[過去ログ] 宗介「ウルズ7はこれよりGGOにダイブする」 (165レス)
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1 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2014/12/28(日) 19:24:04.63 ID:jn9zWIu60(1/7)
※フルメタルパニックとSAO(GGO)のクロス。
※勢いで書いたので多少設定に無理があるかもしれません
※フルメタは香港(五巻)終わってから少したったくらい。SAOはGGOがおわって少し終わったくらい
※二つとも西暦が違いすぎる?知ったことか!
※以上が耐えられない方はブラウザーバックを推奨
※なるべく更新は頑張りたいと思います。でも遅くなるかも
※時々安価を取るかも
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419762244
66 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/27(火) 20:01:08.81 ID:9ogjrb9S0(3/6)
車を走らせること約二〇分。
郊外にある街は首都ほどではないがそれなりには栄えていた。ハンヴィーを止めて街に入る。
シノン「この辺だとあっちの方に廃墟があるからあそこでモンスターを狩るけどいい?」
宗介「問題ない」
クルツ「おれもいいぜ」
シノン「なら、行きましょ」
宗介「所で、そのダンジョンには一体何が居るんだ?」
シノン「確か、強化型のオークかゾンビだったかしら」
クルツ「ゾンビかまあ、大丈夫だろう」
シノン「だけど、そのゾンビ武器持ってるわよ」
クルツ「それぐらいなら大丈夫だろ。覗きに比べりゃあ楽なもんだ」
シノン「? まあいいわ。行くわよ」
そうして付いたのは廃墟のビルが立ち並ぶ街だ。
クルツ「所でどうする?俺が前衛に回った方がいいか?」
宗介「いや、前衛は俺一人で大丈夫だろう」
シノン「本当? 一人で大丈夫」
宗介「問題ない。それよりも狙撃位置に付いてくれ」
67 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/27(火) 20:05:15.26 ID:9ogjrb9S0(4/6)
結局、クルツとシノンは別々の狙撃位置に付いた。本来ならばどちらかがスポッターに回るのがいいのだろうが、宗介をカバーするためにはスナイパーに死角がない方がいいためこうなった。
シノン「それにしても凄い。何なの」
クルツと宗介の銃撃戦は息の合った完全なものだった。互いに打ち合う目標が分かるというかそんな感じだ。
クルツの狙撃も完璧であった。次の目標へ銃を向けるのも早く、確実にヘッドショットを決めていた。
宗介も四方に敵がいるというのにそれを気にもとめずに倒していく。
もしかしたらキリトでも苦戦する相手かもしれない。
そうしてあらかた敵を倒したところで三人は大通りで落ち合った。
シノン「あとは、ここのボスを倒すだけね。ボスはここの奥にあるビルの駐車場にいるわ」
クルツ「なら、さっさと行こうぜ」
宗介「いや、まて」
シノンが不審に思い宗介の見ている方を伺う。すると、人が一人出てきた。黒い肌に短い髪。鋭い目。
クルツ「避けろ!」
クルツの一言で二人は近くの物陰に隠れた。
68 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/27(火) 20:06:23.62 ID:9ogjrb9S0(5/6)
クルツ「あの野郎いきなり撃って来やがった」
宗介「どうする」
シノン「少し離れて私が狙撃した方が……」
そう言った瞬間、物陰から男が飛び出してきた。
クルツ「こいつ!」
そう言いながらクルツは相手の足を払おうとしたが逆にクルツが吹き飛ばされてしまった。
宗介「クルツ!」
クルツ「大丈夫だ。お前達は先に行ってくれ!」
宗介「大丈夫なのか」
クルツ「大丈夫だ!どうもこいつの顔を見てるとむかついてきた。あの野郎に似てるから」
宗介「それは大尉どのか」
クルツ「あたりめーだ!」
宗介「ならば任せる。死ぬなよ」
クルツ「お前もな」
宗介はシノンの手を握りボスがいる奥へと走りさっていった。
69 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/27(火) 20:14:54.84 ID:9ogjrb9S0(6/6)
本日の投稿は以上です
最近忙しくて更新が遅くなってしまい申し訳ない。応援メッセージあると少しくらい更新早くなるかな?
>>61ガウルンさんを出して欲しい人結構いるみたいですね。次を書くまでにもしも復活の声が多かったら時系列無視して出しちゃいましょうか?
ガウルン復活を望むものは『ガウルン!』または『愛してるぜ、カシム』とコメントを(まあ、ガウルンの復活を望むことが分かれば何でもいいですが)
>>62レナードさんいたらプログラム丸ごと書き換えちゃいそう
>>63まあ、宗介と言ったらグロックなのでおおめに見てください
では、本日の締めはこの人。
カリーニン「宗介がオンラインゲームか。奴も普通の高校生らしくなってきたな」
私「あの、他に言うことは……」
カリーニン「そうだな、特にない。私はこれから下士官の訓練を指揮しなければならない。これで失礼する」
以上
70 2015/01/27(火) 20:20:33.84 ID:PGrFUPBAO携(1)
乙
マオ姐さん出して
71 2015/01/27(火) 20:58:16.34 ID:nkwmmQH9o(1)
乙乙
愛してるぜ、カシム
脳だけあればアミュスフィア(メディキュボイド?)も使えるよね?
相手のリアルが見えない中で自衛隊チーム対ミスリルチーム対アマルガムチームとか
72 2015/01/28(水) 00:30:41.28 ID:4ReruBReo(1)
がうるんとかなんかの間違いで放浪AIにでもなったら嫌すぎるな...
73 2015/01/28(水) 00:57:27.42 ID:v/y83ZzAO携(1)
乙
しかし本職のプロ、それも一流や超一流のプロと連携出来てるシノンが凄いのか、ゲーム慣れしていなくても自身の技能で対応出来てる宗介やクルツが凄いのか分からんな
74 2015/01/28(水) 12:15:14.79 ID:ky9L0qWtO携(1)
乙
ガウルンほしいな
75 2015/01/29(木) 02:03:36.34 ID:9IemoVyJ0(1)
ガウルンは出さない方がいいと思う
仮想現実とは言えゲームの殺し合いには興味なさそう
SAOだったら現実でも死ぬから事前に知ってたらやりそうだけど
76 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/31(土) 19:02:49.64 ID:bmZX/hwn0(1/5)
一方、クルツ
クルツ「野郎!」
クルツは遮蔽物に隠れながらの応戦をしていた。
クルツ「このまま行くと押し切られるぞ!」
クルツ(どうにかしなければならない。だが、どうする!)
着実に敵の足音は近づく。
クルツはさっと飛び出し銃弾が降る中を駆け抜ける。
そして少し進んだビルの影に隠れた。
???「隠れてないで出てこい。ここ最近この辺りを荒らしているのは貴様達だな」
クルツ「何の事だ!俺たちは今日ここに来たばかりだ」
???「そうなのか。済まん、人を間違えたようだ。だが仮に間違いだとしてもここまで来て戦わないのか?」
クルツ「ふっ、それもないな」
???「ならば」
そう言って男はクルツの隠れる場所にじわじわと近づく。敵はアサルトライフルで武装している。対するクルツはスナイパーライフルに拳銃だ。それに、拳銃も一番安いものだ。ここで戦っても負けることは明白である。
クルツ(畜生!どうする今は拳銃でやり合ってるがいずれ弾もつきる)
クルツはしばらく考えてある案を思いついた。
77 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/31(土) 19:15:47.41 ID:bmZX/hwn0(2/5)
その男。正確にはクルーゾーのアバター、ベルは狡猾にクルツへと近づく。
だが、その接近は至って簡単だった。予測線のあるこの世界では初弾さえ避ければどうにかなり射線から相手が潜んで居る地域を容易に把握出来るからだ。後は、自分の後ろに回られることの無いようにすればいいだけだ。
クルーゾーは敵が潜んで居るその場所へと一気に肉薄し相手を倒すはずだった。
だが、居ない?
その直後、クルーゾーの斜め横からバレットラインが表示された。先ほど牽制射撃でクルツが撃ってから六〇秒立っていないためだ。
クルーゾーは近くに身を潜める。
だが、バレットラインははクルーゾーの隠れた場所とは違う場所へと向けられた。そして、その直後乾いた発砲音。
クルーゾー「一体、何だ。まさか」
クルーゾーはある危険性を考えたが、そんな事を出来る奴が居るのか?
その時に思い浮かんだ顔は彼の部下であり多少憎くもあるスナイパー。クルツ・ウェーバーだった。
クルーゾーは咄嗟に避けようと動こうとしたが、時はすでに遅し。
クルーゾーはクルツの放った弾丸の跳弾を頭部に喰らいキルされた。
クルツ「ふー、危なかった」
クルツが敵の倒れた場所に言ってみるとそこには拳銃が一つ落ちていた。
クルツ「ラッキー」
そう言ってクルツは敵の落とした拳銃をしまったのである。
78 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/31(土) 19:53:12.12 ID:bmZX/hwn0(3/5)
一方シノン・宗介
宗介「どうも苦戦するな」
シノン「そりゃあ中ボスだからね。でもまだマシな方よ」
宗介「そうか?」
シノン「次、右から来るわよ」
宗介「了解した」
シノンと宗介はひたすら避けては撃つを繰り返し十分ほどで蹴りが着いた。
宗介「ドロップはこれか」
シノン「そうね」
そういってシノンが手にしたのはMLGのM60だった。
宗介「軽機関銃か。人が増えたらそれなりに使いようもあるだろ」
シノン「じゃあ、戻りましょ」
クルツ「おーい」
シノン「クルツさん、生きてたの!?」
クルツ「おいおい、シノンちゃんそりゃあひでーよ。狙撃屋のおれだぜ。ついでにクルツ君でいいよ」
シノン「あら、私もスナイパーよ」
宗介「敵はどうした」
クルツ「かたづけた」
宗介「なら長居は無用だ。戻ろう」
79 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/31(土) 19:54:05.28 ID:bmZX/hwn0(4/5)
宗介宅(ミスリルセーフハウス)
クルツ「ふー、楽しかったぜ。にしてもよ敵に奇襲をかけるならもう少し人が居るんじゃないか?」
宗介「肯定だ。三人では技術だけあってもどうにも出来ないからな」
クルツ「ならさ、姉さん誘うぜ」
宗介「マオをか」
クルツ「そ。東京で昼食でもおごれば参加してくれるんじゃねえか」
宗介「誰がおごるんだ?」
クルツ「お前だよ」
宗介「む…まあしかたがない」
そんな話をして二人は就寝した。
80 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/01/31(土) 19:54:47.52 ID:bmZX/hwn0(5/5)
今日の投稿分は以上です。
先のガウルンの件ですが反対意見もあり、まあ色々と大変そうなので取りやめることになりました。
ガウルンの支持をしていただいた方々、申し訳ない。ガウルンさんはまた別のSSを書くときにでもご出演していただきましょう。
>>70 マオ姐さんは出てきますよ。もう少しお待ちを。
>>71 茅場さんのように脳ごとどっかのサーバーにいれてとかも考えたんですけど、申し訳ない。あなたのガウルン愛はしかと受け取りました。自衛隊やミスリルなどといったチームでわけることは無いです。しかし、ごっちゃにしてチーム作ります。
>>72 ガウルンの放浪AIなんていたらウイルスソフト聞かなさそうで嫌だな
>>73 三人とも規格外のスペックなので(まあ、キリト君ほどではありませんが)
>>74 あなたのガウルンへの愛もしかと受け止めました。申し訳ない
>>75 確かにガウルンの場合ガチの殺し合い以外興味なさそうですね。今度はSAO版でも書いてガウルンを登場させてみましょうか。
???「おっと、失礼するよ」
>>1「? カギは閉めておいたはずだが?」
???「おっと動くな。>>1さんよ。俺を出さないとはな。これじゃあカシムを愛してやれねえじゃねえか」
>>1「なぜ、ここに?」
ガウルン「次の締めは俺だったはずだろ」
>>1「えっと。ぺらぺらぺら(予定表をめくる音)ああ、そういえば」
ガウルン「じゃあ、忘れた罰をあたえねえとな(バシュッ)」
>>1「おい、これは」
ガウルン「すぐに殺しは死ねえぜ。安心しなこれはテイザーだ。ちょいと改造はしたがな。じゃあ試しに(カチ)」
>>1「ギャー!」(バタ)
ガウルン「ち、すぐに伸びちまった。では俺が司会をしてやろう。まず、俺への応援ありがとよ。しかし、なんだ。これじゃあ、カシムがカシムが楽しめるじゃねえか。こんな事してるからカシムがつまらなくなっちまうんだ。これ以降のシナリオは俺が監督してやろう」
>>1「……お、おい……俺のSSを」
ガウルン「てめえは黙ってろ(カチ)」
>>1「アー!」
ガウルン「まあ、今日はこの辺でかえってやろう。感謝しな」
>>1「ようやく帰ったか……、そろそろ締めのを再度募集しようと思うので希望がある場合はコメントを。……今度ガウルンが来るときには防弾ガラス越しに話を進めよう」
ガウルン(カチ)
>>1「ギャー!端子抜くの忘れてた―!アー!」
81 2015/01/31(土) 20:19:01.10 ID:LvqbBvI+o(1)
乙
ガウルンがゲームしないのは仕方ない
クルツがゲームに合わせてアシストを使って戦ってるのがなんか面白い
82 2015/01/31(土) 23:14:02.51 ID:uGVGTy9oO携(1)
乙
83 2015/02/01(日) 01:13:41.83 ID:R9rJGFOmo(1)
いつでもどこでもコンビはやっぱかっけー
84 2015/02/01(日) 05:34:02.43 ID:DoEdRFy90(1)
SRTが二人いて装備もまともならもう陣校生くらい殲滅できるんじゃないかな
空手部やラグビー部の連中が廃プレイしてるなら分からんけど
85 2015/02/02(月) 07:12:44.87 ID:SdeJPiGTo(1/2)
外伝の設定だけど撃つギリギリまで引き金に指をかけずにいると自分にバレットサークルが見えない代わりに敵からもバレットラインが見えないらしい
