安価でSCP収容 (70レス)
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43: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)15:43 ID:vY8L/LAJ0(5/10) AAS
私はようやく、自身の判断の誤りを理解した。

オブジェクトの異常性を甘く見た。
特定の人間の体を作り替え、凶暴化させるだけのものと油断した。
その結果がこれである。

悔恨に沈みながら、急速に遠ざかり退避していく支援チームの判断に安堵する。
今ここに近付くべきではない事だけは確かだろうから。

私達が何らかの異常性に感染した事は、最早明らかだった。

■ 挑戦を終了します
44: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)15:44 ID:vY8L/LAJ0(6/10) AAS
■ オブジェクトの性質公開

外部リンク[html]:dotup.org

パスワード:sssokuho
45: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)15:46 ID:vY8L/LAJ0(7/10) AAS
■ そのうち流れるので直接書き込み(内容は上と同じ)

アイテム番号: SCP-238-SS
オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル:
SCP-238-SSは低脅威度保管ケースに格納した状態で、10m×10m×10mの施錠された部屋の中央に、高さ4.5mの架台に乗せて安置されています。
また、収容室はそれ以外の区画から、完全防音が可能な隔壁によって隔離されます。

室内に無許可の人員が立ち入る事のないよう、2名以上の警備員を出入口前に常駐させます。
警備員は全身を防刃スーツで防護し、一般的なヒューマノイドを確実に殺傷可能なだけの武装を装備させ、聴覚が機能しない状態を保つ必要があります。

SCP-238-SSを用いた実験は現在凍結されています。
省31
46: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)15:50 ID:vY8L/LAJ0(8/10) AAS
【挑戦結果】

■ 対象Aは、処分されました

■ 対象Bは、性質を暴く事に成功したため支援チームが無事収容しました

■ 初期収容チーム4名、大塚、森住、富士野、三宅は両脚の感覚と機能を永久に失いました

■ 初期収容チーム4名は、両脚を切断し異常性の除去に成功した後、記憶処理を受けて財団を退職しました
47: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)15:53 ID:vY8L/LAJ0(9/10) AAS
■ 次のオブジェクトの収容に挑戦しますか?

>>下1
48: 2023/01/22(日)16:09 ID:IkBtxsWVO携(1) AAS
挑戦する
49: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)16:12 ID:vY8L/LAJ0(10/10) AAS
■ 挑戦継続、オブジェクトをランダム生成しています
50: 2023/01/22(日)18:38 ID:cS9ALRqCo(1/2) AAS
音か……こーれsafe詐欺です
たんおつ
51: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)20:33 ID:r0eOFbpVO携(1/3) AAS
■ 新たなオブジェクトが発見されました

正常な物理法則に反した異常な物品や現象、いわゆるオブジェクトというものは出現場所を選ばない。
故にオブジェクトに対する財団は様々な機関に情報収集のためのエージェントを潜ませている。
警察、病院、役所、時には極一般的な商店街の一店舗にさえ。

今回財団に入った情報はそういったエージェントの1人から送られたものだった。

エージェントが潜伏していたのは病院である。
報告者によると、この地域は他地区と比較して優位にホームレスの急性アルコール中毒が多いのだという。
しかも、そうして運び込まれた者のうち半数近くが似通った証言を行うらしい。

いわく、山ほどの酒を持った子供達に宴会に誘われた、のだとか。
省3
52: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)20:46 ID:r0eOFbpVO携(2/3) AAS
「……黒い球体?」

『はい。黒い球体です。直径は目測で2mほど。地面から30cmほどの位置に浮遊して静止状態を保っています』

が、見つかったのは意外なものだった。
所有者が死亡し放棄された廃屋の中に、異常な球体が浮いているのを初期収容チームが発見したのだ。

『また、表面には複数の亀裂が入っています。破裂や崩壊、亀裂拡大の兆候は今のところありませんが、隙間から虹色の光が漏れています』

財団支部にて現地チームから連絡を受け、本事案の責任者である私は、どうしたものかと頭を抱えた。
何しろ。
省3
53: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)20:55 ID:r0eOFbpVO携(3/3) AAS
ともあれ、異常なオブジェクトが見つかったならば対処しなければならない。

現地に居る初期収容チームは3名。
全員が20代の男で、都市部での捜索であるために装備は最低限のものだ。
計器類は所持しているものの、服装は丈夫だが街に溶け込める通常のもので、武器も隠し持てる小型の拳銃が精々だ。

そして現場は廃屋。
これは所有者が既に無く放棄されているだけに過ぎず、荒らされた様子や崩れる心配は無い。
チームからの報告によると、何者かが立ち入ったような足跡などの痕跡は確認出来なかったとの事だ。

