ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (698レス)
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684: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 02/16(金)01:06 ID:/eYzoQkK0(1) AAS
…数日後…

アンジェ「それじゃあ中間報告を聞きましょうか……ベアトリス、貴女から」アッサムのティーカップを前に手を組み、じっとベアトリスを見つめた……

ベアトリス「えぇーと……私が見聞きした限りで「これかな」と思える人は三人ほどいました」

アンジェ「それぞれの特徴を」

ベアトリス「いま言いますね……暗記できる最低限の情報だけなので物足りないかもしれませんが……」

ドロシー「いいさ、変にメモなんか作られるよりは不十分な情報の方がまだマシだ……さ、どんなやつだ?」

ベアトリス「はい、一人目は「エミリー・クライトン」といって……」

ドロシー「……確か、お前さんと同学年だったか?」

ベアトリス「え、そうですけれど……もしかして生徒全員の名前と顔を覚えているんですか?」

ドロシー「おいおい、いくらなんでも全員は無理だ……ただ、どこかで聞いたことのある名前だなって程度さ」

ベアトリス「……」

アンジェ「どうしたの、続けて? 彼女のどの辺りが協力者として「発掘」する価値がありそうなのか教えてちょうだい」

ベアトリス「あ、はい……クライトンさんはいわゆる中産階級の女の子で、お家にそれなりの財産はあるようなんですが、クラスメイトの貴族令嬢の人たちからは「背伸びをしている」ってずいぶん陰口を言われているみたいなんです。本人もそのことを不愉快に感じているので、スカウトする動機になるかな……と」

アンジェ「貴族階級に対する妬みね……次は?」

ベアトリス「メアリ・マッコール、ドロシーさんと同じ学年です」

ドロシー「そいつならひとことふたこと話したことがあるよ……くせっ毛でそばかすがあるやつだろう」

ベアトリス「そうです、その人です」

ドロシー「じゃあ、やっこさんのどの辺がスカウトに値しそうなのか教えてくれるか?」

ベアトリス「はい。彼女は名前の通りのアイルランド系で、メイフェア校の「幅広い階級、立場の生徒を受け入れる」という方針に合わせてよその寄宿学校から編入してきたみたいなんですが、日頃からクラスでは上手く行っていないようで、何回か他の生徒といさかいになっている所が目撃されています」

ドロシー「それなら私も前に見たよ」

ベアトリス「噂では学費も滞りがちで、一時期は寮監先生から施設を使ってはいけないと言われたとか……つまり、お金にも困っているようなんです」

アンジェ「王国への敵対心と金銭面ね……それじゃあ三人目は?」

ベアトリス「アイリーン・メイフィールド男爵令嬢です」

アンジェ「……」

ドロシー「……ほほう?」一瞬アンジェと視線を交わすと、姿勢を崩して身を乗り出した……

ベアトリス「え、えーっとですね……///」

アンジェ「どうしたの?」

ドロシー「そうもったいぶるなよ♪」

ベアトリス「いえ、そういうわけでは……えーっと、その……姫様がいらっしゃるので///」

プリンセス「あら、わたくしがいてはいけない?」

ベアトリス「い、いけないことはないのですが……ちょっと姫様のお耳に入れるには、その……///」

プリンセス「わたくしはこれまでも、耳を疑いたくなるような事も、聞きたくないような事実も耳にしてきました……だから大丈夫」

アンジェ「安心しなさい、プリンセスは多少のことで動じたりはしないわ」

ベアトリス「それもそうですね、では……こほん///」

ベアトリス「……メイフィールド嬢ですが、姫様のことを……そのぉ……恋慕の対象として想っているようで……///」

ドロシー「なぁんだ、そんなことか。 アルビオン王国にいる年頃の娘なら、一度くらいプリンセスに憧れを抱くのは当たり前さ」

プリンセス「お褒めにあずかり光栄ですわ」

ドロシー「どういたしまして♪」

ベアトリス「いえ、それが……」

アンジェ「その様子だと何かあるようね?」

ベアトリス「は、はい……///」
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