リアル軍人が真面目に勝ちを狙いにきたらパラメータを上げた近接戦闘以外に勝ち目はなさそう
86 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 18:47:23.83 ID:Ef6VcOAL0(1/8)
翌日の夕方。
宗介「っと言う具合に上手く行っている」
かなめ「まあ、上手く進んでるならいいんじゃない」
宗介「近日中にはこの任務も完遂出来るだろう」
そうして二人は別れた。
宗介「クルツ、、帰ったぞ」
クルツ「帰ったか。そういえば、お前の探してた連中居たよな」
宗介「作戦目標の事か」
クルツ「そ。そんで今日の午前中ダイブして酒場で聞き込みしてみたんだ。そしたら何でも北部大陸に拠点を持つ組織の一員じゃないかって話になったんだ」
宗介「かなり大きい組織なのか?」
クルツ「最低でも五〇人は確認されてるらしい。奴らは廃棄された城を要塞化して居るらしいんだ」
宗介「なら、要塞の攻略か」
クルツ「で、そこのグループには凄腕のプレや―も居るらしい」
宗介「そのことも含めてダイブしてからシノンと話そう」
宗介「だな」
宗介・クルツ「リンクスタート!」
その数分後。
宗介「で、このグループに関して知らないか?」
シノン「私しばらく別のゲームしてたからわからないわ。でも、あんたの本当の目的が廃ゲーマーになりかけた生徒の更正だたとわね」
宗介「なら、まずは偵察か。そういえばクルツ、マオはどうした」
クルツ「姉さんここのところ忙しいから加われるのは三日後くらいらしい」
宗介「アミュスフィアはどうした?」
クルツ「深川のおやじから送って貰う」
シノン「でも、偵察するなら慎重にいかないとね」
87 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 18:51:09.14 ID:Ef6VcOAL0(2/8)
一方
泉川署の若菜 陽子は今日もSEを丸め込んでGGOにダイブしていた。
その若菜が根城にしているのは北大陸にある古い城を改築して要塞にした場所である。城の各所にはM2などが備えつけてある。それに加えて地雷やセンサーなども豊富だ。
当初、このGGOに入ったばかりの頃には何度も死んでいたが、そのカリスマ性とヒットラーも驚くような演説力を駆使してここまで上り詰めたのだ。
若菜「でもまあ、大半のメンバーは前のドラゴン・オンラインのメンバーなんだけどね」
稲葉「誰に説明してるの?」
若菜「いいのよ。独り言」
稲葉「でも、よくここまで集めましたよね」
若菜「まあ、男共が頑張ってくれたからね」
稲葉「それと、首都の酒場でうちのグループを探ってた奴がいたらしいのよ」
若菜「まあ、大丈夫よ。前回は負けてしまったけど今回は秘策があるわ」
稲葉「はあ」
88 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 18:58:28.97 ID:Ef6VcOAL0(3/8)
宗介「ところで、どうやってそこまで行くんだ?」
シノン「また、車で行くかそれともヘリでいくかね」
クルツ「ヘリなんてあるのか」
シノン「武装はないけど、一応輸送は出来るわ」
クルツ「なら、それで行こうぜ」
宗介「操縦はどうする」
クルツ「おまえ、ゲームのヘリぐらいは運用出来るだろ」
宗介「やってみんとなんとも言えないが」
クルツ「じゃあ、やってみようぜ」
強行偵察と言うこともあり武装は死に戻りしても惜しくないよう最低限の武装にした。そのため、シノンもいつものへカートは置いてきてある。
そして、ヘリ(UH-1N)を借りて北大陸に偵察したのだが……
近づいたところで地対空ミサイルにより撃墜されたわけである。
シノン「警告無しにいきなり撃ってくるってどういうことよ」
クルツ「近くの街までも近づけなかったぜ。ありゃあ、大仕事になりそうだ」
宗介「確かに。だが、勝てないような相手ではあるまい」
クルツ「そうなると情報の収集が先だな」
宗介「ならば俺が偵察に向かおう」
クルツ「俺は首都で情報を集めてみる」
シノン「私はどうしようか」
宗介「俺は一人で十分だが? どうする?君ならば着いてきてもさほど問題にならんだろう」
クルツ「俺の方に着いてきてもいいぜ」
シノン「そうね、宗介の方についていこうかな」
宗介「ならば早めに行くぞ。敵の勢力範囲外までハンヴィーで向かいその後は徒歩での隠密活動になる」
シノン「ちょっと待てて。昔の狙撃銃取りに行くから」
そうして宗介がハンヴィーを借りに行っている間にシノンはへカートとは別の狙撃銃を持ち込んできた。
宗介「いくぞ」
そうして二人は再び敵の本拠地を目指してハンヴィーを走らせた。
89 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 19:00:24.15 ID:Ef6VcOAL0(4/8)
その車中。
シノン「所であなたはなんでそんなに強いの? VRMMOもやってなかったし、これをやるのも生徒会長から頼まれたからでしょ?」
宗介「強くなる必要があったからだ」
宗介はハンドルを握りながらそう答えた。
宗介「君こそ何故、こんな世界に来たんだ?」
シノン「……私、ある事件がきっかけで銃が怖くなったの。それも見るだけで異常に恐怖を覚えるほど。それでもこの世界の銃だけは触れた。だから、この世界でシノンが強くなれば、いずれは私も、現実世界の私も強くなれる気がしたの」
宗介「それは間違えだ」
シノン「……うん。ある人にもそう言われた。でもね、その人のおかげで私は強くなれたんだ」
宗介「銃で強くなれると思って居る奴はアマチュアだ。だが、君はそれに気がつくことだ出来たんだな」
シノン「まあね」
宗介「いいことだ。だが、現実世界では銃は怖い。これだけは覚えて置いた方がいい。銃は人を惑わす」
シノン「分かってる」
宗介「よし、そろそろ車を捨てて徒歩で行こう」
シノン「わかった」
そのまま二人は森林地帯に車をかくして森の中を進む。
90 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 19:02:48.30 ID:Ef6VcOAL0(5/8)
――――
―――
――
一方、メリダ島
マオは今日も一連の書類仕事を終えてそのまま自分の部屋に向かおうとしたが、先ほど荷物が届いたと連絡があった。ミスリルと東京の臨時便でついでに運ばれてきたものだ。実はマオもアミュスフィアには興味があった。電子系に明るいので前から触ってみようと思ってただけにクルツからのそれはありがたかった。
それを取りに総務課に向かう。
総務部でアミュスフィアを受け取り自室に帰ろうとする道すがらに元気の無くしたクルーゾーを見かけたのだ。
マオ「あら、ベン。どうしたのそんな浮かない顔をして」
クルーゾー「マオか?実は……いや、何でもない。ん?それは!」
マオ「ああ、これ?クルツから送られてきたの。なんでもGGOってゲームをやらないかって言われて」
クルーゾー「GGO?まさか、クルツがやっているのでは」
マオ「宗介につられてやってるらしいわよ」
クルーゾー「その、クルツの使っていたアバターは本人に似ているか?アバターの名前は!あいつはどこに居るんだ」
マオ「さあ、聞いときましょうか?」
クルーゾー「……いや、いい」
――
―――
――――
91 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 19:06:29.11 ID:Ef6VcOAL0(6/8)
シノンと宗介はゆっくりと敵の内部へ進行していた。途中敵に見つからないように色々と苦労はした。
宗介「気をつけろ。そこに地雷がある」
シノン「え、よくこんなのきがつくわね」
宗介「当然だ。スペシャリストだからな……伏せろ!」
シノン「え!?何?」
だが、シノンもそこは強者だ。すかさずしゃがむ。
???「かわした?」
宗介「誰だ!」
???「この僕を知らないとわね。このザマを」
宗介「……? もしかして風間か?」
風間「え?もしかして陣高の人?」
宗介「やはり風間か」
風間「もしかして、相良君!?」
宗介「肯定だ。だが、なぜ君が?」
風間「実は、このまえ稲葉さんから誘われてね。で、事情を聞いてみるとこのゲームに参加して欲しいって言われたんだ。何でも、そこのトップをやってる人がこのまえドラゴン・オンラインで頭を務めてた人」
宗介「だが、なぜそちらに加わったのだ?」
風間「実は……その人が警察の人で今度銃器保管庫を見せてくれるって言うんだ」
宗介「それで、そちらの勢力に加わったと」
風間「だから、君を撃たなきゃ行けないんだ。でも、今ここで引いてくれたら見逃してあげるよ」
宗介「無理な相談だな。会長閣下からの命令だ」
風間「なら」
風間が銃口を向ける。
シノン「彼を撃つなら私があなたを撃つわ」
風間「そういえば、その人誰?千鳥さん?ってまさか」
宗介「ああ。つい先日街で知り合ったんだ。シノンと言うらしい」
風間「もしかしてへカート使いの氷の狙撃手!?」
宗介「いや、知らないがへカートなら使ってたぞ」
風間「相良君。その人GGOじゃ結構有名な人だよ。前回のBoBで優勝しているんだから」
宗介「BoB?」
風間「一種の大会だよ」
シノン「そんな事はどうでもいいけどやるの?やらないの?」
風間「え……?それは」
シノン「できれば案内して欲しいんだけど」
その後、二人に脅迫されて風間は案内することになった。
92 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 19:10:36.49 ID:Ef6VcOAL0(7/8)
宗介「で、この先に城があるんだな」
風間「うん」
宗介がゆっくりと近づく。
???「ザマよ!貴様裏切ったな」
風間「お、お前は!」
オノD「ザマよ!ヨーコ様への忠誠を忘れたのか!」
風間「いや、そんな事は。でも」
オノD「もういい、者どもやれ!」
そう言った途端、辺りから重武装したものが最低でも十数人が出てきた。
宗介「LMGにサブマシンガン。M2まであるぞ」
シノン「あれはどうにもならないわよ」
宗介「撤退だ!撤退するぞ」
シノン「分かってる」
宗介・シノン更に風間は牽制射撃を加えつつ後退した。
―ハンヴィー車内―
宗介「何なんだ、あの大火力は!」
シノン「一体、どこからあんなに兵を」
風間「もともとヨーコさんの演説力が凄いからね。更にドラゴン・オンラインからの仲間も加わってるし」
シノン「あれじゃあ、ひとたまりも無いわね」
宗介「だが、どうにかせねばならん。それにこちらにはシノンがいる」
シノン「私は遠距離からじゃないと無理よ!」
宗介「だが、これに後一人も加わる。所で風間、いいのか?所属していた組織を裏切って」
風間「まあ、僕を引き入れた原因は前に負けた原因はザマだからって理由だから」
宗介「未練はないのだな」
風間「武器庫をみれなかったのは惜しいけど、シノンさんもみることで来たし」
宗介「ならば、仲間に加わって欲しい。正直戦力が不安だ」
風間「あの時君たちを案内したときからそうする予定だよ」
宗介「なら、まずは仲間と合流して計画を立てよう」
三人はクルツと合流すべく首都へと急いだ。
93 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/02(月) 19:13:59.84 ID:Ef6VcOAL0(8/8)
本日の投稿分は以上です。
今回風間君が参戦しました。今後どうなりますかね。
そろそろ物語も中盤と言ったところです(まあ、気分次第で長くなるかもしれませんが)
それと、今回で前回募集した締めの人が終わったので次回以降締めに出して欲しい人がいたらコメントを(居なかったら適当に決めます)
>>81 ありがとうございます
>>84 ごめんなさい。敵の説明忘れてました。ちなみに宗介やクルツが無双出来るような相手にはしません。えげつなく行きます
>>85 こないだアニメイトに買いに行ったんですが外伝売ってなかったので未だに未読なんですよね。だから、こういう情報はありがたいです。
では、締めを。
レナード「? 何か用かな?」
>>1「いや、コメントをお願いしたくて」
レナード「ああ、相良軍曹ね。御免ね。今は彼に興味ないんだ。千鳥さんにはちょっと興味あるけど。それに、改良しなきゃいけないものもあってね。あ、君実験に参加してくれる?」
>>1「実験?」
レナード「大丈夫。死なないから。じゃあ、アラストル、対応03。殺さずにね」
>>1「!」
レナード「ああ、逃げないで」
>>1「追ってくるなぁぁ!」
以上
94 2015/02/02(月) 19:29:22.37 ID:Ex+5mvio0(1)
SRT最低三人はいて苦戦するとか相手は自爆しても生きてるコロニーのエージェントとか単独潜入する蛇とかの人間を止めたような人種じゃないかなぁ……www
95 2015/02/02(月) 20:06:37.95 ID:5NE1MWeRO携(1)
乙
テッサに出番を…
96 2015/02/02(月) 20:38:06.57 ID:bDyA7fsAO携(1)
乙
>>94
ミスリルでのコード:ドッグ1な触れ得ざる者かもな
97 2015/02/02(月) 21:47:06.98 ID:SdeJPiGTo(2/2)
乙
自分が乗ったヘリが墜落しても割り切る宗助がなんか面白かった。
98 ◆iE0OJTnBW2 [saga] 2015/02/12(木) 21:37:18.47 ID:F2IXpVWy0(1/2)
クルツと合流
クルツ「それにしてもずいぶんな重武装だな。こりゃあ」
シノン「でも、貴方たちの腕なら出来るんじゃない?」
宗介「だが、せめてマオが来るまで待った方がいい」
クルツ「それまでは待機と情報収集か」
宗介「そうなるな」
クルツ「なら、俺はちょっと用事あるから」
宗介「用事?」
クルツ「ああ、しばらくダンジョンに潜ってるわ」
そう言ってクルツは飛び出していった。
シノン「なら、私たちはどうする?」
宗介「そうだな。俺はもう少しその辺で訓練しようと思う」
シノン「それなら、いいものがあるけど?」
宗介「いいもの?」
シノン「そう。BoBっていうんだけど」
宗介「BoB?さっき言っていたものか?」
シノン「そう。バレット・オブ・バレット。個人戦の大会よ」
宗介「個人戦か。確かに良さそうだ。乱戦なら任せておけ」
シノン「なら、エントリーする?」
宗介「そうだな、何事も経験だ。やってみよう」
シノン「なら、この先にある総督府に行きましょ」
そうして宗介はBoBに参加することになる。
99 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/02/12(木) 21:39:01.65 ID:F2IXpVWy0(2/2)
本日は短いですがこれで終わりです。
さて、作者の思いつきでBoBに参戦することになった相良軍曹ですが、この先どうなるのか!
