に何か用っスかね!?
僕の方からは何の用も無いッてかまず、アンタの事知らないんスけど――ッ!

【右手のアタッシェケースを手放さないまま、青年は左手に力を篭める】
【すると、異次元から喚び出したかのように、黒い星――黒鉄の薄い板が出現した】

【黒星を左の掌下で浮翌遊させたまま、青年はまず相手の様子を伺う】
176 2014/06/15(日) 18:46:01.08 ID:BcJNsMryo(2/4)
>>175

………

【纏わり付いていた蠅がいくつもアタッシェケースに叩かれ落とされ、地面に落ちては痙攣して潰れていく】
【瞬く間に青年の足元はまだらな蠅の死体だらけとなって、やがて小さくなった蠅の塊は青年から離れると大柄な人物の元へと飛んでいく】

【不審人物の周囲を周回している蠅塊は、やがてその塊の大きさを元の大きさへと戻していく、少なくなった蝿が補充されたようだ】
【そして、十分蠅塊が育った所で不審人物が左手を挙げ、青年を指す。再び蠅塊が青年に襲い掛かった】
【意思を持つ蠅の集合体だ、追尾性が高い為に完全な回避は困難だが、それ自体の攻撃性能は無に近い。ただし不快感は非常に高い】
【そうしたくなくても振り払ってしまう程の生理的嫌悪感の塊が青年に纏わり付き、動きを阻害しようとする】

あ″ーーーーー

【───その隙を狙って、不審人物はフックで青年を叩きつけようとしていた】
【長い腕を肩から振るって、遠心力と重力をかけた大振りな攻撃、威力を高めるだけの体運びで、狙うのは青年の左肩だ】
177 (茨城県) 2014/06/15(日) 19:03:26.04 ID:nlg8nQbSo(3/4)
>>176

うっわ〜……気持ち悪っ、僕ちょっと虫は苦手なんスけどねッ……!!
でも簡単に潰せるって事は……ッし、ただの蝿なら怖くないっスよ!!

【再び襲い来る蝿に対し、掌下に浮かばせる黒い星を一回り拡大させ】
【団扇の要領で右から左へ力強く振るい、纏わり付かんとする羽虫を退ける】
【そして――今度は、左から右へと思い切り振り抜いた】

っッらァ!! ハッ、隙を突くなら毒ガスでも使ったらどうっスかね……ッ!
舐めてんなら容赦しないっスよ、こっちも伊達に機関の下っ端やってないっスから!!

【鋭い音を立ててフックとぶつかり合う黒星は、厚さ20mm程の黒鉄で出来ている】
【余程怪力で攻撃したのでなければ、上手く楯の役割を果たす筈だ】

【そのまま押し合いをした後、青年は一瞬だけ体の力を抜いて体重を後方へと流し】
【すかさず後方へと飛びつつ、盾に使った黒星をフリスビーの様に相手へと飛ばす】
【高速で回転する直径1m程の黒鉄は、回転刃にも似て水平に相手の胴へと飛来していく】

【――纏わり付く蝿を払いながらも、青年は相手の動きを見落としてはいなかった】
【そして告げた名は、やはり右手に握られたままのアタッシェケースが示す組織のもの】
178 2014/06/15(日) 19:32:01.24 ID:BcJNsMryo(3/4)
>>177
【振り下ろされたフックが黒鉄の盾とぶつかり合い、金属音を打ち鳴らした。大振り故衝撃は大きいが耐えられ無い程では無い】
【青年が吠える言葉が通じているのかは外から見てわからないが、不審人物は青年の言葉に対して首を捻り、顔を傾け、ボキリと首の骨を鳴らして答える】

【青年が押せば、負けじと押し返す、しかしその一瞬釣られた挙動のせいで、引いた青年の動きに対応が遅れ、バランスを前に崩してしまった】
【体制を立て直すも遅い、長い胴を、黒鉄の刃が大きく削り、飛び抜いて行く───】

───……。

【肉を斬る音は確かにした、現にこの人物の右脇腹当たりには、紙人形を破いたような隙間がパックリと開いている。が】

あ″あ″あ″あ″あ″ーーーーーー

【ボタリ、と大きな塊の様な血液らしき物が傷口から落ちる。粘度の高い黒ずんだ体液が、コンクリートに落ちて、煙を上げる】
【酸や腐食とは違う、とにかく触れたく無いと思わせる毒々しさの血液のような何かが、ぼたぼたと落ちる】
【すると、青年に纏わり付いていた蠅塊が青年から離れ始めた。向かう先は落ちた体液と、不審人物の傷口】

【体液に群がり啜る蝿を余所に、不審人物はフックを取り落とす、コンクリートを転がるフックの音の中、コートから新しい武器を取り出した】
【それは手斧、使い古された刃は錆びて刃こぼれしている、恐ろしい凶器に他なら無い物だ】
179 (茨城県) 2014/06/15(日) 19:49:20.48 ID:nlg8nQbSo(4/4)
>>178

っしゃ、ジャストミートッ!! って、お次が出て来ましたっスね……
ん〜……正体不明、会話も通じない、攻撃もイマイチ通らない
これはどう処理したもんスかねぇ……正義連中で無いのは分かるっスけど

【何の為に勤しんでいるかと謂えば、無論“世界を混沌へ導く”為でしかない】
【機関に身を置く者の共通の理想――相手は言わば、その因子となりうる存在】
【だが現に、こうして機関員を襲う存在でもあった】

(上手く暴れてくれるってんなら、放っとく手も無いコトは無いんスけどねー……)
(こっちまで火の粉が掛かるってんなら……ま、そこまでは仕事じゃないッスよね)

【相手を見据えたまま、青年は左の手で銃を模し、その指先を相手へ向けた】
【其処へ強い力を集め――謂わば一点集中、何かを放つ準備段階のようだ】

……あのー、僕も忙しいんで、幾つも仕事抱えてらんないんスよね
だから手っ取り早く済ませちゃいたいんスけど――アンタ、何者?

【相手へと問い掛ける間、青年は今いる場所を動かなかった】
【或いは動けないのか、兎も角――近接武器には絶好の利点となろう】
180 (関西地方) 2014/06/15(日) 19:54:12.12 ID:8lB6eokno(5/8)
【路地裏】

【奥まった場所の開けた空間。散らばったゴミ。饐えた臭いが漂う】
【相も変わらず、汚れきったこの空間において、更なる異様な存在が一つ】

カ……ヒュ……カーッ、ヒュッ……ヒューッ……

【それは、胸部から上だけの人間、らしき肉塊であった。打ち捨てられたソファーにその身を預けている】
【短めに切り揃えられていたらしい黒髪は焦げ付き、角ばった顔は後半に渡る火傷を負っている】
【両目は、右が青、左が黒の義眼。額には面積一杯を埋める巨大な一つ目があった】

【胴体は、胸部の下あたりからが存在していない。左腕は付け根から先が消失している】
【顔面と同じく、火傷に覆われた細い右腕には、全長1メートル半はあるバトルアックスを握っていた】
【柄の部分に白く大きなマギタイトを取り付けられている斧。先端が地面に付けられ、肉塊を支えるような形になっている】

【さらには、胸部からは肋骨の一部と、尻尾のように伸びた背骨がむきだしになっている】
【そのような状態にも関わらず、肉塊はまだ息をしていた】


(ウルバヌス博士までも斃れたか……彼奴等め、ここまでやってくれるとは……)
(今後の動き……いや、それより今はこの状況を、どうにかせねば……この有様に呼吸器なしでは、長く持たん……)
(デュアルたちが来るまでは……何とか……)