さて、それではこの球体を前にしたチームにどう指示すべきかと、私は頭を回転させた。

>>下1 初期収容チームへの指示
54: 2023/01/22(日)21:52 ID:cS9ALRqCo(2/2) AAS
二十四時間の観察
時間帯で変化があるかの確認
55: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)23:08 ID:XdgTa3lI0(1/4) AAS
少しの思考の後に一旦の結論を出す。

まずはともかく情報が必要だろう。
球体に余計な刺激は与えず観察を行うべきだ。
何らかのアクションを起こすにしても、性質の一端ぐらいは知ってからにしておきたい。

「現地チームはその場で待機。球体の観察を行ってくれ」

『了解』

「とりあえずの観察期間は24時間、定時報告は15分毎に設定する。映像に残せない以上、君達の感覚だけが頼りだ。些細な異常も見逃さないよう留意するように。補給と周辺封鎖はこちらで用意しておく」
省4
56: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)23:19 ID:XdgTa3lI0(2/4) AAS
そうして……24時間は何事もなく経過した。

「変化なし、か」

『はい。球体の色、サイズ、位置、亀裂の状態、光量、いずれも一定のままです』

ふぅむ、と息を漏らして私は目の前の画面を眺めた。
表示されているのは件の球体の3Dデータである。
現地チームが正確な観察のために作成した物だ。

それは彼らの証言と同じく、黒い球体だった。
直径2m、地面から30cmの位置に浮遊して静止している。
表面には複数の亀裂が走り、その隙間からは虹色の光が漏れており、内部は光に遮られて見通せないようだ。
省3
57: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)23:29 ID:XdgTa3lI0(3/4) AAS
「亀裂の向こう側に何か気配は? そうだな、例えば視線のようなものだとか」

『いえ、そういったものは現状感じません。これは全員に確認した所感です』

「圧力を感じたりはしたか? 光以外に何かが漏れているような感覚は?」

『ありません』

何とも言いがたい手応えである。
現地からの報告を聞く限り、黒い球体は今のところ安定しているように思える。
光は球体本体と同様に計器類で捉えられないようで一切データが取れていないが、少なくとも現地チームの人員には身体的にも精神的にも異常は起こっていない。
省1
58: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/22(日)23:31 ID:XdgTa3lI0(4/4) AAS
(いっそ変化があってくれた方が判断も楽なんだが)

そんな不謹慎な考えを抱きつつも、私は次の指示をどうすべきか考えた。

>>下1 現地チームへの指示
59: 2023/01/23(月)03:50 ID:X2blg5rcO携(1/2) AAS
どうすりゃいいんだ?とりあえず球体を監視しつつ廃屋内と所有者の調査
60: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/23(月)05:30 ID:kvIW16ryO携(1/4) AAS
「うーん……しばらくは監視を継続してみるしかないか。後ほど交代要員を送る。長期戦に備えてローテーションを組んでおいてくれ」

『了解』

悩みはしたが、現場の人員に出せる指示はこの程度だろう。
収容スペシャリストというのは損耗率が高い役職ではあるが、だからといって使い捨てに出来るようなものではない。
危機的事態が進行している様子もない現状で、まさか未知の異常存在にちょっと触ってみろとは言えなかった。

と、そこに別口から報告が上がってくる。
球体がある箇所以外の廃屋内部および周辺の探査と、所有者に関する調査を指示しておいた支援チームからのものだ。
これが何かの糸口になればと、私は一度メガネを拭き、視界をクリアにしてから端末を操作しファイルを開いた。
61: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/23(月)07:48 ID:kvIW16ryO携(2/4) AAS
が。

「…………不自然な点は無い、なぁ」

そちらからも手応えはない。

廃屋は極一般的な民家だ。
築42年で延床面積38坪。
木造2階建ての構造で、隠し部屋や何かの儀式の痕跡などは一切発見されなかった。
劣化の具合も全く正常の範囲でしかない。
また、どの部屋も何者かが立ち入った形跡はない。

権利周りもシンプルなものである。
省9
62: ◆kTml9wRQIIYK [saga] 2023/01/23(月)07:57 ID:kvIW16ryO携(3/4) AAS
見落としが無いようファイルを数度繰り返し読み終え、私は眉間を揉んだ。

未だ、現地からの報告に変化はない。
黒い球体は安定を保っているようだ。
あるいは非活性化状態なのかも知れない。

こういう時には余計な感情が湧き立ちやすいものだ。
特に今は、目の前に材料がある。

ファイルには数枚の写真が添付されていた。
廃屋内部には家財道具が残されている。
その中で目を引いたのは、居間の一角に飾られたマグカップだ。
省8
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