こうご期待。
それとやっとGGOの外伝を入手しました。本編よりもいろいろに書いてあったので大いに参考になりました。
勧めてくれた人、ありがとう。
以上
追伸、コテハン間違えました。ごめんなさい
100 2015/02/12(木) 22:28:11.69 ID:7iF776xPo(1)
乙
マオ来るのか
ソードアート・オンライン オルタナティブ・
ガンゲイル・オンラインII・
―セカンド・スクワッド・ジャム<上>―
著者/時雨沢恵一イラスト/黒星紅白監修/川原 礫2015年3月10日発売定価 (本体630円+税)ISBN 978-4-04-869095-9
『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『SAO』、
爆発的大反響に応え、早くも続刊が登場!
突如、全《GGO》プレイヤーにアナウンスされた、第二回スクワッド・ジャム。知らせを受けた第一回大会優勝者のレンこと小比類巻香蓮(こひるいまきかれん)だったが――あまり気が乗らない様子。
しかし、香蓮に忍び寄る、謎のストーカー男が口にしたのは、こんな言葉だった。
「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」
敵として出場するピトフーイを《SJ2》内で倒すことでしか、“最悪の事態”を避けられないという男。香蓮は苦悩の末、大会への参加を決意するのだが……。
原作者・川原礫も息を呑む痛快ガンアクション第II弾!!
101 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/05(木) 22:06:09.68 ID:0AydLsPO0(1/2)
宗介「ここが待合室か」
シノン「ええ、あっちで始まるまで座りましょ」
宗介「ここに座っていればいいのか?」
シノン「ええ、始まったら自動的にフィールドへ転送されるわ」
宗介「便利だな」
シノン「始めは順調に進むと思うわよ。少なくてもあなたの腕なら」
アナウンス「みなさま、お待たせいたしました。これより予選を行います」
宗介とシノンはそれぞれ別のフィールドへと転送された。無論宗介は素早く相手を倒して難なくクリア。シノンもだ。
そうして躓くことなく順調に試合は消化されていく。あっという間に決勝だ。
宗介「次が決勝か」
シノン「そうよ。私もあなたとは一度戦ってみたいと思ってたの」
宗介「そうか。だが、俺は負けるつもりはない」
シノン「負けたらなんかおごってよね」
宗介「そうだな、ボン太君でどうだ?」
シノン「あの、ボン太君?」
宗介「そうだ。製品を作ったのはいいのだが、余っているのだ」
シノン「…あなた高校生よね」
宗介「肯定だ」
シノン「まあ、人それぞれ色々あるわよね」
宗介「そろそろ始まるようだ」
102 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/05(木) 22:07:55.24 ID:0AydLsPO0(2/2)
今日はここまでです。
保守目的だったので少なめですが、近いうちに更新は行います。(リアルが忙しかったので)
以上
103 2015/03/05(木) 22:40:56.74 ID:h/TmSrJJO携(1)
乙
ストラップやぬいぐるみではなく数十万相当のパワードスーツが送られたらどんな反応するだろうかw
104 2015/03/06(金) 00:26:29.87 ID:sVHJxs4/o(1)
乙
あれ、たったの数十万で済むのか?
改造費に2万ドル(1ドル200円〜300円時 400万〜600万)
量産云々にしても100万弱はかかりそうだが
105 [sage saga] 2015/03/06(金) 01:33:35.68 ID:arcJFvfP0(1)
数十万ドルってことじゃね?
実際100には届かないドルで販売だったはず。正確なところは覚えてないけど
106 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/07(土) 18:23:56.73 ID:V8NZY/AW0(1/4)
―決勝戦・ダーナン―
宗介は深い森の中に送られた。説明によると相手とは最低でも一キロ離れているらしい。
まずは、状況の確認だ。
宗介は配られた端末を開く。どうやらここはフィールドの南端らしい。孤島のフィールドは中央に廃棄された都市と、宇宙船の港がある。港は乾ドックがそのまま大きくなったような形だ。
東には草原が広がっており所々に建物がある。さらに北にはちょっとした山岳地形になっている。山岳地帯と草原の間には湖もあるようだ。
さらに西には住宅地帯と海港がある。
宗介はさっとマップを見てすぐに戦略を立て始める。森林地帯は確かに見通しが悪いがそれは敵も同じだ。むしろここで戦った方がやりやすいのではないだろうか。
宗介は辺りを見渡し、即席のトラップを作った。ワイヤーと手榴弾で作れる簡単なものだ。
近くの手頃な木に登り獲物が来るのを待つ。数分経つとすぐに獲物はやってきた。敵は確かに辺りに人が居ないかを気にしている様子だがトラップ等に気をつかっている様子はない。
だが、ワイヤーまで後一歩という所で敵は侵攻を止めた。ワイヤーに気がついたのだ。
宗介はすかさず銃を構えるとワイヤーへ照準を合わせて発砲。弾丸はワイヤーを切断し、ワイヤーにつながれたグリップが外れる。敵は銃声で気がついたようだが、逃げる間もなくプラズマグレネードは目映い閃光を辺りにまき散らした。
宗介はそそくさと次の獲物を捕らえにその場を後にした。
107 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/07(土) 18:25:09.76 ID:V8NZY/AW0(2/4)
シノンが出現したポイントは湖の岸辺だった。都合の良いことに近くには別荘のような建物が建っていた。シノンは二階へ上がると湖を見渡すことができるベランダにうつぶせになりバイポットをたてたへカートから対岸を望む。
湖の直径は一キロちょっと。へカートならば苦もない距離だ。
丁度対岸を歩いていた敵を見つけるとシノンはゆっくりと照準してから発砲。銃口からは大きなマズルフラッシュと共に携帯火器の弾丸としては最大クラスの五十口径弾をはき出す。
数瞬してから弾着。
シノンもまたその場を離れた。
108 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/07(土) 18:29:44.93 ID:V8NZY/AW0(3/4)
宗介は先ほどの爆発を聞いて駆けつけた敵を待ち伏せしてからナイフで音もなく倒すと、他の敵もそうして一人一人倒していった。
宗介「まだ、新兵の方が上手く戦えるぞ」
宗介はそう言ったが、宗介の言う所の新兵はミスリルや特使部隊に入ったばかりの者をいうので一般人に対しては酷な話である。
そろそろサテライトスキャンが始まるので手頃な遮蔽物に身を隠し端末を取り出す。どうやら今この辺りには人が居ないようだ。
人が集中しているのは市街地と湖の畔、それに山岳地帯。
山岳地帯までは少し距離がある。宗介は次のポイントを市街地と決めて素早く動いた。
市街地には一般的な住宅がひしめき合いながら建っている。宗介はそのうちの一つである、見渡しのいいマンションへと入った。そこはどことなくだが、千鳥のマンションに似ていた。
辺りを持参の双眼鏡で覗き確かめる。見える限り二人。
宗介はそのうちの一人に照準。すかさず発砲。
そしてもう一人に照準を向けるがそこに人影は無かった。しばらく辺りを確認するがどこにも見当たらない。
宗介「見失ったか?」
そう思い偵察ポイントを変えようと移動しようとしたところ。
???「見誤ったな!」
先ほどまで目視していた男が玄関に立ち銃を構えていた。金髪の髪をオールバックにして半透明のサングラスをかけていた。戦闘服は赤を基調とし、手には自衛隊が採用している89式小銃を構えている。
男はすかさずに発砲。素人が行うようなフルオート射撃ではなく、トリガーを数回に分けて打っている。
宗介に残された退路はただ一つベランダだった。
ベランダを飛び降り、そのまま二回下の階に入る。
???「逃げたか……」
宗介はその後、安全な所に隠れてサテライトスキャンを待った。先ほどまで居た場所には誰も居ないが少し離れた場所に赤いマーカーがある。
そこをタッチして、名前を表示した。
『練馬レッドドラゴン』
そこにはそう表示された。
109 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/07(土) 18:31:08.81 ID:V8NZY/AW0(4/4)
本日は以上です。
量産型ボン太君、いくら位するんでしょうかね?外装に超アラミド繊維、それに加えて各種センサー。戦術支援AIまで載せてますからね。まあ、FBIとマイアミ市警が買えるほどの値段と言うことで。
では、久々のしめ。
吉良 浩介「はい、えっとですね今回ご紹介するのはこちら、この可愛いぬいぐるみにも見えるものです。ブリリアンセーフティック社というところが製品だそうで……。ああ、甘城ブリリアントパークじゃなくてですね……えっとブリリアンセーフティックです。現代戦の様相を一変させるそうです。とにかく、興味ある方はご連絡を!」
以上
110 2015/03/07(土) 18:38:13.16 ID:36Fnv2SL0(1)
おお、再開してたのか(歓喜) >>1のラストの寸劇毎回楽しみにしてますw
111 2015/03/07(土) 20:06:06.36 ID:1ScQHaiZo(1)
乙
パラ系アラミド繊維(耐火、耐刃やら色々優れてる) と仮定して着ぐるみ1つ分で50万〜70万近く
パワーアシストだの、支援AIだの天才レナード君が作ったアラストル以外での人間サイズでのAS
採算ギリギリの捨て値だったとしてもやばいな、アナザーで市場に出回ってないのは
見た目やらの著作権的な問題だろうか
112 2015/03/08(日) 11:13:26.06 ID:X0EOxvPaO携(1)
乙
ふもケット編で著作権フリーって話があったしその辺は問題ないはず
単純にお偉いさんの受けが悪いのでは
113 [sage saga] 2015/03/08(日) 12:23:55.30 ID:Ux4+RGpC0(1)
見た目もアレだけど、会話ができなくなるのが最大の問題点じゃないかなって思う。
通信でボン太同士や本部とは意思疎通できるけど、現地の一般人とかとはできないし、通信に頼るってことは通信阻害や傍受で孤立化の危険がある。一般兵は孤立化する危険性をよく知ってるからこういう装備を嫌がるんじゃないかな
114 2015/03/08(日) 15:36:38.65 ID:oCjQcxx1o(1)
ハンドサインも使えなさそうだし、戦場だと小型ASだからメンテもしなきゃいかん
使えるとしたら本編での籠城突入用のパワードスーツとか、一部の施設防衛くらいだな
施設防衛に関しても命令あるまで近づく者は全て排除しろ位か
装備としては優秀なんだがな
115 2015/03/08(日) 16:46:01.45 ID:Twri0OMXO携(1)
見た目変えて、各種いらない機能を取り除いた新作を作ればあるいわ……
ボン太くんがオーパーツってのならわかるが、一応製作、量産されたものだし
116 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/08(日) 17:57:43.92 ID:beeEXy2a0(1/5)
敵は狡猾だ。素早くこちらを補足したかと思うと、そのまま89式を打ち込んでくる。先ほどまでサテライトスキャンで隠れていた地点から逃げたのにこれだ。
赤城「君はAS乗りだな! 体の動かし方を見れば分かる!」
宗介「なぁ!」
何故、あいつは俺がAS乗りだと!