カヒュ……ガ、グ……ヒューーッ……

【細い呼吸音だけが響く。苦痛の中にあって肉塊は、一つ目で周囲を伺うことを怠ってはいなかった】
181 2014/06/15(日) 20:31:02.25 ID:BcJNsMryo(4/4)
>>179
【『何者か』と問うたなら、返って来る言葉は無い、あったとしても不気味な鳴き声のみである】
【だが───考えても見て欲しい、此の世の何もかもが理屈だけでは通らないと言う事を、すべての事柄に理由が無い事を】
【嵐が理由無く街を蹂躙するように、闇が理不尽に暗いように、むしろ理不尽で理解不能な事の方が、人間が理解するものよりも遥かに多い】
【言わばこれは、この人物は小さな災害、理由も理屈もすべからく無視した、人であるならば越えなくてはならない問題、混沌とした理由なきもの】

【嵐には壁を、闇には光を使い人は理不尽を克服して来た、この小規模な災害が克服でき無い筈も無い】
【或いは、もしかすれば、これは何者かがそれを待ちわびて作り出した『ナニカ』だとも思えないだろうか?】

あ″ーーーーーー

【体液と傷口に群がっていた蠅達が、不審人物の周囲を周回し始めた。やがて蠅の数も増えて行き、黒が視界の殆どを埋めるだろう】
【蠅が飛び回る音が空気を大きく震わせて、頭上に集まった蠅塊が粘土の様に形を変えていく】
【其れは槍のようで、鏃(やじり)にも見える尖った物、とはいえ蝿が集まっただけで威力なんて無に等しい───と、思うかもしれない】

【先手を打ち、蠅塊が動き出した。鏃型に固まった蠅塊が、地面に落ち、バウンドする様に何度も何度も地面に擦りながら青年に向かっていく】
【不規則に跳ね、タイミングが読みづらい軌道だが、向かう先は確かに青年の胴体を貫かんとしているのは確か───蠅塊が跳ねた後の地面が抉れているのを見れば、威力が無いとは思えないだろう】
【ともすればそれは下手な火器よりも威力があるかもしれず、また、本体の人物は手斧を携えているにも関わらず一歩も動いていない】



【そして、少し離れた場所から、不審人物の向こう側から、人の気配がしているのに青年は気付いただろうか】
182 [sage saga] 2014/06/15(日) 20:43:26.69 ID:fL2epf7Lo(1/4)
>>180
かーっ!おいおいおいおい ンだいこりゃあよぉ

【隠そうともしない声と気配。それらを辿るまでも無く貴方の大きな目は彼の姿を捉えるやも知れない】
【見ようとせずとも、自らその異形の方へと。その視界の内へ納まる様に歩み寄って行く】

【その人物は一言で言えば胡散臭いとか、怪しい。なんて言葉がお似合いである】
【祭りの出店で買えそうなデフォルメされたちゃちな黒猫のお面で顔を口元以外を隠し、藍色の作務衣と黒鳶色の前掛けをした男性だ】
【得物の1つも持たず、警戒心も人並み程度ときたもので】

……大丈夫か?何て聞くのも悪いよなぁ?見るからに大丈夫じゃねぇし
つってもなぁ…どうしたもんかってなぁ

【そう言って懐から巾着袋を取りだし、その中身の小石を取りだした】
【それに込めた治癒の力を開放する事である程度の傷を治すのだが……流石に傷の程度が酷いと治しきれない】
【とは言え痛み止め位にはなる筈なので大きな目を持つ者の近くへ適当に転がして、力を開放する筈だ】

【応急処置にもならないかも知れないが、やれる事をやった上で男は顎に手を当ててどうしたもんか・・・と首を傾げて】
183 (関西地方) 2014/06/15(日) 20:53:28.33 ID:8lB6eokno(6/8)
>>182
【ギロリ、と単眼がそちらを睨む。この異形の肉塊に、あまりに堂々と近づいてくる気配】
【この有様では、ほとんど抵抗も出来はしない。それでも、どうにか足掻こうと弱弱しく身体を動かす】

【しかし、現れたその胡散臭い男は、武器を持った様子もなく、それほど警戒しているとも思えず】
【一人、呟きながら小石を取り出し、放る。解き放たれる癒しの力。わずかながら、苦痛が引いていく】
【この異形でなければ死んでいるであろう重傷。治癒とまではいかなかったが】


――カ、ハッ……
ああ、まったく……大丈夫、ではない、な……

おい……私の、姿を、見、て……なぜ、治、そうと、する……?
正気、か……?

【未だうまく動かない身体を無理矢理動かして、肉塊は男に身体を向け】
【問いかける。異形の怪物と言える姿の己に、どうして無警戒に近づき、あまつさえ治療まで施そうとするのか】
【そういう人間がいることも理解はしていた。が、聞かずにはいられなかった】
184 [sage saga] 2014/06/15(日) 21:14:06.63 ID:fL2epf7Lo(2/4)
>>183

うっお、喋った!? ―――-って、スマンスマン。生きてりゃ喋ってもおかしかねぇか
猫又っつーか犬又?狼又?なんてのもこの前出会ったしよ。

【一度は驚くもすぐに失礼したと謝罪して、改めて其方へ向かい会う】
【肺も逝ってるだろうから喋れないと無意識の内に思っていたのだろう】
【やっぱ弱かったぁ…と治癒が進まぬ様子を見て呟いてから】

かーっ!何言ってんだ手前さん!
見捨てりゃ寝起きが悪いし、普通怪我人…人?まぁ怪我したのが居りゃ大丈夫か?って声くらいかけるってぇもんよぉ。犬や猫でもなぁ!
…まぁ大丈夫じゃ無さそうだから大丈夫か、何て言えなかったけどよぉ!ゴメンな!

【少々傷に響く位大きな声で男は断言する】
【見てほったらかしじゃ後々気になるのは必然だからいっそ関わろうと言うだけの事なのだ】
【何も特別な理由など有る訳じゃない。ただ少し怪異に慣れた世話焼きな男だと言うだけ】

ンな事より、だ。手前さんの身体を治すアテとか有んのかい?
見てて痛々しくてよぉ。出来りゃとっとと安心できる場所に送ってやりてぇんだが
普通の病院じゃ、いけねぇよな?

【そして頑張っていたが、一般人的にはその大怪我は直視するのも慣れて居ないのかお面の下の顔を少々蒼くしながら視線を逸らし】
185 (関西地方) 2014/06/15(日) 21:47:10.77 ID:8lB6eokno(7/8)
>>184
ふ……妖怪、の類にも、会った、のか……
友好的、とは、限らん、だろうに……ガフ……
肝が、据わっている、な……

【彼の謝罪には、気にする必要はない、と言いつつ言葉を絞り出す。自分の姿を見て、驚くのは無理もない】
【肺の機能は事実低下していたが、まだ声を出せる程度には残っていた。この男の生命力のなせる業】

【弱くとも、少しは治癒は進んでいる。ないよりは、大分ましだっただろう】


ふ、ふ、ふ……寝覚めが、悪い、か……
ああ……言って、おく、が、一応、私は、人間、だ……
ふ……犬猫、に声をかけ、ても……肉塊に、同じように、声を、かけ、られる、人間、は、珍しい、だろう、な……

事実、だ……仕方、ある、ま、い……

【男の大声を、咎める気力も残っていない】
【世話焼きも、ここまでくれば大したものだ、などと内心で思う】
【関わらないより、自ら首を突っ込む方がいい。彼はそういうのだ。今までに会った中でも、珍しいタイプだった】


ゴフ……ああ……仲間、が直に、迎え、に、来る、手はずに、なって、いる……
普通、の、病院、は勘弁、願い、たいな……
行けば、そのまま、捕え、られる……指名手配、犯と、してな……

