ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (716レス)
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569: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/09/11(土)11:05 ID:iHlGpjVm0(1) AAS
…夜…
ドロシー「…偽札作りの拠点はあそこか」
アンジェ「間違いないわね…表と裏手にそれぞれ見張りが二人」Cボールで飛び上がった建物の屋根の上から望遠鏡で様子をうかがう…
ドロシー「やるんなら同時に片付けないとな」
アンジェ「ええ…」パチリと望遠鏡を畳むと、ドロシーの手をつかんで飛び降りた…
…倉庫・裏口…
見張り「ふー……嫌な天気だな。こんな時の見張りは嫌いだ」しとしとと降る霧雨の中ハンチング帽をかぶり、コートのポケットに手を突っ込んで肩をすくめている…
見張りB「全くだな…なぁ、煙草あるか」安物のパイプを口にくわえながら、空っぽの煙草入れを開けて見せた…
見張り「なんだよ、切らしちまったのか?」
見張りB「いや…刻み煙草そのものは買っておいたんだが、来る時に詰めてくるのを忘れちまって……」
見張り「やれやれ、準備の悪い野郎だ…今回だけだぞ?」
見張りB「ああ……なぁ、ついでに火もあるか?」
見張り「なんだぁ?煙草もなけりゃあマッチも忘れて来たのかよ…そら」
見張りB「いや、マッチはポケットに入れておいたはずなんだけどな……悪ぃ」火が上手く点くようにすぱすぱとパイプを吸うと、ふぅっ…と煙を吐き出した…
見張り「ったく、今度からは忘れるんじゃ……ぐっ!」
見張りB「おい、どうした……うっ!?」喉元を締める細いワイヤーをかきむしり、脚をばたつかせていたがすぐ静かになる……
ドロシー「……片付いたぞ」
アンジェ「こっちも」
ドロシー「よし…」
…廊下…
見張りC「ふわぁ…あ」机の上に脚を乗せ、椅子にふんぞり返るようにして一日遅れの新聞をめくっている……と、物陰から音もなく黒いシルエットが近づいた…
見張りC「……むぐっ、ぐう…っ!」
…詰所…
情報部若手エージェント「…そーら、いただきだ」
若手エージェントB「くそっ……やめだやめだ、今夜はツいてねえらしい」カードをテーブルの上に放り出すと、伸びをしながら部屋を出て行こうとする…
年かさのエージェント「どこに行くんだ?」
エージェントB「ああ、ちょっと用を足してくる……」
…数分後…
エージェントC「…なあ、エディの大将ずいぶんと遅くないか? 便所にいっただけだってのに……」
年かさ「確かに遅いな、誰か様子を…」
エージェントD「なーに、心配いらないさ…それより勝負するのか、降りるのか、どっちなんだ?」
エージェントC「それじゃあ……」ふっと冷たい風が廊下から入ってきて、煙草の煙が立ちこめる室内の空気をかき回した…
エージェントC「ようエディ、ずいぶん遅かったじゃな……!?」ドアの方に頭を巡らしながら言いかけたところで表情が凍り付く…
エージェントD「…っ!」
年かさ「あっ…!」とっさに卓上に置いてあったホルスターに手を伸ばす…
ドロシー「…」バン、バンッ!
エージェントE「銃声!?」
エージェントF「くそっ…!」
…隣の仮眠室で寝ていた交代要員数人が慌てて飛び起きた矢先に「コン、コン、コン…ッ」と床に金属が当たって弾む音を立てながらころころと真鍮の丸い物が転がってきて、一人の足元でころりと半回転して止まった……
エージェントE「危ない、伏せ…!」言い終える前に手榴弾が炸裂した…
ドロシー「…これであらかた片付いたみたいだな」
アンジェ「そうね…」
ドロシー「それじゃあ残りを片付けよう…右側を頼む」
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