宗介はたった一発で見破られたことに驚きを隠せない。最も、赤城は相手が軍事経験があるとは思ったものAS乗りだとは思っても居なかった。ただ、言ってみたかっただけなのである。
練馬ダイコンは宗介を廃棄された倉庫まで押しやる。宗介は牽制しつつ、倉庫の中に隠れて使えそうな者を探すが何も無い。
いや。
あった。倉庫に鎮座しているそれはよく宗介の知っているものであった。
宗介「ブッシュネルか」
宗介の扱っているM9ガーンズバックよりは一世代下だが、いまでも各国では主力として使われている。
乗り込んでみると驚くほど良くできていた。メーカーからコックピット辺りの資料を貰っているのだろう。
だが、乗り込んでみて分かった。こいつは使えない。ガスタービンエンジンはあるが、肝心な燃料がない。いま動いているのは補助電源でだ。外部電源も繋がっているようだが、立たせる精一杯と言ったところだろう。ゲームバランスを考えたものだろう。
システムを立ち上げていると、練馬ダイコンが倉庫内へと入ってきた。こちらがASに乗っていると分かったのだろう。相手も近くのAS、自衛隊で採用されている96式に乗った。
どうやらすでに電源は入っていたらしく96式は宗介と同じくらいまでシステムが立ち上がっている。
宗介「早くしろ!」
AI「コンバット・マニューバー……オープン」
宗介「よし!」
すかさず横に置かれていたアサルトライフルを手に取る。時を同じくして96式もアサルトライフルを手に取った。
発砲。この戦場では最も大きいであろう爆発音と、マズルフラッシュが起こり、最大の弾丸が相手へと放たれた。
117 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/08(日) 17:58:53.17 ID:beeEXy2a0(2/5)
宗介は寸での所をかわそうとしたが、強い衝撃がコックピットを襲う。右の大腿部とライフルに命中。もう、動きがとれない。 手で移動しようにもこの倉庫は狭すぎるのだ。残った武装は単分子カッターのみだ。
モニター越しに96式を確認する。96式は左肩を抉り取られていたが、右肩は無傷。それに両足もしっかりとしている。
ここで機体を捨てるか?
いや、ばかげている。そんな事をしたらダイコンにおろしにされてしまう。
だが、この距離では単分子カッターは届かない。
どうする!
一秒が十秒に感じるほど頭を回す。
そんなとき、画面上の96式に異変が起こった。
96式のセンサーに火花が走り、ひび割れたのだ。
赤城「な、なんだ!」
練馬ダイコンはどこからの攻撃か分からず一瞬体の力を抜いた。宗介はその一瞬を見逃さなかった。左足だけで跳躍。マッスルパッケージにとてつもない負荷が加わる。
だが、知ったことか。
M6は96式に飛びつくと、その胸元に単分子カッターを突き立てる。
96式は耐久値をゼロにされて爆発した。
だが、最後に飛びついた際もがいたために電源ケーブルが破損したためこれ以上の移動は無理らしい。
宗介はコックピットハッチを開けて外に出る。
それにしても先ほどの狙撃は……いや、あの正確な狙撃。それにあれはアンチマテルアルライフルだ。そんな者は彼女しかいないだろう
118 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/08(日) 18:03:44.06 ID:beeEXy2a0(3/5)
宗介「シノンか」
そう言うと、彼女は倉庫の片隅から現れた。
シノン「ええ、あなた、あのままだと倒されていたから。あなたを倒すのは私よ。他の誰にも譲らないわ」
宗介「望むところだ」
シノン「じゃあ!」
宗介「ああ」
二人は銃を構える。一触即発の状態だ。
お互いが銃を向けて、誰かが声を上げようものならばすぐさま引き金を引くような感じだ。
緊迫した状態がしばし続いたが、宗介が突然叫ぶ。
宗介「いかん! 伏せろ!」
宗介の声と共にシノンも伏せた。直後、それまで二人が立っていた空間にはおびただしい数の鉛弾が通過していく。
シノン「何なの!」
宗介「あれだ!」
宗介が指さしたその先には男、それも大男が一人立っていた。
シノン「あいつは!」
宗介「知っているのか?」
シノン「前にやり合ったわ」
だが、ミニガンでは接近されるとすぐに倒されてしまう。チームプレイでは協力なのだろうが、一体一では。
そんな事を考えていると部紐巣の影からもう一人出てきた。
???「こいつと、一時的に停戦を設けたんだ」
シノン「ダイン!」
ダイン「久しぶりだな、シノン」
宗介「一体、誰だ」
シノン「前に一時パーティーを組んでいたの。強いわ」
宗介「ああ」
ミニガンにアサルトライフル。やれないこともないが、戦いが長引けば漁夫の利を狙った者が現れるだろう。
宗介「早急に終わらせなければな」
シノン「だけど強いわよ」
宗介「俺たちも一時停戦と行かないか?」
シノン「ええ、賛成」
ダイン「祈りは済んだか?お別れだな」
ダインは不敵な笑みを浮かべると引き金に手をかける。
119 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/08(日) 18:04:33.45 ID:beeEXy2a0(4/5)
宗介「一つだけ言っておこう。獲物を前に舌なめずりは三流のやることだ」
そう言うと宗介は手慣れた手つきでスモークグレネードを転がす。すかさずシノンの手を引いた。
宗介「こっちだ!」
スモークが濃くなる前にダインとベヒモスは引き金を引いたが当たらなかった。
命からがらどうにか逃げ仰せた二人は倉庫から少し離れた民家に逃げ込んだ。
宗介「あの、ミニガンは厄介だ」
シノン「ええ、でも私のへカートなら」
宗介「だが、やるならヘッドショットを狙わないと不味いぞ」
シノン「それくらい簡単よ」
宗介「だが、過信は危険だ。それに二人同時に始末した方がいい。俺が前にでて大通りに出る。そこを撃て」
シノン「ちょっと待って! それじゃあなたが危険じゃない!」
宗介「俺はプロだ。安心しろ、君と戦うまで倒れない」
シノン「宗介……」
宗介「作戦の説明だが……」
120 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/08(日) 18:05:52.79 ID:beeEXy2a0(5/5)
本日は以上です
今回は少しだけASを取り入れてみました(本格的に入れるとゲームバランスがボロボロになるので)
ボン太君のほうで随分盛り上がっているようですね。問題としては稼働時間の問題もあるのでしょうか?高度に電子化されており、ASのシステムを取り入れているとなると消費電力が膨大でしょうから。
>>110 ありがとうございます。
寸劇とまではいかないものの今回は二人の方にきていただきました。
宗介「相良 宗介。階級は軍曹。コールサインはウルズ7。専門は偵察とASの操作だ。ちなみにゴミ係もやっている」
キリト「桐ヶ谷 和人です。GGOにも参加してました」
宗介「シノンの友人か?」
キリト「ああ。シノンとは友達だ。シノンがこっちに来ないと思ってたらGGOに居たのか」
宗介「ああ、こっちの任務を手伝っていてもらっている」
キリト「そういえば、AS操作ってどこのVRMMO? 俺も一回やってみたいな」
宗介「いや、実戦だ。アフガンではよく乗り回した」
キリト「……」
宗介「そういえば、前に俺とSAOの話が持ち上がったな」
キリト「そういえばそんな話しも持ち上がったこともあったな」
宗介「SAOでの武器は一体なんだ? 銃が無い事は分かっているのだが、そうなるとコンバットナイフか?」
キリト「いや、そう言うんじゃなくて……」
宗介「個人的にはククリ辺りが使いやすいんだが」
キリト「いや……」
宗介「無いのか? ならスペツナズナイフはどうだ?」
キリト「……きてみれば分かるよ」
以上
121 2015/03/08(日) 18:19:02.94 ID:eyA8yLxAO携(1)
普及しなかったのは見た目でアウト(ファンシー過ぎて相手に与える威圧的な心理的影響が無い)だったからかと
他作品だとパトレイバーの98式AV“イングラム”があのような見た目になった理由は犯人に与える心理的影響を考慮してという設定があるんだよな
122 2015/03/08(日) 20:53:00.36 ID:GfES+ed80(1)
乙です〜
123 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/09(月) 20:24:54.30 ID:FYnddktD0(1/5)
宗介の提案した作戦は宗介の身を酷く危険にさらすものだった。
シノン「本当に大丈夫なの!?」
宗介「安心しろ、問題ない」
シノン「問題大ありよ」
宗介「隠密行動は慣れている」
宗介はそのままシノンの言葉も聞かずに行ってしまった。
ターゲット二人は民家の建ち並ぶエリアから都市部へと進行していた。狙撃を警戒しているのか、建物の影を歩いている。
宗介「誘い出さねばな」
宗介はもの陰に隠れながら二人の頭上まで近づくと、襲いかかるようにして二人へと飛び降りた。
だが、ダインとベヒモスは宗介の一撃を避ける。
ダインがライフルで牽制射撃をおこない、ベヒモスとの間を空ける。
宗介は間一髪の所で避ける。
宗介(そうだ、こっちにこい)
ゆっくりと宗介は後退し、大通りへと誘い出す。
ダイン「そろそろみたいだな。終わらせようじゃないか」
ベヒモス「Hahaha」
ベヒモスは笑いながらミニガンを振り回し、宗介を追い詰めていく。幾重もの銃弾を寸での所で宗介はかわし、追い詰められていく。
宗介は予定通り、大通りへと追い詰められた。
そして、丁度ベヒモスが大通りの角を曲がったとき。約五百メートル先のビルの屋上でうつぶせになって居たシノンは引き金を引いた。
ベヒモス「オォォ!」
ダイン「大丈夫か!」
宗介はダインが横を向いた一瞬を突いて襲いかかる。
宗介「言ったはずだ。獲物を前に舌なめずりは三流のやることだ」
直後、乾いた発砲音がたった一回辺りに響いた。
ダイン「お前……」
それだけを言い残し、ダインには死亡マークがついた。
シノン「よくあの弾丸を避けていったわね」
宗介「ああ、今回ばかりはきつかった。ゲームだからと言って無理はするものではないな」
シノン「そうよ、見ていた冷や冷やしたわ」
宗介「だが、これで戦える」
シノン「だけど、しばらくするとサテライトスキャンの時間よ。あれが終わってから戦いましょ」