関わる、のを、やめる、なら、今の、うち、だぞ……

【視線をそらす彼に、その男は自分が悪党であることを告げた】
【それは、この男なりの誠意だったのかもしれない。曲がりなりにも己の痛みを取り除いた恩人】
【自分の素性を隠して、それを仇で返すは不義理と思ったらしい】
【それを知った彼がこの場で自分を潰しにかかっても、抵抗の手段はあるということでもあるが】
186 [sage saga] 2014/06/15(日) 22:26:00.53 ID:fL2epf7Lo(3/4)
>>185
かっかっ、危ない時は逃げるってーの
こう見えて逃げ足だけは速いんでな…我ながら不用心だとは思ってんだけどよぉ

【決して強い訳では無い。寧ろ弱い。DQNに平手を喰らって土下座した位だ】
【それでもこの国の路地裏を通ると言うのは本当に逃げ足に自信が有るのだろう。しかも唯W杯が有るからって理由で気軽にブラジルに行った日本人並の警戒心も持っている】

人なら良かったってぇの。前に犬ころを狐扱いしたら怒られてよぉ
ま、目鼻も有るし俺っちには劣るが二枚目ときたもんだ。こうして話せる分、其処らのチンピラより人間らしいってぇの

【話し自体を楽しむ様に声には喜色すら混じって】
【時折治癒の効果のある石を追加していく…1つ1つの効果時間は短いらしい】

お、そうかい。なら安心だ。俺っちもコッチの国の病院は苦手でよぉ。何なんだろうなあの臭い
しかも病人が一か所に集まって待ってるから辛気臭いのなんのってよ
………んん?

【やだやだ、と後頭部を掻いているのも束の間】
【相手が指名手配犯であると名乗ると思わず其方を見て】


…………え?別に俺っち悪い事してなくね?


【凄く不思議そうに指名手配犯である貴方を見ている!】
【関わるの止める必要ないよね?と言いたげな表情がお面越しでも分かりそうな程だ】

ああ、つか。"そんな事より"だ。傷の痛みとか大丈夫かい?
痛み止め位になってると良いんだけどよぉ

187 (関西地方) 2014/06/15(日) 23:00:34.49 ID:8lB6eokno(8/8)
>>186
そうか……だが、そもそも、逃げる、よう、な、状況、に……
入り、込まな、いのが、一番、だと、思う、がね……腕に、覚えが、ない、のなら……

【逃げ足に自信があるのは確からしいが、しかしこの世界にはそのような差をあっさり埋めるだろう怪物もいる】
【やはり、そういった危険に飛び込むことは軽々にしないほうがいいと。似合わない忠告などして見せる】


くふ……犬と、狐、を間違え、たのか……似た、ところは、あるが、ね……
大方、それ、が、先ほど、言って、いた妖怪、か……

二枚目、で、人間、らしい……く、ハハ……ハ……初めて、言われた、ぞ……

【苦笑しながら、治癒の光に身をゆだねる。少しずつだが、身体も動くようになってきた】
【自分と話を楽しむような様子すら見せる彼に、かなり毒気を抜かれていた】


病院、の、臭い、は……苦手、な者、は本当に、ダメ、らしい、な……グ……
あそこ、が、好き、な人間、は……少ない、だろ、う、な……

【だが、それもここまで。自分が凶悪犯罪者だとわかれば、相応の反応が返るだろう】
【こちらを見つめるお面の奥の瞳が、色を変える瞬間を――】


――――? いや……確かに、お前、は、悪いこと、など……
しては、いない、が……

そんなこと≠ナ、すます、か……私、を助け、るという、なら……
下手、をすれ、ば、共犯扱い、される、ぞ……

それに……助、かった、ところ、で……私、は悪党、をやめ、る、つも、り、などない……ぞ……


ああ、傷の……痛みは、だいぶ、マシ、だ……
おかげ、様、で、な……すまない、ね……

……カニバ、ディール……私の、名、だ……
お前、は、なんと、いう……?

【呆れ半分に、彼を見つめる、底抜けのお人よし、といっていいだろう】
【自分のごとき悪党とは、あまりにかけ離れた男。だが、彼に自分は助けられている】
【自嘲気味に息をつき。改めて礼の言葉を口にしつつ。男は名乗り、彼に名を訪ねた】
188 [sage saga] 2014/06/15(日) 23:38:30.15 ID:fL2epf7Lo(4/4)
>>187
そうしろとは良く言われっけどよぉ
でも気になる事に首を突っ込んじまうのは性分ってモンよ。やっぱ自分の周り位は辛気臭いのは無しにしてぇし

【危ないと解っていてもやってしまう事は多々あるものだ】
【例えば今回。貴方を放っておけば間違いなく後悔しただろう。だから関わる事は止めはしない】

そう!思わず言っただけだってのに罵倒されてよぉ、ありゃあ凹んだってもんよぉ
ま、間違えた俺っちも悪いんだけどな。かーっ!

因みに他人…特に女の子は褒めてやれって有り難ーい説教をくれたのもその犬ッコロってわけよ

【そう言うと一度ニヒッと口元だけしか見えないが笑って見せて】

ん?あー。あーあー。はいはい。そう言う事か
手前さんも正義とか悪とか拘るモンかい…前のカミナ嬢と言い面倒な国だってぇの

【悪党を止めるつもりが無いと言う貴方に対して、かーっ。と呆れた様な息を漏らす】
【彼にとっては"そんな事"に変わりは無い】

人道に悖る法なんて糞喰らえってぇの。
今の世が好きで守りたい奴?ああ平和な世界を有難う。
今の世に不満が有って変えたい奴?より良い世界を期待させて貰おうかって…そんだけの事だろ

そもそも"正義"だの"悪"だの。俺っちはそんなモンを語ったり背負ったり出来る程強くはねぇの。
ま、だからなんだい……頑張り名よ悪党さん。

【正義も悪も、彼にとっては他人の意見にすぎない】
【どちらにせよ彼にとっては他人の夢である。等しく他者にとって大事なモノだ。】
【どちらが為されても生き残る自信が有り。どちらが為されても抗うだけの力の無い一般人故に…彼はせめて、どちらも応援するのだ】


かっ!本業じゃねぇけど人の役に立てたなら何よりだってぇの!
っとと、そういや名乗ってなかったか。
俺っちの姓は飛鳥馬 名を東。 砥ぎ師なんて生業をしてるモンよぉ。お面と合わせて気軽にアズにゃんとでも呼んでくんな

【そう言って一度お面で隠れて居ない口元が笑みを作って】

…ま、元気になったらまた会いたいもんよ
ずぅっと気になってるんでな!その得物よぉ!
流石に怪我人相手じゃ満足に砥ぎもできねぇから!
189 (SSL) [saga] 2014/06/15(日) 23:44:46.28 ID:SuczDeLO0(1)
【櫻の国には、自警団の訓練場を一般人にも開放する形で運営されている道場が点在している。】
【特異な情勢ゆえに事件が絶えないこの地では、護身術や簡易的な防犯式神の扱いを教えることが、ちょっとした小遣い稼ぎになり】
【将軍のお膝元である首都・天ノ原においてもそれは例外ではない。ここ暫くで、侍も「異国」の兵法を欲するようになった。】

【――というわけで、広く開かれた修練の間に、きょうは一際小さな少女の姿があった。】


しぃぃいぃッ、……、――はぁっ! たあーっ! せいやぁーーッ!!


【齢にして10くらいに見えるか。波打つ暗灰色の髪が140cmに満たない背丈の肩にかかっている。】
【格好はと言えば、水の国で流行している黒地に水玉模様のキャミソールワンピースの上に、ピンクの夏用カーディガンを重ねたもので】
【そこに、取ってつけたような探検家風のフェードラ帽を組み合わせた――何から何まで場違いな少女だ。】

【とは言えそぐわないのは見た目だけで、彼女は(今のところ)誰もいない部屋で至って真剣に鍛錬を続けていた。】
【ちょうど今も、式札と刻まれた呪文の力で動く極東のトレーニング人形――木人と激しい打ち合いをし、】
【相手がわずかに晒した隙と見るや、怒涛の勢いですくいあげるよう左掌底と肋への右裏拳、そして追い打ちの蹴込みを叩き込んだところだった。】


……ふぅ。難易度「鬼」でこれなら、傷もだいぶ治ってきたってことかな。
わたしは休んでられない――雷の国でもあんなことが起きたからには……。


【連撃のあと、一呼吸置いて残心を崩す。少女の目の前には、その二倍は重いはずの木人が転げていた。】
【まさしく手練という表現に恥じない手際であったが、淀みない拳足の運びに反して、その表情からは拭いがたい焦りと陰りが伺える――】
190 (関西地方) 2014/06/16(月) 00:12:46.04 ID:4GtTbk64o(1/2)
>>188
性分、か……
それなら、ば仕方、あるまい、な……

【溜息をつきながら、彼の姿勢にこれ以上の言及を辞める】
【こういった人間は、止めても聞かない。その程度のことは、この悪党にもわかった】


ハハ……それ、は、災難、だった、な……
あの、手、の、連中、は気に、するか、らな……

ふ……それは、また……人に、教え、を説く、犬、か……見て、みたい、もの、だ……

【つられて、こちらも薄く笑う。火傷のせいで、ひきつった醜い笑いだが】


こだわる、ところ、だろう……何、しろ、相容れ、ること、など、ないの、だ、から……
その、カミナ、とかいう、女、も……そこ、だけ、は私、と一致、する、だろう、さ……

【正義と悪、それすら下らぬ囲いと一蹴する彼。自分などより、きっと広い世界で生きているのだろう】
【逆に彼にあきれ顔をされるに至ってしまうとは】


く、ふ、ふ……清々し、い程、だ、な……お前、は……
なか、なか、いないだろう、よ……お前の、ような、男、は……

その、それだけのこと≠フ、ため、に……世界、は、いつ、も大騒、ぎをして、いる、というの、に……
背負わず、しかし……自ら、はその、逃げ足で、生き残、って、双方、応援、する、の、か……
いや……お前、もある意味、大した、男、だよ……ああ……せいぜい、命……ある、うちは、頑張る、さ……

【一般人であることを貫き、己の領分で生き抜き、それでいて正義も悪も尊重する】
【初めて見る男だった。何と反応していいか、わからぬまま。途切れ途切れに、うわごとのような言葉をただ並べた】


研ぎ師……櫻、の研ぎ師、か……
飛鳥馬 東……その、名、は覚え、て、おこう……東……その、呼び方、は、無理、だが、な……

く、ふ……そうだ、な、元に、戻れ、たら……
お前、に、注文、する、としよう、か……

【右腕に握ったままのバトルアックスを少し動かす、表の人間に仕事を頼むなどまずないと思っていたが】
【彼になら、依頼してもいいかもしれない。などとそう思った】
191 [sage saga] 2014/06/16(月) 00:43:46.38 ID:vRc5OaB4o(1)
>>190
かっ、本当に面倒な……羨ましい奴等だってぇの

【唯1つに拘る彼…いや彼等に大して も1つ溜息】
【お面で隠れて居ない口元だけは笑んだままだが】

………如何な形でも"夢"が、"志"が有るってのは羨ましいもんさ
だから、否定なんざ出来ないし。持たざるが故に俺っちは君等の夢を傍から眺めるしか出来ない

"正義"と"悪" どちらが為されても俺っちが祝福してやる。どちらが潰えても俺っちが墓位は立ててやる。
願わくば、互いが悔いの無い様に争って欲しいもんさ
……俺っちが砥ぎ師なんてやってるのはその想いが強いからかも知れないな

【正義と悪…それらを下らないとは思ってはいない。ただ立場が違った。その対極以外の立場が有った。それだけの事】
【貴方達の様に実現したい夢が有る訳では無く、それでいて貴方達の描いた夢に期待している】
【故に……彼は正義も、悪も隔てず接し。彼等の夢の成就を祈って彼等の武器を研ぐのだ】

……………可愛いのに!!?

っとと、どうじゃない。毎度ありってな。
そもそもそれまで俺っちが餓死してねぇか多少不安だがよぉ!かーっ!

【アズにゃん呼びが無理と言われて若干凹む飛鳥馬】
【しかしすぐに調子を戻しておどける様に言ってから】

つか、俺っちが此処に居たら手前さん…じゃねえカニバディールの兄ちゃんが回収され辛いのか
いい加減、離れさせて貰っとこうかね―――と

【そう言ってから辺りにバサーっと治癒の小石をばら撒いて】

かっ、それじゃあお大事にってな!
手前さんの武運長久と、夢の成就を祈らせて貰うってわけよぉ!

【そう言うと着た時と同じ様にテックテクと歩いて帰ろうとするだろう】
192 (関西地方) 2014/06/16(月) 01:15:24.89 ID:4GtTbk64o(2/2)
>>191
羨ましい、か……隣、の芝生、は青く、見える、もの、だ……

【溜息に返される苦笑。彼の口元の微笑みと、この時ばかりは同種だった】

夢……志、か……私の、それ、が、そう、高尚なもの、である、かは、自信が、ない、が……
我々、のような、人種、の中、には、お前、のような、やつ、を……羨まし、がるの、も、いるだろう、な……


ハハ……素晴らしい、な……それなら、ば、いつ、滅んで、も、安心、だ……
お前、の砥いだ、得物、を振りかざし、て……お前、に祝福、される……悪く、ないじゃあ、ないか……
きっと、悔い、なく……最後、まで、やれる、だろう……

【相手の夢の成就を分け隔てなく願い、その象徴の如く武器を研ぐ】
【彼のそれもまた、一つの生き様であり、研ぎ師としては賞賛されるべき姿勢なのだろう】
【事実、眼前の異形の瞳には、どこか敬意の色らしきものが見て取れた】


ハハ……私、には、どうも、な……そういった、形、で相手、を呼ぶ、のは、似合わない、からな……

生活は苦しいの、か……難儀、だな、研ぎ師、という、のも……
なら、なるべく早く……注文、させて、もらう、さ……

【何度苦笑させられただろう。彼と相対していると、普段の悪党としての調子が狂う】
【おどけた様子の彼に、醜い笑顔で返答していった】


ああ……気を遣わせて……すまない、な、東……
この借りは、いずれ……返す……

小石、も今、は……ありがたく、受け取って、おく……

助かった、よ……私、も、お前の商売、繁盛を、祈ろう……
武器、を研ぐ、時、は、お前を、贔屓に、させて、もら、う、よ……

【歩き出す彼の背中に語り掛けて。そのまま消えていくだろう姿を見送った】
【そうして彼が行ってしまえば、ソファの上に脱力し、仲間の迎えをそのまま待った】
【今宵の奇妙な邂逅に、想いを馳せながら】

/この辺で締め、でしょうか
/お疲れ様でした! ありがとうございました!
193 (SSL) 2014/06/16(月) 09:49:14.08 ID:jXRpToFd0(1)
>>30


………?


【小首を傾げる詩織】
【ジョジュアの口調や顔色の変化にはなかなか気づかなかいようだ】
【意外と鈍感なのかもしれない】


すごく……いい部屋だね…好きだよ


【部屋を見回して、家具に触れたりしてみる】
【屈託のないその顔は嘘ではないようだ】


うん……! 誰かにご飯を作ってもらうとかあんまりなくて…うれしいよ

……あ! 僕も料理が苦手って訳じゃないから…負けないよ!