宗介「そうだな」
124 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/09(月) 20:30:31.15 ID:FYnddktD0(2/5)
二人はビルに入ってサテライトスキャンの時間を待った。
宗介「始まったな」
宗介は端末を見ながら辺りを確認する。どうやら残ったのはあと四人近くらしい。
この二人はここから余り離れていない場所だ。
だが、そのマーカーが突如として消えたのだ。
シノン「あれ、いま戦闘になったのかな?」
宗介「どうやらそのようだ」
シノン「この距離でやったって事はスナイパーライフルの可能性が高いわね」
宗介「ああ」
再び端末を見る。
宗介「なぁ!」
すると、残って居た光点も消えたのだ。
シノン「なんで、リタイアしたの!?……まさか!」
宗介「なんだ?」
シノン「まって……決勝戦の出場者リストと敗退者の数を……」
宗介「なんだ?」
シノン「出場者が23人。敗退者が20人」
宗介「二人は俺とシノンだ。そうなるとあと一人いるのか。どこか、衛星の陰に隠れていたのか?」
シノン「このステージで都市部にそんな事が出来る場所は無かったはずよ」
宗介「なら、一体どうやって」
シノンがポツリと呟く
シノン「……光迷彩」
125 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/09(月) 20:32:32.36 ID:FYnddktD0(3/5)
宗介「なんだと」
シノン「光歪曲迷彩よ。要するに不可視化するのよ」
宗介「つまり、ECSの不可視モードか」
シノン「ええ、そんなところ」
宗介「厄介だ」
シノン「ええ、前の大会で戦ったけど面倒な相手よ」
宗介「何か弱点はないのか? ECS不可視モードならオゾン臭がするのだが」
シノン「オゾン臭? そんな設定のSFあったかしら」
宗介「気にするな」
シノン「で、弱点て程じゃないけど、砂地だと足跡は見えるわ。それに水の中もダメね」
宗介「なら、都市部での戦闘は厄介だな。よし、一か八か砂地へ出よう……ん? 少し楽しそうだな」
シノン「え、そう? 前の大会に似ているからかな」
宗介「そうか」
シノンは思って居た。これじゃあ前と余り変わらないじゃないか。
男だって言うのは確かだけど、お店を紹介してあげて、お金を荒い方法で稼いで。
変なことに巻き込まれて今じゃBoBにまででている。
今は楽しい。あの時みたいだ。あの時より気楽にやっていられる。
宗介「最終決戦と言ったところか」
シノン「そうね。邪魔者が居なくなってから戦いましょ」
そして二人が立ち上がろうとしたその時。
宗介「危ない!こっちだ」
宗介は間に合わないと判断し、シノンを壁際にまで押した。
その光景は最近巷で有名な壁ドン、そのものだった。
126 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/09(月) 20:35:14.43 ID:FYnddktD0(4/5)
シノン「な、何を」
宗介「静かにしろ」
宗介とシノンの顔はわずか数センチ。その吐息さえ聞こえるような距離だ。
シノンの心拍数がわずかに上がる。いや、わずかなどではない。大幅にだ。こんな状況でへカートを構えたら敵に当たることはないだろう。
それほどまでに心臓の鼓動が早くなる。
だが、シノンはすぐさまその鼓動を押さえねばならないのであった。
先ほどまでシノンが立っていた場所を何かが横切り、壁に小さな穴が穿たれていた。
シノン「まさか、狙撃!」
宗介「そのようだ。少し待て」
宗介は腰にぶら下げていた最後のスモークグレネードを取り出し、辺りにばらまく。それから残っていたアップルと呼ばれるグレネードを取り出した。
このGGOではアップルなどよりも、プラズマグレネードの方が多く使われているのだが、宗介はいつも使い慣れているものを使っているのだ。
シノン「どうしたの?スモークはもう十分よ」
宗介「いや、まだだ」
宗介はアップルを狙撃手のいるであろう方向に投げる。
シノン「そんなことしてもスナイパーはずっと先よ」
宗介「分かっている。だが、相手はサーモを装備しているかもしれん」
シノン「それの対策なのね」
シノンが興味深くその話を聞いた。
宗介「いまだ!行くぞ」
アップルの爆発と同時に走り出す。
宗介とシノンは疾走し息絶え絶えになりながらも砂地を目指した。
127 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/09(月) 20:36:56.00 ID:FYnddktD0(5/5)
本日は以上です
いよいよ、BoB編もラストです。思いつきで始めたBoBですがいよいよ最終決戦。こうご期待。
>>121 確かに相手への威圧的イメージには欠けますね
さて今回のゲストは彼です
椿「相良!相良はどこだ!」
>>1「いや、それより次回の説明やらなんやらをですね」
椿「ん? 貴様誰だ」
>>1「このSSの作者だ」
椿「まあ、どうでもいい。それよりも相良はどこだ。あいつ、昨日も俺の決闘を……今度はセントリーガンが仕掛けてあった」
>>1「だから、そんなに体がボロボロなんだな」
椿「そんなことはいい。それより相良はどこだ!」
>>1「多分、GGOに」
椿「GGO? なんだそれは? とにかくそこに相良が居るんだな?」
>>1「ああ」
椿「所でお前は何故相良の場所を知っているのだ? まさか、相良の奴の仲間か!」
>>1「いや、待て!」
椿「言い訳なぞ見苦しい。行くぞ、大導脈流奥義『血栓掌』」
>>1「ブハッ」
椿「たわいもない奴だ。待ってろよ相良!」
以上
128 2015/03/10(火) 02:00:16.33 ID:BexlKAO40(1)
乙です〜GGOで椿は弾丸避けつつ接近して肉弾戦に持ち込むと想像しています
(つまりキリトスタイル)
129 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/11(水) 00:46:59.66 ID:9Lce/wLy0(1/5)
宗介とシノンは砂地の岩陰に隠れていた。
シノン「ここに居れば相手が近づいてきても足音で分かるはずよ」
宗介「ああ。俺は奴と近接戦闘をして時間を稼ぐ。シノンは隙を狙ってそいつを撃ってくれ」
シノン「え、それってつまりあなたと近距離で戦っている光迷彩のやつを狙えって言うの? そんなの無理よ!光迷彩でさえ厄介なのに、宗介が近接戦闘している最中に狙うなんて。あなたを誤射するかもしれないわよ」
シノンが真剣な眼差しで宗介を見つめる。それに答えるようにして宗介はシノンの肩を両手で掴んだ。
宗介「俺は君を信じている! 君のその狙撃技術も君という人も」
シノンは宗介の言葉に返す言葉が言えなかった。それどころか、頬が紅く染まり始める。
宗介「俺は君を信じる。だから、シノン! 君も俺を信じてくれ」
シノンは数瞬経ってから断固たる決意を持ってこういった。
シノン「ええ、やってやるわ。 だから、あなたも倒されないで。あなたを倒すのは私よ!」
シノンは一度大きく息を吸い込んで更に言葉を続けた。
シノン「私は、あなたを信じてるから!」
宗介「安心しろ、必ず君と決着を付けよう」
直後、わずかだが宗介の耳には誰かが砂を踏みしめる音が聞こえた。
宗介「どうやら、きたようだ」
宗介とシノンは岩陰から最後の一人を望む。すると、何も無かった空間からECS不可視モードが解けるかのように人が現れた。どうやら、ここでは意味がないと見て光迷彩を捨てたのだ。その姿を見て、一番最初に声を上げたのはシノンだった。
シノン「な、なんで!」
光迷彩を外した敵の格好は黒のマントを着て、背中には長い狙撃銃、L115A3だ。それに腰にはノリンコ54式黒星を下げていた。
宗介「どうしたんだ」
シノン「あいつ、なんで……いや、あいつは今は居ない。それに、私もあの銃を克服した」
宗介「一体どういうことだ」
不思議そうな宗介に対してシノンは簡単にデスガンとのあらましを話した。
宗介「そういうことだったのか」
シノン「ええ。だから、あいつの真似を軽々しくやるなんて許せないわ。勿論、知らずにやっているのかもしれない。でも、私個人は許せないわ。だから、あいつは絶対に私がやる」
宗介「分かった。俺は出来るだけ時間稼ぎをする。シノン、君を信じている」
シノン「ええ、私もあなたを信じてる」
130 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/11(水) 00:49:05.28 ID:9Lce/wLy0(2/5)
デスガン(偽)は素早くこちらへ照準。そして発砲。デスガンはかなり腕がいいらしくバレットラインを出さずに狙いを付けてきた。だが、実戦を生き抜いてきた宗介は銃口から推察して弾丸を避けた。
デスガンは焦りを見せず丁寧で素早い操作でレバーを引き排莢する。
だが、次弾を撃たせる前に宗介は肉薄。デスガンは狙撃を諦め背中に回し、黒星を取り出す。
銃口を向けられた宗介は射線を避けるようにして接近。デスガンも何発か放つがその全てが避けられる。
宗介が後ろ腰に装備されてあるナイフを抜く。デスガンもそれに対して剣を取り出した。
金属音が辺りに響く。
その様子をシノンは八百メートル離れた場所から狙っていた。こんな距離、普段なら一秒と経たずに撃てる。だが、今回ばかりは違った。レンズ越しに動く二人はもの凄く近く、互いに交差し、入れ違い、背中が入れ替わる。
シノンは心臓の鼓動を押さえた。緊張している。だが、今はこれ以上サークルを大きくしてはならない。
分かれる前の宗介の言葉を思い出す。
宗介は私を信じて戦っている。だから、私もそれに応えなければならない。
そう思い、引き金を引いた。
だが、無情にもその弾丸は命中せずに、二人の少し後方に着弾し砂が舞い上がる。
その後も何発か放つが全て外れた。
宗介も厳しい戦いを強いられていた。相手は柔軟で狡猾だ。離れたと思えば素早く拳銃を抜いてくる。宗介も拳銃を撃たなければならなかった。
相手の弾丸が宗介のバックパックを直撃した。そこには丁度予備の弾倉が詰まっている。
これで苦戦を強いられることになった。
シノンも狙撃が安定せずに悩んでいる。
気がつけば弾倉はこれ一つになって居た。
次の一発を外すわけにはいかない。
それにこれ以上宗介を待たせてはならない。焦れば焦るほどサークルが大きくなる。
落ち着け。落ち着け私!