【ささやかな得意分野なのだろうか】
【ちょっと可愛らしく目をキラキラと輝かせている】


【そして、ジョシュアのその声を聞いた】


【――――――友達。】


【さりげなく、言われた言葉】
【ほんの短い単語に詩織の顔は】

――――うん!

【その溢れんばかりの笑顔を】

【――――――隣にいてくれる大切な"友人に"】
194 2014/06/16(月) 18:40:04.76 ID:vRWsjziQo(1)
>>193

あ……じゃあ、えと……交代で作るのもいいかもね
僕もね、その……誰かに作って貰ったこと、あんまりないから楽しみかも


【滞在は長いものにはならないかもしれないが】
【恐らくはその時の状況次第で、二人のどちらかが作ることになるだろう】

【内気な性格が災いして、未だ友人の少ないジョシュアとしては】
【作るのも作ってもらうのもそう機会があることではない】
【素朴な笑みを浮かべながら、その言葉を嬉しそうに受け取った】


うん――じゃあその……今日からしばらく、よろしくね?

あの、周りのことが落ち着いて……自分のおウチに帰りたくなったら
一言書置きとか、挨拶とか……してくれると嬉しいな


【彼の笑顔に、優しくどこか儚げにも映る笑顔で応えた】

【ジョシュアとしては拘束するつもりもない】
【"友人"の事情が安定するまでは匿うつもりではあるが】
【出て行きたくなったら、一言添えてくれればいつでも可能とのことである】

【怪我の治療などに関しては、簡単なものではあるが】
【ジョシュアが回復系統の魔法を使えることと】
【それに頼らなくても包帯や傷薬などが家に備えられている】
【病院のような本格的な治療は無理だが、ある程度の処置は可能であろう】


〜♪〜?


【ジョシュアは、ご機嫌そうに歌を口ずさみながら】
【うさぎの顔が描かれたエプロンをつけて、得意料理のクリームシチューを作り始めた】
【寂しかった家が、少しばかり賑やかになったことを喜びながら】


/お疲れ様でした!
195 (SSL) 2014/06/16(月) 20:39:25.19 ID:7fYf9u54O携(1/4)
【此処はとある国にある、とある喫茶店】

【レンガ造りがお洒落な店で、小高い丘の上にある為に オープンテラスの席からは、町がまるでミニチュアの模型の様に見えてくる】
【今は夜、月明かりよりも強く輝く夜景の光が どこか暖かで】

【また夜だからこそ今は客も少なく 、静かで、落ち着ける場所でもあった】
【そんな喫茶店のオープンテラスに、一人の男性の姿が見える】

【白髪混じりの短めの黒髪はオールバック、温厚そうな顔には皺と整った口髭】
【黒いスーツに赤いネクタイをきちっと締め、テーブルにはスーツと同色のソフトハット】
【そんな60代程であろう老人が、席に座っていた】
【因みに仕事の時の彼は緋色の鷹のワッペンを縫い付けた腕章も着けているが、今日はなくて】

たまにはこうしてのんびりするのも、悪くないかも知れませんな。
……しかし、ここから見える景色も若い頃と随分変わった…………

【老人の前には一杯のカプチーノ、空いている席には彼の鞄が置いてあって】
【一部の人には名の知れた喫茶店、この夜景を見に来る人も居るという話だ】

196 (関西地方) 2014/06/16(月) 21:20:35.43 ID:j/WQsdaFo(1/5)
>>195

【── ごつん】

【背後に人の気配を感じたなら、その数秒後、『何か』が老人の背に当たる】
【それほど、硬い物ではない。何か、と背後を振り向いたなら──】


あっ…、…ごめんなさい。


【黒のショートヘアに、黒の瞳。入院着のような、ゆったりとした服装を身に纏った少女だ】
【お洒落な場所には妙な服装をした彼女が持っているのは、『袋』】
【──印字されている店の名は、有名な『武器製造会社』のそれだ】
【中に入っている“箱”が、袋越しに老人に当たってしまったらしい】

【無表情ながら、ばつの悪そうな顔をした彼女──ぺこり、と、頭を下げて見せた】

/まだいらっしゃいますでしょうか
197 [sage saga] 2014/06/16(月) 21:39:06.88 ID:XqgCwbb70(1)
【風の国――UNITED TRIGGERの店内、】
【扉の軋む音、続いてふわりと店内に抜ける涼しげな初夏の風は、即ち誰かが来たのを示していて】
【じゃあ誰が――と見たら、真っ先に見つけるのは透けるように真っ白な肌、そうして、黒と赤の丸こいオッドアイのはず】
【少しだけ場違いな人影が紛れ込んできたのだった、そんな動く違和感は、一番隅っこの席に、そっと腰を下ろして――】

――――――、

【――注文したのが五つの子供でも飲めそうな甘口のカクテル。“りん”とよく響く鈴の音と似た声は、店内にいれば聞こえるかもしれないし】
【それとちょっとした渇きものを頼んで。欲しいものを言い終えれば机に投げ出す両手、はにゃあと吐く溜息がひとつ】

【でもすぐに吐息を詰めて背中をしゃんとさせるのだった。何か用事でもあって来たような仕草、視線はきょとんと周囲を見渡し】
【耳を済ませて他のテーブルの会話を拾おうとしているのが見て取れた。それならきっと目立ってしまう、ただでさえ目立つ容姿は――】

【腰まで届く漆黒の髪の“少女”。耳に掛けた髪、ちらりと覗く耳元には、宝玉の欠片をあしらったピアスが煌いて】
【日になんて当たったことがないような白磁に鮮やかな黒と赤のオッドアイ、それが妙に浮き立って、でも、よく似合って】
【黒色のワンピースは右肩だけがレースで編まれた袖、ちょっぴりアシンメトリーな作りに、飾られた赤いリボンが映え】
【編み上げのサンダルは紐が膝ぐらいまで届く。じぐざぐに真っ直ぐな素足を飾るリボンも、靴も、また黒かった】

【(年上に見てやって大学生程度、素直に見れば高校生程度、まだまだあどけなさの残る少女は、幼い造形の顔をきり、と引き締めて)】
【(とりあえず頼んだお酒と、軽いおつまみとを待っているようだった。その間も、ぴんとアンテナは張られたまま、ずっと、)】

…………――、ミドナの情報、なんにもない……。

【――ほんの少し残念がるように眉を下げて呟いた言葉があった、それは、注文した品を待っている間の、ほんの一瞬】
【新聞は読んだし慣れないネットも弄ってみたし、でも目ぼしいものなんてなくて、一般に出回っているものぐらいしか、見つからなくて】
【お店(ここ)に来る用事はあるのだしと希望を掛けてみたのが今だった。それが、緊張しているようなその態度の理由であって】

【流石に頼んだものが来る瞬間だけははにゃーと表情を崩したりもするが、基本的には聞き耳を立て捲っている、怪しさマックスな地様子】
【どうみても未成年の飲酒にしか見えない状況もある、それなら、誰かの目に留まる可能性は多いにある、何せここは正義の足元】
【そんなの許さんだなんて言われたりしても仕方ないのかもしれない――だなんて余談。或いは、会話の内容によっては、彼女から釣れるかもしれなかった】

【(――ひたり、と。彼女は濃厚な水の魔力を纏っている、というのも、また、目立つ要因だった。原因は宝玉の欠片らしいが、)】
【(少女がそんなものを持っているというのでまた違和感。ほんとうに、違和感が服着て歩いてるようだ――なんて、)】
198 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 21:48:15.71 ID:7fYf9u54O携(2/4)
>>196

………………ん……?