シノンは心でそう念じる。
その時、シノンはレンズ越しにこちらを向いて何かを叫ぶ宗介の姿が見えた。その唇の動きから見て取れた。宗介がなんと言っているのかを。
『信じている!』
シノンは大きく息を吸い込んでサークルを一番小さくする。
辺りに爆音が響いた。
それから少ししてからデスガンの体には死亡を示すマーカーがついた。
131 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/11(水) 00:49:34.24 ID:9Lce/wLy0(3/5)
シノン「宗介!」
へカートでの狙撃を終えたシノンは宗介の元へと走りより両手を広げて抱きついた。
宗介「な、何を!」
シノン「私やったわよ!」
宗介「あ、ああ。君はよく頑張った。だから、その手を。それから決闘は…」
シノンは思い出したかのように宗介から離れた。
シノン「でも、私へカートの弾つかっちゃったし」
宗介「俺もM4の予備弾倉をやられた。残ったのはアップルとグロックの予備マガジン一つだけだ」
シノン「アップル? そういえばあなたプラズマグレネードつかってなかったわね」
宗介「ああ、、使い慣れているほうがいい」
シノン「アップルってどんなやつなの?」
宗介「これだ」
そう言って宗介は腰からアップルを外しシノンに渡した。
シノン「へえ、こんな形をしてるんだ」
シノンはまじまじとそれを見て、ピンを抜いてみた。更に、レバーを外す。
宗介「おい、待て! レバーを話すと爆発するぞ!」
シノン「え! プラズマグレネードだとボタン押すタイプだから」
宗介「とにかく、早く遠くへ投げるんだ」
シノンはそれを見ると何かを思い着いたようだ。
シノン「そうね?」
シノンはそれを持ち、宗介に抱きつく。
シノン「まあ、ばっちりな形で戦いたいからね。終わりは前と一緒でも楽しめたから私は満足だったわ」
宗介「シノン……まさか」
直後、アップルは爆発しBoBの優勝者が決まった。
132 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/11(水) 00:50:06.63 ID:9Lce/wLy0(4/5)
総督府に戻った宗介とシノンは待機室で話し合っていた。
宗介「まさか、二人で優勝になるとはな」
シノン「前も同じようなことやったんだけどね。そういえば、ボン太君はどうするの? あれかけて二人で戦う?」
宗介「いや、君の戦いぶりは見事だった。俺の方から送ろう。……いや、どこかに置いておく方がいいか」
MMOでは個人情報を教えないのは基本だ。
シノン「そうね。でも、あなたに紹介したい人がいるわ。その時に持ってきて」
宗介「合わせたい人?」
シノン「ええ、あなたにちょっぴり似てる人」
そんな話をしつつ二人は総督府を出た。
???「おーい」
すると誰かが声をかけてくる。
宗介「クルツか」
クルツ「ああ。そうだ。こっちの仕事が終わったからな。それにあいつらの情報も少しは集まった」
宗介「なら、反撃と行くか」
クルツ「おう」
133 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/11(水) 00:51:02.08 ID:9Lce/wLy0(5/5)
本日は以上です。
BoB編フィナーレです。深夜テンションで書いていたためいささか不備はあるのはすみません。
さて、いよいよSS最終章です。
次回もこうご期待。
さて、今回の締めはこの人。
アル「軍曹が見当たらないのはこのためですか」
>>1「暇なのか?」
アル「ええ。でも、暇なときはラジオかテレビを見ています。最近SAOを見ました」
>>1「おお」
アル「軍曹の戦い方には未だにムラがあります。一層のこと私をGGOにつないでください。軍曹よりも三〇秒は早く蹴りを着けます」
宗介「アル、貴様はまた余計なことを!」
以上
134 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:05:12.82 ID:X/kQWF3K0(1/9)
クルツ「おう。あとは、マオ姐さんの参加を待つだけだ」
宗介「そういえばクルツ、マオの武器はどうする?」
クルツ「俺はある程度クレジットあるぜ、それにおめえのクレジット加えればどうにかなるだろ」
シノン「ふたりって始めたばかりよね」
宗介・クルツ「肯定だ/そうだぜ」
シノン「貴方たち一体どんな稼ぎ方してたのよ」
だが、それは二人が答えるまでもなくシノンには容易に想像できた。
今日は遅いのでここまでと言うことになり、三人はログアウトした。ちなみに風間は調べることがあると言って未だにGGOにダイブしている。
翌日、クルツは朝のトレーニングが終わり次第GGOにダイブした。宗介は校内で物品破損を三度。それに発砲を一回やった上での帰宅となった。
帰るとクルツが未だにダイブしている。机の上には皿が二つ置いてあった。一つは何も乗っていない食べ終わった皿。もう一つはラップで麺類が中に入っている。クルツが作った焼きそばだ。
宗介は幾つかの書類をパソコンで作り終わると銃器のメンテナンスをした上でクルツの作った焼きそばを食べ、アミュスフィアを頭部に装着した。
宗介「リンクスタート」
135 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:06:53.42 ID:X/kQWF3K0(2/9)
総督府の前に出た。クルツに連絡をするとすぐ近くにいるらしい。近所にある酒場に入り、ジュースを飲んでしばらく待っているとクルツが入ってきた。クルツの後をついてくるように二人の女性が入ってきた。
クルツ「おお、宗介。帰ってきたか」
宗介「帰ったのは数時間前だ。所でその二人は知り合いか?」
クルツの後ろに立っている二人。一人はショートカットに猫の様な大きな目が特徴的な女性。もう一人は銀色の髪を三つ編みにしている比較的身長の低い女性だった。
クルツ「あったりめえだろ」
???「あら、宗介私の事忘れたの?」
宗介「もしかしてマオか」
マオ「そうよ。久しぶり宗介」
宗介「どうした、仕事は大丈夫なのか?」
マオ「ええ、早めに片付いたの。それで、もう一人連れてきたわ」
宗介「?」
???「相良さん。こんにちわ」
宗介「! テスタロッサ大佐ですか」
テッサ「ええ。私です。でもお、ゲームの中なんですから大佐はなしでテッサと呼んでください」
宗介「しかし、一下士官が……」
テッサ「テッサです」
彼女の満面の笑みに対抗する術もなく宗介はテッサと呼ぶことになった。
宗介「それで、強襲をかけるのか?」
クルツ「ああ、出来れば早めがいい。あいつら大型兵器を入れるらしい。それが入ると厄介だ」
宗介「大型兵器? 戦車か何かか」
クルツ「そこまではわからねえ。でも早い内がいい」
宗介「マオ、装備はどうする」
マオ「それはさっきクルツと一緒に仕入れたわ」
そう言ってマオは手に持ったP90を見せた。
宗介「そうか」
テッサ「私は作戦に同行しても足手まといになるので私の武器はこれです」
そう言ってテッサが掲げたのはタブレットPCだった。
テッサ「私はこれを通して遠方から指示を出します」
クルツ「まあ、そういうことだ。後は、シノンと風間に連絡を取るだけだな」
宗介「それならさっきやった。もうじき来るはずだ」
136 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:10:23.81 ID:X/kQWF3K0(3/9)
シノン「お待たせ」
風間「やあ」
店の中に二人が入ってきた。
そうして入ってきた二人はこの世界には珍しい女性プレイヤーに目が行った。
シノン「この二人が増援?」
宗介「肯定だ」
テッサ「テッサです」
マオ「マオよ」
二人ともありきたりな上に日本人ではないため名前、愛称をそのままつかっている。
シノン「シノンよ。よろしく」
風間「ざ、ザマです」
五人のぎこちない挨拶が終わり話題は攻略へと移った。流石にこの場所で作戦会議を始めるとスパイに情報が漏れるかもしれないため、レストランの個室に移り作戦会議を始めた。
宗介「これが周辺のマップだ。森の中に立っているこの城の周りには城下町らしきものもある。森の中には足すのセンサーにトラップ。これはきっと城内にもあるだろう」
テッサ「正面突破は無理ですね。そうなると森の中から飛び出して強襲するか、上空からの降下作戦ですか」
宗介「ですが、敵は対空装備にも力を入れています。事前の偵察で確認した限りだと高射砲に地対空ミサイルまで揃えています」
テッサ「ですが、森の中にもセンサー類があるとなると厄介ですね」
シノン「なら、どうするの? 空も陸も無理だとどうするの?」
テッサ「完全に無理と決まったわけではありません。空からの侵入はやりよう次第でどうにかなると思いますよ?」
シノン「でも、対空兵装がこれだけ充実していると」
テッサ「安心してください。そのための秘策はあります。相良さん、道中だけでいいので対空網に穴を空けてください」
宗介「は、了解しました」
テッサ「じゃあ、よろしくお願いしますね。それからウェーバーさんはハンヴィーとペイヴ・メアを調達してください」
クルツ「おう」
テッサ「メリッサは偵察をお願いします。偵察拠点はこことここ」
マオ「分かったわ」
テッサ「それから、シノンさんでしたっけ? このゲーム長いんですよね」
シノン「ええ、まあ」
テッサ「では、このお金で照明弾と大きなパラシュートをお願いします。パラシュートは一番大きなものをください」
シノン「一番大きいものっていったら物資降下用のパラシュートだけど」
137 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:12:01.74 ID:X/kQWF3K0(4/9)
テッサ「ではそれを二つお願いします」
シノン「二つも!」
テッサ「よろしくお願いします。お金はこれで」
そう言ってテッサがシノンに渡したお金の額はかなりの量だった。
シノン「え!あなた今日始めたばかりよねえ」
テッサ「ええ、そうですよ」
シノン「一体どうやったらこんなにお金を」
テッサ「秘密です」
テッサは笑みを浮かべてそう答えた。
テッサの稼いだお金はギャンブルで稼いだものだ。テッサにかかればポーカーやブラックジャックなどたわいもないのである。
テッサ「それではよろしくお願いします。作戦開始は明日です」
それだけ言ってテッサはログアウトした。
その後、宗介達は各自の仕事に就いた。
宗介はC4を持ち込むと借りたハンヴィーで指示された地点へと向かった。対空兵器にC4を貼り付けていく。容易に発見できない場所にだ。
クルツは近くのレンタルショップでペイヴ・メアとハンヴィーを借りる。流石に借りっぱなしには出来ないので明日の予約をするだけだ。
マオは指示されていた偵察地点へと赴く。城の近くまで来たが警備が厳重で城に入れそうもない。入り口にはセントリーガンまでついている。
シノンはなじみの店でテッサから指示されていたものを購入していた。
風間は特にやることがなかったため、シノンの手伝いを使用としたところ、クルツにつれて行かれた。
138 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:17:49.56 ID:X/kQWF3K0(5/9)
そうして、決戦の日は来た。
皆が集まったのはSBCグロッケン郊外にあるヘリポートだ。
そこにはMH-63ペイヴ・メアとその横にハンヴィーが並んでいた。
そして、並んだ戦士達。
それを指揮するように彼女テッサが立っている。
テッサ「皆さん、いよいよ決戦です。これが貴方たちとの最初で最後の作戦になるかもしれません。昨日入ってきたばかりの私が言うのも何ですが皆さんは最高のチームだと思って居ます」
その場の雰囲気というものは怖いもので宗介やマオのみならず、シノンまで直立不動の状態だった。
テッサ「一人の戦死者も出さずに帰ってきてください」
皆が合わせるように返事を返す。
テッサ「それでは今日皆さんを運んで貰うヘリのパイロットを紹介します。サントスさんです」
テッサの横に並んだ女性はだった。服装はみんなとは違ったパイロットスーツだ。
宗介「ゲーボ9か」
エバ「そうよ。テッサに呼び出されたの」
テッサ「時間があったみたいなので呼んでみました」
エバ「始めてGGOっていうのにきたけど、かなりリアルね」
それを聞いたシノンは宗介に耳打ちするようにして不安そうに聞く。
シノン「ねえ、彼女初めてとか言ったけど大丈夫なの? ヘリの操縦ってかなり大変よ」
宗介「大丈夫だ。そこは安心してくれていいはずだ」
エバ「じゃあ、飛ぶわよみんな乗って」
エバの声に従いぞろぞろとそれぞれの火器を携えて行く。それぞれがペイヴ・メアに乗り席に着くとシノンは一つ気になることがテッサに質問をした。
シノン「そういえば、ハンヴィーは何のために使うの? 大体、みんな乗っちゃったら誰が運転するの?」
事前に作戦は説明されていたが、そこにはハンヴィーのことなど出てこなかった。それを聞いたテッサは軽く微笑む。
テッサ「私たちと一緒に行くんですよ」
シノン「へ?」
テッサ「ワイヤーで運ぶんですよ」
シノン「それってつり下げるって事」
テッサ「そうです」
シノン「マジで言ってるの!? どれだけ難しいか分かってる?GGO内でも出来る人なんて数える程よ!」
テッサ「安心してください」
そんな会話をしている時、エバの無線が耳に入る。
エバ「えっと、これがエンジン点火スイッチね。えっとこれが」
途端、機体が振動する。
シノン「やっぱり私降りる」
宗介「いや、危険だ!」
シノン「下ろして。お願いだから」
悲痛な叫びと共にペイヴ・メアは空高く舞い上がり始めた。
139 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:20:22.63 ID:X/kQWF3K0(6/9)
ものの数分は酷く振動したペイヴ・メアだったがそれも大分静かになった。敵の対空レーダーに映らないように低空飛行で進行する。
シノン「彼女はなに者? 初めてGGOのヘリ乗って数分で乗りこなすなんて」
宗介「パイロットが本職だからな」
それから更に十数分後、ゲーボ9の声がインカムに入る。
エバ「こちらゲーボ9、目標を補足」
それと同時に下方から幾つもの弾丸が上空へと舞い上がっていく。
テッサ「相良さん、お願いします」
宗介「了解です」
宗介は手に持っていた起爆装置を押し込む。それと同時に爆音がする。しかし、それ以降は機銃の掃射音がやむことになった。
テッサ「対空機銃はひとまず大丈夫です。あとはウェーバーさん、お願いします」
クルツ「おう、任せとけ」
そう言ってクルツは今までアイテムストレージに格納していた狙撃銃を取り出した。
シノン「それって、PSG-1じゃない。一体どうしたの!?」
PSG-1、それはH&K社が開発したセミオートマチック式の狙撃銃だ。精度もよく、GGO内ではへカートなどの対物ライフルには劣るが、かなりのレア銃だ。
クルツ「地下迷宮籠もって見つけたんだ。ホントは対物ライフル探してたんだけど、ありゃあ無理だ」
シノン「当たり前よ。今のところ日本サーバーに十丁くらいしか無いんだから」
クルツ「だよなあ。まあ、足りない火力は技術で何とかしてみせるさ」
そう言うと、クルツはペイヴ・メアのドアをスライドさせてヘリの床にうつ伏せになるとPSG-1を構えた。
クルツ「狙い撃つぜ!」
7.56mm弾は城にある対空レーダーの配線を切り落とす。それも一つ、また一つとだ。
直径わずか十数センチの配線を一キロ以上先の揺れるヘリの中から狙撃できるのは彼くらいのものだろう。
シノンはその光景を言葉も出ないと言った表情で見ていた。
テッサ「相良さん、今です照明弾を」
宗介はヘリから乗り出し、グレネードランチャーに詰めた照明弾を空へと打ち上げた。照明弾は煌々と辺りを照らす。
対空機銃についた者はその光源のせいでハッキリとペイヴ・メアを視認することが出来ない。
宗介はそれを幾つも空へと飛ばした。
装甲している間にペイヴ・メアは目標の真上につく。機銃や歩兵の小銃が上空のヘリめがけて乱射されるが、それらの弾はつるしてあるハンヴィーによって遮られた。
140 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:26:14.54 ID:X/kQWF3K0(7/9)
だが、それもいつまでも持つわけではない。
エバ「こちら、ゲーボ9目標についた。兵員、及びハンヴィーを下ろした後に離脱する」
そう言ってゲーボ9がハンヴィーを投下した。投下ポイントは城の真上ではなく、城の庭だった。物資投下用のパラシュートが開き緩やかにハンヴィーは落ちた。
テッサ「私はここで指揮を取ります。幸運を」
おのおの返事をした後、マオ、クルツ、シノン、風間、宗介といった順番で降下していった。
宗介達に一斉に襲い来る敵をペイヴ・メアによるミニガンの掃射によって一掃しようとするが、敵もそれなりの練度を誇っておりすぐに物陰へ隠れた。
誰かがRPGを構える。ゲーボ9はそれを発射寸前で見つけた。
ロケット砲が向かってくる。だが、それもいつまでも持つわけではない。
ヘリを動かして避けようとするが安定翼に被弾した。すぐさまサントスは気体の状態をチェックした。どうやら機体に深刻なダメージはないが、油圧が心配になってきた。
エバ「こちらゲーボ9。済まないがそろそろ限界だ。離脱する」
ペイヴ・メアはテッサをのせ、遠くへ去っていく。
141 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:28:12.73 ID:X/kQWF3K0(8/9)
――――
―――
――
稲葉「あいつらが現れました。どうしますか?」
若菜「勿論殲滅よ。とうとうあなたの出番ね」
???「ああ。所で相良はこの写真で間違い無いんだろうな」
若菜「ええ、そうよ」
???「感謝するぜ、ここでやつを葬れるんだからな」
若菜「期待してるわよ」
長髪を後ろで束ねた彼は小柄だった。服装は迷彩服などではなく黒いシャツのみである。
彼は腕をまくると、銃器も何も持たずに外へと出て行った。
稲葉「でも、大丈夫なんですか? 彼だけだと一人の相手しかできませんよ」
若菜「大丈夫。そのために手は打ってあるから。彼が最終兵器よ」
若菜が指さしたその先には部屋で木の手入れや銃器の手入れをしているおじさんであった。
稲葉「本当にあのおじさんが訳に立つんですか?」
若菜「ええ、情報によればそのはずよ」
142 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/13(金) 23:31:00.63 ID:X/kQWF3K0(9/9)
本日は以上です。
まず最初にごめんなさい。見返しましたが、何カ所かで誤字がありましたすみません。
さて、いよいよラスト直前。果たして宗介達は勝てるのか!