【不意に何かが当たったのなら、老人はそちらと視線を向ける】
【そこに居るのは一人の少女、この場には少しばかり見合わない様な格好】
【それでも老人は微笑んで、決して拒むことはしなかった】

いえいえお気になさらず。此方こそ、邪魔になってしまいましたかな……?
しかし、こんな時間にお一人で……? お嬢さんに夜道は少し危ないと思いますが……

……ああ、これは失敬。余計な心配でしたな。

【許すどころか、逆に少女に対して「邪魔になりましたか」と伺ったり、まるで親のように少女の心配をしたりする老人、随分と人が良さそうで】

……ところで、心配序でに少々お聞きしますが…………
その袋の中身、差し支えなければ教えて頂けませんか……?

【だからこそ少女の持つ袋、その中身も気になって】
【それは少女が持つには不自然で、自警団でもあればまだ納得は出来るのだが、どうもそんな風ではなさそうで】

/YES、居ますです!
199 (中部地方) [sage saga] 2014/06/16(月) 21:55:49.97 ID:hM/DPvyyo(1/2)

【街外れ・草原】


――――きょうは、月が、綺麗だから……、


【そんな、陽気な歌声の通り――――雲ひとつない夜空で大きな月が胸を張っていた。眩い月の光は宵闇を打ち消し、誰もの道行を照らしている】
【だが大きすぎる光は、かえって周りのちいさな星々の光を見え辛くしていた。代わりに月光を反射した草露が、地上の星のように咲いているけれど――――】
【役目を奪われた本物の星たちは寂しげに、誰にも知られず輝くだけ。……そしてそれは、この少女も同じであった】

【か細い声でたどたどしく歌っているのは、その星々のように簡単に見落としてしまいかねないほど、ひどく存在感に欠ける少女であった】
【雪のような肌には疵一つ無く、肩口で揃えた髪はまるで天蚕糸を束ねたよう。双眸すらもごく薄い蒼に染まるのみで、およそ色素というものが抜け落ちた外見だ】
【あまりにも白すぎるがゆえ、無色透明にすら見える少女――――歌うのをやめてしまえば、そのまま暗い草原色の中へ消え入ってしまいそうである】
【しかし、そんな浮き世離れした風体をしてはいるものの。よく見れば、肩に垂れ下がるサイドの髪は丁寧な三つ編みに結われ、黒いレースリボンで留められており】
【服装も空色のフリルワンピースにグラディエーターサンダルという可愛らしいものだ。人間味を感じる要素も、微かばかりは存在して】


わたしといっしょに、踊りましょう――――……、………。


【耳を澄ませば聞こえるちいさなちいさな歌声が、少女に気づくための唯一の手掛かりだ。どうにか歌を聴き取って、さらによくよく目を凝らして周囲を見渡せば……】
【草原の隅っこのほうに、背景に溶けるようにして座り込んだ透明色を発見できるかもしれない。……少女はなにか、紫色の花をつついているようだ】

【どういう意図でここにいて、そしてなんのためにそんなことをしているのかはわからないが――――その口元に、ごく淡い笑みが浮かんでいるところを見るに】
【少なくとも、楽しそうにしていることだけは確かである。だから、例えば誰かが近づいてきたとしても、すぐには気づかないかもしれなくて――――】

200 (関西地方) 2014/06/16(月) 22:08:35.45 ID:j/WQsdaFo(2/5)
>>198

【老人の態度が柔らかい物だと分かれば、少しだけ、安心した様子を見せて】
【寧ろ、人の『良すぎる』態度に困惑したように──苦笑いする】


あっ、いえ…、…邪魔なんて、そんな。
──少し買い物に時間がかかって、気付いたら、この時間だったんです。

【この少女──表情の変化には乏しく、物静かな方には見えるが】
【尋ねられたことには素直に答える。 ――夜風に揺れる黒い髪を、軽く左手で押さえて──、】



 ── 、 どうして=@、ですか?


     【 双眸の奥、殺気≠ェ一瞬 】



…、… あっ、。 ──すいません。
ちょっと─、─、『護身用』の銃を。 ……最近、『物騒』なので。


【「機関とか」、と、少女は付け加える】
【──だが、先刻の『殺気』。 …、…老人が戦場≠ノ身を置いた事が有るなら、分かるだろうが】
【其れは確かに、『本物』だった。まるで、「何か」を警戒するかの様に、無意識≠ナ発されたそれだ】

【それと、“洞察力”に優れていれば気付くのが、もう一つ】
【「機関」──、その言葉を発した瞬間、彼女の瞳が僅かに揺れた】
【それがいかなる“感情”の発露から成るのか、というのは、想像の域を出ないが──】
201 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 22:39:34.68 ID:7fYf9u54O携(3/4)
>>200

ほう……買い物、それがですか………………

【袋へ視線をやるものの、彼は少女の反応をしっかりと感じ取っていて】
【彼女の言葉には何だか不思議な気配がある、普通の人間には感じられないであろう気配】

【一瞬の殺気も、か弱い雰囲気も、全てがそれに含まれる、如何に年老いていても、老人は確かにそれらを感じ取っていた】


………………ふむ…………君は、どうしてだと思う……?

私が軍人で、SCARLETの一員で、曲がりなりにも正義を掲げる者……
とでも言えば、満足して頂けるかな…………?

……まあ今は、此処で唯 茶を楽しむ、一人の老いぼれですがな。


【少女に対し、自らの身分を隠すつもりは全く無い、軍人なら軍人と正直に答えて】
【それが如何なる結果になろうとも、老人には後悔など微塵も無いだろう】

【それに何より、彼は少女がどんな人物だとしても 目の前のカプチーノの方が大切】
【一口啜ると、鞄を退けて相席にでも誘うのだろうけど】

/実に申し訳ないのですが、明日は早いので持ち越しか置きレスをお願いしたいのです。

202 (関西地方) 2014/06/16(月) 22:44:31.19 ID:j/WQsdaFo(3/5)
>>201
/了解です
/明日は反応できるか分かりませんので、置きレススレに返しておきますね
203 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 22:48:12.26 ID:jOhawDRe0(1/3)
【櫻の国。山の奥に存在する所謂秘湯】
【怪我や病、兎にも角にも不調の全てに効能の有るとされる其処だけれど。場所が場所故に人や妖怪があまり訪れる事も無く】
【然れど今宵は其処に一つの気配。詳しい者ならば、其れが妖狐の物であると感じ取れるだろうか】


「…………静かです………ね…………
今日は争いも無くて…………それで、とても…………平和で…………
ずっとこんな日が、続けば………良かったのですが…………」

【綺麗に畳まれ、岩場に置かれたのは巫女装束。なれば、この少女の職も其れから読み取れるし】
【気弱そうな表情からは、性格の方も窺い知れよう】

【今宵は月光も申し分ないだけの明るさがあり、星々だって辺りを満遍なく照らしている】
【立ち上る湯煙を辿って此処を訪れる者も居れば、少女の“妖気”を辿って着く者も居るであろう】
【理由は何にせよ、この場を訪れたならば丁度湯浴みをしている少女の姿を目撃する、なんて事になるが】
【少女の方が気付くのが早いか、相手の方が早いか。異なるのはその点くらいか】







【暖かな日が続く今日この頃。然れどその病院は昼夜問わず何時も患者が出入りしており】
【裏を返せば、それだけの者が通うほどに優れた場所か。怪我や病は勿論、呪い等々にも精通しているのだから不思議な話でも無いが】
【――――その、中庭。チョコレート菓子の入った袋を手にした乗った少女が居て】
【足が不自由なのか、座るのはベンチでは無く車椅子。汚れを知らない様な真っ白の髪と、額に生えた角】
【何よりも神聖な魔力を感じ取れるのだから、何も知らぬ者は少々近寄りがたい印象を受けるかも知れないが――――?】