そして若菜の用意した最終兵器とは一体!
次回をお楽しみに
マオ「それにしてもリアルねえ。GGOって」
テッサ「訓練の一部に入れてみたら面白そうですね」
宗介「カリーニン少佐はともかくマデューカス中佐が反対しそうだな」
クルツ「言えてるぜ」
宗介「最もゲームだから緊張感が欠けるという理由で少佐も反対しそうだ」
マオ「そうね。まあ、暇つぶしには調子いいわ」
テッサ「相良さん、ところでALOってゲームやってみませんか? あそこには結婚といううシステムが…痛いです、髪を引っ張らないでくださいメリッサ」
マオ「どさくさに紛れて何しようとしてるの」
テッサ「ですから相良さんとの幸せな生活を……」
そんな言い合いをしている二人をよそ目にクルツと宗介はGGOの銃器のできについて話し合っていた。
以上
143 2015/03/13(金) 23:35:56.25 ID:FYB08Hfno(1)
乙乙
人が死なない戦争ゲームとかテッサは本当に楽しいだろうな
テッサのGGOは最初で最期じゃなかったりして
144 2015/03/14(土) 06:42:26.33 ID:nVCPrXZlO携(1)
乙
最終兵器覚醒しちゃったか…一体なに務員なんだ…
145 2015/03/14(土) 09:11:06.71 ID:exZgyMqao(1)
乙
最強の兵士かはたまた親父か、どちらにしろ宗介にとって最悪な敵だな
146 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:42:05.34 ID:zIqdvQRO0(1/8)
中庭に降下した宗介達はハンヴィーを盾にして反撃を試みていた。
宗介「かなりの数だ。それに武器もいい」
鉛がハンヴィーの装甲に阻まれているが敵はロケット弾も装備している。それがこちらに向けば一発だ。
宗介「手榴弾で攪乱した後に、スモークで一時退却するぞ」
マオ「そうね。聞いた!各員それぞれスモークに紛れて逃げるように!」
各員それに答えた。
テッサ『ウルズ2及び7とザマさんシノンさんは付近の門から城内へ突入してください。ウルズ6は階段を上って城壁で狙撃をお願いします。後を追わせないでください』
クルツ「分かった。お前ら死ぬなよ」
宗介「当たり前だ」
シノン「六時方向に気をつけなさいよ」
クルツ「誰に言ってんだ」
マオ「ほら、行くわよ」
宗介の放ったスモークが辺りを白く染め上げる。その間に各員は指示された場所へとばらけた。
マオ「ちゃんとついてきてるわね」
宗介「大丈夫だ。全員居る」
城内は石造りの壁に床には赤いカーペットが敷かれている。ドアも幾つかあった。
テッサ『そのまま直進です』
マオ「了解したわ」
途中で敵に出くわしたりもしたがSRTにとって軍事訓練を受けていないものなど赤子も同然だった。
そうして直進していったが、突如としてマオの前にあった木製の大きな扉が砕け散った。中から爆薬で吹き飛ばしたような感じであった。
それぞれ銃を構える。
現れたのは長髪を後ろで束ねた少年だった。
マオ「敵よ撃って」
仲間じゃないと判断すると、それぞれがトリガーに指をかけ引き金を引く。
だが、少年はそれを驚異的な身体能力を駆使して避けると俊敏さをどれだけあげたのかと疑問に思うほどの早さでザマへと襲いかかり銃を使わずにザマを吹き飛ばす。
147 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:45:05.05 ID:zIqdvQRO0(2/8)
マオ「何!」
???「大導脈流秘技「致砲掌」」
宗介「まさかその技は……椿か!」
椿「ああ、やっとお前に会えた。ここで殺す!大導脈流究極奥義「臨死堆拳」」
椿がかけ声と共に宗介へと襲いかかる。狭い廊下だ。避けることは難しい。
宗介が受け止めようとしたとき、誰かが椿の拳を受け止めた。
マオ「ウッ。きっついわねえ」
宗介「マオ!」
マオ「大丈夫よ宗介。それよりあんたはシノンと一緒に先に」
テッサ『相良さん、上空からの赤外線捜索で指令部らしき部屋が判明しました。場所はそのまままっすぐの突き当たりの部屋です』
宗介「了解しました」
マオ「先に行きなさい。私がここを押さえるわ」
マオは椿が繰り出す幾つもの打撃をかわしたり受け流したりしながら反撃をする。宗介はマオの無事を祈り先を急いだ。
椿「俺は相良と戦おうと思ってたんだが……いい打撃だ。相手にとって不足無し!」
マオ「光栄ね!」
椿「行くぞ!究極奥義「臨死堆拳」」
椿の究極奥義がマオに迫る。
マオ「きなさい!」
148 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:48:36.28 ID:zIqdvQRO0(3/8)
シノン「良かったの、置いてきて」
宗介「マオの事か? 心配ない。近距離戦闘は得意なはずだ」
シノン「なら、いいんだけど」
テッサ『相良さん、そのまま進むと敵に出くわします。右へ迂回してください』
宗介達は所々でテッサの指示を受けた上でとうとう指令部へとやってきた。
今までよりも一段と大きな扉を開けると高い天井に広い部屋。部屋が大きいためか所々に白い柱が立っている。天井近くには光取りのステンドガラスが幾つもあった。
そして一番奥には金色に輝く玉座が備えつけられており、そこに彼女は座っていた。
ショートの髪をした彼女はオリーブ色の迷彩服に身を包みHK416を傍らにおいている。
そして、彼女の後ろには装飾の加えられたリボルバーの銃が飾ってあった。
若菜「よくここまでこれたわねえ」
宗介「お前は負ける。すぐに部隊を解散しろ。そうすればこの城までは取らないぞ」
若菜「私が負ける? お笑いねえ」
宗介「すぐに降伏しろ」
若菜「なら撃ってみなさい」
宗介は何のためらいもなく銃口を若菜に向けて撃った。だが、若菜はそれを避ける。弾丸は若菜の後ろに飾ってあった装飾の施されたリボルバーに命中。ガラスが砕けるかのようにそのリボルバーは砕けた。
その光景はその場にいた四人が目撃した。
一人は玉座に座っている若菜。
二人はシノンと宗介。
残りのもう一人は柱の陰でチェーンソーを使いながら部屋に植えてあった針葉樹を伐採していたおじさんであった。
若菜「行きなさい! 大貫用務員!」
宗介「まさか! 大貫さん。だが、なぜあなたがこのゲームに」
大貫「もしかして相良君また君かね? 私はねえ若い世代に近くなろうと思いゲームを始めたんだ。だから、若菜さんには感謝し取るよ。だが、生憎わしは銃の扱いは苦手だった。だから最初のリボルバーをどれだけ綺麗に装飾できるかにチャレンジしようとしていたんじゃ。名前はキャメロン。アメリカの有名な女優から取ったなまえじゃ。ゆくゆくはGGOの大会に出そうとおもっていた。それを壊したんだよ、君は。キャメロンの無念を晴らさせてもらうよ」
宗介「お、落ち着いてください」
大貫は目を赤く変え、改めてチェーンソーのエンジンを始動した。
大貫「kill thme all」
大貫は再び修羅とかし、二人の前に立ちふさがった。
149 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:51:10.08 ID:zIqdvQRO0(4/8)
宗介「シノン、撃て!」
シノン「分かった」
シノンはへカートを構えると12.7mm弾を敵へと送る。
だが、
シノン「何あれ」
大貫氏は持っていたチェーンソーで12.7mm弾をはじいたのだ。
宗介「シノン、下がってろ!」
宗介は手榴弾を放り投げる。
それをも大貫氏は自らの歯で噛みちぎった。
シノン「あれ、チートじゃないの!?」
宗介「GGOというのは現実で本人が出来る事ならばこちらでも出来るんだろ」
シノン「そうだけど、あんなもの出来る人なんて化け物よ」
宗介「だったら化け物だ」
宗介はアサルトライフルを構え銃弾を放つ。
宗介「シノン、出し惜しみは無しだ。あれを最優先しろ」
シノン「分かった!」
優雅だったその部屋は数秒とせずに無残なものへと変貌していった。
宗介がグレネードランチャーを用いて大貫氏の足を止めてへカートがダメージを増やす。
そうした作戦の上で、宗介のグレネードランチャーとC4爆薬、シノンのへカートが芸術的なコンボをたたき出し大貫氏を葬り去った。
シノン「はぁはぁぁ。一体何なの、用務員は」
宗介「分からん。だが、あれには近づかない方がいい」
だが、これで障害は居なくなった。
150 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:52:56.99 ID:zIqdvQRO0(5/8)
しかし。
宗介「弾薬が無くなった。ナイフも大貫氏におられた」
シノン「私もよ」
若菜「私はたんまりあるわよ」
これでナイフの一本でもあったら宗介が決着を付けていただろう。しかし、こうなっては。
若菜「じゃあね」
若菜が宗介へと銃口を向ける。
宗介が後ろのドアへと逃げだそうとしたその時、ステンドガラスの一つが割れる。
若菜「そんなバカな」
直後、若菜の胸には赤い被弾エフェクトが光っていた。
バタリと倒れた若菜。
宗介はふと、割れたステンドガラスを見る。
そこに一人、金髪の男が立っていた。
宗介「クルツか!」
クルツ「おう」
それと同時に扉が開く。
宗介「マオ、無事だったか!」
マオ「ええ、何とか。ザマも無事よ」
風間「ああ、何とか急所を外したらしいんだ」
宗介「そうか、よかった」
クルツ「なんかあっけなかったな」
マオ「まあでもこれでやっと終わりね」
シノン「こっちはこっちで大変だったけど」
テッサ『みんなよくやってくれました。私は指示しか出来ませんでしたけど』
エバ『こちらゲーボ9これより中庭へ着陸する』
マオ「さあ、帰るわよ」
中庭に着陸したペイヴ・メアに全員乗り込むとヘリはゆっくりと離陸した。勿論弾避け代わりに使ったハンヴィーも一緒だ。
151 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:56:47.17 ID:zIqdvQRO0(6/8)
エバ「ゲーボ9、これより帰還する。全員乗ったな」
ヘリは緩やかに上昇し出す。
???「まだよ!」
突如として地上から声がした。
宗介「なんだ、あれは」
宗介が視認したのはまじあり得ないであろうと予想していたものだ。
クルツ「サベージ!」
シノン「まさか、AS!? でも、あれのメンテナンス費用ってもの凄いんじゃ。それに対して使えないからほとんど使ってる人なんて」
宗介「だが、あれはASだ。こちらのの武装では」
テッサ「いいえ、この武装でもいけます」
マオ「テッサ、どうするの」
テッサ「頭部機関砲を狙撃します」
クルツ「それでも機関砲をつぶせたくらいじゃ」
テッサ「二つの砲を同時につぶします。弾薬に引火してさえくれれば爆発が起こるはずです。一門をつぶしただけではちょっとした爆発程度でしょうけど、二つとも同時につぶせば機体のバランスがとれなくなるはずです」
クルツ「そういうことか。一人は俺として……」
シノン「もう一人は私ね」
テッサ「はい」
シノン「でも、ヘリの上からの狙撃なんて」
テッサ「それでもお願いします」
こんな不安定な場所からの狙撃。そんな事は一度もやったことが無い。
だが、ここでやらなければあいつに撃墜されるだろう。
シノン「わかった。やるわ」
テッサ「ありがとうございます」
クルツ「そうなりゃあ早速準備だ」
二人はヘリの床に伏せた。ドアを開けてそれぞれが照準を合わせる。
クルツ「しっかり狙え。心を落ち着かせるんだ。まず、弾道を計算してから位置を掴む。そしたら一度今までの事を忘れるんだ。それから完璧なイメージを作るんだ」
シノン「完璧なイメージ」
シノンはクルツに言われた通り計算をする。それはシステムアシストに頼らないライン無しの照準だ。
本当に出来るのか?酷く不安が心をむしばむ。
だが、そんな事を気にしていては撃てるものも撃てない。
シノンはゆっくりとへカートを動かす。
クルツ「俺の合図で撃て。いけるな」
シノン「ええ」
シノンはしっかりと銃を構え呼吸を落ち着かせた。
クルツ「今だ」
ここだ。
シノンが引き金を引くと薬室内で12.7mm弾は火薬を爆発させて弾丸を回転させながら目標へと舵をとった。
直後大きな爆発。へカート以上の爆音だ。
見ると、直立したカエルが尻餅をつくように後ろへと倒れている。
152 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 11:59:03.94 ID:zIqdvQRO0(7/8)
クルツ「よし!」
城の壁はサベージに寄って半壊し、部屋の中にも甚大な被害を与えていた。運悪くもそこは武器庫であり、何かの弾みでプラズマグレネードが爆発する。最初の一個が爆発すると次々に爆発が起きる。城は内部での爆発により崩れていった。
シノン「本当に撃てたの?」
宗介「そのようだ」
クルツ「凄いよ、シノンちゃん」
シノン「私も撃てるなんて思わなかった」
マオ「なかなかの腕よ。ねえ、こんどうちで働かない?」
テッサ「いいかもしれませんねえ」
マオ「なら、狙撃兵を一人空けなきゃいけないわねえ」
クルツ「姐さん、俺のこと言ってるの? そりゃねえよ〜」
そんな雰囲気で和むヘリは首都へと帰還していった。
その後は近くの酒場で飲んでくっての大騒ぎをした。
何度かクルツはシノンに手を出そうとしたが、そのたびに宗介によって蹴られることになった。
完
153 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/15(日) 12:02:13.34 ID:zIqdvQRO0(8/8)
本日は以上です。
長い(と言っても三ヶ月くらい?)SSでしたが、皆さんありがとうございました。
楽しんでいただけたでしょうか?
>>1の力不足なところが所々ありましたが楽しんでいただいたのなら幸いです。
近日中に後日談を出そうと思って居ますのでよろしくお願いします。
そして、当初全く計画には無かったのですがSAOとフルメタのSSを書く予定なのでよろしくお願いします。そういえば以前話題になったボン太君(強化服ver)ですが宗介は少なくとも二万ドルを投資したようです。
では、頑張っていただいたこの三人をゲストに迎えましょう。
宗介「また俺か?」
クルツ「俺も引き続きみたいだ」
シノン「私はこのコーナー初めてね」
宗介「それにしても今回の任務は楽だった」
クルツ「まあ、気晴らしには丁度いいな」
シノン「私も命がかかってない分気楽にやれたわ」
宗介「ああ、それにしてもアームスレイブまであるとは」
シノン「私も初めて見たわよ」
クルツ「俺はゲームの出来に驚いた」
宗介「確かにゲームのできは良かった」
シノン「実際の銃見たこと無いけどかなり精密だって聞いてるわ」
宗介「ああ、保証しよう。銃のできはいい」
シノン「そういえば、貴方たちなに者? いきなりアームスレイブは操縦するし、あんな狙撃できるし。それにあのパイロットは?」
宗介「俺か? 俺はゴミ係だ」
以上
154 2015/03/15(日) 12:23:35.19 ID:rxkcjrI7o(1)
乙乙
宗助達はシノンに自衛隊位には思われてるかも?
後日談を楽しみに待ってます。
155 2015/03/15(日) 13:01:02.07 ID:uOCqAvoXO携(1)
乙
156 2015/03/15(日) 14:09:05.14 ID:i0F3tBSc0(1)
乙でした
157 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/18(水) 21:04:39.14 ID:gx39Yn+G0(1/5)
後日談。
放課後の生徒会室。
林水「それで相良君、チームは壊滅できたのだね」
宗介「敵の基地となって居た城は弾薬の誘爆により崩壊。司令官も倒しました」
林水「結構。どうやら、マークしていた生徒もきちんと学校に通っているようだ」
宗介「会長閣下、こちらをお返しします」
宗介はアミュスフィアを林水へ返そうとする。
林水「いや、これは君が持っていてくれ。また、いつかこのような事態に陥ったとき使うだろ」
宗介「了解しました」
林水「それでは下がってくれて構わない」
宗介「了解しました」
宗介は生徒会室を出るとそこで千鳥とあった。小脇に書類を抱えているところを見ると、生徒会室に書類を届けるようだった。
千鳥「ああ、宗介。一緒に帰りましょ。これ、置いたら大丈夫だから。今夜うちで食べる?ビーフシチューにするつもりなんだけど」
宗介「すまない、千鳥。今日は一緒に帰れそうにない」
千鳥「どうして? また仕事? まさか、あんたまた校庭に夜通しで地雷を仕掛けるつもりじゃ」
宗介「いや、そうではない。こういうことを日本語で何というか知らないが、デブリーフィングがあるんだ」
千鳥「で、デブリーフィング」
宗介「ああ、今から人と落ち合う。では」
宗介はそのまま学校を出ると待ち合わせである喫茶店へと向かった。
そこはダイシー・カフェという店だ。
店のカウンターには、がたいのいいスキンヘッドの男が立っていた。
158 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/18(水) 21:06:18.98 ID:gx39Yn+G0(2/5)
「いらっしゃい」
宗介は適当な椅子を見つけると宗介はそこに座り、オーナーらしき男にコーヒーを注文する。
オーナーがコーヒーを持ってくるのと同時に店の扉が開く。
オーナー「おう、シノンじゃないか」
その声を聞いた瞬間宗介は店の入り口の方を振り向いた。
シノン「エギル、ここで待ち合わせしている人が居るんだけど」
宗介「シノンか」
シノン「あなたが宗介?」
宗介「そうだ」
シノン「ちゃんと高校生だったのね。安心した」
エギル「なんだ、知り合いか」
シノン「ええ、GGOで」
エギル「それで、こっちにしばらく顔を見せなかったのか」
宗介「それにしてもイメージが違うな」
シノン「そう?」
宗介「ああ」
たわいもない話をしていると、更に店の扉が開いた。
159 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/18(水) 21:08:05.89 ID:gx39Yn+G0(3/5)
???「おう、エギル。居るか」
エギル「キリトじゃないか。それにアスナさんも」
キリト「あれ、シノンか」
シノン「久しぶり」
キリト「最近GGOにいなかったから心配してたんだぞ」
シノン「ちょっと用があって」
キリト「シノン、所で彼は?」
キリトはシノンの目の前に座っている男を指した。
シノン「その用を作り出した張本人」
宗介「相良 宗介だ」
キリト「桐ヶ谷 和人だ。で、彼女が」
アスナ「結城 明日奈です。で、そのようって」
それから二人はこれまでのあらましを話した。
シノン「そういえば、ボン太くんはどうしたの?」
宗介「それなら心配ない。もう少しすれば届くはずだ」
しばらくするとカフェの前にトラックが止まり、配達員がなにやら大きな荷物を台車に載せて店へと入ってきた。
配達員「相良 宗介さんに配達なんですが」
宗介「届いたようだ」
宗介は荷物を受け取る。
シノン「これは……」
段ボールは人が一人丸々入るであろう大きさだ。
160 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/18(水) 21:10:06.17 ID:gx39Yn+G0(4/5)
宗介「箱を空けるぞ」
いつもならばサバイバルナイフで空けるのだが、それは今朝方千鳥に押収されたためエギルからハサミを借りて段ボールを空ける。
キリト「これは一体」
シノン「確かにボン太くんだけど」
明日奈「すっごいやわらかいよ」
シノン「たしかに毛並みは良さそうね」
宗介「超アラミド繊維を使用し7.56mm弾までなら確実にストップする。対BC防御も万全だ。中にも入れASの機構を採用したパワーアシストもある。更に方向性マイク。サーマルセンサー、暗視システム戦術AIまでいれてある」
シノン「凄そうなんだけどどうするの」
どうしようと悩んでいるシノンを尻目にキリトはボン太くんを色々と触っていた。
キリト「これ、乗れるのか」
宗介「ああ、もちろんだ。ハッチオープン」
宗介の声に反応したAIがハッチを開ける。
キリト「おお」
ハッチが開くとそれぞれ中をのぞき込んだ。
キリト「凄いことになってるな」
アスナ「ほんと、モニターがいっぱいある」
シノン「一体どうなってるの」
キリト「乗ってみていいか」
宗介はそう聞かれてシノンの方を見る。シノンは所有権が自分にあることを思いだし、肯定の意志を示した。
宗介はキリトにあれこれと教えるとキリトはボン太くんを動かし始めた。
キリト「凄いぞ、これ」
元々機械いじりが好きな二人である。キリトと宗介は意気投合してあれこれ話し出した。
結局ボン太くんはシノンが持って帰ることが出来ないためダイス・カフェに置かれることになった。
終わり。
161 ◆kSJ7Pa2ibE [saga] 2015/03/18(水) 22:09:50.76 ID:gx39Yn+G0(5/5)
以上で完結です。
読者の皆様ありがとうございます。
そしてファンの皆様(←居るのかは不明)ありがとうございます。
次回作は今作とは全く関係ないのでご注意を。
次作:こちらウルズ7、これよりソードアート・オンラインにリンクスタートする
vip2chスレ:news4ssnip
162 2015/03/18(水) 22:40:29.85 ID:RQ+q3Pv8o(1)
完結お疲れ様です。
考えてみたらASの動かし方とALOの飛び方は似てる。
163 2015/03/19(木) 08:22:17.35 ID:DOaKaVzKO携(1)
乙でした
164 2015/03/19(木) 15:28:00.90 ID:T0EdsYcHO携(1)
乙乙
165 2015/03/21(土) 03:36:32.06 ID:WKIUurd20(1)
乙でした
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