「全く、教会の奴等もアホなのです。そしてちゆり達もアホなのです
私の足が普通通りだったら一回二回叩くほどにアホなのです
――――それにしても、グリースの馬鹿は遅いのです。今日は何か話す事があると人に伝えておきながら遅刻するとは…………白の翼を持つ者が呆れたものなのですよ

…………遅いのです、馬鹿。お前は蛞蝓なのですか。海に入って溶けて無くなれば良いのです」

【むっ、と頬を膨らまして一人愚痴る姿は歳相応】
【事情を知らぬ者が見たならば、少女が看護師か何かに叱られていじけている様にも見えてしまうか】
【本人はそんな事も知らずにただチョコレート菓子を食べており】

【もし、誰かがこの場を訪れたのならば。向けられるのは挨拶でも視線でも無く】
【罵倒だ。数瞬遅れて視線を向ければ、文字通り少女は目を丸くする事となるのだが】

204 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 22:52:39.71 ID:7fYf9u54O携(4/4)
>>202
/ありがとうございます、では一先ずお疲れ様でしたー!
205 (関西地方) [sege saga] 2014/06/16(月) 22:55:46.18 ID:U0g7WQIlo(1/3)
>>199
//まだいらっしゃいますか?
206 (中部地方) 2014/06/16(月) 23:04:36.39 ID:hM/DPvyy0(1)
>>205
/こちらにおりますよー!
207 (関西地方) [sege saga] 2014/06/16(月) 23:08:31.83 ID:U0g7WQIlo(2/3)
>>199
――今宵は星が輝けるから

【そんな少女を、少し離れた細い樹の上から見守る存在】
【月を背にした口から紡がれるのは小声の歌】
【もし少女にこの歌声が届いたのなら、この声を聴いたことがあると感じるかもしれない】
【それどころか、その歌っている歌詞すら、少女の歌をもじったものであると気づくかもしれない】

【樹上の影、それはまさしく異形であった】
【人間のような体に、灰色の狼の頭で、金色の目の下に朱色の隈】
【背中からは鴉のような真黒な翼、時折心地よさそうに揺れ動いていることから小道具ではないことがわかる】
【その体には篠懸、結袈裟、脚絆に赤い一枚歯の高下駄、そして赤い褌と変わった服装をしている】
【赤い褌と狼の頭以外は伝承に伝わる天狗と似たような姿かたちをしているとわかる――もっとも、少女が天狗について知っていれば、だが】

我と共に見守ろう――

【そして天狗に似た異形は樹上から飛び降り、見事に草原へとその下駄の歯を降ろす】
【かさりと下生えの草が踏まれたことに抗議するように声を上げる】
【だが、異形はお構いなしにサクサクと音を立てながら少女へと近寄る】

【……よく見れば、その手にはその姿に似つかわしくない白い紙箱が下げられている】
【紙箱には城をデザインしたらしい銀の装飾と小難しい文字がプリントされていて……】
208 (関西地方) 2014/06/16(月) 23:13:04.32 ID:j/WQsdaFo(4/5)
>>203



 … えっ、… と──。


【──目を丸くするのは、罵倒をモロに受けた方も同じだ】


【中庭を通りかかったのは、黒のショートヘアに、黒の瞳。入院着のような、ゆったりとした服装を身に纏った少女だ】
【腕章には、“検査患者”の文字。 ――入院患者ではないのだろうが、それに準ずる者ではあるらしい】
【どちらにせよ、『人違い』には違いないだろう。流石に動揺したらしく、立ち止まって、双眸を彼女へ向けていた】
209 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 23:27:17.64 ID:jOhawDRe0(2/3)
>>208
【普通ならば、其処で謝ったりするのだろうけれど。額に生える角やら纏う“聖”やらがこの少女が“普通”で無い事を存分に伝えてくれる】
【――――気まずそうな表情を見せたのは本当に一瞬だけだ。次の瞬間には、人に慣れない犬だとかそんな表現がピッタリな表情さえ浮かべて】


「えっと、じゃないのです!其処のお前なのです!
大体にしてこの時間に院内を彷徨くなんて非常識にも程があるのですよ!」

【ビシリ、と擬音が聞こえてきそうな程に勢い良く人差し指で指せばそんな言葉が矢継ぎ早に紡がれて】
【謝罪の言葉では無い。こんな時間に歩いている彼女が悪者であり、決して自分は間違っていないのだと非を認めぬ愚か者】
【眉間に皺を寄せて威嚇するが――――所詮は十代前半の者が見せる形相だ。怖い、の概念からはほど遠い】


「ふん。腹が空いてフラフラと彷徨っていたならばこのスパシーチェリ様が食べて居たお菓子を少し位分けてやっても良いのです
ほら、さっさとうんなりすんなり言えば良いのです!」

【然れど、流石に其れだけで終えるのはばつが悪かったのだろう。続いて紡がれる言葉はやはり素直で無いけれど】
【同じ時間に院内を彷徨き、果てには初対面の者にも罵声を浴びせる方がよっぽどの非常識】
【ふん、と得意げに差し出した袋からは甘い香りが漂って――――チラリと一瞥すれば、別に食べたければ食べても良い、と告げる様】
210 (中部地方) [sage saga] 2014/06/16(月) 23:28:51.02 ID:hM/DPvyyo(2/2)
>>207


………、………?


【ことうた≠ノ関して、少女の思い入れはとても強い。――――そのことはきっと、彼も既に知っていたはずで】
【なればこそ、この透明な少女をつかまえるために、うたを聴かせるというのは有効であった。どこか聞き覚えのある旋律を聴くやいなや、】
【少女は驚いたように立ち上がって、お菓子につられる子どものようにふらふらと音源に向かって歩き出す】
【いささか以上に危なっかしく、吹けば飛ぶような軽い歩調。それがすこし先の細い樹の上にたどり着くまで、そう時間はかからなかった】


――――あっ、ヤシオリ!


【そうして、透明な少女――――イクスは、樹の上の見慣れた異形を指さした。希薄な感情をうれしさの形にかき集めて、その名を呼ぶ】
【呼び声がいつにも増してちいさいのは、彼の歌をじゃましないためだ。もしも天狗がそのまま歌い続けるなら、イクスはそれ以上なにも言うことなく】
【静かに、そのうたに耳を傾けているだろう。そして歌い終えれば、まるで覚えたばかりの動作であるようにぎこちなく、ぱちぱちと拍手が鳴るはずだ】


いまの、わたしのうたにちょっと似てるね。とっても上手だったよ。
………? それ、なぁに?


【やがて天狗が木から降りて、こちらに近寄ってきたなら。イクスはふと彼の手にある紙箱の存在に気づいて】
【ちいさく首をかしげ、素朴な疑問を呈するだろう。見知った顔であるからか、その挙措は無防備きわまりなかった】
211 (関西地方) 2014/06/16(月) 23:45:48.28 ID:j/WQsdaFo(5/5)
>>209

【──恐らく、もう少し少女が『機嫌の良い時期』だったら、話は別なのだが】
【正直に言って、今の彼女は気が立っている>氛氈A目に見える物ではないが】
【例えば、信号が赤でも渡れるなら渡るだろうし、しつこいナンパには鉄拳を以て対処する】
【『何かが有ったとき』には、「攻撃的な方」に行ってしまう、そんな気分≠セった】



…、…この時間に中庭で叫ぶ方が、非常識だと思うけど。


【── 何が良いたいかと言えば、彼女は『笑って許す』選択肢を選ばなかったという事だ】


今の、人違いでしょ? ――なら、先ずは謝罪するのが筋でしょう。
私だから良かったけど、もっと荒っぽい人だったらどうするつもりだった?
その怖い顔で追っ払ってみる? それとも、お菓子で釣ってみる?
でも若し、それで相手が怯まなかったら、その車椅子で逃げるのかしら。随分速いのね。
……うんなりすんなり言ってみたけど、貴女の方からは?


【凄まじい『皮肉』の奔流である。――当然ながら、お菓子は受け取らない】
【表情に浮かべているのは、『無表情』。 怒りと云うよりも、『苛立ち』だろうか】
【はっきり言って、年下の者に対しての態度としては大人げない=z
【──子供同士ではなく、『大人に対しての喧嘩』の様な態度だ】
212 (関西地方) [sege saga] 2014/06/16(月) 23:51:26.24 ID:U0g7WQIlo(3/3)
>>210
【樹上から自分の名前を読んだ声に気づいただろう異形――ヤシオリはそっと木の下を見、口元をほころばせる】
【そして樹上から降りたヤシオリは、歌を続ける】

――空の下の風達も、木の葉に潜む露達も、星を隠す雲達も、迷える星屑達だろうと
みんなみんなで前を見据え、みんなみんなで共に歩もう――――

【そこまで歌い終えたヤシオリはぱちぱちと聞こえる拍手にまるで舞台上の歌手のように大げさに礼をするだろう】

よぉ、淡雪の歌姫、イクス嬢、元気だったか?

【そして、ついで声に出す元気か、という問いかけ】
【ヤシオリの方は元気としか言いようがないぴんぴんとした姿である】

ああ、イクス嬢の歌が綺麗だったからよ、ちょっともじってみたんだ
……元々の詩はイクス嬢のモノだからな

【どこか恥ずかしそうに頭を掻きつつ笑うヤシオリはどこか悪戯心のある少年のようにすら思えた】
【そしてイクスから紙箱について問われた彼は「ああ」と声を上げて紙箱を自身の視線の高さまで掲げる】

これはなぁ……美味しいスイーツの入った箱だ

【そういって見せる箱には『洋菓子シュー・ドゥ・ネージ』と筆記体で文字が書かれている】
【そしてヤシオリは草原に腰を下ろすとその箱を惜しげもなく開ける】
【中に入っていたのはさっくりと小麦色の小さな丘が三つ、それに綺麗にきめ細かい雪のような砂糖が降り積もっている】
【もし菓子の知識があるなら、すぐにシュークリームだとわかるだろう】
213 (SSL) [sage saga] 2014/06/16(月) 23:59:07.78 ID:jOhawDRe0(3/3)
>>211
「な…………な…………ッ!!」

【車椅子の少女からすれば、大きく譲ったつもり。けれども所詮其れはつもりなだけ。一般世間から見れば我が儘な子供だ】
【故に、相手からの言葉を聞けばワナワナと震える――――が。理論の構築が出来ない子供に果たして反論の余地があるのかと問われれば答えは否】
【懸命に頭を絞ってはみる。言葉は浮かぶが……果たして、其れ等を武器にして彼女に立ち向かえるだろうか】

【弱い癖に自尊心だけは人一倍。この私が言葉で負ける筈が無いと焦れば焦るほどに言葉は思い浮かばない】
【――――彼女の言う通り『車椅子で逃げてしまえば』其れで終わる話なのだろうけれど…………そんな事、プライドが許すはずが無いのだ】
【「あぅ……」だとか「お前は、お前は……」だとか口から漏れるのは意味を成さない言葉ばかり】


「う、うううう五月蠅いのです!!馬鹿!あほ!!お前も十分荒っぽいのです!
私が居る場所に来たお前が悪いのです!!だから私が謝る必要は無いのです!!
大体にして何なのですか!私がこうして譲ってやっているのに、のに――――!!」

【彼女が大人ならばこの少女は紛う事無き子供。今は助け船を出してくれる者達も居ないのだから、己の力で切り抜けるしか無い…………が、そんな事が出来る筈も無い】
【従って、じわりと目尻に涙を溜めれば必死の反撃を試みるけれど。…………彼女からして、其れは反撃に思えるだろうか?】
【――――私が白と言えば白。罪と定めれば罪。そんな我が儘、通るはずも無い】
【ポロリ、と雫が頬を伝う事にも気付くと無く、必死に睨んではみるけれど】
214 (関西地方) 2014/06/17(火) 00:11:37.89 ID:A7M4tuR0o(1/5)
>>213


(──、しまった。)


【やりすぎた。 そう気付いた時には、スパシーチェリの瞳からは涙が落ちている】
【逆に言えば、涙を見てストッパーが掛かった訳でもあるのだが──どちらにせよ、同じだ】
【周囲から見れば、子供を泣かせている鬼にしか見えない】
【──それ以前に、普段の彼女は決して、子供が嫌いなわけでも無かったので、自己嫌悪が走る】


…、…わ、分かった。──分かったから。
ごめんなさい。言い過ぎた。……『わざと』言った訳じゃないのよね。
──ほら、泣かないで。


【一転、気まずそうな色を顔に浮かべると──彼女に近寄って、ハンカチを取り出し】
【零れる涙をそれで拭おうとする。 と、同時に、周囲を見回して】
【何処かにスパシーチェリの“保護者”でも居ないか、と探す彼女。 ……子供は好きだが、得手ではない】
215 (中部地方) [sage saga] 2014/06/17(火) 00:17:42.19 ID:etmCNxvvo(1/6)
>>212


わぁ…………、っ?


【ヤシオリに向けて拍手をしている間、イクスはずっと笑顔を浮かべているだろうか。自分のうたを覚えていてもらえたのが嬉しかったのか】
【……ただ、もともと感情の薄い少女である。自分が喜んでいるということすらも無頓着というか、自覚がない様子で】
【拍手し終えてヤシオリを迎えた後、イクスは軽く胸に手を当ててとまどっていた。ひととしての暖かさ≠ノ、ほとんど慣れていないみたいに】


うん………うれ、しい。きっとうれしいよ、わたし。
わたしが「淡雪の歌姫」なら、ヤシオリは――――えっと、えっと…………。


【それをちゃんと「嬉しい」という感情だと理解して、満足したように頷くことができたのは、たぶんちいさな成長であった】
【ヤシオリから貰った称号も、たったいま解したばかりの感情で受け取って。逆に、ヤシオリへ同じような格好のいい称号をプレゼントしようとしたけれど――――】
【見た目から受ける印象どおり、俗世と隔絶した生活を送っているからなのだろうか。どうやらすぐには適切な語彙が出てこなかった様子】
【最後には無表情になって考え込んでしまう。イクスが気の利いた台詞を言えるようになるには、まだもう少し時間がかかりそうだった】


………これ、わたし知ってるよ。「しゅーくりーむ」でしょ?
こっちのことば、あれから勉強したんだよ。さっきのうたも、ちゃんとこっちのことばで歌ってたでしょ?


【ヤシオリが紙箱を開けば、イクスは不思議そうにそのなかをのぞき込むだろう。……数秒間ゆっくり考えてから、「あっ」と声を上げる】
【ふつうの人には単なる無表情にしか見えなかっただろうけれど、ヤシオリにならわかったかもしれない。イクスはすこし得意げだった】
【こちらの世界についてあれから多少は知識を得たらしい。そういえば最初のうたも、例の不可思議な言語ではなかったはずで】
【……ただ、ヤシオリのとなりへ座り込もうとするイクスは、スカートという自分の服装を一顧だにしない。どうも一般常識はまだまだ身についていないようだ】
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